2026/04/07

2026年4月の雑記

 2026年4月の雑記。

 04/14(Tue)

 大抵のキャラ属性/物語属性は許容可能だなあ。ヒロイン死亡も、二成キャラ登場も、NTRネタも、「あらあらうふふ、今度はそういう展開なのね」で受け入れられる。
 ただ、差別描写全開でそれに対する物語上のフォローをしない作品は、性差別にせよ、奴隷制にせよ、表現物の社会的存在という観点でNGになる。反社キャラなども同様で、そういうのを美化している作品にはビタイチ金を落とさないようにしている。RPG的世界の盗賊、海賊、義賊あたりになるとグレーゾーンだけど。


 消費活動(=お金を出すこと)を、何か生産的な活動であるかのように装わせる仕組みについて、それは経済的搾取を糊塗している欺瞞的構造に他ならないという認識には賛同する。いわゆる「アイドル選挙」系の活動に始まった「推し」観念は、まさに資本主義的収奪の典型だ。
 しかしそれに対して、「消費だけでなく、真に生産的な活動をせよ」という主張にはいささか賛同しがたい。それもまた、ボランティア的な相互奉仕を煽るという意味で、上の善意搾取の一変種としての側面を持つからだ。mastodonは総じて健全なプラットフォームだと思うが、そこに流れている言説の一部――とりわけ「ここはアルゴリズムによって誘導されないので、私たちの積極的なBoostやFavoriteによって活性化させなければいけない」といった頭ごなしの主張――に息苦しさを覚えるのも、これと同じだ。それ以外の様々なオンラインプラットフォームも、その種のアテンションエコノミーの宿痾から逃れられていない。
 しかしながら、およそ社会関係において、パワー(権力や経済力や影響力)の契機を一切排除するのがほぼ不可能だというのも確かだ。それゆえ、まあ、出来る範囲で、良いと思ったものについて、できるかぎり豊かな解釈をシェアし合えるようにはしたい。
 私自身は、そういうのから極力引きこもっているけど、非常に多くの人の意識が、「他人から好意的な反応をもらうこと」に強く引きつけられるのも分かる。そうした欲求を否定しても仕方ない。


 春期アニメは、どれもあまり意欲が湧かない。『淡島』はジメジメ路線で良さそうだけど構成面に難あり。『上伊那』はキャラ造形と物語展開の雑さに不安がある。『鑑定士』は、チープなおバカ+お色気。『春夏秋冬』は第1話の物語設定の乱雑さにがっかり。『蛮族の嫁』も、シチュエーションの掘り下げが今一つ。どれも、のめり込んでディテールを丁寧に味わうには肩透かしっぽい。うーん。
 まあ、私はけっして「アニメオタク」ではないし、アニメ文化にはあまりコミットしていないので、良い作品が無いなら無いで気にしないのだけど……。


 遅まきながら、プラモのゲート処理用のガラスヤスリを試しに使ってみた。今一つ、というか、まあ当然ながら万能ではないなあと。長所と短所がはっきりしている。長所(or効果的な用途)は、
 ・ツヤが出すぎて、周囲の部分から浮く。しかし塗装前提の下処理と考えればOK。
 ・力を入れずにどんどん削れる。デザインナイフのように抉ってしまう心配が無い。
 ・平面ヤスリなので面出しに強い。しかし細部の処理はデザインナイフの方が小回りが利く。
 ・刃物ではないので安全。指先に怪我をしている時でも使える。
 ・ヤスリ目が多少残ることがある。使い方や目の細かさ次第だけど。
 ・通常のヤスリのような粉ではなく、ヤスリ表面に残る感じ? 後処理が楽。
 ・耐久性の観点では、通常の紙ヤスリや金属ヤスリを上回るのでランニングコストも強み。

 ちなみに、店頭で見かける範囲では、商品ごとに1000円台から4000円まで様々。うーん、クオリティはどのくらい異なるのだろう?

 これまでは、「ニッパーで大まかに切り出す」→「デザインナイフで、残ったゲート突起を切り落とす」→「デザインナイフの刃で撫でて表面を整える」だけで済ませてきた。ヤスリは、粉が出るのが苦手なのでよっぽどの場合でなければ使わない。
 ガラスヤスリは、簡単に面を整えておきたい場面などで、ピンポイントに使うくらいかなあ。私の制作スタイルでは、全面的に導入するほどではない。無塗装モデラーの場合も、ツヤが出すぎるという難点があるので、たぶん使いづらいだろうし、スケールモデルなどのデリケートなキットでも出番が無い。それに対して、平面の多いロボットプラモで、全塗装制作派にとっては大きな福音になると思われる。ガールプラモの場合は、うーん、どうかなあ。素肌パーツを抉らずに済むというメリットは大きいので、多用する人もいるだろう。ゲート痕処理よりもむしろ、パーティングラインの小さな段差を均すのに便利かも。
 その他、確認しておきたい点は、思いっきり削りたいときにどのくらい削れるか、それからパテはどのくらい削れるか。そのあたりを実験すれば、だいたいの性能は把握できそう。


 VOLKSの「ツバキ」は、本格的な和風甲冑のガールプラモとしてはほぼ歴史上初かな。
 KOTOBUKIYAの「マガツキ」「信玄」はメカガールのアレンジで造形はかなりあっさりしているし、轟雷SAMURAIも甲冑が周囲に浮いているだけだし。BANDAIにも、ちゃんとしたものは無かったと思う(※一応、デフォルメ体型の宮本武蔵か何かがあったけど)。
 まあ、こんなに複雑で面倒な造形は、普通のメーカーはやりたがらないだろう。VOLKSのような蛮勇ブランドだからこそやった(やってしまった)とも言える。そしてその面倒さはユーザー(モデラー)が引き受けることになるのだけど。

 というわけで、「ツバキ」を組めるところまで組んでいる最中。意欲は買う(実際、ちゃん購入している)けれど、メーカーの実力に見合わないディテールに挑戦しすぎているように思える。
 例えば、金色のライン部分を、わざわざパーツ分割で表現しようとしているのは、かなり無謀だ。そこは一体パーツにしておいて、塗装に任せてくれる方がやりやすいのだが……。しかし、このFIOREシリーズのポリシーとして、無塗装での見栄えを重視しているのも理解している。そのために、無塗装で組んでも金色のディテールが、ある程度は目立つようにしているのだろう。まあ、「ある程度」という中途半端さは問題なのだけど、それは根本的にはBANDAIなどの他メーカーも大差ない。
 もう一つの問題は、構造の古さ。関節構成についてはあまり気にしない派なのだけど、あまりにも原始的な嵌め合わせだらけで、しかも段差ズレが頻繁に発生するのは、ちょっとつらい。

 このキットの塗装(色彩設計)に関しては、いまだに迷っている。
 1) 腹部もブルーグレーにして、全身タイツっぽくするか。ベタだし、四肢も全塗装することになる。
 2) インナーっぽく白にするか。……たぶん悪目立ちする。全身の黒赤金との落差がまずい。
 3) なんとか編み目を入れて、鎖帷子らしくするか。筆塗り? メッシュマスキング? シール?
 4) 色を薄くして、素肌っぽくする? それだと、えろ路線になってしまう。
 暫定的に、1)の形を計画しているけれど、面倒なので方針転換するかも。


 店頭に「30MP 山田リョウ」のキットも出ていたけど、構成が気に入らなかったので購入しなかった。いや、全体の雰囲気は、一体成形(?)のロングスカートも含めて、なかなか良さそうではあったのだけど。特に気になったのは2点。
 1) 胸部-腹部の間の可動を無理に入れなくてもよいのでは? そこをひねるポージングは、ガールプラモでもそれほど必要ではないし、この分割線のせいで上着のシルエットが不格好になってしまっている。それに、胸のロゴマークも、おそらく本来はもっと下にプリントされている筈だが、このパーツ分割のせいで首元ぎりぎりまで上がった位置にずらされて、非常にダサいシャツになってしまっている。無思慮な因習的可動構成が、失敗として露呈した悪例だと思った。
 2) もう一つは、肘関節の作為性。これも、可動確保のために仕方ない向きもあるのだが、ここ以外の全身造形がかなりシンプルなせいで、肘だけが悪目立ちしてしまっている。例えば、固定腕(曲げ/伸ばしの2種類)を入れて、きれいなラインを見せることも考えてほしい。いや、コストに跳ね返るのも分かるのだけど(※例えばKOTOBUKIYAの「フレズヴェルク=アーテル サマーバケーション」は、そうした固定関節部パーツを導入している。肘ではなく肩だけど、アイデアそのものはいくらでも応用が利く)。
 要するに、可動プラモとしてのフォーマットがひとまず確立された現代で、メカガールを離れて私服などの既存キャラ再現にシフトしつつあるのだが、そこでは、パーツ分割のぎこちなさや関節構造の露出に対する再考が求められるのではなかろうか、という話。
 もっと言えば、BANDAIのフェイスプリントは平板でチープなので、既存のkawaiiキャラを再現するには不向きなのもつらい。つまり、ゴージャスなイラストやハイクオリティな完成品フィギュアと比べられてしまうのに、価格は約5000円とけっして安くはないのは、市場的にかなり不利に働くだろう。

2026/04/04

『透明男と人間女』原作漫画とアニメ版の比較

 岩飛猫氏による原作は、背景をターコイズブルーに塗ったユニークな二色漫画で、欄外の作者コメントなども含めて読み応えがあるが、瀬田光穂監督(シリーズ構成と全話脚本も担当)によるアニメ版は、そこからさらに様々なディテールを追加し、また、原作のエピソードを巧みに組み替えることによってクール制のアニメ媒体としてのクオリティを高めている。
 本稿では、アニメ版の各話について、原作の対応箇所とアニメ版の追加要素などを、筆者の気づいた範囲で書き留めておく。もちろん、視聴覚演出や画面レイアウト、色彩設定、音響表現、そして台詞の細部については、違ってくるのが当然なので基本的に省略し、大きな変更点について言及するにとどめる。

2026/04/01

アニメ雑記(2026年4月)

 2026年4月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 さしあたりクオリティ評価を点数としてつけてみる。

『淡島百景』
 淡島景氏サイドに筋は通しているのだろうか……というのはともかく、映像はあまり面白くない。心象風景を多用したオムニバスになるようだが、シーンのつながりが悪くて散漫に見えるし、そのためイメージ映像も唐突感が強く、空転してしまっている。演出それ自体もけっして上手くないし、アニメーションとしての動かし方も、表現上の意味づけと結びつかないままフワフワ動くばかり。時折現れる、●●の黒目表現も(おそらく原作漫画由来だが)、アニメでやると非常に安っぽく見える。淡彩の絵柄それ自体は個性的で興味深いのだが……。声優陣は実力派の顔触れなのに、芝居もぼんやりしている。60点。一応、第2話までは視聴してみるつもりだが、ほとんど期待していない。


『一畳間まんきつ』
 第1話を視聴してみたが、予想どおりのnot for meだった。萌え四コマ原作らしく、小ネタがバラバラに並べられているだけでつながりが弱いし、四コマギャグのフォーマットに特化した突飛な性格のキャラたちが漫才トークをしているだけなので映像的な面白味も無い(※きらら系アニメ化作品の中でも、映像クオリティはかなり低い部類だろう)。キャストはわりと良いのだが、それだけではさすがに無理。


『上伊那ぼたん』
 第1話。百合作品にありがちな、妙に肉食気質な距離感の近さや、ストーリー展開の強引さが出ており、ちょっと苦手。ただ、アバンタイトルのオフショット的なレイアウトが続くならば、視聴してもよいかも。絵柄と着彩は、こちらも淡彩寄り。OP/EDはわりと好み。60点。第2話までは観てみる。

第2話。先に述べたとおり、唐突に挿入される押しつけがましい百合ネタが、個人的には非常に鬱陶しいが、ジャンルの性質上、仕方ないのだろうか。Aパートはかなり退屈だったのに対して、Bパートの戸外散策編は美しいカットが多いが、静止画寄りの美であってアニメーションとしての妙味は薄い。ただし、人体描写については、しなを作る動きに色気があるのは、さすが百合作品と言うべきか。遠景キャラのかんたん作画は、べつに構わないし(いかにも吉成氏デザインらしい)、クローズアップもかなり明確な(やや崩してでもニュアンスを強調するような)表情づけをしている。このあたりの割り切りは面白い。
 今回の金髪ロングキャラ(北杜やえか)は、富田美憂っぽいと思ったら確かに富田氏だった。Aパートの店員役は茅野氏、後半の店長は花澤氏。10年代までの花澤氏は、何を表現したいのかが掴めずにかなり苦手だったが、近年の芝居はシンプルに心地良い手応え(聴き応え)を感じさせてくれる。
 ED映像は、毎回変わるのかな。本編で描かれなかった内容をそっと補充するような趣向で、なかなか気が利いている。
 今回のAパートは50点、Bパートは70点といった感じで、場面ごとの演出の得手不得手の落差が大きい。今後、視聴するかどうかは、うーん……。


『カナン様はあくまでチョロい』
 第1話。視聴予定していたタイトルがいずれも不満だったので、こちらも視聴してみた。タイトルどおり、主人公の空回りや慌てぶりを楽しむコメディで、わりと面白かった。ネタそのものはチープな下ネタなのだが、ひたすらショートコントだけを高速連打する風景がなかなかユニーク。主演がもうちょっと上手かったらと思うが、なんとか許容範囲内。60点。
 それにしても、サブタイトル「カナチョロ」はずるい。タイトルだけで微笑ましく好感度が上がってしまう(※ニホンカナヘビの地域的呼称)。

 第2話。イージーな作りで、不出来な点を挙げればきりが無いのだが、ヒロインは可愛らしいし、ノンストップなコメディ釣瓶打ちのスピード感も心地良いので、ぎりぎり60点。
 褐色メイド役は河瀬茉希氏。朴訥なようでいて表情豊かな、存在感のある芝居をされている。


『神の庭付き楠木邸』
 第1話。他の新作アニメがいずれも期待外れだったので、こちらを観てみた。予想の範疇を超えない出来。無自覚最強キャラの日常といったコンセプトが俗っぽいし、陰陽師キャラのオーバーアクションがややくどいが、精霊キャラたちは可愛らしいし、悪霊バトルシーンの動きが非常に良い。ED(OP?)映像の風景描写も情趣がある。シチュエーションが好みに合うならば楽しめるのだろうけど……。60点。ただ、同じパターンのままだとすぐに飽きそう。

 第2話。『のんびり農家』路線に近いコンセプトなのか。すなわち、主人公がたまたま獲得している特殊能力が、強力な超自然的存在たちにとってありがたいものであったため、かれらがどんどん身近に集まってきて箱庭コミュニティを作り、そしてかれらと助力(加護)を得て主人公の生活はスムーズに進んでいく、というご都合主義的な互恵状況のスローライフものという意味で。異世界にこそ行かないものの、同根のアプローチと言える。俗っぽさも同じ。55点。続きを観るかどうかは……。
 この第2話は、作画や演出は平凡なものになっているが、可愛らしい貂のトリオのおかげでなんとか間を保たせている。バトルシーンもたいして動かない。ただし、霊的存在たちのキャストがやたら豪華なのに驚かされる。
 ……もしかして、この御札の一発ネタだけで最後まで行くのか? それだとあまりにも発展性が無いのだが、いや、まさか。


『こめかみっガールズ』
 第1話……作りがイージーすぎる。コンテはちっとも美しくないし、脚本も安っぽくて暑苦しいコメディだし、口パクがずれまくっている(つまりリップシンクが出来ていない)のも気になる。開始10分で止めた。せっかくのオリジナルアニメなのに、もったいない。30点。


『鑑定士(仮)』
 第1話。クオリティは、ぎりぎり中の下くらいはある。珍しいことに、作画は完全国内制作のようだ(※アニメーション制作はスタジオフラッド)。金元氏演じる16歳ショタ主人公が可愛らしいし、ひとまず視聴継続してよさそう。ただし、バストのボタンが頻繁に弾け飛ぶのはさすがにどうかと思うが。60点。

 第2話。妙なノリだが、キャスト陣が抜群に安定しているので聴きごたえがある。サポート音声役の田村ゆかり氏も精密な芝居。作画班に関しては、この回は海外スタッフも入っている。60点の低空飛行だが、声優陣のしっかりした芝居に救われている。60点の低空飛行。

 第3話。ちょっと暑苦しいノリが増えてきたが、なんとか許容範囲内。キャスト陣の滋味ある芝居が実に良いし、キャラクターたちのポフポフした頭髪造形も可愛らしい。それにしても、主人公と別れたエルフのパートがまだ続いているのは何故だろう。後にふたたび関わりが出来てくるのか、それとも単なるお色気要員パートを最後まで引きずるつもりなのか……。
 今回の新キャラ。大柄な獣人は三宅健太氏、少女役はラマルファ・ミッシェル・立山氏(2021年デビューの若手、「立山」が苗字なのかな)。魔神も、若手の涼本あきほ氏。白猫キャラは首藤志奈、小柄キャラが得意なようだ。
 アイキャッチのキャラクターは何者だろう? サポートキャラ?


『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』
 第1話。他のアニメが今一つだったので視聴してみた。意外性があってなかなか面白いし、トーンも一貫している。BGMにリードさせつつ、見せどころの転換も巧みに構成している。したたかなショタ王子主人公も可愛い。ただし、全体としては低予算クオリティだし、富田氏の芝居も、あと2段階は上の出来映えを作れる筈なのだが……。65点。
 今後の時間経過、つまりかれらの年齢はどうなっていくのだろう。ショタのままだとありがたい。

 第2話。動きのない着座会話シーンなどでかなり尺を稼いでいるが、そのおかげもあってか絵のクオリティは維持されており、スタティックな画面進行の中で物語に集中できるし、それと同時にヒロインの力強い存在感とのコントラストにもなっている。そしてヒロイン役の富田氏も、役がハマってきた。60点。


『春夏秋冬代行者』
 第1話は、まずまずの出来。劇伴は趣があるし、風景も良い。ただし、絵コンテのレイアウトは、大きすぎる顔アップの頻出と、単調な真横のロングショットの落差が極端だし、脚本も間断なく喋らせすぎの弊がある。また、今回のクライマックスの春の現出シーンも、風景が一変する面白味や春の雰囲気があまり表現できておらず、いささか肩透かし。
 四季それぞれを司る巫女のような存在という設定は、かなりベタなアイデアだし、それでいてこの第1話では、「何をするためにいるのか」「この儀式は社会的にどのように位置づけられているのか」が見て取れないままになっている(※世間的にはよく知られているようだが、しかしまるで知らない人もいるし、儀式が公的な重要性を持っているのか、それともカジュアルに行なってよいものなのかもブレているように見える。それに、「春夏秋冬」という単語を知っているのに「春」を知らないというのも、作為的すぎて説得力に欠ける)。ただ、その背後に激しい苦闘や争いがあることが示唆されており、それらがどこまで掘り下げられるかによってストーリー評価も変わるだろう。全体として、悪くはないけれど、期待したほどでもない。65点。
 キャストについては、ひとまず良い感じ。従者キャラの青山吉能氏は力の籠もった芝居だし、けなげに生きる少女キャラの東山氏も情動の表現が良い。

 第2話。建築物の存在感やBGMの強烈な軋みなど、良いところもあった。しかし顔アップ連発の絵コンテは退屈だし、ギャグ顔もミスマッチ。さらにストーリーも、いきなりインスタントに悲劇設定の長広舌を振るわれてもシラけるだけで情趣が無く、ただ悲劇作りの作為性が目立つだけに終わっている。上手くない。物語世界もまだ確立されていない第2話で、ぽっと出のキャラクターたちがいきなり、「私たちはこんなことで苦しんでいるんだよ!」といった設定トークを八つ当たりめいて延々叫ばれても困る(※『シャンピニオン』の二の轍)。結局のところ、こういうナルシストめいた作為的悲劇はとにかく致命的に私の性に合わない。陰々滅々は好きだけど、ヒステリー描写は苦手なので。
 それにしても、今期のEDムービーで、上下に黒帯(レターボックス)を入れるものがやたら多いのは何の偶然だろうか。
 従者役の青山吉能氏は、切羽詰まった心情をたっぷり込めた力強い芝居。ただし、ところどころ台詞が急ぎ気味だったが、これは台本構成サイドの問題だろう。夏の代行者は上坂氏。なるほど、こういう芝居をされる方なのか。ただし、今回は苛立ち台詞を延々連呼するばかりの脚本なのがもったいない。
 洋館の雰囲気を初めとして、作画パートは頑張っている。ただただ、脚本と絵コンテと演出が悪い。視聴継続するかどうかはギリギリ。60点。


『スノウボールアース』
 第1話は、プロローグ的位置づけで、かなり無理のある展開が続き、コメディ表情もくどいが、映像全体としてはわりと楽しめた。3D作画もうまく馴染んでいる。無重力空間で頭髪が柔らかく浮いているあたりも面白い。70点。第2話以降の本編ストーリーはまともになってくれればよいが……。
 しかし不満点も非常に多い。SFとしては恣意的な展開ばかりだし、ドラマとしては心情や人間関係の掘り下げが浅すぎるし、展開もどこかで見たようなもののパロディ(未満)ばかりだし、視覚表現としても空転している箇所が散見されるし(例えば、主人公たちの会話中は宇宙怪獣たちが攻撃せずに浮いているだけで全然攻撃してこない)……まるで再視聴したいと思えない出来だが、今後の展開はどうなるのだろうか。ひとまず小清水氏のキャラが出てくるまでは視聴するつもり。

 第2話は見逃してしまったので第3話を視聴。……見せ方が下手。モンスターが目に前で暴れている筈なのに棒立ちで延々思考する(その間、周囲のモブたちも棒立ちで固まっていて逃げもしない)といったような、時間芸術としてのコントロールが破綻した素人じみた映像になっている。これが漫画であれば、コマ組みによって瞬間的な出来事として流せるように作ることもできたのだろうけど、アニメとしてただベッタリ再現するだけでは、スピード感も緊張感もすべて死んで、もっさりした駄目映像になってしまう。スローモーション演出も、使いどころを間違っている。さらに、劇的な瞬間から唐突に「数分前」の説明的回想を挿入して、また直前のシーンに戻ってやり直すという見せ方も拙劣極まりないし、3Dベースの作画も迫力に欠ける(※例えば、回り込みカメラも、ただ回せるから回しているだけで、そのヌメッとした動きに演出的な意味を作り出せていない)。変顔多用も下品。モンスターの巨大感だけはよく伝わってくるし、小清水氏のキャラも良さそうだし、寒冷化地球の風景も面白くはあるが、それだけでは……。というわけでさよなら。60点。
 作画そのものは悪くない。ストーリーも、きちんと整理すればスリリングなものになっただろうし、声優陣も力演を披露してくれている。変顔を通した作監と、冗長な絵コンテと、それらをリファインできなかった演出が悪すぎたと言うしかない(※上記『春夏秋冬』と同じタイプの失敗を犯している)。


『姫騎士は蛮族の嫁』
 第1話。つまらない……。シチュエーション設定から映像や台詞回しの面白味は、いくらでも引き出せた筈なのに、見せ方が退屈すぎ、陳腐すぎた。3Dパーツが浮いているのもあるし、剣戟シーンも迫力に欠ける。輪郭線の太い画風は、アニメとしてはなかなか特徴的なのだが、それも垢抜けない鈍重さに映る(※荒々しい力強さを表現するなら、もっとペンタッチに反映させるべきだ)。第1話の時点で、シリアスなのかギャグなのかすらはっきりしないのは(後者寄りだとは思うが)拙劣と言わざるを得ない。声優陣の芝居も、まるで何かに急かされているかのように落ち着きが無い。50点。

 第2話。作品のコンセプトは理解できる。「くっ殺」路線の空転ヒロインを、異文化接触シチュエーションとして扱い、さらに田園風景の魅力で味付けするというのは、上手い組み合わせだと思う(※今期だと『カナン様』も同じく空転キャラだし、『クレバテス』なども同じ趣向だ。山間部の豊かさのイメージは、今期では『楠木邸』にも相通じる)。言い換えれば、キャラの面白さ+状況の面白さ+視覚的な面白さがすべて保証されている。その意味で、原作のアプローチはとても上手いところを突いている。
 とはいえ、今のところは人間関係が狭すぎるし、(エロ)コメディのネタもかなり陳腐だ。主演の鈴代氏はこの作品でも良い芝居をされているが、作品全体がマンネリに陥らずにいられるかどうかは分からない。映像面では、ややダルいところもあるが、森山の深さと川の瑞々しい雰囲気は十分に表現されている。評価は好転して60点。とりあえず、飽きるまでは視聴していく。
 コンセプト設計は上手いのに、えろ妄想志向のくっ殺ギャップコントしか出来ないのは、キャラクター設定が原因かもしれない。文化的ギャップを描こうとしても、騎士側も蛮族側も作中の架空社会にすぎないので、読者(視聴者)にとって納得のいく手がかりが無い。姫騎士の国は、かなりいびつな社会構造のようで、現実世界でもないし典型的なJRPG的世界とも異なる。だから、視聴者は文化的ギャップを先読みすることもできないし、作中でギャップを説明されても「その場ごとの恣意的な設定」と感じてしまう。例えば、「姫騎士の西側国家は不毛の土地なので肉食も稀だ、それに対して東の『蛮族』社会ではモンスター猟も含めて肉食が豊かだ」と言われても、面白味は見出しにくい。だから、演説得力を確保する手段としては、「その場その場のリアクション芸」か「腰を据えた文化的描写の充実」のどちらか――あるいは併用――になるが、アニメ版の短い尺の中では、リアクション芸を脱していくのは難しいように思える。あるいはいっそ、「主人公は転生者(つまり文化的バックグラウンドが我々視聴者にとって既知)」にする手もあり得たかもしれない……いや、それはそれで一方的な驚き展開ばかりになって退屈かもしれないが。


 某ダンチものも開いてみたら、5分アニメなのか。尺をコンパクトに切り詰めている分、映像としては意外にまともで、怪しいパープル基調の色彩設計もちょっと面白かった。


 【 以下、雑記 】
 2話ずつ視聴してみての評価は、こんな感じ。総合/視聴覚演出/声優/物語で。
総65/演70/声65/語70:淡島。意欲は見て取れるが、力足らず。
総40---:一畳間。論外。
総65/演70/声75/語50:上伊那。美しいところもあるが、雑なところも多々ある。
総60/演65/声70/語65:カナン様。高速コントの勢いだけは個性的。
総60/演60/声70/語50:楠木邸。スローライフものとしては適切に成立しているが、それだけ。
総30---:こめかみ。論外。
総60/演60/声80/語55:鑑定士。音声表現は絶品。ベタだが心地良くはある。
総65/演60/声75/語70:自称悪役令嬢。見守り系のタイトルとしてはオーソドックスに楽しめる。
総60/演65/声75/語55:春夏秋冬。悲劇設定を無節操に盛りすぎて空転している。
総60/演50/声65/語70:スノウボール。拙劣な演出がせっかくの素材を壊している。
総60/演65/声70/語55:蛮族の嫁。ひたすら物足りない。箸休めには良いが……。

 低調だなあ……。高予算タイトルに手を出せば堅実にハイクオリティなものも出てくるのだろうけど、私自身は「みんなが観ているものを私がわざわざ観る必要は無い、むしろマイナーなものから優れた作品を自力で掘って探すべきだ」という90年代的価値観に立脚しているので、現状には満足している。

 女性キャラからの「からかい」系に対して、男性キャラが見守る「空回り」系も増えているのかな。今期だと『カナン様』『自称』『蛮族』がまさにその路線だが、サブキャラにも多数見出される。元々、可愛らしいキャラクターたちの動きを鑑賞するのはアニメのメジャーな楽しみ方の一つだったので、その点を一点突破でクローズアップのアプローチはまったくもって理に叶っている。
 空転ヒロインものの中でも、『カナン様』はコント特化、『自称』は男性主人公側がフォローする「見守り」系、『蛮族』は「くっ殺」「文化的ギャップ」と絡めており、それぞれに独自性がある。とりわけ『自称』は上手くて、ヒロインが健気に頑張る空転の可愛らしさと(※その空転にも設定上の筋の通った理由がある)、そしてそれをスマートにフォローする有能主人公のカタルシスの両方を味わえる。それに対して『カナン』『蛮族』は、相方の造形が弱い。

 直前の冬シーズンだと、たぶんこんな感じになる。個性的な傑作がたくさん。
総75/演75/声70/語65:アルネ
総80/演75/声80/語80:違国
総80/演80/声70/語70:透明男
総75/演75/声85/語70:29歳
総65/演60/声75/語60:ヘルモード

2025年秋シーズンに点数を付けるなら、以下のとおり。ここも低調で、大半を即切りした。
総75/演75/声85/語70:野生のラスボス
総60/演70/声65/語55:ツーリング
総55/演50/声65/語65:悪食令嬢

夏シーズンは、以下のとおり。オリジナル作品が豊作だったが、個人的には趣向が合わず。
総80/演80/声85/語70:クレバテス
総70/演70/声75/語75:鬼人幻燈抄(春からの続き)
総55/演40/声70/語70:第七王子
 
2025年春のラインアップは凄みがあった。
総75/演75/声80/語70:ある魔女
総75/演75/声75/語75:九龍
総65/演80/声70/語50:LAZARUS
総75/演80/声85/語60:小市民(2期)
総75/演75/声75/語70:アポカリプスホテル
総---:(未ル、全5話)
総---:(鬼人幻燈抄、第1話~)

2026/03/24

2026年3月の雑記

 2026年3月の雑記。

 03/29(Sun)

 春アニメのメモ(五十音順)。基本的に、50%以上の期待をしているタイトルのみ記載する。60%以上のタイトルは、ひとまず視聴してみるつもり。

タイトル期待の度合い、注目点など。
『淡島百景』期待の度合いは75% : 方向性には興味があるが、PVを観たかぎりでは、演出の力足らず、空転しそうな気配もある。キャストはおおむね良いが、主演の中林氏はこれが初レギュラーのようだ。制作はマッドハウス。
『異世界のんびり農家2』70% : 第1期は上手くまとめていたが、原作はここからどんどんキャラが増えてストーリーが散漫になっていくのでかなり不安。キャストも、たまにひどいのが混じってくる。うーん。内藤氏は、そろそろこのマンネリ化した作品を切り上げて、さらに独創的な新作を出していってくれたら……。
『一畳間まんきつ暮らし!』60% : お気楽&ネタ枠で。髙橋龍也氏がシリーズ構成だったりもする。しかし、いまだにキャストも公開されていないのは……。
『インゴクダンチ』0% : 内容はともかく、サブキャラのキャストが妙にハイレベルなのは、いったい……。おねショタ要素があるなら+10%で。
『骸骨騎士様』※4年前のタイトルの再放送だが、ファイルーズ氏がメインなので、他がよほど不作だったら視聴するかも。『マジルミエ』も、同じくファイルーズ氏主演の再放送(2024年の作品)。
『カナン様』10% : PVを見るかぎりでは騒々しいラブコメなのでnot for me。ストーリーや映像にはあまり期待していないが、古賀葵氏(主演)や鈴代氏の芝居を聴き込んでみるには良い機会かも。室谷氏はこれが初監督のようだ。
『上伊那ぼたん』65% : のんびり枠。こちらも中堅の良いキャストでまとめている(※なんとかして早めに鈴代氏のポテンシャルを見極めたい。でも、リルイ以外の芝居はときどき上滑りしている。いったい何だったんだ、『29歳』でもあの凄まじい入神の芝居は……)。ただし、キャラ作画に露骨な3Dモデリングが散見されるのは気がかり。3Dそれ自体は構わないけど、他から浮いたままでは駄目。
『楠木邸』55% : 小市眞琴氏が出演されるし、PVもまっとうなクオリティ。しかし、いかにも俗っぽいスローライフネタなのが……うーん。
『中村くん』50% : キャストは良いが……。※追記:高橋留美子風のレトロコメディ路線とのことで候補から外していたが、BLアニメというのも珍しいし、第1話の評価も高いようだ。視聴してみようかな(→60%)。
『2番目に可愛い』0% : これもキャストは良いが、たぶん私の好みには合わない。何番目などと勝手に外見の序列づけをするタイトルは本当に嫌なので。PVも一応見たけど、映像のテンポが悪い。
『氷の城壁』55% : 原作者への信頼はあるが、あの漫画のチープデフォルメ演出をアニメで再現されても困る。漫画では、息抜きの小さなコマでやり過ごしていたものが、アニメの全画面でじっくり時間を取って描いてしまうと、元々の軽みが失われてチープさが前面に出てしまうのだが、そういった媒体に応じたチューニングが出来ないのは、アニメ化(つまり翻案作品)として無思慮だと常々思っている。
『こめかみっ!』60% : オリジナルアニメなので、上手くいってほしいが……何を売りにしたいのかも分からない。キャラも3Dっぽい?
『最強の王様』(2期)50% : 第1期は観ていない。キャストはとても良いのだけど、映像表現としてはちっとも好みではない。
『鑑定士』60% : いつものアルファポリス低予算異世界枠と思われるが、金元寿子氏の芝居を一クール延々聴き続けられるのであれば……。PVを見るかぎりでは、中の下くらいの映像クオリティはありそうだ。
『自称悪役令嬢』60% : これもアルファポリス以下略。富田美憂氏メイン。サブキャラ「ショーン・ーコイン・アルファスタ」って、本当に文字通りのショタキャラだった。
『春夏秋冬代行者』75% : キャストも良く、シチュエーションも面白そう。またもや貫井氏主演だが、まあ仕方ない。PVを観たかぎりでは、暗殺者などに対抗するバトル展開もあるようだ。
『スノウボールアース』75% : たぶんSF。監督の境氏と脚本の村越氏は『ゾンビランドサガ』のコンビ。小清水氏レギュラーで、他のキャストも良いし、映像もわりとしっかり動いている。
『おじゃまされます!』55% : 日常もの。PVは低調だが、キャストがまずまず良いので、ひとまずチェックしておく。
『ニワトリ・ファイター』50% : 井澤氏が出演。3Dベースのネタアニメだが、まかり間違って面白くなる可能性も……。クリーチャーデザインはかなりグロい。
『最強外道ラスボス女王』(2期)75% : ファイルーズ氏主演。第1期(2023年)はスルーしていたが、まあ大丈夫だろう。どうか、『レベル99』に並ぶ良作になってくれますように。
『左ききのエレン』55% : 期待しつつPVを観てみたら、予想外に暑苦しいマッチョ抑圧クリエイター企業ものなのか? うーん。
『蛮族の嫁』55% : こちらは、役にハマった時の鈴代氏のようだ。映像もシチュエーションも期待していないが、声メインでチェックを入れておく。
『百妖譜』65% : 中国アニメの吹き替え版(※これまでリリースされてきた中からセレクトされた傑作選とのこと)。出来は良さそうなので、ひとまず。
『探偵様』55% : PVではキャッチーな絵作りがなかなかのクオリティ。しかし叫びまくりの暑苦しい主人公と、今風の煽情的なヒロインたちには、個人的に食傷。キャストは良いのだが……。
『メイドさんは食べるだけ』65% : 市ノ瀬氏主演、さらに河瀬茉希氏と五十嵐裕美氏他もメインキャラ出演。PVは、まあ穏健な出来なので、このシチュエーションが好きな人ならば楽しめるだろう。うーん。
『黄泉のツガイ』75% : 久野美咲氏が出演。2クール放送とのこと。原作は評価が高いし、ボンズ制作でPVも精密に作られているので、クオリティ面は大丈夫だろう(※だからこそ、皆が視聴し語ってくれる筈だから私が手を出さなくてもいいかなという思いも……)。
『よわよわ先生』50% : おそらく低予算お色気路線だが、良さそうな絵もある。中原麻衣氏も出演。

 というわけで、積極的に観たいと思えるものが無い……。『淡島百景』『スノウボールアース』あたりが、良い映像になっていたら嬉しい。堅実なのは『春夏秋冬』『黄泉のツガイ』あたりか。キャスト目当てでは、『鑑定士』(金元氏主演)、『自称悪役令嬢』(富田氏)、『ラスボス女王』(2期、ファイルーズ氏)、『蛮族の嫁』(鈴代氏)を軽く流していくかも。
 とはいえ、今の冬期アニメも、事前段階ではほとんど期待していなかったのに、視聴してみたら非常に洗練された作品や意欲的な企画や味わい深いタイトルにいくつも出会えた。なので春期アニメでも、そういった良い巡り会いがあることを期待したい。

 最終的には、『春夏秋冬代行者』(和風ファンタジー)、『スノウボールアース』(SF&小清水氏)、『蛮族の嫁』(鈴代氏)くらいしか残らないような気もする。『淡島百景』『上伊那ぼたん』あたりが、うまく好みに合えばありがたい。さらに、なにかしら掘り出し物に出会えたら嬉しいのだが……。


 アニメなどの音声収録は、コロナ初期はほんの数人ずつに分けていたとのことだが、最近ではまた旧に復して、リスキーな大人数一斉収録になってしまっているのか。声優は、まさに喉を使う仕事なので、感染の可能性を下げるように最大限の対処をすべきなのだけどなあ……。

2026/03/15