2026/03/15

私信:関西ミーティング(随時更新)

 twitterのDMをいただいていたのに気づかなかった……すみません(※システムがDM→Chatに切り替わった時に、通知が利かなくなってしまっていたようです)。長文になるので、お返事代わりに、このブログ上で書いていきます。

 3/20(金)~3/22(日)の間でしたら、いつでも大丈夫です。日本橋でも三宮でも、私はどちらでもかまいません(※両方とも、それなりの土地勘があります)。ですので、お好みの方を選んでいただければと思います。
 すでに日本橋にいらっしゃったことがおありなら、三宮は大歓迎です。逆に、ポンバにあまり行かれていないなら、ポンバのディープさを体験しておく方が良いかなあという感じです。
 
おおまかに比較すると:
 ポンバの方はアクセスが良く、規模も大きいですね。最寄りは地下鉄の恵美須町/日本橋/難波ですが、神戸から訪れる場合は梅田経由になるので、そのあたりで待ち合わせて行くこともできます。基本的には、「オタロード」沿いに歩きながらいろいろなショップや雰囲気を楽しむ感じ。デメリットは、「人混みが激しいこと」、「ちょっと怪しい店もある(立ち並びキャッチとかも)」、「ほどよく食事ができるレストランが少ない(というか私はあまり知らない)」くらいです。
 三宮は、駅すぐの商業施設に多数のショップがコンパクトに集まっています。そこからプラスして多少足を伸ばすなら、神戸港の40分周遊クルーズとか、洋館街(異人館街)の風景を楽しむとか、摩耶山にケーブルカーで登るとかも、日帰りで十分可能です(※おおまかなマップは以前の記事に書きました)。食事に関しては、せっかくなので神戸牛ステーキ(ランチ/ディナー)もありかなと。南京町の中華レストランもあります。JR/阪急/阪神のどれでも、ほぼ同じ場所で待ち合わせできます。ポンバと比較してのデメリットは、「来られるのがちょっと遠い(梅田から40分程度)」、「そこまでディープではない」くらいだと思います。

 日曜(3/22)は雨の可能性がありますが(降水確率40-50%)、それ以外は晴れそうです。
 お返事はtwitterでも、ブログなどでも、どこでも(今度こそ!)大丈夫です。

 摩耶ケーブル&ロープウェーは、この時期だと最終21:00まで運行しているので、帰りがけに1時間半ほどあれば、標高700メートルまで一気に登って夜景を眺めてくることができます。時間と体力に余裕があれば、そして晴れていればですし、まあ、ただの夜景なのでそれほどたいしたものではありませんが。

 モデルコースをおおまかに例示すると、
●ポンバシ:まず梅田で腹ごしらえのランチ → 地下鉄で難波へ → オタロードでコスプレ店(GEE store)、同人書店、漫画専門店(わんだーらんど)、電機店、そしてanimateビル(withメロブ、らしんばん) → 堺筋の大通りに出て、K-BooksやCDショップや模型店(ボークス)などを回るだけでかなりの時間が掛かります。
 それ以外もアメコミ専門店とか、中古グッズショップ(フィギュアなど)、鉄道模型、等々、いろいろ回れるかと。2-3時間ほど気ままに散策するだけでもよいし、一日がかりでじっくり回れるボリュームもあります。食事に関しては、残念ながら私はあまり詳しくないですが。
 日本橋界隈から南に歩くと、通天閣や天王寺動物園、四天王寺などもすぐです。逆に、難波から北へ歩くと、道頓堀から心斎橋筋商店街の繁華街エリアにも行けます。いずれも、2-3時間ほどの余裕があれば、追加で行ける範囲です。
 会っておしゃべりが主目的であれば、例えば大阪城公園をカジュアルに観光するというのも、大阪滞在の良い記念になるかと思います。ちなみにalicesoftのハニービルは、北区なのでちょっと遠いですが、ゲームなどの舞台訪問もありかなと。

●三宮:趣味、歴史観光、自然観光、グルメなど、いろいろ取り合わせができます。
 三宮駅 → とりあえず生田神社 → 神戸牛ランチ → センター街(漫画、ゲーム、フィギュア、模型など)までは定番で良いと思いますが、そこからは時間と目的に応じて、
 1) 三宮地下街でショッピング(洋菓子、服、お土産など)。お手軽に済ませるなら。1-2時間。
 2) 三宮から南方を適当に歩く(雰囲気のある都市観光、買い物など)。1-2時間。
 3) 元町商店街沿いに歩いていく(ローカルな買い物、中華街、。洋菓子)。2-3時間。
 4) バスor徒歩 → 異人館街(洋館エリア)を見て回る。近いけれど坂が多い。2-3時間程度
 5) 鉄道 → ハーバーランド(買い物、ポートタワー、港湾クルーズ、湊川神社など)。3-4時間。
 6) バス → 摩耶ケーブル&ロープウェー。風景中心。帰りがけに時間があれば。2-3時間。
メジャーなところだと、選択肢はこのあたりかと思います。3月下旬だと、まだ桜は咲いていないかと思いますが、晴れていれば景観も楽しめるかなと。
 というわけで、「こことそこに行きたい」とか「買い物/風景/歴史などを重視したい」というのがありましたら、ご案内できます。のんびり過ごしたいなら大型動物園とかもあります。

 2日前までにご連絡いただければ、十分間に合います。レストランは、予約しなくてもたぶん入れると思います(※近隣にはお店が多いし)。


 メッセージをいただきました。金曜日の三宮→摩耶山コースですと、例えば、以下のような感じで行けるかなと思います。

 【 A案 】
時間 場所、移動時間等
11:00頃三宮駅待ち合わせ(JR/阪急/阪神どれでもOK)。梅田-三宮は、特急で30-40分ほどです。
~13:00駅北5分の生田神社 → ランチ。
~15:00駅すぐ南のセンター街でショッピング。100m圏内にいろいろなお店があります。
~17:00摩耶ケーブル&ロープウェーで山上へ。市バス15分+山上までは15分。下りも同じく。徒歩登山も可能です。ただし、大がかりな施設があるわけではないので、カジュアルに立ち寄るくらいの感じです。山上で20分くらいハイキングすれば摩耶山天上寺にも行けます。
~18:00帰路は、摩耶ケーブル下 → 市バス(15~20分) → 阪急六甲駅(快速駅)or JR六甲道駅(快速駅)or JR灘駅(普通駅) → 大阪方面になります。

 時間は、あくまでおおまかな目安です。ロープウェーは20分間隔で運行していますし、市バスも本数は多いので、移動はスムーズな筈です。
 スケジュールをちょっと変えて、摩耶山を早めにするなら、下のような行程もありです。

 【 B案 】
時間 場所、移動時間等
11:00頃三宮駅待ち合わせ。多くの店は12:00開店です(※animateは10時開店)。
~14:00趣味系のショッピングをじっくりと。喫茶店で休憩もできます。金曜日なら、それほど混まないかなと。
~16:00摩耶山へ。
~17:00適当に夕食を取って帰路。

 ルートはいくらでも融通が利くので、日中のきれいなうちに摩耶山に行くこともできます。

 【 C案 】
時間 場所、移動時間等
11:00頃JR灘駅(普通)、JR六甲道駅(快速停車)、阪急六甲駅(快速)のどれかで待ち合わせ。新幹線の新神戸駅からも近いです。
~14:00市バスとケーブルで摩耶山へ。山上には小さなレストランがあるだけなので、パンなどを持参していくのも無難だと思います。
~17:00

下山して、市バスで三宮の中心街へ。趣味のショッピング。

~18:00適当に夕食を取って帰路。金曜日ですが、適当なレストランはたくさんあります。

 摩耶山の見晴らしは、日中だとだいたいこんな感じです:[ https://urusai.social/@mikoto/115276735000020336 ]。もちろん、実際に体験する風景はかなり違うので、行ってみる価値はあると思います。夜景だと、この動画:[ https://urusai.social/@mikoto/115276495508922698 ]みたいな感じです。
 山上をたっぷり楽しみたい場合は、摩耶山(日中)から山上をハイキングしたり、あるいは山上バスで移動して、六甲山(夜景)も見てから下山するというのもありです(2時間コースで16:00-18:00)。六甲ケーブルは修理のため休止中なので、臨時バスで下山することになりそうです。

 摩耶ケーブル/ロープウェーの公式サイトはこちら。事前情報レベルで、おおまかなイメージはつかめると思います:[ https://koberope.jp/maya/map/ ]。往復チケットで1560円です。

 三宮での待ち合わせ場所は、JR線(中央口/西口)か、阪急線だと西口だと、移動に好都合です。阪神でもOKです。六甲側からでも大丈夫です。
 天気予報だと、金曜日の神戸はちょっと暖かくなって、幸いにも終日晴れる(時々曇)ようです。

2026/03/09

2026年3月の雑記

 2026年3月の雑記。

 03/14(Sat)

 昨日買ってきた二十数冊の新刊漫画が、まだ2冊しか読めていない……。

 漫画のフキダシの話者を示す「しっぽ(ツノ、トゲ)」の位置について。
 過半数のタイトルは、「原則として口元に向ける」スタイル(20作中12作)。ただし、必ずしも厳密ではなく、状況とレイアウトに応じて柔軟に作られている。また、大声で叫ぶシーンや、一つのコマに1人だけが描かれている場合には、ツノを描かい場合もある。なお、この形式のフキダシでは、ツノのサイズが非常に小さい場合もわりと多いようだ。
 それに対して、「基本的には口元に向けるが、あまり拘泥しない」アプローチも一定数存在する(3作)。さらに、「顔全般に向ける」自由な形も、いくらか存在するし(3作)、そもそもフキダシにツノを付けないタイトルも2作存在する(※女性向けに多いかも)。
 あくまで、私が今月買った新刊からサンプリングしただけなので、調査としては偏りがあるが、おそらく全体的な傾向としてはこんな感じだと思う。ちなみに古典作品だと、手塚治虫(『火の鳥』)は極小ツノで口元を指しており、萩尾望都(『ポーの一族』)は口元に一切こだわらない融通無碍のレイアウト。


 ブログで私信メッセージを書くのは、なんだか昔の「ホームページ」時代の日記みたいだね!
 (※第三者からは、個人特定性が無いので、大丈夫な筈)

 大昔は、趣味系サイトの情報発信者がごく限られていたので、同好の士のあいだで「> ○○さん」みたいな感じでストレートにサイト同士の言及やリアクションをし合うことがあったものじゃよ……。
 私自身は「ホームページ」持ちではなくて、ただ見ているだけだったけど、Teacup掲示板などでやりとりすることはあったし、さらに遡って「パソコン通信」時代はまた違った風習があっただろう。

2026/03/08

漫画雑話(2026年3月)

 2026年3月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。
 今月分も、それぞれおおまかな評価点をつけてみる。

●新規作品。


●カジュアル買いなど。



●続刊等。

1) 現代もの(シリアス系を含む)。
 雁木万里『妹は知っている』第6巻(46-54話)。キャラクターがそれぞれ独自に行動原理や美意識を持って相互作用していく。いわば一種のシミュレータのような雰囲気もあって面白い。75点。
 眞藤雅興『ルリドラゴン』第5巻(34-43話)。こちらも、学園生活に特殊設定を持ち込んだシミュレータ的側面が見出せるだろう。ただし本作では、シャイな学生主人公に焦点を当てつつ、人間関係の変化や心情の動きをマイルドに描いている。その観点では、『ミナミザスーパーエボリューション』にもちょっと近いかもしれない。


2) ファンタジー世界(エンタメ寄り)。
 フカヤマますく『エクソシストを堕とせない』第14巻(102-109話)。性差別構造との対決というモティーフが久しぶりに明確化されたが、その割には描写が上滑りしている。視覚的演出としては、面白い絵も多いのだが。




x

2026/03/04

アニメ雑記(2026年3月)

 2026年3月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 『アルネ』『違国』『透明男』『29歳』『ヘルモード』の5作を視聴中。

●『アルネの事件簿』
 第9話。まさかの透明人間ネタ被りで、貫井氏が驚き役なのも『透明男』と同じ。ついでに、OPパートが上下に黒帯(レターボックス)を入れている趣向も(※もちろん、演出上の機能は異なるが)。
 軋みに満ちた音響とともに、今回はサイコホラーのテイストが強めで、角度のついた外連味のある絵コンテが不安定感と緊張感を煽る(絵コンテは岩畑剛一氏)。その一方で、室内の背景小物の描写が充実していたり、ヒロインたちがチャイナ服を着ていたりと、余裕と洒落っ気のある作画も楽しめる。
 三男キャラを演じているのは八代拓氏。

 第10話は密室殺人事件。室内を3Dモデリングして、カメラをぐるぐるとぶん回す演出が特徴的。戸外でも、魚眼レンズ風にゆがめたカットや、真上から見下ろすロングショット構図、あるいは地面すれすれからの遠景など、外連味のあるレイアウトが多用されている。キャラクターのファッションも、エピソードごとに一変していてたいへん華やかな画面になっている。ただし、ダルいレイアウトのままカメラを止めて喋り続けてしまう箇所も散見され、全体としては空転気味。
 今回のゲストキャラは久野美咲氏。ほんの数分だけの邪悪猫又キャラで十二分な存在感を示していくのはさすが。久野ヴォイスの本格邪悪芝居、良い、実に良い……。
 動物犯人(というか妖怪だが)というと、有名なところでは『まだらの紐』や『どんどん橋、落ちた』があるので、ケット・シー(猫妖怪)が犯人くらいはだいじょーぶだいじょーぶ。外からナイフを飛ばすネタも、悪名高い有名な『斜め屋敷の犯罪』で使われていたのでだいじょーぶ。



●『違国日記』
 第9話は、いつの間にか11月に入っている。後半パートでは、朝が将来展望について悩む様子を執拗なザッピングで描くが、あまり成功しているようには見えない。「違う国」みたいだという台詞も(少なくともこの回だけで見ると)唐突感があって空転しているし、彼女が「日記」に向かっているのも(少なくとも以下略)かなり中途半端で、具体的な意味づけを抉り出すところまで届いていない。「友人のと会話」「叔母彼氏の来訪」「クリエイターの訪問」を3重ザッピング進行するのは、現代のクール制アニメとしてはきわめて珍しいのだが……。
 また、もう一つの軸として、創作の意味(または槇生の人生の価値選択)に関する言及も置いているが、朝サイドの問題意識とはあまり連動しておらず、「抜き身の刀」の比喩も唐突感が否めない(※もちろん、それが朝にとっては距離の遠い問題だということ自体が、物語上の意味を担っているが)。
 彼女自身の精神状態が落ち着いて、周囲の様々な人々と堂々と話し合えるくらいになっているという描写でもあり、そうした日々がどんどん進んでいくというエピソードなのかもしれない。
 ゴツゴツと立体的に骨張った男性の頭部が、しかも微妙に角度を変えながら口を動かすのをアニメーションにするのはなかなか大変そうだが、本作はわりと頑張っているように思う。


●『透明男と人間女』
 第9話は、旅館での臨時探偵イベント(原作単行本第4巻の後半部分)。OPを飛ばしてぎっしり内容を詰め込んでいる。集中して視聴していたら24分があっとという間に終わってしまった。カニの女将は、新井里美氏お得意の怪演。ロングヘアの人魚キャラが男性ヴォイス(多田啓太氏による兼ね役)なのも、ちょっと意外で面白い。暗転を繰り返す緊張感に満ちた演出から、それがしずかの世界であることが視聴者にも理解され、そして接触を通じて透乃眼の顔立ちが次第に判明してくる有様が絶妙。透明人間は「見えない」存在だが、しかし視界に依存していない夜香には問題にならず、そしてその距離を一気に乗り越えようと唇での接触を図り、そしてその情熱的な触れ合いを通じて、「他者から見てもらえない(認識されない)」存在である透乃眼の生身のありようを――ありのままを――真に感じ取ることになっている。ただし、この回の絵コンテ全体としては、シンプルなスライド(ドリー)カメラや浮遊感のある回転カメラなどで、間を保たせるのにちょっと無理をしている感じもある。
 原作では、前カノの姿は一切描かれていなかったが、このアニメ版で犬系の異種族として描写された。足の形状もしっかりケモキャラ造形の本格派。その他、半魚人の仲居が前半から登場していたり、部屋付きの露天風呂が手摺のあるユニヴァーサルデザインだったり、無人のロビーで女将と相談したり、さらには旅館の全景(カニのマーク付き)や仲居たちの回想シーンも、アニメ版オリジナルの追加ディテール。脚本は瀬田監督。絵コンテは横屋健太氏、演出は西村大樹氏。
 貫井氏のオーバーアクションな驚き芝居が、ちょっと過剰気味になってきた。『アルネ』でも騒がしいキャラを演じていて、(収録そのものは同時期とは限らないが)そちらでも回が進むとともにどんどん大袈裟で芝居がかった喋りになっている。その方向に進みすぎるのはちょっときつい。

 第10話。今回は、鬼木羅たちのカップルエピソードと、夜香家に挨拶に行くエピソードの二つ。内容はやや散漫で、情緒的なフックに乏しく、視聴覚演出も無難。そのわりに、エロ(と誤認させる)ネタをアニオリで突っ込んでくるなど、どうにも雰囲気が一貫しない。ストーリーを追うのに集中したせいか、ちょっと余裕が無いと感じた。ただし、しずかが室内を歩くときの微妙な不安定さなど、細やかなところもある。
 原作単行本では、ゴミ探しはアニメ版オリジナル(?)、ガトーショコラのくだりは第4巻前半、それに続くベッド/床のやりとりは第5巻後半、夜香家訪問は第5巻前半に相当する。いずれも、原作の短いエピソードをアニメ版ではじっくり尺を取って描写している。ただし原作漫画では、夜香家訪問時に、最後まで同棲の話をし忘れたまま終わっていたが、アニメ版ではきちんと同棲予定についての挨拶をしている。ちなみに弟君キャラが、紫色ベースなのは意外だった(※原作漫画には色彩が無いので)。
 「輿谷駅」は、どうやら埼玉県の越谷駅のようだ。
 残る2話分は、透乃眼の実家(透明人間の里)を訪れて締め括る感じかな。同棲開始のシーンまで入れられる時間的余裕は無いかも。


●『29歳独身中堅冒険者の日常』
 第9話。左手の治療問題はマイルドに描き、そして冒険者としての師匠(相棒)意識を改めて確立していく。伸びやかに広がる草原の背景が心地良く、また、シーンの切り替えも実にきれい。巨軀のドワーフリーダーのように、サイズ感や遠近感をユーモラスかつ説得的にレイアウトしているのも面白い。絵コンテは、1970年代からのキャリアのある大ベテランの辻初樹氏。
 本筋以外でも、オリーヴによる殴打から、リルイの盆踊り、走る大根、多脚戦車(?)と工房爆発など、やけに細かなネタが充実している。その一方で、左腕は失われたままだし、冒険者をリソースとして管理するなどのシビアな側面も示唆されている。

 第10話。ヴェロニカをフィーチャーしつつ、長髪を巡る思い出と、村内の美しい生活風景、そして冒険者としての生き方を絡めて、ミニマルながら非常に充実したエピソード。前髪を指でつまむ所作を反復してみせたり(※回想を含めて計8回)、後ろ姿を過去と現在でオーバーラップさせたりと、脚本構成も視覚的演出も神経の通った繊細な作りになっている。ユーモラスなカットを入れる余裕もあり、キャラクターの表情も実に楽しい。絵コンテ&演出は、第4話も担当していた梅本駿平氏。脚本は、野村イクミ氏と山崎貴之氏の共同制作(※本作の脚本は、ほぼこの二人で回している)。
 アニメ制作のHORNETSは、本作が初めての単独制作のようだ(※過去には他のアニメスタジオとの共同制作の実績も複数あり、CMアニメなども多数制作している模様)。柔らかなタッチに、統一感のある美術設計、そして躍動感のある演出効果をきちんとコントロールできる動画と、芯のある作画をしている。会話シーンなどでも、顔アップに依存せず、ロングショットで周囲までしっかり作画しているし、キャラクターたちの前進の動きもなめらかに描いている。今作は、けっして高予算企画ではないだろうけれど、クオリティコントロールがやたらしっかりしていて、見応えのある作品を作り上げているという感触。
 成人の腰の高さしかない幼児キャラをフレームインさせつつ会話を成り立たせていくのは、レイアウトスキルに対する要求がかなり高いと思うのだが、その点もきれいに処理している。このテクニックを見るだけでも面白い。奥行きのある構図に上手く配置したり、見下ろす視線だけで位置関係を的確に表現したり、大人側がしゃがんで会話したり(※しゃがみ込むアニメーションもわりと大変な筈)、縦のカメラ移動(ティルト)に組み込んだり、足下だけを映す情感演出として処理したりと、とにかく様々な技巧がふんだんに使われている。
 リルイ役の鈴代氏は、他の作品ではちょっとよく分からない芝居もされているのだが、この作品では真に迫った涙声から、はち切れんばかりの元気台詞から、ユーモラスな叫び声まで、エッジの利いた凄みのある演技をずっと続けている。この役が性に合っていたのか、ディレクションが上手いのか、それとも別の座組では調子が出なかっただけなのか、原因は分からないのだけど。


●『ヘルモード』
 第9話は、大型ボスとの追いかけっこと、召喚モンスターたちの連携活用。モンスターたちは3D作画だが、巨大感や重量感が表されるように上手く演出されている。
 ストーリーは説明台詞だらけでチープだが、「目的意識が明確」、「理にかなった仕方でポジティヴに状況を好転させ発展/成長していく」、「隠れて独りで頑張っているので嫌みが無い」、「主人公だけの物語ではなく、常に周囲の社会状況との関わりの中で生きている」、「主人公は最強ではなく、上には上がいるし、それに追いつくための努力が要る」といった要素があるので、主人公の試行錯誤に気持ちよく付いていくことができる。

2026/02/10

2026年2月の雑記

 2026年2月の雑記。