2017/12/27

触手雑感

  触手の色彩デザインについてのちょっとしたメモ。


  そういえば、どうしてエロ触手のカラーリングはは紫・緑・赤なのだろうか。

- 赤色はおそらくグロテスクな内臓のイメージを反映していると思われる。
- 紫色は腐敗物の色であり、それらが素肌に密着する様は非常におぞましい。
- 緑色は、ツタなどの植物からの連想だろうか。
- 紫色などは、通常の生物とは異なる「異常さ」の表現だろうか。
- 赤や紫は、イソギンチャクなどの実在の触手のイメージに引き寄せているのかもしれない。
- あるいは、ゴカイやムカデなどがしばしば発揮する生理的不快感も関連しているかも。
- 紫色は、白い素肌とのコントラスト(黄と紫の補色関係)だろうか。
- これらは暗い色だと感じられがちなのも、ダークな触手ものとしては好都合だろう。

  いろいろな理由が思いつくし、これらが相乗効果を発揮していると考えてよいだろうか。


  上記以外の色だと、たとえばホワイトやブルーは清潔感がありすぎて生物らしくないし、ブラックは質感が分かりにくいだろう。イエローは、汚物や吐瀉物を連想させることが出来るため、上記3色に混ぜて使用されることもあるし、細身の触手がイエローになっていることも間々ある(王蟲の触手のような感じ)が、基調の色になることは多くない。オレンジは、いささか健康的すぎるが、配色によっては毒々しさを印象づけることも出来るだろう。ベージュあたりの薄い色も、原始的な生物のブヨブヨした質感を表現するために使用されることがある。ピンクは、紫色の触手表面のアクセントとして置かれることがあるという程度か。ブラウンは稀だが、触手先端の繊毛(?)部分がブラウンに塗られていることはわりとある。グレーは、ライトグレーだと機械触手でオーソドックスだし、濃いグレーだと節足動物の殻のような質感に近づく。卵を注入するタイプの触手だと、カエルの卵塊のような(半)透明のチューブ状触手である場合も少なくない。


『ク・リトル・リトル』
(c)2010 Black CYC
Black CYCは触手系メジャーブランドの一つであり、この異能バトルもののタイトルでも、ヴァラエティに富んだ触手を多数登場させている。この画像でも、環形動物のような沈んだ色合いの触手と、環形動物のような半透明ピンクの触手の取り合わせがたいへん不気味である。
『魔法戦士エリクシルナイツ』
(c)2007 Triangle
TriangleブランドやTroisブランドを擁するRoute2は、魔法少女蹂躙もののダーク系タイトルを多数リリースしており、この作品でも多数の触手が登場する。この画像でも、血管とおぼしき生物的模様、ぬめりのある表面、長さを意識させる節目、そして人体を拘束して持ち上げられるほどの太さが巧みに造形されている。


  誰が言ったか、「エロくない触手など無い」。プレイ済みゲームの中で非アダルトなCGを見つけ出すのは至難だった。上の引用画像も、前者はバトルものタイトルでの立ち絵だし、後者は差分変化で結局ムニャムニャなことになる。できれば歴史的にも重要なあの『魔法少女アイ』のCGを掲載したかったのだが、手持ちのスクリーンショットには適当なものが無かった。