2017/10/31

2017年10月の雑記

  2017年10月の雑記。(→11月9月


  10/28(Sat)
  PC環境はようやく落ち着いてきたが、精神的にはまだ落ち着かないので、割り切ってひとまずブログ活動を休止しよう。おそらく来月末くらいまでは。



  10/22(Sun)
  着手してみたが、中目黒ラジオの概要整理は予想以上にハードだった……。額面ではたった25回(+第0回)分とはいえ、一回分が長いので、30分番組に換算して61回分もある。しかもトークの密度もたいへん濃くて、ゲーム内容や制作現場に関する踏み込んだ話も多いので、どこまで書いたらいいか取捨選択に迷う。また、性的な方面でのデリケートな言及も多いため、そのあたりをどう表現するかにもしばしば苦慮させられる。「胃~之煮」のように流し聴きで書けるラジオではなく、ずっと意識を向けていなければ大事な言葉を聞き逃しかねない。そういった難しさもまた楽しいのだけど。


  明日はどうせ台風休講になるだろうと当て込んで、今日はもう不貞寝する。「不貞」寝とはひどい字面だが、実際こんな生活態度は慎みに欠けること甚だしく、性的ならざる意味においてもやはりけっして貞(ただ)しくはないのだから、文句は言えない。
  →そんなことを言っていたら警報解除された。しまった!


  店頭で面白そうなLNを目にしても、裏表紙に特典イラストがシュリンクされていてストーリーの梗概を読むことができず、さすがにタイトルとイラストだけで判断するわけにも行かないので購入断念するということは、たまにある。販促のはずが逆効果という、作り手にとっても売り手にとっても買い手(読み手)にとっても得にならない不幸な事態。
  もちろんその場でweb検索して情報チェックしてもいいが、裏表紙の記載を一瞥するほんの数秒間に比べて十倍乃至数十倍の時間が掛かるわけで、カジュアルな購入から遠ざける要因としては看過できないほど大きい。帰宅してから調べて良さそうならば後日購入するのでもいいが、気になったタイトルが複数ある場合には、いちいち記憶orメモしておくのも面倒だ。
  このような気の利かない仕様(および慣習)に遭遇するのは、本当に悲しいことだ。


  とある駅広告の「いのち輝く」云々というフレーズに、とっさに声優さんの名前を呼び起こしてしまい、思わず立ち止まりそうになった。ちなみに、それぞれ異なる平仮名4文字の並びは、意味を成す「くのいち」を含めて24通りあるし、上記のように別の文字を挟む場合も含めるともっと増える。幸せなのやら何なのやら。


  年度末までちょっとばかり時間の余裕が出来そう。何をしようかな。


  今回のゲストはグローブアンドアンカー!の小清水氏。以前はもっと勢いのある華やかなトークを披露されていたが、今回は緊張感がほどけているのか、やけにのんびりした雰囲気になっていて、なんだか不思議な聴き心地。あなたは、いつの間に天然キャラになられたんだ。
  ただし、トークの暴走度合いは相変わらずで、たとえば笹島氏よりも上なのではなかろうか。悪ノリの大きなアーチを架ける小清水氏に対して、笹島氏は笑いのジャックナイフとも言うべきタイミングの妙があるといった違いはあるが。


  昔は、新しいPCを導入する度にソフトハウスキャラのタイトルを全作品インストールしていたものだった。最新のWinOSでも、たぶん全タイトル動作するはず(ただし、初期作品の一部は、おそらくBGMループ再生などが完璧ではないだろう)。ただし、さすがにタイトル数が増えてきた(20本以上になった)ので、前のPCからはそういうこともしなくなっていた。



  10/19(Thu)
  ああ、そうか、「胃~之煮」の自由さは、外画系の気風なのかも。
  そちらはそちらで、バンカラ的な風習があるようだけど。


  BDドライブをLOGITECのものに交換したら、IODATAのような不規則なシーク音が無くなって、きわめて快適。買い換える価値はあった。


  kakao氏と了藤氏はツリ目描きの名手だろう。了藤氏の方が立ち絵のプロポーションがきれいで私の好みに合っているが、kakao氏の参加した『はにかみ』も良い作品だった。


  本業方面が忙しいし、精神的にも落ち着かないし、実際に夏頃から更新も滞っているので、しばらく休眠した方がいいかもしれない。さしあたり来月末まで、ここの更新は控えめにするという姿勢で割り切ろう。


  ラフ・胃~之煮を第50回まで概要作成。〆切前はこういう作業が捗ること捗ること……。


  もしも今後関東に住む機会があったら、(声優さん系の)舞台を観劇しまくりたい。
  関東に移る予定は今のところ何も無いし、関西に居ても舞台鑑賞はなかなかしていないが。


  webラジオの概要記事を「作りやすい」「作る意義がある」のはどのような場合だろうか。
- コーナーが明確である。当然、作りやすくなる。
- 回数が多い。プレゼンスが大きい。記事作成の負担も増えるが。
- 関連情報が存在しない(wkpdレベルに情報があるならば、あえて取り組む意義は薄い)。
- 作品またはパーソナリティが有名である。需要が相対的に大きいだろう。
- 逆に、知名度が高くない場合にも、見過ごされてしまいやすいため、記事作成の意義がある。
- ラジオそのものを聴ける手段がある場合は、聴き返す手助けになるという意義がある。
- ゲストが多い。当該ラジオが関連性の広がりが大きい。
- 多くの告知が含まれている。歴史史料としての価値がある。
- 内容が面白い。記事作成者のモティベーションの問題でもある。

  このようにトップダウンで考えてみると、「アイチョ」はかなり意義が大きいと言えるだろう。特定企業のスポンサー下で、300回も続き、多くの貴重なゲストが登場し、各コーナーもはっきりしていた。STPは、オリジナルCMなどを含めると記事作成はかなり大変だが、個性的な番組として記録されるべき意義がある。
  「プレアデス」は、wkpdにもゲスト情報があるし、公開日情報もweb上に存在する。2つの「星架か」ラジオは、wkpdにそれぞれ個別記事がある。「うーぶり屋」は、トークの性質上、記事をまとめにくそうだ。「しゅな」「セリオン学園」「奈々転抜刀」「こいそらじお」は、それぞれ50回以上に及ぶ長期ラジオだったが、誰かが記録を残しておいてくれたらと思う。「はにはに」は公式CDに基本情報がまとまっているので、リスナーがわざわざ記事にする必要は薄い。最大の遺産は「がっちゅ」であろうが、今となってはなかなかいろいろと難しい。ああ、そうだ、もしもラジオ概要記事を作るなら、次は「中目黒モンキーパーク」にしよう。

  昔のバックアップCD-Rをいろいろ漁ったら、「コマキの木曜日」が出てきたり、da_radioって何だっけと再生してみたら「D→A Dream Radio」で友永氏と幡宮氏がゲスト出演されている回だったり、valkyrieradioって何だっけと再生してみたら今度は『戦乙女ヴァルキリーG』のラジオ(島香麗子氏だ!)だったり、「ぷらてぃあ」のバックナンバーがあったり、「Galge.comラジオ」がだいたい揃っていたり、いろいろな宝物が発掘された。うわあ、これだけで十年は戦える……。

  というわけで中目黒ラジオの枠だけを作っておく。一本あたりの収録時間も長いし、ネタも多いし、『リップルちゃん』のような扱いの難しいコーナーもあるが、折を見て作成していこう。

  ちょっと待て、えろ要素の濃いトークや投稿は、記載するのに躊躇するぞ……。いや、むしろ今回は思い切って伏せ字まみれの記事にするというのも一興かもしれぬ。どの言葉を伏せて、どの言葉を伏せないかでセンスと良識が問われるが。



  10/17(Tue)
  この一週間ずっと考えていたのは、新PCで最初にどのタイトルをプレイしようかということだった。よし、杏子氏が男の子役で主演している新作『美少女万華鏡』にしよう!


  そういえば、「福島希望」ちゃんは出てきているのだろうか……と検索してみたら:
  [ www.fnn-news.com/localtime/fukushima/detail.html?id=FNNL00055034 ]
  どうやら某党の名称との兼ね合いで難しいことになっているようだ。なんというとばっちり。


  内藤氏のラノベ書籍化、挿絵はやすも氏とのことで、それはそれで良いのだけど漫画化するならばせっかくだから紅村氏に任せればいいのに、などと考えていたが、なんと、剣康之氏が手掛けられるとは……これは文句を言う気分になれない。個人的には、剣氏のお仕事にはながらく触れていなかったので、まるで00年代初頭(の同人界)の空気が蘇ってくるような気持ち。
  (のっけから6ページ以上も目無し黒背景進行とは、さすがにいかがなものかと思うが。)


  新記事:「新PC導入」。いろいろな覚書や所感。
  そういえば、ブログ活動を始めてから初めてのPC移行なのだった。


  【 杏子氏の個性とは 】
  杏子氏の個性と魅力は、どう捉えたらいいのか、どういう点に着目すればいいのか、どのように述べればいいのか。一般的にはおそらく低年齢系のあどけないキャラや元気やんちゃキャラの名手と目されており、たしかにそのような路線の配役が多いのだが、けっしてそれだけではなく、一筋縄では行かない役者さんだと思う。だが、その特質を言葉にするのは難しい。
  たとえば、様々な役柄に合わせて表情をコロコロと変えていくような小器用なタイプではない。けっしてオールラウンダーではなく、むしろ得意なところと必ずしもそうではないところが比較的はっきりしている方だろう。得意分野を正確に把握されたうえで、依頼する側も応諾する側も適切に役を選んでいるように見受けられる。
  また、音声芝居の超絶技巧を披露するブリリアントな役者というわけでもないし、台詞の繊細なニュアンスを余すところなく丹念に浮き彫りにしていくようなエスプレッシーヴォな役者という形容もあまり似つかわしくないだろう。むしろ芝居(発声)の仕方は、一本調子とまではいかないにしても、非常にまっすぐで、そのキャラクターの性格を正面から率直に堅実に表現していくような聴かせ方であるように思う。
  さらに言えば、華やかな美声で魅了するタイプでもないだろう。いや、芝居それ自体の魅力によって聴き手を惹きつけるという意味では現役本職声優の中でもトップクラスだと思うが、声そのものは、イメージされがちなキラキラに磨き上げた高音ではなく、むしろツヤ消しで落ち着きのある、親しみやすく耳心地良い声だ。
  一部の個性的な声優は、目を瞠るような特異なライヴ感によって聴き手の心を捉えるが、杏子氏の場合は、どちらかといえばスタジオ収録で丹念に作り上げられた完成度によって聴き込ませるアプローチだと言うべきだろう。もちろん芝居そのものは見事に役に命を吹き込んで生きた存在を作り出しているが、そうした側面を前面に押し出していくようなタイプではない。 
  語りのテンポの良さにユーザーを巻き込み引っ張っていくかのような芝居をする役者もいる。しかも、クリック進行によって寸断されるAVGにおいてすら、それを実現してみせる。あるいは、語りの中から雰囲気を作り出すことにと特別に長じている役者もいる。高座経験の長い噺家のように、その世界の中に聴き手を自然に連れていくような役者だ。杏子氏は、やはりそういうタイプでもないようだ。聴衆との間に共同空間を作り上げるというよりは、芝居は芝居として截然と割り切ったうえで職人的に完成度を高めていくタイプなのではないかと思う。

  ももぞの氏や秋野氏のような万能派でもなく、一色氏のような華麗な技巧派や井村屋氏のような丹念な表情派でもなく、鈴田氏や北都氏のような美声タイプでもなく、桜川氏や青葉氏のような弾けんばかりのライヴ派でもなく、安玖深氏や美月氏のような快速調でもないし松永氏や萌花ちょこ氏のようなナラティヴ派でもない。それでは、杏子氏のいる境地は何なのか。
  私の印象をなんとか言葉にしてみるならば、「その都度の役をきちんと確立させて、誤魔化しなく誠実に演じる」ということかもしれない。もちろんそれはすべての声優がおこなっていることだが、杏子氏はその姿勢を徹底しており、そしてしかも、その過程の中に杏子氏の個性が自然に投影されている。演じるキャラクターを確立させ、その型(スタイル、様式)に従って忠実に演じる。あえてキーワード的に言うならば、様式派と形容してもよいかもしれない。私見では、意外なことに杏子氏は、自分の天性の個性の側にキャラクターを引っ張ってくるタイプではなく、ご自分からキャラクターの側に寄り添っていくタイプの造形をしている。それが例えば、「やんちゃな神様キャラ」であったり、「幼い死神」であったり、「内気病弱な皇帝キャラ」であったり、「天真爛漫なロボットキャラ」だったり、「引きこもりオタクキャラ」だったり、「山比古町一の早耳娘」だったり、「おっとりしているが非常に真面目な住み込み娘」だったりする。それらのキャラクターたちの像が、あらかじめ正確にデッサンされたうえで、それぞれ音声芝居によって受肉していく。そう、まるで画家が人物を描き出していくかのように冷静に。
  そう考えてみると、もしかしたら、波奈束氏や涼森氏に近いところにいるのかもしれない。ロマンティックな創造的幻想を展開するというよりは、キャラクター造形にきれいにピントの合った説得力のある芝居を、キャラクターの内側からぎりぎりまで真摯に作り出していくような、正統派の芝居。波奈束氏の場合はまるで写真家のようなメカニカルな緻密さとクリアさがあり、涼森氏の場合は息遣いの一つ一つに至るまでのコントロールの完璧さと自然さがあり、それに対して杏子氏の場合は――あえて比喩的に語るならば――画家のような絶妙の距離感があったりするのだが、いずれにせよこれらの方々の芝居で、空転した演技や気の抜けた台詞や意味の分からない表情づけといったものを耳にすることはほぼ皆無であり、そしてそれはキャラクター把握の確かさの上に成り立っているのではないかと想像している。

  杏子氏と卯衣氏と理多氏と井村屋氏と笠原氏と奥川氏で、CAGEやXEROのようなオールショタゲームを作ってみてはいかがだろうか。素晴らしい作品になるに違いない。
  (オチの段落で何かを台無しにしたような気がする。)

  「エリソデ」ラジオで仰っていたところでは、夏野氏は「キャラが自然に降りてくる」タイプのようで、おそらくこれは超レアなタイプ。いわゆる「のめり込み型と俯瞰型」といったような分類を超えた天性のものだろう。


  杏子氏について上で書いたような文章は、はたして他人が読んで理解できるのだろうかという疑問はある。例えば、杏子氏の芝居をちゃんと聴いたことのある声優オタク100人に仮にこれを読んでもらったとして、私が書いていることを、私が述べようとした認識を、はたして一人でも理解できるのだろうか? 実際に理解してもらえるかどうかではなく、声優について語る際に、そもそも私は他人に理解可能な――理解可能性を期待してよいような――言語を操れているのだろうか。私は声優について何か意味のある言語的表現行為を行ったと言えるのだろうか?
  声優(役者)の技術および表現を適切に論じるために、私はどのようなアプローチで立論すればいいのだろうか。今回私が採用したのは属人的性格のきわめて強い類型論であり、しかもそれを文学的な印象論の範囲内で描写したにすぎない。つまり、正確に定義された用語法に依拠したわけでもないし、ロジカルな分析的議論を提起したわけでもない。
  個々の声優の芝居の質を語ろうとする時にそもそもそうしたアプローチが可能であるかはともかくとして、他者に伝達可能な(あるいは他者と共有可能な)言語的概念的道具立てをなにかしら整備してから臨むべきではないのか。書店の演劇コーナーに行って演技論を探しても、レッスン本や入門書やインタヴュー本などが大半で、あったと思えば晦渋で高度で私には理解困難な専門書だったりして、どうにも手がつけられない。だから、ひとまずはこうして自分の語彙と感性から四苦八苦して捻り出してみるのだが、それが他人に伝達可能な言語表現として成立しているかどうかは甚だ心許ない。


  藤「じゃあ買ってもいいなあ、あのコラボの眼鏡」(18:37)
  橘「(中略)あれ、目、悪いの?」
  藤「ぜんぜーん。そのキャラが好きで」
  ウーサーワールドは、いつどこでいきなり開くか分からない。


  やはり「あぐみ」「はなたば」「もかちょこ」あたりは単語登録しておくべきだ。
  「たいまにん」も、辞書登録しておけば、「対だっけ、退だっけ」と悩まずに済む。
  「いんようちゅう」は、登録していなければかなり面倒だっただろう。



  10/12(Thu)
  白雪氏の、あの妙に殺気の籠もった芝居にも、ようやくなんとか慣れてきt…いや、まだかも。対するに、北都氏(『復讐の女神』『Forest』)や一色氏(『カルタグラ』『シュガーコートフリークス』)がドス黒い邪悪キャラを演じた時も、それはもうたいへん真に迫った殺意や狂気が放出されていたものだけど、あれらはあくまで殺意を表現する芝居であって、受け手(聴き手)に対するシンとした殺気のような種類の鋭さではなかった。あるいは、まるで何かに対してもどかしげに苛立っているかのような、もう一歩上の境地を睨み据えているかのような、触れるだけで切れてしまいそうな、そんな鋭く強烈な内圧に満ちている。

  ひとの芝居を聴く時は、そのくらい真剣に集中して聴け、死ぬ気で受け止めろという話でもあり、それはそれでまったく正しい要求だと思う。


  話題のアレ。名前の類似から、金髪眼鏡の大橋キャラを思い出してしまうのよなあ……。
  [ genesis-horizon.net/character/index16.html ]


  [ harukaze-soft.com/nora2/img/route-desc.png ]
  これは『恋色空模様aheh』と同じようなアプローチになるのか。単なるFDストーリーの並列ではなく、新規キャラをヒロインとして完全に置き換えるのでもなく、前作ヒロインの待遇を維持しつつ新作としてきちんとしたストーリー(共通パート)を提供するというスタイル。


  [tw: 919530437797486592 ]
  古式ゆかしき女体クリックかよ! 不具合に関する真面目な告知のはずなのに、ジョークアナウンスにしか見えない……。もちろん製品版は買うつもりなので、バグを早めに出して潰しておいていただけるのはありがたい。


  このPCでプレイした三桁のアダルトゲームタイトルは、どれもたいへん面白かった。先日も言及した『恋色空模様aheh』は、スクリプト演出の精華というべき前作(無印版)のスタイルを引き継いでよくこなれたものにしつつ、3Dによる室内空間表現という新機軸の挑戦もおこなっていた。『翠の海』(さえき氏原画/御厨氏脚本)を起点にして、『九十九の奏』(さえき氏原画)や『カルマルカ*サークル』(御厨氏脚本)にも視野が広がっていった。脳内彼女の『女装』シリーズやショタエルフの『ひなたのつき』、HEAT-SOFTの個性的な作品群(『どろり甘エロ』『悪女装』)、ピーキーやアンモライトの挑戦的な低価格タイトル、sealの一連の低価格ACTタイトルや『美少女万華鏡』シリーズ、などなど。10年代に入ってからは、波奈束氏、卯衣氏、桃山氏、美月氏、小鳥居氏といった素晴らしい新人(?)がたくさん登場した。 SLG系ブランドも、例えばEscu:deは『あかときっ!』から『Re;Lord』シリーズまで、気持ち良いインターフェイスとぎりぎりのゲームバランスによって私を魅惑してきた。ソフトハウスキャラも、『BUNNYBLACK3』『悪魔娘』では瑞々しい視覚的世界構築と楽しげな音楽的雰囲気をゆったりと展開しつつ、『アウトベジタブルズ』では創意溢れるゲームシステムと歯応えのあるゲームバランスを提供した。PCスペックのおかげで、ILLUSIONやKISSの3Dタイトルも安心して楽しめるようになった。
  業界全体として見ても、CUFFS系列、NEXTON系列、CLEARRAVE系列がとりわけ元気だし、その一方でPULLTOP、シルキーズプラス、frill、fengなどが改組や路線変更の中から新たな魅力を持つ新作をいくつもリリースしている。そしてensemble、まどそふと、HARUKAZE、Campusといった比較的若いブランドが10年代をリードしつつある。それらの全てをフォローできているわけではないが、今後ともできる限りついていきたいし、ついていく価値のある分野だと思う。

  svdtは、ゲーム個別のインストールフォルダ下に置いてくれる方が場所を把握しやすいのだが、多数のタイトルのsvdtをまとめて移動(バックアップ)する際にはmydocあたりにまとめておいてくれる方が助かる。


  むにゃむにゃな話になるが、00年代末から10年代には、アニメのタイトル数激増やブラウザゲームの伸長、アイドル化+イベント機会増加、さらには声優職の知名度上昇(象徴的なのが水樹氏)もあって、おそらくそちら側の声優が飛躍的に規模を拡大してきた。人数の増加とともに、競争も激しくなるし、その中での質的淘汰および全体的底上げも進んだだろう。
  それに対して、その時期にはアダルトゲーム業界のパイは拡大しておらず、したがってアダルトゲーム声優の仕事量も増えていないだろう。この二十年前の巨人時代と比べると、ここ十年間の専業アダルトゲーム声優の新人には、残念ながら、際立った才能はそれほど多くはなかった。それはこのような一連の事情を反映するものだろう。
  つまり、声優職を目指す数多くの才能が、初めからアニメ系のルートに参入していき(そういう経路が整備されていった)、そしてそこでの激しい競争の中からアダルトゲーム分野にも多くの才能が流入してきた(兼業するようになった)。コンシューマ化やアニメ化に際しての隠微な原キャスト維持の慣例が確立されたことも、そうした仕事の見通しを良くしただろう。それに対して、桃組/黄組/AGのようなアダルトゲーム中心のアプローチは、参入者のパイが小さいし、あえてそうするメリットも乏しいし、それどころかアダルト系としてのデメリットの方が大きくなっているのかもしれない。
  近年の、とりわけ白箱系でのキャスティング傾向は、このような経緯があるのではないかと思う。つまり、アニメやブラウザゲーム側に大きなキャパシティが生まれ、そして声優志望者たちが合理的選択としてそちらを選好したことにより、いわゆる「一般」声優の人数が膨れ上がっている。そしてそこから、アダルトゲーム側にも人材が流入してきている。そうなるのは当然のことだ。
  それに対して、90年代末から00年代前半に掛けては、アニメ声優のキャパシティはおそらく現在とは比べものにならないほど小さかっただろう。つまり、そちら側を最初の足掛かりにするのは難しかったということだ。その一方で、00年代初頭はアダルトゲームが華やかな隆盛を迎えていた時期でもあった。タイトル数の増加とともに、パートヴォイスからフルヴォイスへの変化、そしてテキスト量(=声優への報酬額)も増加していき、多くの声優がアダルトゲーム出演によって潤った(あるいは生活を確保した)らしい。折しもいわゆる就職氷河期と呼ばれる時代でもあり、アダルトメディアという偏見に晒されやすい分野にもかかわらず、声の仕事を目指す多くの才能がアダルトゲーム声優の仕事を足掛かりとして成長していった。
  資料的な跡付けはしていないが、だいたいこのような事情があった、そしてこのような事情でこのようになっているのではないかなあと考えている。誰や彼やのこととは言わないが、10年代に入ってからそういうキャリアの方々がアダルトゲームに出演する例があらためて増えてきている(あるいは、少なくとも白箱系に限っては、敷居が低くなり、双方の境界線がかなり解体されつつある)のは、そういう声優業界の構造的事情によるのではなかろうか。

  噛み砕いて言えば、「アニメやブラゲの仕事が増えれば、『一般』声優として認識される声優も増えるし、その中からアダルトゲームに出演する方々の人数も増えるのは当然でしょう。そして人員規模からして、そういう人たちはもちろん美少女ゲームに出ても一流の芝居を披露される可能性は高いでしょう」という話。


  近年のメジャーどころの漫画だと、『trash.』と『サタノファニ』あたりがエログロバイオレンスの双璧かなあなどと考えていたら、聴いている「ガルフレ」ラジオも痛みの話をし始めるという……。特に後者は、漫画としてのクオリティはかなりきつい(絵もコマ組みもネームも褒められた出来ではない)のだけど、その初期衝動的勢いで突っ走ってくれればいい。前者も、展開がちょっとイージーに思えることがある。
  最近はハロウィンシーズンになるとかなりグロいコスプレアイテムも販売されるので、リアルな血糊や切創が苦手な人にはつらい時期かもしれない。

  そういえば、いのくちヴォイスの「蘭たん」が『プリパラ』に出現する季節でもあるのか。



  10/08(Sun)
  ラフ胃~之煮の概要整理に着手。


  時間があれば、『少年ラケット』全巻の精読にも取り組んでみたい。要は、各ページについてこのコマ組みが面白いとかこのペンタッチが美しいとかいった構成上/演出上のディテールに関する感想を延々書き連ねるというだけのことだけど。


  「はたらく細胞」ってのは、共産趣味的なそういう意味……ではないようだ。タイトルを目にする度にそういう連想が働いてしまうのは何故だ。web検索してみたら赤い帽子を被っているキャラ絵が出て来たし、あながち間違ってないかも


  模型ネタのテキストは模型ページへ移設。分類に迷うことも間々あるが。


  ラフ・胃は#30まで到達。「ラフ」シリーズは、最初に(各回公開時に)聴いていた時は、笹島氏の不在も多かったしメール投稿者の顔触れも狭まっていて今一つノリが掴めなかったが、丁寧に聴き返してみるとそれぞれに充実した中味があって面白い。


  個人的に、括弧「」の使い方は、
- 引用範囲の明示(その概念や発想に賛同しない時の留保的括弧も含む)
- 固有名詞の記述(雑誌名や番組名など)
- 台詞らしい部分(「~かなあ」といったようなフレーズ)
- 定義や主題の提示(いわば圏点の代用)
- 範囲指定(長いフレーズを列挙する時や、固有名詞であることが分かりづらい時など)
このあたりに限定している。一般的なwebテキストでは圏点(傍点)を付けることが難しいので、そうした強調表現の代用として括弧を使っている人は多いだろう。ただし、分析的な正確性を伴わずに特有のニュアンスを含む語句をキーワード的に強調してみせようとして括弧を付けるのは、忌憚なく言えば下手な書き方だと思う。私としては、「引用」と「書名等」の二種類の場合以外は括弧を一切使わないのが洗練されたきれいな文章だと思っているが、なかなか実行しきれない。
  例えば、この【「引用」と「書名等」の二種類の場合】のくだりの二つの鉤括弧は、置くべき置かざるべきか、これは論理的正確性の問題ではなくて、もっぱら可読性の配慮をどこまで利かせるかというプラグマティックな次元の問題であり、そしてそれゆえ論理的(文法的)評価に基づいて排除するということが出来ない。


  『アルペジオ』(漫画/アニメ)になにやら既視感があると思ったら、そうか、『斬死刃留』か。攻撃的な超自然的存在の大量出現によって人間社会が致命的な変質を余儀なくされているあたりが。あるいは、後者が属するところの古典的な伝奇もののスタイルを、前者はSF的意匠によって換骨奪胎したようにも見える。あの作品にはそんな雰囲気もあった。ストレートに比較するなら、アダルトゲームでは『マブラヴ』シリーズの方だろうけど、BETAは知的生命体としてのコミュニケーションが成立していなかったので、かなり趣が異なる。

  菊地秀行氏がいまだに現役で新作を著しているというのは、いやまあ、作家としてはこのくらいのお年は必ずしも珍しいことではないけれど、わりとショッキング。なんというか、えろすパワーの求められそうな作風だから。



  10/06(Fri)

  [ www.caramel-box.com/products/otoboku3/ ]
  このキャスト陣……なーんだ、私のために作られたタイトルか。それならしようがない。
  (生意気言ってごめんなさい。)

  柚原氏は『ラストキャバリエ』でも良い芝居を披露されていた。『おとぼく』シリーズ第一作も木村氏や松永氏を起用されていたり、第二作も当時ほぼデビューしたての波奈束氏をメイン起用したりと、とかくこのチームのキャスティングは私の好みに合う。チームというか、メイン脚本兼ディレクターの嵩夜氏の意向が強く反映されていると思われる。『おとぼく』第一作の頃から、あらかじめ特定の声優を想定した当て書きをされていた脚本家さんだったし、おそらく今でもそうだろう。

  出演歴を見返しても、『ちぇいすと☆ちぇいすっ!』でデビューされたばかりで、つづく『プリティ☆ウィッチ☆アカデミー!』でもサブキャラを務めただけという2010年の時点で、波奈束氏をメインヒロインに(おそらく指名一本釣りで)起用するというのは、並大抵のセンス(またはアンテナ)で出来ることではない。
  また、車の人(誉多衿紫苑氏)の起用に関しても、『おとぼく2』はかなり早い部類だった筈。


  CDボックスセットの箱を開けた時のあの独特の香り、たまらんのう……すーはー。


  インドネシア萌えに目覚めつつある。ガムラン楽しいし。逢川氏のラジオで、Selamat siang(こんにちは)、Sampai jumpa lagi(またね)と挨拶されていたのを思い出す。ちなみに、ムスリムに改宗したとしても、アダルトゲームをプレイすることはおそらく主要な戒律に違反するものではないから大丈夫だろう。ただし、インドネシアに入国する際には、「わいせつ物(ポルノ)」として持ち込みが禁じられる可能性がある。
  ちなみに、高校生の頃は中米や韓国に興味を持っていて、大学では主にドイツに興奮していた。幸か不幸か、ロシアに近づく機会は無かったが。そして大学院では二次元の国に行くように。


  有名な女性主人公といったら、世間的には対魔忍アサギではなかろうか。(どこの世間だ)
  『脅迫』とか『斬死刃留』とか『EXTRAVAGANZA』とか『蒼海のヴァルキュリア』とか、もちろん『アトラク=ナクア』も……基本的に男性向けと見做されるジャンルなので、女性主人公となるとどうしてもダーク系が多くなる。変身ヒロインものはもちろん女性主人公ものの一大産地だが、申し訳程度に男性主人公が置かれていることも多い。Guiltyとかsealとかも。百合ものや女体化ものも多少あるけど(特に後者は「主人公」の捉え方にもよるが)。
  あとは……松永ヴォイスの『エーデルヴァイス』とか、伊東ヴォイスの『皇涼子』とか、小倉ヴォイスの『アルテミスブルー』とか、天天ヴォイスの『蝶ノ夢』(追加版ではキャスト変更になった)とか。非AVG系タイトルにも女性主人公ものは多くて、RPG『雷の戦士ライディ』、STG『あおぞらマジカ!!』、ACT『巫女さんファイター涼子ちゃん』などがある。Yatagarasuは『闇夜に踊れ』『星彩のレゾナンス』(前者はダブル主人公)をリリースした。
  もちろん乙女ゲーは(定義上ほぼ必然的に)100%女性主人公だが、フェイスウィンドウのon/offなど、女性向けならではの特有の配慮が凝らされている。


  子供体質なのでお湯に浸かるのは苦手で、成人してからもすぐにお風呂から出てしまう性質だったけど、今日は初めてお風呂が気持ち良いと感じられた。
  湯船でゆっくり寛いでいられるように、浴槽の縁に分厚い木板を渡して、中央に丸い穴を空けて、首(顎)を置いて身体を固定できる台を作ってみてはどうだろうか。名付けて「三条河原」。


  先日購入したBDドライブ(IODATAのBRP-UT6ALK)は、ディスク回転中にシャコシャコと不規則に音が発生しつづけて、音楽の静かなところで耳障りになることがある。また、イジェクトボタンが見えにくいし押しにくいのもマイナス。そんなに安物でもない筈だが、これは失敗したかなあ。板面がアルミ製で、安定感と頑健性に優れているのは長所だと思うけど。
  これまで使っていたLogitec製品(LBD-PMG6U3VBK)は、音はまったく気にならなかった。イジェクトボタンも、面一ではなくボタン部分が出っ張っているので押しやすい。こちらは急場しのぎで買ったもので、BDドライブとしてはローエンドクラスのようだが、回転時の静音性はとても好ましかった。ただし、このとおり、ほんの数年(3年足らず?)で故障してしまったのだが。財布に余裕があるならば、このLogitec製品をもう一台買って、静音性に期待するというのもアリだろう。上の価格帯で買えば、耐久性もマシになっているのではなかろうか。


  [tw: 915530727545905153 ]
  カンザキ氏と九条氏の間にいる三姉妹(というか三兄弟?)はいったい何者なんだ……。


  斬ラジオ。おかもとさん、ゲスト登場の十数分で、いろいろと不思議な個性の扉をばんばん開いている……いったい何者なんだ。



  10/01(Sun)
  ようやく来た、天神かんな姉さんの月。うっかりでおバカ行動をしないように気をつけねば
  ハイカー(ハイキングをする人)を、俳句er(俳句を詠む人)のことだと捉えるのは、むしろ頭を使いすぎなのでは、と思わないではないが、まあ、そういうキャラだから。


  胃・ラフ#47、05:15の「2パターン」にゾクッと来てしまった。
  Yo#9のあの恐怖発言が瞬時に蘇ってきたよ……「2パターンしか無いんですか?」


  大スケール艦船キットを調べていたら、もう400行を超えてる……。
  作業中はアイチョを聴き返しているので、人生の過ごし方としては幸せなのだが。
  フランス語はろくに勉強していなかったので、発音をカタカナに出来ない……。

  500行を超えた……。
  実のところ、海外メーカーや古いキットを列挙していけば、1000を超えてもおかしくない。


  未整理のバックナンバーは、胃・ラフが約50回(≒25時間)に、「轟け」が約40回(≒8時間)。土日2日間掛けても再聴(概要執筆)しきれそうにない。どうしたものか。


  どうやら世間的には、webラジオの番組内(本編内)で企画会議をするのは、けっしてノーマルな事態ではないのだよね……。「胃~之煮」や「アイチョ」を聴きつけていると、わりとよくあることだと思ってしまいがちだが、かなり例外的なフリーダムラジオなのだった。だがそれがいい。
  スポンサーのいない趣味ラジオである「胃~之煮」はともかく、「アイチョ」がどうしてあれほど自由にやっていたのかは本当に不思議だ。丸6年も続けられたのは、もちろんパーソナリティお二人の実力(トークスキルや即興演奏などの多芸多才ぶり)があってのことでもあろうが、アイエフ側がよほど懐が深かったのだろうか。ゲスト陣も、ありがちな声優ゲストではなく、社内のプロデューサー級スタッフがしばしばラジオ出演されるという非常に珍しいスタイルで、その意味でもたいへん面白かった。
  それにしても、いったいどうしてあんなに深夜収録を連発していたのか……。


  (→11月9月