2026年6月の新作アニメ感想。第8~9話あたりから、最終話まで。
●『淡島百景』
第8話。新たな世代の同期の友人たち3人を通じて、思春期の交友関係のありがちな軋みを――ただし過去の話という体裁で距離を取って――描いている。ミーハーキャラの小鳥遊を初めとして、今回はやや明るくもミニマルな路線。劇伴も、沈鬱な台詞と不釣り合いなほどに朗らかな曲調を押し出してくる。この演出は、学内の陰湿な空気を振り払って「風通し」を良くすることへの希望が描かれていると見るべきだろう。
ただし、コンテはあまり上手くない。不可解に角度のズレた切り返しショットのせいでキャラクター間の位置関係に戸惑うし、廊下などの露骨な3Dモデリングも浮いている。
第9話。これまでのエピソードで出てきたキャラクターたちを、第1話の田畑若菜を軸に再配置して緩やかに見晴らす、滋味のある話数。ミシンやピアノなど、ちょっとしたシーンがきれいにアニメーションしているのも心地良い。本作としては珍しく演劇シーンを映しているが、そこもシンプルで引き締まったステージ演出として描かれている。
ピアノを弾きながらやたら元気に目立っていたキャラクター(柳原)は、中村カンナ氏が演じている。『悪食令嬢』のメルフィエラの役者さんなのか、ちょっと意外だ。
アニメ版が完結したら、人間関係や登場回などを整理したい。今のところ、台詞も含めてほとんど原作どおりなのだけど、わずかにアニメ版独自の追加表現もあるので、それらも参照しておきたい。
EDのダンスだけは、毎回どうにも居心地が悪い。あんまりきれいではないし、振り付けとしても楽曲に合わせている感じが乏しいし、途中で波に流されるところも微苦笑を誘われてしまうし、アニメーションとしてもふわふわしていてあまり面白味を感じ取れない。
第10話。母/祖母世代を強く意識する3人のエピソードが連なる。
役者として大成した母親への憧れと距離感を持ち続けた息子の物語は、一見すると牧歌的で穏やかな懐古談の体裁を取っているが、手の届かない断絶も暗示されている。
母親に見守られつつ挫折し、しかし執着し続けている自分を明確に意識している娘は、意識できているようでいてしかし、母親たち周囲のシステム(事務所)によって人格形成されてしまった悲劇と言うこともできる(※彼女がずっとレッスンスクールのガラス看板の裏側に居続けている映像は、明らかにこの解釈を示唆している。これは原作漫画には無い、アニメ版独自に強調した演出だ)。ダンス練習の長尺アニメーションは躍動感があるだけに物悲しい。この二つはいずれも、既存キャラとの関わりの無い単独エピソード。
そして祖母へのコンプレックスから、祖母の面影に重ね合わせてしまったクラスメートへの嫉妬と敵意を抱えてしまった伊吹の悔恨が再び描かれる。超現実的でシンボリックな映像表現にも説得力がある。絵コンテは渡邉こと乃氏、演出は田部伸一氏。
今回はキャストにもビッグネームが並んでいる。引退したトップ俳優は井上喜久子氏、息子役は関俊彦氏。その妻を演じている竹内氏は、ここ十年ほど、サブキャラやモブキャラばかりで大量の出演実績があるという、ちょっと不思議な方。事務所の母親は園崎氏。伊吹役の恒松あゆみ氏は、吹き替え畑の声優さんだが、堅固なテンポのモノローグの中に繊細な感情を織り込んでいる。
第11話。絡みつく枝の影。後悔とともに滴り落ちる生命。黒く塗りつぶされていく回想シーンの無惨さ(※これはアニメ版独自の演出。原作漫画は黒ベタのコマにモノローグを乗せていくだけ)。色彩面でも、過去の暗部に触れようとするシーンでは彩度を極端に落としつつ、枯れた枝を執拗にオーバーラップさせ、それに対して楽しい思い出写真や現在の幸せな家族の風景は彩り豊かに着彩して、瑞々しい観葉植物のカットも挿入される。人のいない空虚な庭先のカットも、もうこの世にいない絵美の存在を逆説的に示唆する、アニメ版独自の効果的なコンテ。そして、静かな会話の中に逡巡と動揺を滲ませる繊細な音声演出。最後の「ごめんなさい」が、若い時の声になっているのは、末期の悔恨にとどまらず、「本当はあの時、同級生に言うべきだった言葉」であることを、ひそかにそして明瞭に表している。あるいは、伊吹自身の奥底からの言葉として、年齢を超えた彼女の人生全体が掛かった言葉として、ああのように演じられたという捉え方もできるかもしれない(追記:
監督の発言によれば、「生徒として淡島にいたころの桂子の声」として演じられたとのこと)。
OP映像でも様々な花を描いているとおり、植物を通じた暗示的表現が随所に見られる。葬儀のシーンが美しい花で満たされているのは、「華がない」と言われた人物に対する皮肉というよりも、教育という形で優れた成果を出していたこと証立てるものだと解釈したい。実際に、彼女が守ってきた学校で健全に育つことのできた数多くの教え子たちがその遺徳を偲んでいるのだし。
ただし、台詞(台本)そのものは、ほとんど原作漫画そのまま。アニメ版独自の台詞は、大久保に対する「すごいハマり役だったねえ」くらい(※アドリブ?)。レイアウトもしばしば原作を踏襲しているが、そのせいで、カットのつなぎが非常にぎこちなくなる箇所がいくつかあるのは残念。漫画の絵そのものを猿真似再現するのは近年のアニメ界の悪習で、その弊が本作にも見られるのはもったいない。最後に竹原(小鳥遊)が唐突に驚いた表情になるのも、おそらく原作漫画の解釈を間違えた失敗演出だと思う。
EDは前後にしめやかなピアノソロを追加して、少し長めのヴァージョン。
伊吹と伊福部とか、本名の小鳥遊と芸名の小鳥遊がいるとか、同世代に三つ編みキャラが二人いるとか、悠木と夕希とか、さらに細かいところでは大久保と森久保とか、梅本と滝本とか、柏原と柏木とか、そしてもちろん玲於奈とレオ、絵梨と江里……大半のキャラが黒髪なのも含めて、さすがにネーミングがダブりすぎなのでは……。挙げ句はドラマの根幹部分にいるキャラクターが、岡部と岡本、絵美と絵梨で姓名どちらも他の登場人物とモロ被りしているという……。
作中の登場人物があえて似せたという例もあるし、登場時期が異なるので混同の余地がきわめて小さい場合もあるけれど、やはり紛れのある名前が多すぎる。たとえば名前の類似性によってどうこうする(例えばパワハラ問題の普遍性を強調する)という表現意図を想定するのも難しいし、うーん、無用の混乱を招いてしまっているように見える。ただでさえ、本名と芸名(さらには結婚後の改姓)があってややこしいのに。
古風な据え置きの電話から、フィーチャーフォン、そしてスマートフォン、さらにオンライン動画会話(※skypeの頃からあったけど)と、ガジェットを時代表現として上手く使った作品でもある。
●『上伊那』
第9話。うーん、下手だなあ。絵の動かし方が拙劣で、注目させなくてもよい不必要なところを動かしたり、その一方で悪目立ちするキャラ停止があったりする。レイアウトも無理があって、頭頂部だけを映したり、かと思えば片目のどアップで長々と間をつないだりしている(そんなのでは、見つめ合いのニュアンスは作れていない)。背景作画もばっさり省略されていて味気ないし、風景の美しさも無い。今回の絵コンテ&演出&作監の方は、有名なクリエイターらしいけど、これでは評価できない。例えば首の太さや長さのおかしな絵も散見されて、個々のカットそのものも変だし、コンテのレベルでも取捨選択を間違えている。
これまで面白い演出が出てくることを期待して視聴を続けてきたが、こういう大ハズレの話数も頻出するので、全体としては不満が大きい。残り3話≒1時間を付き合うのも無駄と感じてきたので、もうやめるかも。
第10話。美術館とスタジオ訪問。これまでのシナリオは凸凹していたが、今回の寡黙な失恋のムードでひとまずの結着を見せたと言えるか。細やかな光源変化などの演出が、画面を平板さから救っている。……とはいえ、作為的な思わせぶりの台詞や、視線を外すレイアウト、心象風景の挿入など、無難だがベタな表現も多い。
唐突に「好きな人、いる?」と尋ねて、しかも質問した側がそのまま会話を無視していくという陳腐な思わせぶりは、たしか以前の回でも使われていた。困惑の表現だとしても、あまり成功しているとは言えない。美術館で「補助線(=景嵐)」を受け入れることを断ったくだりも、理解はできるけれど、その場その場の単発のレトリックに終わっているので深みが無い。
Cパートは一発ネタのわりに長すぎるし、A/Bパートとの雰囲気が違いすぎる。ここは余計だったかな。
郡上の失恋をしつこく描きすぎなのでは……。いや、まあ、そういう主題で描いたと理解してもよいのだけど、煙草での(明確な)拒絶 → 後れを取ったことをぼたんから間接的に認識 → 景嵐に傾く → まだ未練のメランコリーというのは、うーん。
第11話。良いところと悪いところが混在している。例えば劇伴をほぼ無くして環境効果音だけで、その場面の緊張感と劇的凝集力を高めている。思考を中断するエスカレーターの行き止まりや、迷いを表す螺旋階段なども、象徴表現というには露骨すぎるが、まあ悪くはない。エスカレーターが前半は登り(つまり気分が高揚していく)、そして帰路では下り(気分も落ち込んでいく)というのも良く出来ている。歩かないエスカレーターと、自らの足で歩くシーンの間の対比でもある(……と思うが、今回の脚本に鑑みて、対比としては上手く機能していない)。エスカレーターシーンのモブ(マネキン)たちの空間的な配置(複雑なズーミング)は、さすがに3D作画だろうか? 冒頭の水彩風のカットから、現実にゆっくりゆっくりと意識が戻ってくる際の精妙なズームアウトも、きわめて珍しい動画表現だ。さらに、キャラクターの匂いに直接言及するのも、アニメとしては少々レアな現象ではある。
しかしながらやはり、画面分割演出やコミカルデフォルメは上手くいっていないし。左右を入れ替える切り返しショットもよく分からない(※これらのシーンでは、ぼたん/いぶきの立場を入れ替えるような脚本にはなっていないので、交換させてみせる演出上の意味が無いように思うのだが……)。
食事中に相手への断りもなく煙草を吹かし始めるのは、やはりマイナスイメージが……(※もちろんフィクションだから、「断りが不要なくらい会食を繰り返してきた」と解釈することも可能だし、あるいは「相変わらず気の利かないキャラなのだ」という解釈もできるけど)。後半で喫煙ハウス()を訪れるのも、個人的にはかなりヒいた。最終回間際だったから次回も視聴するけど、もしもこのイベントが中盤に来ていたら、嫌気がさして視聴を打ち切っていた可能性が高い。
●『カナン様』
第9話。まるで漫画のコマを貼り付けて並べたかのような、動きに乏しくてひたすら安っぽい駄目コンテ。ただし、ところどころにユーモア精神の盛り付けが見て取れる。小ダゴン役がやけに切れ味の良い芝居を披露されていると思ったら、なんと、久野美咲氏だった。
第10話。サブタイトルを見て、視聴を止めた。メ○ガ○という侮蔑的な表現は、いくらなんでも放送しちゃ駄目でしょ……。明らかに一線を越えている。そういうのは、えろ同人などのゾーニングの向こうだけでやってくれよ……。
●『自称悪役令嬢』
第9話。思いきった見せ方の、物凄いエピソード。この一話全体を使って、「あり得たかもしれない道筋」(=ピーちゃんが作った幻想の世界)を一息に――そして美しくもロマンティックに――辿って、そして再び大転換にまで持って行く劇的な回になっている。ループものゲームのような味わいもあり、またあるいは幾原監督作品や昨年の『九龍ジェネリックロマンス』のような虚構世界のカタストロフをも連想させるような雰囲気の中で、二人のヒロインが鏡写しの存在であったこともあらためて示唆されていく(※今回のクレジットでは「ヒローニア」の方が主役として上に記載されているのも、なかなか衝撃的だが、同時に説得的でもある)。男性主人公が「人形」であることについては、まだ最終的な説明はないが、このペースならば残り3話できちんとした結着まで描いてくれるだろう。
「ピーちゃん」役の三波春香氏も、終盤の泣き芝居は短いながらも力演で、今回のドラマティックな展開を締め括るのに相応しい存在感を発揮した。デビューから3年でまだ若手の声優さんだが、今後の活躍に期待したい。
サブキャラたちが全員ピーちゃん顔になったシーンは、見返してみるとかなりグロいな……。
今回の絵コンテは、ロマのフ比嘉氏(第6話も担当されていた)。演出の上野謙矢氏も、第5話以来の起用。
あっ……本作の監督の山元隼一氏は、前年の『前橋ウィッチーズ』の監督でもあるのだが、その『前橋』の主要キャスト5人が全員、本作にも出演されているのか。上記の三波氏に、第5話のモブ生徒3人(本村氏、咲川氏、百瀬氏)、そして第9話のメイド(春日氏)。いずれも『前橋』の時点でデビュー2年目あたりの新人揃いだったという意欲的な起用だが、本作でも経験を積ませているのが微笑ましい。
第10話。前回の劇的なエピソードから一転して、今回はゲームシナリオの説明をコミカルに駆け抜けていく(※劇伴も、おかしみを明確に表出している)。そして、富田氏自身による挿入歌とともに、二人の心が結ばれるシーンを率直に描いていく。
時間経過についてもなかなかユニークな作品だ。幼少期からスタートして、数ヶ月または1年ほどのスキップを適宜挟みながら、二人が成人年齢まで成長してきた過程をきちんと描ききっている。年齢に応じた表現のチューニングを、作画班も声優陣も見事にやりきっている。
この作品の最初のうちは、乙女ゲームものを裏側から見たパロディのような安っぽい作品のような作りだったで(※実際に軽みを前面に出していた)、富田氏のために視聴していたようなものだったが、中盤からここまでの盛り上がりを見せてくれるとは予想できなかった。富田氏を信じてここまでついてきて良かった。
第11話は、後始末とエピローグ。「ヒローニア」が最後に見せた矜恃と情愛の姿は美しく、また、湖畔に佇む二人もきれいなハッピーエンドのシーンになっている。そして男性主人公の背景に関する長大な語りは、内容それ自体は本筋ではないが、物語を静かに柔らかくクールダウンさせていくうえで好ましい効果を発揮している。
音響面では、ヒローニアの非を難じるシーンで、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」(ピアノ版)が延々流れている。既成曲の使用は初めてかな? 曲調と曲名の両方から、ヒロインキャラがヒロインの立場を最終的に手放すことになった、喪失の虚しい悲劇を演出している。
「とうじん王」は闘尽か?闘刃か?刀刃か?濤陣か?あるいは(人的資源を戦争で)蕩尽か?と困惑しながら視聴していたが、なんと、クレジットでは「トージン」だった。アーンネイ=安寧だったのと同様に、たぶんそういった意味合いの含意のあるネーミングだと思われるが。ちなみに、トージン役の寺西氏も、同じ監督の『前橋ウィッチーズ』出演者。そういえば、精霊クロ役の鬼頭氏も『前橋』出演者だった。
Cパートで登場した弟くんは、蛇足になりそうな気配もあるが、最終回まで見届けよう。
二人の生き方が、皮肉にも対照的なものになってしまったというのも味わい深い。「ヒローニア」は、本来は天然でありながらきちんと努力する性格であり、ハッピーエンドに相応しいキャラクターだったのが、ゲーム設定を半端に囓った転生者が中に入ったことにより、他者をNPCとして見下す我が儘キャラになってしまった。それに対して「バーティア」は、本来のゲームキャラとしては、周囲から甘やかされて傲慢になってしまった悪役だったのが、その中に善良で献身的な転生者が入ってきたことで、「一流の」悪役令嬢を目指して自己犠牲的なまでに努力する人柄になり、結果的に悪役から最も遠いキャラクターとして、ヒーローから愛されるようになる。……こんなねじれた転生をさせた神(仮)が悪いのでは?
前回はバーティア役の挿入歌、そして今回はセシル側の挿入歌。たぶん歌詞にも意味が込められているのだろうけど、残念ながら聞き取れない。
第12話(最終回)は、何の捻りもなく、ストレートに幸せな結婚を描いて締め括った。今回は二人のデュエットが流れているが、残念ながら効果的に使われているとは言いがたい。最後の2話で、時間を持て余すような形になってしまったのがいささか惜しまれるが、その前のクライマックスが素晴らしかったので文句は無い。
ちなみに、ライバルキャラの「ヒローニア」は、今回は登場せず。前話で堂々と決意して退場しきったので、ここで顔を見せてもキャラクターの魅力やアイデンティティや重みにはつながらないので、まあ仕方ない。
夏期アニメの予習。主にメインPV(またはファーストPV)でチェック。
『義母と義姉』:芝居が安っぽいし、絵作りもチープ。
『岩元先輩』(55%):ひどくはないが、色調が明るすぎるし、演出も浅い。映像化するなら、もっと予算を掛けてゴージャスに作り込むべき素材だったのに……。3Dモデリングの使い方にも不安がある。
『カムイさん』:たぶん駄目。音響も悪い(台詞音声が埋没している)。主演はほぼ新人。原作漫画は一話簡潔のスピード感で、ネタの切れ味も鋭くてたいへん楽しいのだが……(全巻買って読んでいる)。
『うちの弟ども』(55%):ベタな女性向け。良くはないが、悪くもない。
『キャラメリゼ』(70%):女性向け? 特撮風の外連味のある演出で、面白いことをやってくれそう。ただし音声芝居は今一つなのは不安材料。
『染谷さん』:お色気路線の5分アニメ。あっ、柳ひとみ氏だ!
『鬼の花嫁』:キャストは良いが、映像には良いところが無い。
『骸骨騎士』:キャストだけは良いが……。
『マジルミエ(2期)』:ファイルーズ氏主演。映像もまずまず良さそうではあるが……。
『クレバテスII』(70%):たまには続編も視聴してみる。演出はしっかり充実しているし、黒沢ともよキャラの出番が増えそうなのも良い、良い、実に良い。
『グロウアップショウ』(80%):オリジナルアニメ。これなら行ける。アイドルものの変種ではあるが。釘宮氏が活躍するか?
『攻殻機動隊』:現時点でキャスト未公表。
『俺に任せて』賑やかで楽しそうではある。MAOがいるからNGだけど。
『これ描いて』:素材(原作)は良いのに、アニメーションとしてまったく面白くない。せっかくのキャストも空転気味。
『陰ながらお世話』:安物。
『009』:PVの見せ方が平板で、監督の能力に疑問。音響面でも、声が埋もれている(単調に聞こえるのもそのせい)。
『さよならララ』(80%):オリジナルアニメ。滋賀県舞台なので近江弁あり。作画のタッチも画面レイアウトもちょっと個性的。
『サンダー3』:ちょっと面白そうではあるけれど、Nfオンリーなのが致命的。
『捨てられ聖女』(65%):濁川監督に期待。まずまず楽しく仕上がりそう。あとは原作(ストーリー)次第か。
『最強の後衛』:中身は退屈だがキャストで聴かせる路線か。
『対あり』(80%):これなら楽しめそう。キャストも、どこでも主演を張れそうな旬の役者が揃っているのが凄まじい。
『転生重騎士』:頭髪の描き込みが異様に細かい。背景は3Dで適宜省力しながら、動画は派手に動かしている。ちょっと変な絵もあるが、エンタメとして楽しめそうではある。
『手札が多め』(70%):映像のクオリティもキープされている。これで安済氏主演なら大丈夫。あとはストーリー次第か。
『転校先の』:絵は整っているが、面白味が無い。
『天は赤い河のほとり』:絵があまり動かないし、顔アップばかりで演出も上手くないように見える。残念。
『ジャードゥーガル』(80%):映像が予想以上に良かった。空間的な演出は印象に強く残るし、あの絵柄をスムーズに馴染ませてアニメーションさせている。そして悲壮な桑島ヴォイスの存在感よ……。
『盗掘王』:早見氏出演。映像はまずまず良く動いている。しかしシナリオが好みから外れる。
『透明な夜』(55%):映像の出来はただただ無難で、面白味が無い。早見氏に賭けるつもりで、最初だけでも視聴してみる。
『二十世紀』:質感表現も精緻で、アニメーションの躍動感もある。しかし配信はNf限定なので論外。
『猫と竜』(70%):絵はたいして動かないが、サブキャラまで好みの声優さんがたくさん出演されている。個人的な2026年夏の銀河声優伝説になるかも。だが、一発ネタっぽいので、『楠木邸』のようにストーリーがダレる可能性も……。
『花織さん』:安物。アタック・オブ・ザ・キラートマトのようなシーンは面白かった。
『オールワークス』:安い。主演の宮本氏も、『自称悪役』では良い芝居だったが、これは今一つ。
『ブチ切れ令嬢』(65%):映像としての水準はクリアしている。絵にも魅力があるし、背景もわりとよく描けているし、レイアウトの見せ方もいろいろ手を加えている。ただ、大西沙織氏の芝居はちょっと大人しすぎるかも。ストーリー次第かな……『最後に一つだけ』のように失速しなければいいのだが。
『ふつつか』:うーん、映像のテンポが好みじゃない……台詞も落ち着きなく急いでいるし。山﨑監督は、『全修。』では良い仕事をされていたのに、どうして……。
『BLACK TORCH』(65%):和風超常バトルだが、上田燿司氏が演じる怪猫が素晴らしいので、ひとまずそれだけで視聴する価値がある。
『プラノサウルス』(60%):BANDAI販促用のショートアニメだが、これなら出来は案外良いかも。
『ヘルモードII』:富田氏や三木氏、大原氏に小市氏まで出演されるが、2期はもういいかな。田村(睦)氏は、クレバテスIIで聴くつもりだし。1期は小ぶりながらきれいにまとまっていて、最後まで楽しんで視聴したものだけど。
『弾子』:こういうのが好きならば。主演の中山氏は、PVで聴いたかぎりではなかなか良い感じ。
『なのはEGBV』:映像は一見きれいだけど、躍動感やスピード感が欠けているのが致命的。音声芝居も平板に聞こえる。
『身代わり』:ペーパーアート風の紙芝居か……。激安。
『無自覚聖女』低予算クオリティ。そして高橋李依はやっぱりド下手じゃん……。できるかぎり好意的に、長所を見つけるように聴いたけど、やはり砂を噛むようにつまらない。
『メビウス・ダスト』(70%):オリジナル作品。かなり派手にアニメーションしている現代異能バトルもの。シチュエーションは好みではないが、せっかくのオリジナル作品なのでもひとまず視聴してみる。それにしても、河瀬氏(博士役)の怪演が目立つこと目立つこと。
『幼○○記II』:監督が上村氏から交代してる……。個人的には、好みから遠い(映像も大袈裟にしすぎて空転しているし、作者のことも嫌い)ので視聴しないけど、キャストは良いなあ。
『領民0人』(60%):ベタなファンタジー世界ものだが、松田氏の重厚感のある芝居も似合っているし、若山氏による生き生きしたヒロインも良い。お気楽枠としてひとまずキープ。
『ダラさん』:オカルトコメディとして、『カムイさん』と被っている。コメディとしてはチープな出来だが、キャストがシチュエーションの面白さを数段引き上げている。すごい。
『怪奇組』低予算のオカルトドタバタ。
『LV999の村人』:低予算なのは仕方ないとしても、映像の見せ方が全然面白くない。
『ワールド イズ ダンシング』(80%):歴史物。映像はかなり力が入っているし、SEなどの演出も効果的に作られている。
それにしても、ライト系の作品やキッズ向けアニメの声優として、アイドルや芸人が進出してきているのがつくづく忌まわしい。
79作品中、2期が12タイトル、それ以上(3期~、シリーズもの、外伝など)も12本あるので、続編率は30%になる(※近年のおおむね平均的な数字)。オリジナル作品は、上記のとおり3本。
女性主人公は25本。いわゆる「悪役令嬢」系の流れから、女性主人公+洋風ファンタジーものが増えてきている。そのうち狭義の女性向けも、16本とかなり多め。
洋風ファンタジーは22本(そのうち転生ものは7本)と、従来どおりの数字。現代ファンタジー/和風ファンタジー/和風オカルトも併せて9本に及ぶ(※魔法少女もの2本は別計算)。
ラブコメ/恋愛ものは10本だが、現代学園ものはわずか3本と激減した(※偶然のばらつきかもしれないが、学園恋愛ものが退潮しそうな雰囲気も確かにある)。
珍しいことに、歴史ものが8本もある(『岩元先輩』『グロウアップ』『赤い河』『天幕』『逃げ上手』『二十世紀』『幼○○記』『ダンシング』)。SFも、『攻殻』『009』『地球大好き』『プラノサウルス』『メビウス・ダスト』と5本もあるが、リメイクだったりショートアニメだったりして、中身は今一つ。
キャスト面では、ううっ、ファイルーズ氏については良い出演作が少ないし(今期は4本)、羊宮氏はそもそも出演作が無い……。その一方で、安済氏が4本、茅野氏も4本、そして早見氏はなんと8本もある。