2020/05/15

眼鏡の度入り表現をしているクリエイター

  眼鏡レンズの度入り表現をしているイラストレーターや漫画家のメモ。
  私が見知った範囲のクリエイターを挙げているだけなので、網羅性はありません。


  ここで「度入り表現」と呼んでいるのは、眼鏡レンズを通した光の屈折によって、横顔の輪郭がずれる(輪郭が段差になったり湾曲したりする)ことを指しています。描写のディテールに凝る漫画家や、眼鏡愛好家のイラストレーターは、こうした度入り表現まで描き込むことがあります。なお、この段差ズレ描写を「眼鏡断層」と呼称する人もいるようです。

漫画『怪異と乙女と神隠し (3)』(ぬじま著、小学館、2021年)の表紙カバーイラスト(一部)。頬のラインに明確な段差が設けられているのが見て取れる。写実志向の描写であったり、登場人物の性格表現の一手段であったり、眼鏡愛好が昂じたものであったりと、その意味づけは様々に捉えられる。
『機動警察パトレイバー (2)』(ゆうきまさみ著、小学館、1988年)、24頁より。本作でも明確な度入り表現が丁寧に描き込まれており、眼鏡フレームの影が顔に落ちているところまで描写されている。ゆうきまさみは、80年代から度入り表現を取り入れてきた先駆的なクリエイターの一人である。
アニメ作品での度入り表現は、漫画やイラストに比べると導入難度が高いと思われるが、時折試みられることがある。左記引用画像はOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』より。非道な命令に反抗する人物の、意志的な視線を強調する演出意図だと考えられる。

   以下のリストでは、個人制作としての性格が強い漫画家やイラストレーターを対象にしています。ただし、共同作業的性格が強い分野にも、度入り表現は時折見出されます。例えば、劇場アニメでは『風立ちぬ』『若おかみは小学生』、OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』、クール制アニメでも『サマータイムレンダ』『ワールドトリガー』は度入りとのことです。ただし、それらの領域に関しては、別の調査に俟ちたいと思います。

※クリエイター名の五十音順。敬称略。
※商業実績のあるクリエイターや、一定以上の知名度のある創作者に限定している。
※名前欄のリンクは、各クリエイターのtwitterアカウント。
※「イラストレーター」「漫画家」などの分類は、業績を見ておおまかに判断している。
※代表作は知名度の高い作品などを挙げている。ただし、眼鏡キャラがいるとは限らない。
※全ての作品、全てのコマで度入り表現をしているとは限らない。

名前職種、代表作など
あおのなち漫画家。『きみが死ぬまで恋をしたい』は、サブキャラに眼鏡女性が登場する。眼鏡は度入り(頬の輪郭段差)だけでなく、フレームの質感やレンズの厚みまで描いているコマがある。
阿賀沢紅茶漫画家。画風そのものは簡素に見えるが、『正反対な君と僕』では、かなり律儀に度入りを描いている。度入りは明確だし、眼鏡の奥は色が薄くなっていたり、ロングショットではレンズ表面の光の反射が描かれていたりと、かなり丁寧な眼鏡描写をしている。
秋重学漫画家。度入り段差を描き込むことがある。また、段差以外でも、レンズの縁のところで像が歪むのを精密に描き込んでいる。後者は、一般的な度入り表現とは異なる手法だが、眼鏡リアリズムの一つのアプローチとして貴重。カメラ漫画『ニナライカ』の作者でもある。
秋月伊槻成人系漫画家。度入り描写は、露骨ではないが明確に表現されている。
朝賀庵漫画家。『犬と屑』は眼鏡男性が主人公で、『聖くんは清く生きたい』もメインヒロインが眼鏡着用する。度入り表現は、段差だけでなく、眼鏡の縁の輪郭が湾曲するところまで細やかに描かれている。
朝基まさし漫画家。連載中の『マイホームヒーロー』にも眼鏡男性が登場する。
漫画家。連載中の『殺彼』にも眼鏡男性が登場する。ただし、度入り表現はごく一部のみのようだ。
あずまきよひこ漫画家。『よつばと!』など。『あずまんが大王』には、主要キャラクターとして眼鏡女性が登場する。
あすとら漫画家。『東方』二次創作漫画など。twitterアイコンは眼鏡そのもの。度入り描写は一部のみだが、総じて眼鏡のディテールは緻密。
あみだむく漫画家。連載中の『めしぬま。』と『ラプソディ・イン・レッド(Rhapsody in Red)』は、どちらも眼鏡男性が主人公。
新居さとし漫画家。『メガネさんは意外とかわいい』連載中。
荒川弘漫画家。『黄泉のツガイ(4)』のカバーイラストは、明確な度入り段差を描いている。ただし、普段から度入りを描いているかどうかは不明。
荒草まほん成人向中心の漫画家。低年齢ヒロインが多いようだ。
有坂あこ漫画家、イラストレーター。漫画版『マグダラで眠れ』など。
有馬慎太郎漫画家。段差の大きさは控えめながら、意識的な度入り表現が時折見出される。連載中の『地球から来たエイリアン』には、眼鏡キャラが複数人登場する。
安間(F宅)成人系漫画家。段差は控えめながら明確に描かれている。
池田73号漫画家。『東京異人警察』では、一部に明確な度入りの段差が見られる。
石川雅之漫画家。『もやしもん』『純血のマリア』ほか。光屈折による段差表現は稀だが、レンズの厚みまで入念に描き込んでいる。
五辻みどろ漫画家。『綴れのレグホーン』は眼鏡女性が主人公で、顔のアップでは輪郭ズレがはっきり描かれているし、横から見た時のレンズの厚みも描き込まれている。
イトイ圭漫画家。全てのコマで律儀にというほどではないが、十分に高い頻度で眼鏡段差が描かれている。眼鏡キャラが多く、また、眼鏡のデザインもヴァリエーション豊かに描かれている。
伊藤伸平漫画家。『大正野球娘。』や『素敵なラブリーボーイ』には眼鏡女性が登場する。
いぬしまイラストレーター。
井上よしひさ成人漫画も多い漫画家。『ダムマンガ』は、主要キャラクターの一人として眼鏡女性が登場する。
うすくらふみ漫画家。度入り表現は明確に意識されている。
内田康平漫画家。連載中の『黒羽白書』は眼鏡少年が主人公で、明確な度入り描写が見られる。
宇場義行成人系漫画家。
海島千本漫画家、イラストレーター。編者が度入り描写を目にした数はわずかだが、まず間違いないと思われる。
漆原友紀漫画家。『猫が西向きゃ』の主人公は眼鏡女性。ただしレンズ描写はあまり安定していない。他に『蟲師』など。
永地(eichi)イラストレーター。複数のイラストで明確な段差表現が見出される。
遠藤浩輝漫画家。『EDEN』など多数。背景作画を含めて緻密な描き込みが際立っており、度入り表現も誠実に描かれている。
楝蛙成人系漫画家。「おうち・かえる」と読む。度入り表現は一部のコマだけだが、少なくとも度入りの意識は明確に見出される。眼鏡の描写それ自体も、レンズの縁の厚みやブリッジ(鼻当て)まで丁寧に作画されている。
緒方てい漫画家、イラストレーター。漫画『キメラ』など多数。度入り表現は一部のみだが、レンズの厚みを意識した繊細な塗りが施されている。
奥山ケニチ漫画家。『ワンナイト・モーニング』の単行本表紙でも、頬の輪郭段差が明確に描かれており、度入り描写はかなり徹底しているようだ。
ogros漫画家。『ヨヨハラ』は、フルカラー漫画での眼鏡表現を楽しめる貴重な作品。
おさとう成人系漫画家。常時というわけではないが、度入りの描写を複数描いている。
押見修造漫画家。度入り表現は小さなコマでも丁寧に付けられている。連載中の『おかえりアリス』は、眼鏡男性が主人公。
乙川灯漫画家。度入り表現は、一般的な「頬の輪郭段差」ではなく、レンズの縁の像の湾曲を描くという独自のアプローチを採っている。
小野寺浩二漫画家。『それいけ!! ぼくらの団長ちゃん』など多数。twitterアカウントのプロフィールでも「メガネスキー」を名乗っている。
お久しぶりイラストレーター。度入り表現は一部のみ?
がしたに漫画家。眼鏡の度入りは、大ゴマを中心として、定期的に描かれている。眼鏡全体のディテールも精密。
かぜのイラストレーター、漫画家。眼鏡男子好きを公言されている。
桂よしひろ成人系も描く漫画家。眼鏡をフィーチャーした作品もあるようで、段差も明確に描かれている。
加藤伸吉漫画家。『国民クイズ』(1993-1994)は、度入り表現の比較的早い実例と言える。
かやはらイラストレーター。度入り表現は一部のみ?
川崎直孝漫画家。『ちおちゃんの通学路』は眼鏡キャラクターが主人公。ただし、度入り表現はごく一部のみ。
川田大智漫画家。かなり真面目に度入りを描いておられるようで、正面からの絵や、眼鏡を外したカットでも輪郭ズレがはっきり表現されている。伊達眼鏡キャラは度入りを描かないという違いも、もちろん表現されている。『半人前の恋人』では、男性主人公が眼鏡着用者。
きい成人系漫画家。度入りは明確なうえ、レンズの厚みや鼻当てもしっかり描かれている。
鬼頭サケル成人系漫画家。眼鏡女性の登場する短編作品では、一貫して明確な度入り表現があった。
92Mイラストレーター。眼鏡キャラクターの絵を多数描いており、度入り表現も明確。
清原紘漫画家、イラストレーター。度入り表現は、控えめながら明確に描写されている。
草壁イラストレーター。度入り表現は明確。
草川為(くさかわ・なり)漫画家。段差はかなり小さめだが、度入りで描いている。女性向けで度入りを描いておられるのはかなり珍しい。
草間さかえ漫画家。『魔法のつかいかた』には眼鏡男性も登場し、一部のみながら明確な度入り表現のコマがある。
倉上淳士漫画家。『イヴの林檎』『C.V.』ほか。『ぎゃるかん』の主要キャラクターには眼鏡女性が2人おり、また『特撮天使』は眼鏡女性が主人公。90年代から継続的に度入り表現をしている古参眼鏡クリエイターの一人。
郷本(ごうもと)漫画家。『破滅の恋人』にて、明確な段差描写を複数確認。ただし、度入りで描いていないコマも多い。
コトヤマ漫画家。『だがしかし』『よふかしのうた』。短編「いとおかし」のヒロインは眼鏡女性。自画像も眼鏡姿。
小夏ゆーた漫画家。段差表現はやや曖昧だが、眼鏡の度入りを意識していることは十分に見て取れる。
サイトーイラストレーター。眼鏡タイプのヴァリエーションも豊富。
咲次朗成人系も描く漫画家。かなり大きな段差を、はっきり描いている。
さくま司成人系漫画家。輪郭段差は定期的に施されているし、眼鏡それ自体もフレームやレンズへの光の照り返しが描かれている。
サクミチイラストレーター。眼鏡イラストを数多く描かれている。度入り表現は一部のみだが、twitterヘッダーのイラストにも明確な段差ズレが見て取れる。
笹森トモエ成人系漫画家。眼鏡ヒロインの同人漫画シリーズも描いている。
皐月みかず成人系漫画家。単行本『君の眼鏡は1万ボルト!』『君の眼鏡に恋してる』がある。レンズの厚みや鼻当て(ブリッジ)も描き込まれており、たいへん立体感のある眼鏡描写を実現している。
佐藤友生漫画家。頬の輪郭段差や、レンズの反射などが、シンプルながら明確に描かれている。『トモダチゲーム』には眼鏡男性がレギュラー登場している。
しでん漫画家。
縞野やえ漫画家。連載中の『服を着るならこんなふうに』も、眼鏡キャラクターが多数登場するようだ。
紙魚丸漫画家。たまに明確な度入りを描くことがある。
十三月一日漫画家。度入りが明確に意識されている。
じょろり成人系漫画家。度入り表現は少ないが、眼鏡フレームの影が頬に落ちているところまで描き込んでいる。
shirakabaイラストレーター。小説『裏世界ピクニック』(イラスト担当)など。
神慶イラストレーター。度入り表現はごく一部のみだが、精緻な眼鏡イラストを多数描いている。
すぎむらしんいち漫画家。控えめながら段差を描いているのが見て取れる。
鈴木健也漫画家。
スマ見漫画家。かなりデフォルメされた絵柄だが、度入りの段差は明確に示唆されている。
スミヤ成人系漫画家。度入りの段差は非常に小さく判断が難しいが、度入りを描いているクリエイターとしてカウントして良さそうだ。
住吉九漫画家。一部のみながら、度入りを描いているコマが複数確認できる。
瀬尾知汐漫画家。『罪と罰のスピカ』では、小さめのコマでも丁寧に度入りを描き込んでいる。
背川昇漫画家。『キャッチャー・イン・ザ・ライム』では、明確な度入り段差が定期的に描かれている。
せきはん漫画家。連載中の『ぜっしゃか!』は、主要キャラクターの一人に眼鏡女性がいる。
せきら あめイラストレーター。
染谷みのる漫画家。度入り表現は、ズレの大きさは控えめながら、明確に段差が意識されている。連載中の『刷ったもんだ』の主要人物にも、眼鏡キャラクターが複数。
空空北野田漫画家。「そらからきたのだ」と読む。『深層のラプタ』には眼鏡女性が登場し、明確な度入りが描かれている。
隆原ヒロタ漫画家。『また来てね シタミさん』は、一部のコマに度入り表現が見られる。主要キャラに眼鏡女性がおり、主人公も眼鏡を掛けることがある。
大堂イラストレーター。度入りのイラストは1枚目にしただけだが、明確な輪郭ズレのあるカラーイラストだった。
高野ひと深漫画家。女性向け漫画で度入りを描いているのは、非常に珍しい。ただし、ごく一部のみのようだ。
takeイラストレーター。SNSアカウントでも眼鏡好きを公言されている。ただし、度入り表現は一部のみ。
多田基生漫画家。頬の輪郭の段差というよりも、レンズの縁での像の湾曲という形で表現されている。眼鏡それ自体については、鼻当て、レンズの厚み、レンズ表面の光の反射などを描いている。
田中ひかる漫画家。『××××な僕たちは。』には、主要人物として眼鏡キャラクターが登場する。
田中靖規漫画家。頬の輪郭段差に加えて、レンズ縁の輪郭の歪みまで丁寧に描き込んでいるのは、非常に珍しい。『サマータイムレンダ』には眼鏡女性がレギュラー登場する。
田辺ゆがた漫画家。度入り表現は一部のみだが、作画ミスではなく意識的な段差と判断できるズレ表現がいくつも見られる。連載中の『怪物メイドの華麗なお仕事』にも、主要人物として眼鏡キャラクターが登場する。
玉置勉強成人向けも手掛ける漫画家。段差は小さめながら、大ゴマなどでは明確に度入りが描かれている。
DDイラストレーター。
鉄一(てつかず)漫画家。明確な度入り描写があった。
手塚治虫漫画家。ごくわずかだが、輪郭段差を演出的に描いたコマが存在する。
冨樫義博漫画家。1990年代の『幽☆遊☆白書』で度入り段差を描いたのは、かなり早い時期の実例と言える(※キャラクター「海藤優」の眼鏡に度入りが見て取れる)。
TOBI漫画家。『お前ら全員めんどくさい!』は、ヒロインが眼鏡白衣キャラ。
冨田望漫画家。短編作品で、明確な度入りを確認。
とよ田みのる漫画家。度入りの段差は、かなり明確に描かれている。
なかとかくみこ漫画家。『塩田先生と雨井ちゃん』の主要人物は眼鏡男性。段差表現はごく一部のみだが、レンズの厚みは十分に意識して描かれている。
ナナシ/774漫画家。作中に明確な度入り段差が確認できた。ただし、どの程度の頻度で描いているか等は不明。
218(にーや)イラストレーター。1枚だけだが、度入りイラストを見たことがある。
西川魯介漫画家。『SF/フェチ・スナッチャー』など。
西沢5ミリ漫画家、イラストレーター。眼鏡キャラクターもよく描いているようだ。ただし度入り表現は一部のみ。単行本『元カノに幻想を抱くなバーカ』も、眼鏡キャラクターが多数登場するが、本編中の度入り描写は皆無。
ぬじま漫画家。『怪異と乙女と神隠し』は眼鏡女性が主人公。単行本3巻には明確な段差描写が見られる。本編中の度入り表現はほぼ皆無だが、眼鏡は顔からの浮き具合やレンズの厚みを含めて立体的に描かれている。
ネコばかイラストレーター。イラストの大半が眼鏡キャラで、丹念な眼鏡描写に長じる。ただし、度入り表現はあったりなかったり。
野澤佑季恵漫画家。度入りを表す段差というよりは、レンズ奥の空間性を表現するような描写が個性的。女性向け(?)で度入り表現を行なっているのも珍しい。
野田彩子漫画家。連載中の『ダブル』は、主要登場人物に眼鏡男性がいる。度入り表現はそれほど明確ではないが、眼鏡の立体感、デザイン、ディテール、レンズ表面の光の反射など、見応えのある眼鏡描写がある。
バクシーシAT成人系漫画家。ごく一部のコマのみながら、度入り表現が明確に描かれている絵がある。イラストSNSでも、眼鏡キャラクターのイラストを多数描いている。
ハナツカシオリ漫画家。『焼いてるふたり』9巻表紙で確認。ただし、普段はあまり度入りを描いていないようだ。
花見沢Q太郎漫画家。ごく一部のみだが、度入りの絵が見られる。眼鏡キャラクターを描くことが多いようで、SNSのアイコンも眼鏡キャラクター。
Batta漫画家。カラーページでも明確な度入り表現が見て取れる。
Hamao成人系漫画家、イラストレーター。度入りの段差は明確。
原百合子漫画家。『アウト・オブ・ザ・コクーン』の表紙には、明確な度入りイラストがある。ただし、本編では度入りを描いていないようだ。
檜原フキ漫画家。連載中の『年下の先輩』には眼鏡女性がレギュラー登場する。眼鏡コマの半数程度に度入り表現がある。
ヒミコ漫画家。連載中の『シノアリス』は明晰な絵柄で、段差もはっきり描かれている。
ひらやん成人系漫画家。ごく一部のみながら、明確な段差ズレを描いている。
(ひろ)漫画家。連載中の『明日ちゃんのセーラー服』に、度入りの段差が見られた。眼鏡描写は立体感も存在感もあり、なかなかの出来映え。ただし、度入り段差それ自体はごく稀にしか描かれない。眼鏡キャラはクラス16人中2人。
藤近小梅漫画家。連載中の『好きな子がめがねを忘れた』は、ヒロインが眼鏡少女。
冬虫カイコ漫画家。連載中の『みなそこにて』のサブキャラなどに、明確な度入り表現が見出される。
プリンアラモードイラストレーター。twitterアイコンは眼鏡少女。同人誌の表紙でも明確な度入り表現が確認できる。
ヘリを成人系漫画家。
槙田ナル漫画家、イラストレーター。クリアな絵柄に相応しく、度入り表現も明快。
牧野あおい漫画家。『さよならミニスカート』には、サブキャラ男性が眼鏡をかけているが、段差表現やレンズの厚み表現、さらに鼻当てまで精緻に描かれている。少女漫画(りぼん連載)で度入りを描いているのはきわめて珍しい。
松林佑漫画家。段差は控えめながら、明確な度入りが描かれている。
松本救助漫画家。眼鏡好きを公言されている。『魔女は三百路から』は、眼鏡女性が主役。『眼鏡橋華子の見立て』に至っては、高級眼鏡店を舞台にして詳細な眼鏡談義が展開される。
松山せいじ漫画家。詳しくは拝見していないが、きちんと段差描写をされているようだ。
眉月じゅん漫画家。連載中の『九龍ジェネリックロマンス』は、眼鏡女性が主人公。度入り表現は、コマによってあったり無かったりだが、眼鏡ディテールへの意識は明確に見て取れる。
みそおでん成人系漫画家。レンズの度入りだけでなく、光の反射や鼻当てディテールまでしっかり描かれており、存在感のある眼鏡描写をしている。単行本『こいちちざかり』は、ヒロイン8人中3人が眼鏡着用。
三都慎司漫画家。連載中の『新しいきみへ』は、男性主人公が眼鏡を時折着用し、その際に度入りで描かれるコマもある。ただし、普段は度入りを描き込んでいない。
湊あすイラストレーター。
峰浪りょう
漫画家。『少年のアビス』には眼鏡ヒロインがいる。段差がはっきり見て取れる程度には度入り表現が施されている。
みよしのイラストレーター。眼鏡少女のイラストが多く、度入り表現もはっきり見て取れる。
むちまろ漫画家。眼鏡それ自体の描き込みは簡素だが、明確な度入り段差を描いている。
モリタイシ漫画家。眼鏡キャラクターは少ないが、明確な度入りコマがあった。眼鏡全体の描き込みも、丁寧で立体感がある。
森野きこり漫画家。『凸凹のワルツ』は眼鏡女性がヒロイン。単行本第1巻のカバーイラストにも度入り表現がある。本編中では、度入り表現は一部のみだが、大ゴマなどの要所では明確な輪郭ズレが描き込まれている。
山崎ハルタ漫画家。『うちの上司は見た目がいい』の主要キャラクターに眼鏡男性がいる。
山下祐アニメーター。『終末のイゼッタ』BD第5巻のスリーブイラストで、明確な眼鏡段差が描かれている。SNSのアイコン画像も眼鏡少女。
山田しいた漫画家。『乙女文藝ハッカソン』。眼鏡に対する意識は見て取れるが、度入り表現はやや微妙か?
ヤマダユウヤ成人系も描く漫画家。度入りは、控えめながらきちんと描かれている。
山本亜季漫画家。『賢者の学び舎』ほか。
ゆあま漫画家。『君と綴るうたかた』のサブキャラで確認。
結城心一漫画家。『かんぱち』『ひめなカメナ』ほか。
ゆうきまさみ漫画家。『機動警察パトレイバー』『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』など。80年代の『究極超人あ〜る』の時点ですでに度入り表現をしているので、度入り表現クリエイターとしては最古参の一人と思われる。眼鏡ごとに度入りの有無を描き分けている場合もある(例えば『薄暮のクロニクル』では、度入り眼鏡と、伊達眼鏡or度の低い眼鏡をきちんと区別して描いている)。
羊毛兎イラストレーター。
ヨゲンメ漫画家。『ガレキ!』のサブキャラに眼鏡男性が登場し、段差は控えめながら度入りを描いている。。
吉田基已漫画家。『恋風』『夏の前日』ほか。
米代恭漫画家。一部のみながら明確な度入り描写が見られる。度入りの無いカットでも、レンズの厚みや鼻パッドまで丁寧に描かれている。『あげくの果てのカノン』は眼鏡女性が主人公で、連載中の『往生際の意味を知れ!』も眼鏡男性が主人公。
RiMイラストレーター。
椋蔵 成人系漫画家。『ラレフレ』は眼鏡女性が主人公で、一部のカットで度入りが描かれている。頬の輪郭段差ではなく、レンズを横から見たときの像の湾曲を描くという特殊なアプローチ。
イラストレーター。
れつなイラストレーター。ボードゲーム『メガネ女子コレクト』では、段差イラストが見て取れる。
六条麦成人系の漫画家。SNSのプロフィールでも眼鏡(キャラ)への愛着を表明されている。
六羽田トモエイラストレーター。度入りイラストを描くことがある。常に度入りというわけではないようだが、質感と透明感のある眼鏡を描いている。
若頭膜熊イラストレーター。
若狭たけし漫画家。『働け! メモリちゃん』ほか。連載中の『怨霊奥様』は、眼鏡男性が主人公で、度入り表現も明確に描き込まれている。
わたなべ萌イラストレーター、漫画家。
綿野マイコ漫画家。『かわいすぎる人よ!』第2巻カバーイラストには、明確な度入り段差の絵がある。普段の漫画でも、段差表現は時折描かれているようだ。
和山やま漫画家。度入りはごく一部のコマのみだが、レンズ表現の意識は明確に見て取れる。単行本『夢中さ、きみに。』のカバー表紙にも、はっきりした度入り表現がある。
x(※※以下は判断保留のクリエイター※※)
※青山剛昌漫画家。普段は度入りを描いていないが、ルーペを使ったときにレンズ越しの像が拡大する作画をすることがある。長期連載中の『名探偵コナン』は、眼鏡少年が主人公。
※赤坂ゆづイラストレーター。ゲーム『艦隊これくしょん』(平戸)。ゲーム画像で度入りを表現しているのは非常に珍しい。
幾花にいろ漫画家。ごく一部に度入りのような段差が見られるが、単なる作画ズレかもしれない。ただし、作品には眼鏡キャラクターを多数登場させており、眼鏡描写も鼻当てまできちんと描いている。『あんじゅう』は眼鏡女性2人のルームシェアものだが、第1巻カバー折り返しの著者コメントによれば、「レンズの効果による歪みは今んとこ無視してます」とのこと。
石黒正数漫画家。度入りのように見えるコマがあったが、意識的なものかどうかは分からない。要調査。写実的で明晰な画風からしても、度入りを描き込んでいてもおかしくない。
※岩崎優次漫画家。西尾維新原作の『暗号学園のいろは』で、一箇所だけ明確な度入りレンズを描いている。ただし、普段のコマでは度入り表現は無く、局所的な演出と思われる。
魚戸おさむ漫画家。ごく一部に度入りのようなズレが見出されるが、基本的には度入りは描いていないようだ。
宇佐崎しろ漫画家。度入りと判断できる眼鏡作画を見たことがある。要調査。
大童澄瞳漫画家。度入りを描かれることもあるようだが……未確認。
※小畑健漫画家。ごく一部に度入りが見出される。
加藤拓弐漫画家。レンズによる像の屈折には十分な意識があると思われるが、明確な度入り表現は確認していない。
川野ようぶんどう漫画家。度入りのコマを目にしたことがあるが、普段は度入りでは描いていないようだ。要調査。
ぎうにう成人系漫画家、イラストレーター。ごく一部のみながら、漫画の中に明確な度入り表現が確認できる。
キムラダイスケ漫画家。1枚だけだが、明確な度入り眼鏡を見たことがある。詳しく調査したい。
国道12号イラストレーター。1枚だけ、度入りイラストを見た。ただし、恒常的に意識されているかどうかは不明。
※古宮海漫画家。連載中の『可愛そうにね、元気くん』は、ヒロインが眼鏡女性。ただし、度入り表現はごく一部に見られただけ。度入りに見えたのは偶然かもしれない。
斎藤敦史アニメーター。1枚だけだが、明確な眼鏡度入りのイラストを見たことがある。
さかきイラストレーター。ごく一部のイラストに度入りを確認。眼鏡キャラのイラストが多いようだ。
坂木原レム漫画家。度入りのように見えるコマがあるが、基本的には度入りを描いてはいない。ただし、眼鏡の立体造形は非常にきちんとしているし、レンズの奥行き表現も一定程度意識されているようだ。SNSのアイコンも眼鏡キャラクター。
佐武原漫画家。度入りの有無ははっきりしないが、そのように見えるコマもある。眼鏡キャラクターを多数描いているのは確か。
佐藤ショーキ漫画家。かなり曖昧ながら、光の屈折を意識したように見える眼鏡コマがいくつか見出される。
さめだ小判成人系も描く漫画家。度入りの絵をいくつか発見したが、普段から度入りで描いているかどうかは未確認。
篠房六郎漫画家。度入り表現のように見えるコマがあったが、意図的かどうか判断しきれないので保留。追加調査したい。
志摩時緒漫画家。普段は度入り表現を行っていないが、眼鏡ヒロインの『友人の妹』には1箇所だけ、明確な度入りコマがある。なお、既刊の『あまあま』(全4巻)は眼鏡カップルの模様。
白井もも吉漫画家。度入り表現と解釈できる微妙なズレが、何度か見出される。ただし、どこまで意識的なものか、どこまで継続的なものかは分からない。
シロサワ漫画家。明確な度入りコマがあったが、普段から度入りで描いているかどうかは不明。
澄川小歌漫画家。『21gのあかり』には2箇所ほど、段差表現が見られた。ただし、意識的なものかどうか、判断が難しい。
千種みのりイラストレーター、漫画家。『好都合セミフレンド』第1巻に、明確な段差表現があったが、一箇所だけだったので、その場限りの演出なのか、他のところでも度入りを描いておられるのかは不明。
出水ぽすか漫画家。度入りのように見える段差が一部のコマに見られる。しかし、どこまで意識的なものかは自信が持てない。眼鏡それ自体の描き込みは、かなり緻密。
東西成人系メインの漫画家。明確な度入り描写を見かけたことがあるが、普段は段差を描いていないようだ。
時千広(とき・ちひろ)漫画家。度入りのように見えるコマを一度見かけたが、どのくらい意識的なものかは不明。
とく村長漫画家。度入りのように見える絵があった。度入りの意識は希薄なようだが、眼鏡描写は立体感のある細やかな造形。
虎哉孝征漫画家。度入りのように見えるイラストがあった。機会があれば調査したい。
中曽根ハイジ漫画家。連載中の『望まぬ不死の冒険者』のサブキャラで、度入り表現とおぼしきものが確認できた。ただし、それ以外ではほとんど見られない。
生川(なまかわ)イラストレーター。「なまかわ」と読む。明確な度入りのあるイラストを1枚見たことがあるが、継続的に度入り表現をしているかどうかは未確認。眼鏡描写それ自体はきれい。
西出ケンゴロー漫画家。度入り表現のあるコマを1つだけ目にしたことがある。
猫井ヤスユキ漫画家。度入りのイラストが1枚あったが、普段から度入りを描いているかどうかは不明。
※乃木坂太郎漫画家。著作を持っていないので詳細未確認。
Hamao成人系の漫画家。度入りに見えるコマがあった。
ばななんイラストレーター。眼鏡キャラクターのイラストを多数描いている。度入りイラストは、1枚だけ目にしたことがある。
hizakeイラストレーター。明確な度入りイラストを複数描いている。
※ヒラマツ・ミノル漫画家。度入りを表す湾曲表現のコマを一度見たことがあるが、度入り表現をどのくらいの頻度で描き込んでいるかは不明。
藤田和日郎漫画家。輪郭ズレのあるコマを目にしたことがあるが、基本的には度入り段差は描かないようだ。連載中の『双亡亭壊すべし』の主人公は眼鏡男性とのこと。
文野紋(ふみのあや)漫画家。明確な度入り表現を1箇所だけ見かけたが、恒常的に度入り表現をしているわけではないようだ。
無敵ソーダ漫画家。『みょーちゃん先生はかく語りき』第6巻カバー表紙には、明確な度入り眼鏡がある。ただし、本編のコマでは度入りは描いていない。
夢川智久(10mo)漫画家、イラストレーター。度入りのように見える、段差ズレのあるイラストを見たが、意識的なものかどうかは判別困難。しかし、きちんとした眼鏡意識のあるクリエイターのようだし、眼鏡の描きぶりもしっかりしている。
やじま漫画家。ごく一部に度入りのような段差が見られるが、どこまで意図的なものかは分からない。
※八田羊(やだ・よう)漫画家。『終戦後のスカーレット(1)』で、明確な度入り描写が1コマあった。ただし、恒常的に度入りを描かれるかどうかは不明。
ヨシラギ漫画家。ごく一部に度入りが見られた。普段は段差を描かないようだが、それでもトーンの入れ方などに眼鏡の立体感への意識が見て取れる。
x

 2022年4月8日:100人到達。
 2023年1月1日:121人。
 2024年9月4日:150人。
  現在:157人+α

  もちろん、度入り描写の他にも、レンズの厚みを表現したり、レンズ表面の光の反射を描き込んだり、各部のディテールに凝ったり、ファッションとしての洗練を追求したりと、眼鏡表現はたいへん奥深いものです。それゆえ、私自身、度入り表現のみを絶対視するつもりはありません。度入り表現は、無数に存在する眼鏡表現のワンオブゼムだと考えています(※ちなみに、昔の漫画等に見られるグルグルの瓶底眼鏡描写も、明らかにレンズの度入り表現の一形態と言えますが、残念ながら古典漫画は調査不十分のままで、このリストには取り込めていません)。
  しかし、わざわざレンズの度入り表現にまで気を配って作画されているクリエイターさんは、眼鏡表現に対する高度なデリカシーを発揮されていると言えます。また、眼鏡に対するフェティシズムの一形態としても、度入り表現には大きなポテンシャルがあると考えています。
  そうした意味で、この記事では、「レンズ度入り描写」を手掛かりにして、私がたまたま目にして気づいた範囲のクリエイターさんたちを記録しています。眼鏡描写の広がりと掘り下げを捉える一助になれば、望外の喜びです。