『呪いの魔剣』体験版などが公開。
【 AVGパート 】
バックログに巨大フェイスアイコン……ざ、斬新だ。
「驚き」表現の立ち絵エフェクトはちょっと目新しい感じ。
通貨単位は「シルバー」。敵ユニットも「ガフゥ」「フライドッグ」など。『勇者砲』と同一世界?
メイン画面各所にマウスカーソルを置くとヴォイスメッセージが出る。『巣作り』以来の演出。
サラ役の結城氏がなかなか良い感じ。鍛冶屋のわりに意外にも楚々としたデリカシーのあるキャラなのも面白いが、そうした役柄にうまくフィットした芝居になっている。ロゼッタの口調も、丁寧だったり大人びていたりたまに突っ慳貪なところがあったりと、興味を引く雰囲気になっている。
テキスト上のイベント経過とシステム上の日数経過のずれが気になる。
テキストは、ニュアンスの含ませ方が露骨だが、利害調整のための交渉は明快だし、これはこれでありだと思う。ただし、内藤チームとの違いとして、とにかくモブがまるでいないこと、その世界の生活感が出てこないという点は大きい(『勇者砲』もそうだった)。
【 SLGパート 】
ゲームの骨格は、『真昼』以来の伝統的なクエスト進行をベースに、『Climber』型の戦闘/探索システムと『BB3』風の資材収集要素をミックスしたような感じになるのだろうか。
訓練実行中の表示は、『Climber』とは異なってSD画像(静止画切り替えの擬似アニメ)なのか。チップアニメは、コントロールが最も利くし可愛いが制作コストが重い。3Dモデリングを用いたアニメーションは、非常に効率的だが手間を掛けなければチープに見える。SD画像は、原画家の腕次第という不安定さがある。一長一短だなあ。
継戦能力も考慮して、とりあえず弓装備にしてみた。マウスクリックで移動場所を指示していけるので、逃げながら一方的に攻撃していくことができる。ただし、敵が多すぎて距離を取れない場合には剣などで回転数を上げる効率的だろうし、雑魚敵を一撃で倒しきっていける場合には斧などが有効だろう。ステータスは「筋力」と「頑強」を上げていくのが即効性が高いようだ。近接武器の場合には「敏捷」を上げてヒットアンドアウェイを追求する必要があるだろう。
冒険戦闘パートは、各マップの全体が見られない(?)のが厄介。敵の総数が即座に確認できなかったり、マップ端の宝箱を見逃したりする危険がある。戦闘バランスは、『Climber』では自機が強力な範囲魔法を使えるようになるので最速オートでよかったが、今作はもう少し丁寧にプレイヤーが指示介入していくことになりそう。
「修行」すると所持金が減るし、アイテム作成にもお金が要るし、「冒険」では経験値と合成素材が増えるばかりで所持金はほとんど貯まらないし、しかも冒険に出ると疲労が一気に蓄積するので頻繁に休憩しなければいけないし……。
「鍛冶」(武器強化)と「アイテム作成」は、わざわざ独自システムを組んで、対応するメインヒロインまで用意しているわりに効果が非常に小さくて、ちょっともったいない感じ。誤差レベルの強化に一ターンを消費するのはつらい。序盤を過ぎたら、もっと目覚ましい強化も出来るようになっていくのだろうか。特にアクセサリー作成は、大きな補助効果のあるものも出てくるのかもしれない。
ドットキャラが抜群の出来。デザインも可愛らしいし、SDプロポーションのバランスもいいし、動きのアニメーションも愛嬌とリアリティがあって素晴らしい。今回もTOM氏の仕事だろうか。
今回はタル武器は無いようだ。
行動のフレームワークを抽出すると、なんだか『神採り』をオート志向にしたみたいな……。