2018/10/28

播但線旅行

  福知山線から播但線の旅。


  先日、所用のついでに、兵庫県北部の鉄道をちょっと大回りしてきた。経路は、JR福知山線を福知山駅まで北上していき、そこから山陰本線へ。和田山駅で播但線に乗り換え、さらに寺前駅で乗り換えて姫路駅まで。姫路駅からは山陽電鉄経由で帰路についた。
  宝塚駅~姫路駅間で通った自治体は、宝塚市~三田市~篠山(ささやま)市~丹波市~福知山市(※京都府下)~朝来(あさご)市~神河町~市川町~福崎(ふくさき)町~姫路市。


  【 阪急宝塚線(ちょっとだけ) 】

阪急宝塚線付近。山沿いの高台にビル(住宅)が立ち並ぶ。移動が大変そうだ。


  【 福知山線(宝塚~福知山) 】

JRで宝塚駅から北上すると、すぐに山合いに入っていき、トンネルを何本も潜っていく。武田尾駅は、プラットフォームがトンネルの中にあるほどだ。写真は武庫川。
三田駅を過ぎたあたり。三田の中心街は、駅から少し離れたところ(西南方面)にあるようだ。三田市付近では穏やかな低山が続く。
藍本駅や草野駅あたりからは、ふたたび山が高くなっていく。左の写真(藍本駅の北)では、開けた場所に小さな丘があり、その上に神社(?)が建っている。
古市駅のあたりだったか。土蔵があるような古めかしい民家が並んでいる。
線路の周囲は、基本的に田畑ばかりであり、家屋その他の建物は、ごくまばらに点在している。
篠山口(ささやまぐち)駅で乗り換えた。これ以北は単線化する。山と川に挟まれた狭い線路を走って行く。
谷川(たにかわ)駅付近。谷川駅からは、加古川線に乗り換えできる。篠山川は、細い渓谷になったり、穏やかな流れになったりと変化が激しい。
柏原(かいばら)駅を過ぎたあたり。左右の山々は程々の高さで、周囲はいくぶん開けており、畑野の間を延々走って行く。
左記写真のような長い直線がくりかえし現れる。同じく兵庫県山間部を走る播但線や加古川線でも、同じような風景が見られる。宝塚駅から福知山までは2時間弱。特急を使えば1時間強。
福知山駅に近づくと高架化し、写真のとおり、車窓からも福知山城と音無瀬橋が臨める。福知山城へは、駅から東に徒歩15分。90分ほどしか取れず、昼食の時間もあったので、城のそばまで往復するのがせいぜいだった。もう一本ずらしても(プラス1時間)良かったかも。
福知山駅(13:31着)。南へはJR福知山線、東西には山陰本線、さらに京都丹後鉄道(宮福線)にも接続する。ホームは5線のようだ。
福知山駅から東へ10分ほど歩いて(北東向き)。駅の北側は市街地のようで、駅東部には市役所や地方裁判所支部等がある。市内の人口は8万人弱とのこと。
福知山駅の南方(西側を臨んで)。山々がゆるやかに囲んでいるが、開けた雰囲気の土地で、中心部は平坦で歩きやすい。駅付近のカフェでは、おいしいケーキを食べられた。


  【 山陰本線(福知山から和田山まで) 】

山陰本線を西へ(15:10発)。左右の山はごく低いものばかりだが、かなり近くまで迫ってきている。山合いの土地に狭い田畑が開いている中を、単線の鉄道が延びていく。
川が見える度に、つい撮りたくなってしまう。牧川というらしい。川の流れに沿いつつ、列車の片側はぴったり山に寄り添うようにして進んでいく。
車内の様子。都市部の鉄道と引き比べて、商業広告の少なさが印象的だ。
福知山から和田山まではわずか5駅だが、駅間は大きく隔たっている。たしか下夜久野駅で、行き違いを待っていた最中の写真。
10月下旬だが、日差しはまだ暑く、周囲は青々としていた。山中の路線だが、勾配はほとんど感じなかった。大半が電車内にいたため、土地の音や香りを感じられる機会が乏しかったのは残念だった。
梁瀬駅。シンプルだが、これはこれで風情がある。一旅行者の勝手な切り取り方だが。
和田山駅で、播但線に乗り換え(15:47)。進行方向のうえでは、駅からまた東側に出発するので、ちょっと戸惑った。このあたりの鉄道はたいてい2両編成。


  【 播但線(和田山~寺前~姫路) 】

播但線の車内。クラシカルなボックス型クロスシートに、乗降口付近はロングシートを併用した座席配置。天井の扇風機は、傍らのボタンで乗客がon/off操作できるようだ。
播但線に入ると、周囲の山並みが悠然とした大きさになり、しかも奥の方まで幾重にも連なっているのが見えるので、かなり気持ち良い。
住宅街もわりと多い。ただし、商業施設や文化施設はなかなか見当たらない。
国道(312号線)や河川(円山川、市川)、さらに高速道路(播但連絡有料道路)と併走する。写真は新井駅~生野駅の間だったか。
市川は、川幅が広めで、水量は少なく、流れはごく穏やかだったが、そこそこ大きな石もゴロゴロしている。
長谷~寺前間。午後4時半を過ぎて、山肌には向かいの山の影が落ちてきている。これもこれで地形のダイナミズムを感じられて面白かった。このあたりは、ほとんどが昔ながらの瓦葺き一軒家。
寺前駅で乗り換え(16:42)。姫路へは一時間に1~3本程度だが、特急「はまかぜ」も一日数本走っている。機会があればそちらも乗りたい。
座席はロングシートになっている。寺前駅ではまだ乗客が少ない。ただし、福崎駅からは、乗客がかなり増えてきた。
寺前駅以南では、山間部というよりは郊外らしい雰囲気が次第に強まってくる。平地はかなり広々としている。ただし、遠くの山並みは低くのっぺりして見え、風景としての面白味には欠ける。
午後5時を回って、かなり暗くなってきた。
野里駅のあたりからは、高架化している。町並みの趣も、明らかに都市部らしくなる。さらに、次の京口駅では、西側に姫路城が臨める。野里駅以南は地理的にも、開けた播磨平野(姫路平野)に属する。
ひとまずの目的地、JR姫路駅に到着(17:34)。マゼンタとシアン混ざる空の果て~♪
姫路駅の北側は広く開けており、まっすぐ先に姫路城が見える。いかにも観光重視の都市計画だ。ちなみに駅の南側では、大量のムクドリが群れを成してビルの間を飛び回っていた。
東への帰路は山陽電鉄にした。電光掲示板にもあるとおり、阪神梅田駅まで直通で行ける列車もある。三宮付近で適当に乗り換えてもよい。もちろんJR神戸線でも大阪駅までまっすぐ行ける(※運賃も時間も大差ない)。ちょうど満月だったが、さすがに窓外の景色は見えず。