路面電車メモ。
路面電車。ざっと思い出せる範囲で、『腐り姫』『MERI+DIA』『ピリオド』『アストラエア』『迷える2人』『ヤクモ』がある。『Sugar+Spice!』シリーズや『あるぺじお』、『Wind』もだったか。
web検索してみると、『汚された夏』『ふしぎ電車』『ひだまりバスケット』『ホワイトブレス』『ちいさな彼女の小夜曲』『しろくまベルスターズ♪』『大図書館の羊飼い』、それから『すみれの蕾』(乙女)、『月の彼方で会いましょう』(未発売)もそうだった。 getchuによると『片恋いの月』も路面電車の走る街だったようだが、たしか本編には登場していなかった筈。FDでは言及されていたかもしれない(そちらもプレイしたのだが)。『ひめしょ!』や『はっぴぃ☆マーガレット!』にも路面電車はあったのだっけ……? どちらも画像(背景/一枚絵)として描かれてはいなかったと思うが。プレイした作品でも、細部はわりと忘れているor気づいていないものだな……。『Forest』にも路面電車を乗降する場面があるが、テキストだけで、画像としては出てこない。
追記:『獣の告白』にも路面電車がある模様。参考リンク。
『ヤクモ』に路面電車があったのは、triangleが在広島メーカーだからというせいもあったのかもしれない(広電)。日本の地理的条件では、路面電車を維持/導入するのは比較的難しいが、しかし、1)数十万人以上の大都市であり、2)かつ人の移動が十分に多い経路乃至エリアが存在し(つまりバスよりも大きな輸送需要が、ある程度集中的に存在し)、3)道路が十分に広い(つまり路面電車のためのレーンを設けることができる)、という条件が満たせれば、安定的(ダイヤ維持)で経済的(低コスト)で安全(低公害)な交通インフラとなり得る。つまり、電車ほど大規模ではなく、バスほど路線展開の融通が利くわけでもないが、電車を街中に通すような無茶をすることなく、バスよりも大量/高速/安価/安全に運行できる。そのような条件がうまく成立し、そして実際に(幸いにも)維持できた実例の一つがまさに広島のそれだ。この作品では、5000形とよく似たエメラルドグリーンの路面電車が背景画像に描かれている。
長崎をモデルにした『ピリオド』にも、路面電車が登場する。背景画像に描かれた電車の車体外観は、現実に長崎電気軌道で使用されているものとほぼ等しい。同様に、札幌の風景に取材した『アストラエア』でも、札幌市電の停留所が描かれている(――舞台探訪記事も存在する)。
『神骸魂装姫ヤクモ』 (c)2014 Triangle
広島電鉄5000形を連想させる外観の路面電車が描かれている(※細部は異なっている)。車内の背景画像もあるが、こちらも現実のそれとは異なっているようだ。制作会社は広島にあるが、作中世界は広島だとは述べられていない。
『ピリオド』 (c)2007 Littlewitch
本作の舞台は「近未来、長崎」である旨、公式サイト等でも明言されている。この背景画像も、実在のロケーション(長崎電気軌道「観光通」駅前)をモデルにしている(cf. 参考リンク)。同鉄道の伝統的なツートーンカラーであるが、外観の細部はそれほど似せていない。
『腐り姫』 (c)2002 Liar-soft
本作の舞台「とうかんもり町」は、田舎の山村であるが、市内各所の路面電車跡、廃鉱につながっていた廃線、そして往路と帰路の車内一枚絵など、鉄道描写が多い。このブランドは、後に『ANGEL BULLET』(開拓時代のアメリカ大陸横断鉄道)や『SEVEN-BRIDGE』(シベリア鉄道ほか)でも鉄道関連のシチュエーションを取り上げている。
『MERI+DIA』 (c)2005 ぱれっと
世界規模の大災害に見舞われた近未来世界のSFストーリー。社会秩序も不安定化し、経済的不平等も拡大している社会像である。この背景画像では、行政サービスの行き届いていないエリアにおける旧式インフラとして、路面電車が描かれている。ただし、乗車する描写は無い。