2026/01/07

2026年1月の雑記

 2026年1月の雑記。

 01/18(Sun)

 今週末(今日)は、こみトレに久しぶりの顔出しをしてくる。
 来週末の模型展は、何を持っていこうかな……。

作品特徴、検討事項等。
初音姉様確定。アプローチの独自性と見た目のキャッチーさがある筈。技術面での個性もそれなりに明確。同じく怪物ガールの「メルティーナ」も、添えものとして持っていくかもしれないが、荷物のキャパ次第。
アーキテクト(グランデ)ほぼ確定。私なりの独自性を出せているので、他人の前に見せる意義はある筈。さらに大型ハンドに交換して、シルエットを変えることもできる。ただし、一見すると違いが分からないという問題点もあるので、無印FAG版も一緒に並べた方がよいかも。
△ イ401(2種)キットそれ自体のユニークな位置づけからして、制作実例を見せる意味はあると思う。ただし、1/700は小さすぎるので、展示会よりもSNS写真向きだろう。1/350キットと並べてもよいが、荷物が多くなりすぎるし……。
△ 艦船ガールズ(3種)一発ネタとしての面白さはあるのだが、ただそれだけで終わってしまいそう。要は、無難に作っただけのようなスタイルなので、モデリング技術の個性が非常に見えづらく、作品としての個性が乏しいのが難点。以前の模型店コンテストで「出雲」を公開したことがあるのも躊躇要因。マンネリは嫌なのよ……。
△ その他塗り変えのサンプルとして、ユクモあたりも良いかもしれない。星花・百合も派手でよいが、そこまで持っていく余裕はたぶん無い。

 現時点の見込みでは、姉様+アーキテクト+イ401(1/700)の3つを持っていくつもりだけど、これだとあんまり面白くならないかもしれないというのが悩みどころ。


 こみトレ47に参加してきた。全体の雰囲気は、コロナ前からほとんど変わっていないと感じたが、それでも痛車コーナーが出来ていたり、ジャンル分布が変化していたりといった違いはある。

 うちに戻って購入物を検分していたら、……えっ、カジュアル買いをした一冊が、以前かなり好みだったイラストレーター(原画家)さんの本だった……。カタログの事前チェックもしないまま、1000サークルの中のほんの1-2%を直感で買っただけなのに、ピンポイントでこの作家さんを選んでいたことに我ながら驚いた。
 
 もっとも、これにはいろいろな要因があって、
- 名の知れた、実力のあるクリエイターが多数参加しているので、「好みの作家さん」のいずれか一人を引き当てる確率は元々高い。
- 色使いや構図、描線の美しさなど、言語化しにくい微細なところで、クリエイター個々人の個性はけっこう明確に存在する。そういう点を理解していれば、無意識的にでも選び取れる可能性はわりと高い筈。
- その一方で、私自身の「好み」の方向性がわりと固定的なのも確かだ。いや、幅は広いつもりだけど、「これとこれは私の琴線に触れる」という美意識の条件がわりと明確に存在している(※なので、商業アダルトコミックでも、店頭カジュアル買いつもりで同じ作家さんのダブり買いをしてしまいやすい)。

 うわあ、もう一冊も、コロナ以前に毎回買っていたサークルさんだった……。絵柄もジャンルも、ちょっと変化していたのに、まさかの大当たりとは。
 今回は、サークル名などの情報はほぼノールックで、表紙絵とタイトルとコンセプトと、それから気になった場合は見本誌を数秒ペラペラめくって見るだけで、ひたすら自分のセンスだけで挑戦するような買い方をしていたのだが、好みのサークルさんだったことに気づかないままピンポイントで購入決断していたのは、「作品のクオリティ評価が適切に出来ていた(=評価眼が適切に機能していた)」のか、それとも「好きなサークルなのに気づかないまま買っていた(=気づけないくらいに目と頭がボンクラ)」と言うべきか……。まあ、結果的に、良い本を買えてラッキーではある。


 冬アニメは今のところ10本ほど視聴している。24分×10作=240分、つまり毎週わずか4時間なので、このくらいならば時間面での負担は小さくて済む。しかし、スクショ試聴や再チェック視聴なども含めるとかなり手間がかかるので、もう少し減らしたい。
 『カヤちゃん』はストーリーの先が見えたら切るかも。同様に、『魔王の娘』はマンネリに飽きたら、『人外教室』『ヘルモード』も映像の質次第で、やめるだろう。『ドラゴンの卵』『29歳』も、声優目当てで視聴するには微妙かも。『アカウント』は、ファイルーズ氏のレギュラー出演が惜しいが……。
 『アルネ』『シャンピニオン』『透明男』『違国』は、たぶん最後までついていくと思う。

 ちなみに、配信サイトAでの第1話の視聴数を見ると、『ヘルモード』40.2万、『29歳』31.9万、『アルネ』12.5万、『魔王の娘』9.7万、『人外教室』8.5万、『透明男』7.9万、『ドラゴンの卵』7.2万、『シャンピニオン』6.7万、『アカウント』6.5万、『違国』5.7万、『カヤちゃん』4.8万となっている。かなり意外な数字だ……。
 もちろん、先行配信や独占配信の有無(他サイトとの兼ね合い)や、TV放映の有無や地域などの要因に大きく左右される値だが、「少なくともこのくらいは視聴者がいる」という指標にはなるだろう。そして、異世界ものが相変わらず強いのも見て取れる。

2026/01/06

漫画雑話(2026年1月)

 2026年1月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。

●新規作品。


●カジュアル買いなど。
 唯鬼『リップサービス』第2巻(白泉社、4-8話)。男性探偵の部下になった2人の女性の物語のようだ。基本的に一話完結のビターコメディ路線だが、『楽園』誌連載らしく外連味のある絵作りが面白い。第1巻は、どうしようかな。
 絹田みや『友達だった人』(光文社、単巻)。昨年11月刊行のものが増刷されたようで、新刊コーナーで購入。日常ベースの4本を収録した短編集。ちょっとした人間関係の中から、日常のぬるま湯をどこかで脱したいという気持ちを、デリケートに暗示する手つきが面白い。コミティア系の漫画家さんで、これが商業初単行本のようだが、一ページあたりのコマ数を少なめに刈り込んだ明晰なコマ組み進行のおかげでスムーズに読める。


●続刊等。

1) 現代ものやシリアス系。
 川田大智『半人前の恋人』第7巻(51-58話、完結)。二人がそれぞれに、自身の将来や家族の重病など、人生の大きな問題に直面しつつ、誠実な決断を選び取っていく。そうした姿勢こそが、お互いを尊敬できる存在にしてきた。漫画表現それ自体としては、顔アップが多くなってきたが、キャラクターの心情にフォーカスを当てるストーリー運びの中では妥当な演出だと言うべきだろう。なお、巻末のコメントによれば、作者自身が和太鼓製造の現場におられたとのこと。
 藤丸『レジスタ!』第2巻(8-14話)。ほぼ丸ごと、京都編≒千代編になっている。テキスト面では、高校生の将来や人間関係をめぐる悩みのデリケートな掘り下げ。視覚的には、シンプルに整った顔立ちに、肉感的な体躯描写、そして時折現れる柔らかなデフォルメコマ。若者の輝かしさに向けたノスタルジー交じりの視線は、ありがちではあるが、漫画としてはなかなかユニーク。第1巻の時点では、ストーリーのレベルでのヒロインの高潔な凛々しさの描写と、視覚表現のレベル(コマ絵やレイアウト)の下品な性的クローズアップの同居がたいへん不気味だったが、この巻ではずいぶん落ち着いてきた。

2) ファンタジー世界やエンタメ寄り。
 カヅホ『キルミーベイベー』第16巻(2024年10月号~2025年12月号分を収録)。グロ(クリーチャー)、オカルト、ナンセンス、スラップスティック、バイオレンスと、とにかくネタの密度が高くて何度も笑える。200回到達したとのこと(※その号は雑誌版も買った)。卵に耳を当てたら呪詛の声が聞こえるというのは、並大抵の発想では出てこない(59頁)。
 ヨシアキ『雷雷雷』第6巻(35-41話)。空間戦闘の派手な広がりや、奥行きの勢いを強調した超人バトル描写が、なんだか『ドラゴンボール』みたいになってきた。美術的スタイルそれ自体としては、アメコミ風の雰囲気もわずかに交えつつ、日本漫画/アニメの演出手法を活用して、とてもユニークな手触りがある。
 元三大介『魔法医レクスの変態カルテ』第4巻(18-21話)。今巻は、難題「ドラゴンと自動車」に対して作者なりの解決を提示するところから始まり、魔石をめぐるテクニカルな議論に、丸呑み(ボア)のディープな趣向、そして最後にキノコの視覚的淫猥感に彩られつつ植物モンスターとのダイナミックなバトルと、盛りだくさん。
 井山くらげ『後宮茶妃伝』第8巻(42-46話)。ストーリー面では強引なところも多々あるのだが、温和な雰囲気と安定した物語進行テンポ、そして黒ベタを堂々と投入したクラシカルな絵柄が、気持ちよく読ませてくれる。今巻では四人の妃が揃ったが、ここからどのように展開するのかは不明。原作小説の目次を見たかぎりでは、現時点で物語の7割ほどを消化しているようで、このまま順調に行けば10巻くらいできれいに完結できそう。
 里好『かくして! マキナさん』第6巻(30-37話、完結)。3Dモデルを用いた作画は、結局のところキャラクターの身体の動きを狭めつつ、表情のあくの強さをしつこくするばかりで、技術的な実験としては興味深いが問題も多かった。ストーリー面でも、浅い下ネタに終始していたのは残念極まりない。『踏切時間』では抜群の切れ味を見せていただけに、この優れたクリエイターが本作で時間を蕩尽したのが惜しまれる。次はもっとシャープな切り口の連載で、高い創造性を発揮してもらえることを期待したい。
 furu『ひなたとお兄ちゃん』第2巻(6-11話)。今巻では、宗教団体施設での長大なエピソードを扱ったが、「常闇世界の怪物徘徊」というユニークな状況設定から目を反らしてしまい、やや通俗的な人間ドラマになった。次巻を待ちたい。
 天原『33歳独身女騎士隊長』第4巻(181-240話)。したたかな策謀の描写と、トリッキーなアイデアの創意、そしてそれらを2ページコメディの枠内で処理しきる手腕は健在。

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2026/01/05

アニメ雑話(2026年1月)

 2026年1月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 今回は、試しに総合評価の点数推移もメモしてみる。

●『アルネの事件簿』
 第1話。古式ゆかしき子供向けダークファンタジーのテイストで、低予算作画ながら、やろうとしている演出の方向性は明確に見て取れる。初回からショタキャラが2人も登場する点でも貴重。
 ただし、キャストは好みに合わない(※つぎはぎ人造人間キャラの日笠氏(と桑島氏)くらいしか聴きどころがない)。ショタの一人は成長してしまうし……。ルイス役の伊勢氏も、頑張ってはいるのだが、力みすぎのように感じる。
 ちなみに、料理名などから察するに、舞台はハンガリー(またはそれをモデルにしたヨーロッパ風の架空世界)のようだ。劇伴でも、弦楽器の響きを活用して民族的な雰囲気を打ち出している。
 評価はひとまず70点で、視聴継続してみるつもり。

 第1話は顔見せの一発ネタエピソードで、本格的にメインキャラたちの物語が始まるのは第2話からのようだ。クラシカルな洋風吸血鬼ファンタジーというコンセプトが明確で、演出目標もはっきりしているので、視覚的表現が上手く構築されている。細かな効果音も付けていて場面ごとの情緒があるし、若きメインキャラが走り回ったり慌てたりする様々な所作もかわいらしくアニメーションされていて躍動感がある。台詞回しもユーモアがある。75点に評価上昇。
 母親キャラが佐藤(聡)氏、そしてメイドのエリーゼが寺澤百花氏と、キャスティングもなかなか面白い。ともに数話限りのキャラクターと思われるが、それだけに贅沢。ただし、アルネの成人形態の芝居は、ちょっと苦手。
 ところで、日本の学生ジャージやTV(映画)やバスがあるということは、作中の時代設定は現代なのか。だとしても、前世紀くらいかもしれないけど。しかしその割に、メイド付きの古びた家も出てくるという、微妙によく分からない世界設定だ。
 リン役の貫井氏は、今期は『透明男』のヒロインも演じている。まだ勢い任せのきらいはあるものの、胆力のある踏み込みで声を出してきているのでライヴ感のある臨場感の手応えがある。鏡の中のモンスターを演じている榊原優希氏は、『シャンピニオン』にも出演しており、なにやらキャストの被りが多い。

 第3話も、リンの屋敷でのファーストエピソードが続く。暗い室内での会話劇に、ところどころ外連味のあるレイアウト、そしてホラー寄りのグロテスク(流血)描写と、見ごたえがある。絵はあまり動かないが、コウモリ乱舞のような表現で補っているし、飛翔シーンなどの要所ではダイナミックに動かしている。80点に上昇。ただし、ミステリではなく、オカルトサスペンスとして受け止めるべきだろう。




●『違国日記』
 第1話。劇伴を抑えた映像進行でじっくり見せていき、要所でシンボリックなカットを効果的に組み込んでくる。それらを視聴者に印象づけるためのリピート演出(フラッシュバック/フラッシュフォワード)も、作為を目立たせないように絶妙の味付けで挿入しているし、色彩設計も現代アニメとしてのオリジナリティと本作ならではのムード構築を両立させている。沢城氏の芝居もニュアンスと迫力に満ちているし、主演の森風子氏(※これが初レギュラーの新人)の演技についても、ひとまず不満は何も無かった。85点

 第2話は、サブキャラが増えてきた。Aパートの料理シーンは退屈だが、何気ない会話の時間を過ごした上でこそ「エポック」発言が効いてくるのだと考えれば、やはり必要なものだったのだろう。85点のまま最後まで行きそう。



●『カヤちゃんはコワくない』
 第1話。主人公の少女は怪異が見え、そしてそれらを打ち倒せる力を持っているが、周囲からは理解されていないという状況。幼稚園が舞台で、キッズ向けとしてもぎりぎり成立するくらいだが、作中のトーンはシリアス。映像面では、ややゆっくりしたテンポで、クオリティもまずまず。70点
 主演の橘杏咲氏は、2022年デビューの若手。淡々としているが情緒のニュアンスをきちんと反映する芝居をされていると思う。クレジットによれば、ジト目の先生が井澤氏、わんぱく少年が田村(睦)氏、そして強気少女が久野氏とのこと。





●『シャンピニオンの魔女』
 第1話。主人公自身はほとんど喋らず、ナレーションと相方(牛くん)がシチュエーションをリードしていく。作画は、名作劇場風の古風な味わいを志向しているようで、劇伴も民族音楽(ケルト?)風だし、背景美術もにじみのある絵を使って、クラシカルな幻想性を作り出している。
 状況設定は、「瘴気をキノコに変える体質だが、そのことが理解されず、人々から避けられている魔女」というもの。周囲の人々から恐怖や警戒の目を向けられる過酷な孤立と、その背景にうっすら広がる悲劇の予感、しかしその中でわずかに抱くいくつかの憧れ(※繰り返すが、主人公の寡黙さがかえってその内心の情動へと視聴者の意識を引きつける)、そしてその憧れが実現されないであろう厳しい困難。少女漫画ベースの柔らかなタッチと穏やかな進行の中に、じんわりと不穏な気配も覗かせている。現代の深夜系アニメとして、かなり特異なアプローチであるように見受けられる。85点

 第2話も、基本的な方向性は同じ。どうやらロマンス基軸の展開になっていくようだ。しかし広場の噴水を真上から撮ったカットが、思わせぶりに頻出するのが、今後の展開を不気味に予感させる。それにしても、エンドクレジットの「ペンギンキャノン」はかなり気になる……(※おそらく中国のアニメ制作会社)。
 それにしても、この魔女の力は、わりと笑えないきつさがある。曰く、「生身の人間が魔女に触れると肌が爛れる」、「魔女の足下から生えてくるキノコは有毒」、「魔女帽子の中に隠れて消えることができる」、「絵を描くとその相手の魂を奪える(遠隔地でも)」、「人の記憶を丸ごと吸い取る(特定の記憶を消せる)」、等々……。確かにこれは、未熟な魔女が迂闊に使ったら危ない。

 第3話は、先輩魔女たちが勢揃いしての詰問会議。ゲストキャラたちのキャストが物凄い(大川氏の大キノコに、魔女たちは鳥海氏、日野氏、川澄氏、坂口氏、柚木氏、花江氏)。
 ストーリーに沿って言うと、Aパートは静かに硬直したような緊張感に満ちており、正統派の幻想物語の風格がある。それに対して後半は、先述の会議シーンで、主人公たちの設定を一気に開示していく。動きは乏しいもののカメラを水平から斜めに傾けたカットが頻出して不安定な動揺を表現しているし、モノローグ過剰の進行もキャストの迫力によって説得力を確保している。映像作りとしては、見るべきところは少ないのだが、ストーリー牽引型の魅力があり、「呪いの子」どうしの関わりと、それを救おうとする深刻なジレンマ状況の厳しさに引き込まれる。85点
 ヒーロー役が、15歳から6歳のショタに縮んだのは、予想外のラッキー。『アルネ』ではショタがたまに成長形態になってしまうが、こちらで元を取れた(?)。



●『人外教室の人間嫌い教師』
 第1話。低予算企画のようだが、わりと良い雰囲気なのに驚いた。アニメーションはそれほどダイナミックに動くわけではないが、キャラクターたちの生命感を十分に伝えているし、静止画として見てもなかなかエッジが立っていて魅力的。ただし、劇伴がやけに少なかったりして、不足を感じないわけではない。
 ストーリー面では、亜人学生たちに人間社会の知識を教えることになったシャイな教師の物語で、ヒロインは4人とまるで美少女ゲームのようなハーレム状況。エンディング映像も、ちょっとAC Promenadeを連想させるような作りで、なんとなく懐かしい。
 キャスト面では、兎ガールの長縄氏は毒舌キャラで、雪女(?)教師は茅野愛衣氏、百舌鳥ガールの田辺留依氏もなかなか良さそう。福圓氏は、鼠ガールとして出演されるようだ。
 期待していなかったが、これなら70点はつけてよい。ただし、視聴継続するかどうかは微妙。ストーリーを広げていくための手がかりがまだ乏しいので、どのようなエピソードが出てくるかが予想できない。




●『デッドアカウント』
 デジタルデビル除霊バトルもののようだ。OPのヴィジュアルイメージはわりと面白いし、本編映像にも目を引く演出があるし、ところどころ太い輪郭線を使っているのも大胆なのだが、90年代くらい(?)の少年漫画のようなノリはちょっときつい。また、バトルものにしては、絵があまり動かない(※エフェクトや振動などで誤魔化している)。
 キャストは、白砂氏(ヤチヨさん)の妹キャラはおそらく今回だけでおしまい。これぞファイルーズあい、と言わんばかりのキャラも登場するが、それだけのために視聴するのも……。評価は65点(事前)→70点に引き上げたけど、2~3話くらいで切り上げることになりそう。
 設定面も、いささか不安がある。例えば、「幽霊は、生前に強い思い入れを残した場所に現れる」という説明の中で……トイレ? トイレにどんな未練が……。「お手洗は学校のオカルト噂話の定番」というところから安易にスライドしてしまったのだろうけど、もう少し考えようよ……。主人公が唐突に覚悟を決めるくだりも説得力に欠けるし、そもそも暴力系YTerという設定も無茶苦茶すぎる。うーん。




●『転生したらドラゴンの卵だった』
 第1話。激安ストーリーで、絵コンテも退屈だが、キャストと絵だけは良い。主演土岐氏の少年芝居もほのぼのするし、小清水氏の「神の声」(システムメッセージ)がたいへん笑える。穏やかで、端正で、そしてわずかな優しみのフレーバーを滲ませつつ、どことなくユーモアも感じさせるのは、小清水氏が自身の長所を巧みに引き出しているおかげだろう。そして個々の絵も、ほのかな曲線美になまめかしい魅力がある(※ここは作画監督の功績だろう)。こうしたパーツ評価を入れれば、45+10=55点くらいには楽しめた。




●『透明男と人間女』
 第1話。異種族共生社会で、獣人キャラやサイクロプス夫婦などが多数登場する。透明人間の男性探偵と、視覚障害の女性事務員を中心とする、ほのぼの日常のユーモラスな小話集。キャラ絵が簡素にデフォルメされているおかげで、作画コストは低めながらも隙のない絵作りがキープされている。視覚障害をめぐる描写もきわめてデリケート(※クレジットによれば、盲特別支援学校からも取材協力を受けている)。キャストは、目立ったところは無いものの、堅実な芝居を聴かせてくれる。「僕を見つけられるのは、夜香(やこう)さんだけかもしれませんね」は、作品の方向性を一台詞できれいに言い表しているのだろう。ちょっと面白いところでは、男性の方が背が高いのだが、頭部が透明なおかげで、男女がちょうど同じ背丈のようになっている(つまり肩口までの男性と、全身の女性が同じくらいの高さ)。二人のあいだの対等性、公平性を視覚的にも表現している。
 予想外に繊細で充実した内容で、美術的な統一感もある秀作。80点

 第2話。素直で善良な全盲女性と、紳士的でデリカシーのある透明人間男性が、互いの個性や内心を認め合いつつ相手の存在を大切に感じていく様子が、繊細に描かれている。美術的にも、柔らかで落ち着きのある背景塗りがフィットしているし、周囲のキャラクターたちも人格的な複雑さや心身の特徴を押さえつつ、物語を豊かに機能させている。マイナー作品だとは思うが、よくぞここまでやってくれると感心する。85点。難点と言えば、短いエピソードがどんどん切り替わっていくのが、一般的なアニメの感覚からするとやや忙しいのと、ED曲がちょっと好みから外れるくらい。脚本と絵コンテは、今回も瀬田監督自身による。



●『29歳独身中堅冒険者の日常』
 第1話。作画や演出はチープきわまりない。主演の古川氏も、サブキャラ硬骨漢では存在感を発揮するが、今回のような軽薄寄りの若者キャラではやや空転気味。29歳という日和った年齢設定ではなく、例えば35歳くらいにしておけば、この役者さんの本領を引き出せたと思うのだが、まあ仕方ない。
 その一方で、ヒロイン役の鈴代氏が抜群の輝きを見せている。この方は、あまりピンとこない芝居もあるのだが、幼くて元気なキャラは十八番のようだ(※『九龍ジェネリックロマンス』の小黒も、同じ路線で見事にキャラを立たせていた)。
 というわけで、50点+ヒロイン(15点)=65点という、不思議な評価になった。しかし、このヒロインキャラの魅力の一点突破で、はたして最後まで突き通せるだろうか?
 第1話からいきなりおもらしシーンという飛び道具については、あえて掘り下げまい。

 第2話は、むしろ作画レベルがかなり上がっている。第1話がやたらチープだったのが嘘のように、誠実な絵コンテになっている。キャラの所作も生き生きしているし、走って角を曲がるという難しいアニメーションも敢行している。70点に上昇。
 ストーリー面では、村内にとどまってハートウォーミングな話を続ける感じなのかな。OPムービーを見るかぎりでは、メインヒロインの他にも低年齢キャラが複数登場してくるようだ。



●『ヘルモード』
 第1話。タイトルに反して、状況はそれほどハードではなく、むしろ異世界転生した赤子主人公を温かく育んでくれる両親との交流が描かれている。絵柄はキッズ向けのようにシンプルで、絵の描き込みはやや浅いが、アニメーションとしてはわりと動いているし、彩度控えめな中間色の彩色設計がなかなか意欲的。第1話段階での評価としては、70点を付けられる出来。
 キャストは、主演の田村(睦)氏に、母親キャラが大原さやか氏と、なかなか贅沢。弟キャラは、小市氏とのこと。ただし、音響バランスに問題があり、BGMの音が大きすぎて声優の芝居が妨げられるのが残念。

 第2話。予想外に面白い。スピード感のある剣戟シーンなど、動画表現も低予算ながらこなれているし、美しいカットもよく出てくる。洒落っ気のある演出も敢行されている。そして全体の雰囲気も温かい。絵コンテは、今回も玉川監督自身による。ただし問題点として、BGMの音量が大きすぎて、台詞が潰れてがちなのはつらい。75点
 主人公の母親キャラ(といってもおそらく二十歳くらい)が、今期一番チャーミングかも。これも意外。



●『魔王の娘は優しすぎる!!』
 第1話。おそらくは低予算企画なのだが、意外に絵が動いている。とりわけ3頭身の娘キャラの可愛らしさが、ぽてぽてした全身の動きを通じて効果的に表現されている(※エンドクレジットを見るに、Production I.Gのモーションキャプチャを活用しているようだが、キャラ絵がかなりデフォルメ寄りなので、キャプチャーデータをそのまま下敷きにすることはできないだろうし、所作の魅力を作るのはアニメーターの創造性に因るので、最終的には現場の作画スキルで動画クオリティを維持していると見るべきだろう)。
 それ以外も、洒落っ気のあるアニメーション演出が随所に見られ、安っぽさを上手く免れている。露骨なコピペカットや背景作画の省力もあるのだが、一見キッズアニメのような雰囲気の中では、牧歌的なとっつきやすさとして機能している。
 そしてもちろん、久野美咲氏の芝居も凄味がある。低年齢キャラが得意なのは知っていたが、今作は4-5歳くらい(?)のキャラクターの訥々とした喋りを見事に披露されている。読み上げシーンの「にんげんどもよぅ、く?…くもつをさしださねば、そのにくえぐり、はらわたにひをつけておどりくるわせてやるぅぇ」のあたりの崩し方など、堂に入った出来栄え。
 ストーリー面は、予想されるとおり、娘キャラの純真さに従者キャラが振り回されるパターンのありがちなコメディだが、娘キャラの善良さのおかげで、ミニマルなほのぼの美談としてまとまっている。しかし、あの長尺の「かくれんぼの歌」シーンはいったい……?
 ヒロインの魅力込みで=80点と、予想外の高評価になった。ただし、根本的にはチープな作品なので、毎週観るほどのものかどうかは……。

 第2話にして早くも、絵が動かなくなってきた。ストーリー面では、可愛い娘キャラが周囲を幸せにしていく路線を続けるようだが、その前提として、かなりの不幸イベントもストレートに描かれている(※今回だと妻子の死亡や、魔族との殺し合い、管理魔族からの殴打暴行など、わりと残虐な描写がある)。このギャップをどこまで許容できるか(視聴者に受け入れさせることが出来るか)のバランスは、ちよっと難しいかも。
 そして、もしかして毎回、ヒロインによる歌が挿入されるのだろうか? 各回に付加価値を設けるという意味では成功なのかもしれない(※ちょうど前シーズンの『ツーリング』でも、こうした唱歌シーンが繰り返された。さらに言うと、ED映像がその回の内容を回顧するようにちょっとずつ変化するのも、『ツーリング』と同じ)。絵の面白みが減ったぶん、評価は75点に引き下げる。
 これを視聴し続けていたら、たぶん私は千葉氏の芝居が大嫌いになる(※これまでもなんとなく苦手意識を持っていたが、アレルギー並に受け付けなくなりそう)。

2025/12/08

2025年12月の雑記

 2025年12月の雑記。

2025/12/07

漫画雑話(2025年12月)

 2025年12月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。