2020/10/31

2020年10月の雑記

  2020年10月の雑記。(→11月9月

BANDAI「espresto est:一ノ瀬志希」。 今月の一枚はこれにしておこう。風になびく頭髪とドレスの表現が素晴らしい。


 10/24(Sat)

 某リメイクのあれ。ソフト電池の時点で購入意志はほぼゼロだったが、中途半端すぎるキャスティングを見て完全に見切りを付けた。しかし、力を入れた大作だろうに、そしてせっかくアダルトゲーム分野の話題作になり得るのに、どうしてあんな安っぽいキャスティングにしたのか。もったいない……という憤懣もある。いや、良い声優さんも入っているけれど。


 素材再利用の諸形態。BGMや背景素材など。
1) 続編、FD、連作もの。実例多数。特にオムニバス的連作の形態は10年代後半以降、かなり増加してきた。
2) 続編というほどではないが、緩やかな同一世界設定が想定される場合。例えば、ソフトハウスキャラ各作品は共通世界設定であり、モブモンスターたちのチップアニメは再利用されることがあった。
3) リメイク作品では、ゲームシステムやイベントCGの構図が再現される。一例として『痕』。
4) 低価格系ブランドなどの素材。特にアパタイト系列(背景画像、BGM、エンジン)。
5) 作中作など。背景画像の中のポスターが、ブランド旧作のパッケージアートだったりする。
6) ゲームエンジンの再利用。UIデザインなども含めて。他社に貸し出される場合も。
7) ゲームシステムの再利用。Escu:deが麻雀プログラムを他社に貸し出したり。成長の無いSLG系メーカーが同じゲームシステムを使い回していたり。
8) 無料汎用素材の使用。

 素材再利用がなされる事情は、制作コスト節約(特に上記4、6、7、8)、ファンサービス(上記5や2)、作品趣旨(上記1と3)が主なものだろう。

 『白昼夢』の場合は、基本的には上記2)に該当し、旧作由来の背景画像やBGMがそれなりに再利用されている。また、5)の装飾的な小ネタや、6)のUI再現もある。この作品の場合は、元々は素材節約のために旧作と同じ舞台設定にしたという便宜的な意図があったようだが、結果的には旧作素材の再利用はごく一部に留まった。旧作由来のBGMもかなり手が加えられており、原曲そのままではなくなっている。

BANDAI「光武・改(神崎すみれ機)」。トップコートの練習を兼ねつつ、部分塗装も施した。卵形のボディのユーモラスな雰囲気と、レトロ感の横溢する武骨な装甲の取り合わせが面白い。左記写真のように、コクピット開閉できる。

搭乗者も筆で塗装した。水性塗料の基本色を揃えておくと、細部をちょっと塗り分けるのに便利。このキャラクター部分(脛上)は高さ4cm程度。
「光武」(写真左)は1/20スケールで、高さはトサカ込みで13cm弱。「無限」(右)は小さめの1/24スケールだが、サイズは約13.5cm。全体のボリュームも、「無限」の方が大きい。


 『サクラ大戦』は、第1作をプレイしたことがある(※知人に借りた)。李紅蘭(中国系の発明家キャラ)やサブキャラ三人娘あたりが好きだったような憶えがある。今の私が再プレイしたら、すみれさんが好きになるかもなあ、と買ってみた。当時は全然分かっていなかったけれど、SLGとしてのユニークさや90年代的ハーレム表現だけでなく、スチームパンク、大正時代、歌劇団舞台、藤島康介デザインなど、意匠面もたいへん興味深い作品だった。


 ytなどの素人トークを聞くと、「あのー」「あのー」の連呼がかなりきつい。1分間に10回以上も「あのー」を挟んでいるんじゃないかというトークもあった。だから、よほどのことが無いかぎり、そういう素人ライヴは聞かない。
 これは、1)アナウンサーや声優のようにクリアに語るための訓練ができていないということでもあるが、2)内容面でも、語る内容をきちんと準備できていないということでもあるだろう。例えば、様々な領域の専門家は、トークのプロではないが、語るべき内容が頭の中で完全に整理されているので、「あのー」「あのー」と一々つっかえることはかなり少ない(※ただし、心底真剣に考え込みながらぎりぎりまで厳密に話そうとしている先生が、「あのー」「えー」「あー」「うーん」と間投詞を多用してしまう場合もあったりする)。
 「~させていただく」を無闇矢鱈と連発するのも聞いたことがあるが、これまた白けること甚だしい。敬語乱発はかえって見苦しくなるのよね……。


 実在個人の名前を冠したタイトル。『ノストラダムスに聞いてみろ♪』、『ニュートンと林檎の樹』、『クレオパトラがやってきた!?』、それから新作の『アインシュタイン~』の他に何があったかなあ。『青い空のカミュ』も、この範疇で捉えてよいだろうか。『ショーグン8』(=江戸幕府の第8代将軍)や『お姉ちゃんは串刺し公!?』(=ヴラド・ツェペシュの転生)のように、間接的に特定個人を示唆しているタイトルもある。副題を含めてよいなら、『桜花センゴク ~信長ちゃんの恋して野望!?~』も。これらのタイトルは基本的に、擬似歴史ものだったり、歴史上の人物がタイムリープして現代にやって来たり、何かの都合で女体化転生してきたりする。

 『ビッグマグナム・張本先生』というタイトルもあった。有名な野球選手に掛けて、3000発のあれを出すことができるとか……。さすがに作品をプレイしたことは無い。


 ちょっと眠くなったので、目覚ましの気付けに『フランケン・ふらんF』最新刊を読む。皮肉の毒のピリピリ感が堪らない。ちなみに、斑木博士の外見が描かれたのは初めてかな?



 10/19(Mon)

 [ https://www.debonosu.jp/debo/game/reimeiki_16/ ](※18禁ゲームサイト注意
 『ナツの章』デモムービー公開。
 「星屑の天冠」を装備している(01:38-)。武器は小春と同じ種別のようだ。
 ラスボスは大百足。毒吸収属性なのが厄介(※「化け蛇」「疫病神」を出すと不利)。
 九尾召喚もできるようだが、青山ヴォイス(葉子)で喋ってくれるわけではなさそうだ。
 ナツ様自身は、戦闘中ヴォイスは全部「ん」「んっ」「うん」「んー」だけでいいのに……。


 珍しくMelonBooksから宣伝メールが来ていた。……というか、初めて? そもそもMBにメールを知らせるようなことをしていたっけと思い返してみると、十年くらい前に一度だけ、どうしても欲しい同人誌を入手するために使った記憶がある。その時のものだろうか? ちなみに、宣伝の中身は某アダルトコミック単行本


 模型&フィギュアに関するテキストは、定期的に模型雑記ページへ移設。ただし、blggrの仕様が変わったため、複数のページを開いてテキスト移動作業するのはちょっと怖い。テキストコピーとページ保存を間違えると、書いたパラグラフが丸々消滅することもあり得るので。


 フィギュアを買うときは、原作未読のままということが多い。つまり、キャラクターの性格や作中での言動をまったく知らないままだったりする。言い換えれば、外見だけで選んで買っているということになる(※付随的に、表情や服飾やポージングから、性格の方向性がそれなりに察せられるが)。良いのか悪いのか……。買った後から調べて、「なんと、このキャラはボクっ娘だったのか!(歓喜)」とか、「このキャラのCVは○○さんだったのか!(歓喜)」ということも、たまにある。
 原作ベースでのキャラクター人気ランキングを見てみると、私が(外見を)気に入ったキャラは、世間的にも人気上位にいることが多い(※「Aqours Shooters」で摘まんだキャラもそうだった)。よしよし、わたしのしゅみは、ふつー、ごくふつー、おーそどっくす、まじょりてぃー。
 趣味の世界では、個人の趣味嗜好は、マジョリティのそれに一致している方が、楽しく過ごせることが多い。市場原理からして、多数派の嗜好(需要)は、供給も潤沢になりがちだから。逆に、好みがマイナーすぎると、供給の少なさに泣くことになる。「メジャーどころの中の、多少マイナーな好み」あたりだと、供給もそれなりに確保されつつ、個性らしきものをアピールできる余地も出てくるのだろう。ただし、現実の恋愛競争のように、供給量が必然的に限られている状況だと、多少マイナーな価値観を持っている方が得になる場合もある(ニッチを取る戦略)。ひどい場合は、「こんな私のことが好きだなんていう変人なあなたとは、お付き合いできません」という珍妙きわまりないフられ方をする可能性もあるが。
 市場が十分大きい場合には、多少マイナーなものでも、同好の士の固定客をがっちり掴めば、生計を立てられる余地がある。近年では例えば、金銭支援型のクローズドオンラインサーヴィスでニッチ嗜好のアダルトイラストやデジタル同人が広まっているようだ。しかし、市販プラモデルのように、多額の投資を必要とするものでは、なかなかそうはいかない。ものによるが、金型を製造するのに数百万は掛かるというし、そうするとマイナー艦船などはなかなかキット化されない。なんでもかんでもCFで有志のお金を募るわけにはいかないし。

 (でも、1/350比叡はそろそろ出てもいいと思うの……。人気もある筈なのに、WWII期の戦艦12隻の中で、この艦だけが1/350で作られていないのは、かなり不思議な状況だ。同型艦から自力改修して制作しておられるモデラーは何人もいるが、私にはそこまでのスキルも知識も時間も無いので、出来合いのキットを組んで塗るだけで大スケールの比叡を手許で鑑賞できたらと願っている。)


 あー、和風ハロウィンだと、「とりつく(取り憑く=凶事) or とりいと(鳥居と=神の力で助かる)」なのか。(とあるイラストを見つつ。)


 [ https://www.irosika.com/ ] , [ tw: irosika_jp ]
 なんと、ガールプラモの専門店まで出来るようになったのか。近年の盛り上がりからすれば、専門店でもやっていけそうだが……。
 地図を見てみると、ポンバのメインストリートからちょっと入ったところ(※オタロードではない方)で、立地条件も良い。かなりマニアックな個人制作の関連商品(拡張パーツの委託販売など)を揃えているようだ。実店舗も見に行ってみたい。上記公式サイトを見るに、小物類の値段もなかなかリーズナブル。かなりお得なエッチング眼鏡セットが数種類販売されているので、是非買いたい。
 上記twアカウントは、2019年5月開設。正式な営業開始はいつからだろう?


 もしも『神楽黎明記』シリーズに「葉子の章」が来たら……。大妖怪九尾狐の力で雑魚妖怪どもを鎧袖一触に薙ぎ倒していくハチャメチャなゲームバランスになりそう……それはそれでプレイしてみたいかも。強すぎて、負けたくても負けられない(えろイベントが見られない)とか、「生贄の符」を使おうとしてもキャラが拒絶して使用してくれないとか、罠も完全無効とか、エンディングで鉄仮面氏ヴォイスの幹也が登場するとか……ありそう……。

 ちなみに、このシリーズの被ダメージ源は:
- 敵キャラからの攻撃(混乱した味方妖怪からの誤射を含む)。
- 「針山」地形、「地雷」「高圧電流」などの罠。
- 毒状態での継続ダメージ。
- 満腹度0状態での継続ダメージ。
- 長時間滞在による妖気濃厚状態の継続ダメージ。
- アイテム「ニトロ」などのアイテムで自爆。
- アイテム「生贄の符」による特殊ダメージ(HPが1になる)。
- 技「背水の覚悟」「不惜身命」「生命献上」(HPが1になり、気力が3回復する)。
- 吹き飛ばし攻撃で壁に叩き付けられた時。
……どれも、葉子さんがダメージを受けるイメージが湧いてこない……。

 一つの階層に長時間滞在することはできない。満腹度換算で言うと、満腹度が60減るまで滞在すると「周りの妖気が濃くなってきた…」という警告メッセージが出る(60×20=1200ターン目)。さらに累計65減少したところで、「周りの妖気がかなり濃くなってきた…」という警告メッセージが出る(1300ターン目)。そして70減ったところで、「周りの妖気が濃すぎて息ができない…」となり、体力減少が始まる(1400ターン目)。ダメージは最大HPの1%(毒状態の約半分)。そして、75減るまでに体力が尽きて強制帰還になる。体力回復アイテムを使いまくれば滞在可能時間を延ばせるが、現実的ではない。タイムアップ即死ではないのは優しさか……。
 1400ターンというのはかなり甘いように見えるが、ラスボス前のレベルアップを粘っていると引っかかる可能性はある。私自身も、一度だけ体力減少まで行ってしまったことがある(※その時にようやく、この滞在制限システムの存在に気づいた)。他のローグ系だと、地割れなどで強制的に階層進行させたり、即死帰還だったりする。過剰な経験値稼ぎを制限するというゲームバランス上の考慮もあるが、昔のタイトル(例えばSFC『トルネコ』)では行動ログの記録可能上限に引っかかるというプログラム上の制約もあったようだ。


EXQ「前川みく」(左)と、FIGURE SPIRITS KUJI「新条アカネ」(右)。腰掛けフィギュア同士で、同梱パーツの椅子とベンチを交換してみたところ、どちらもきれいに座らせることができた。本体のサイズもほぼ同じ。新条アカネの眼鏡は軟質素材。着脱は出来ないようだ。

 上の写真の二人。ヘアスタイルこそ似ているものの、仲良くなれそうな気配がまるで無い。このキャラたちを並べてしまって良かったのだろうかと、内心自問している。


 ワイド画面の左右幅を活用したイラストを見て、ふと思い出した。00年代後半にワイドディスプレイが普及しつつあった時期に、アダルトゲームでも横広レイアウトが新鮮なインパクトを持っていたのを。ワイド解像度のゲーム画面上で、イベントCGの新たな構図が試みられており、そしてユーザー(私)の側もその心地良い広がりの中で、新たな感性を刺激されていた。そういう楽しい一時期が、確かにあったのだ。
 最近のオタクイラスト界隈は、スマートフォン閲覧を想定した縦長レイアウトのイラストが優勢であり、それはそれで縦長の人体をフレームインさせるうえで好都合だが、左右の空間的広がりが乏しくてどうにも息苦しく、私はあまり馴染めずにいる。



 10/14(Wed)

 久しぶりにS. ネイガウスのショパンを聴く(ソナタ第3番)。幻想的な叙情味が美しく、そして懐かしい……大学院時代は何度も聴いていた。


 ヘッドフォンの左側から音が出なくなった。前回の故障はちょうど2年前(2018年9月)だから、ちょっと早すぎるが、仕方ない。明日さっそく修理に出してこよう。修理代に余裕があれば、ついでに耳当ての交換などもしようかな。予備のHD559があるので、当面はなんとかなる。
 PC側のトラブルの可能性も考えて別のPCにつないでみたが、結果は変わらず。やはりヘッドフォン側の問題のようだ。


 春山色葉氏と春乃いろは氏のお名前を、たまに混同しそうになる。デビューは2009年と2010年で近いのだが、春山氏は黒箱系の出演作が多く、春乃氏は白箱系。



 10/11(Sun)

 「白濁の美少女模型――永遠となった完成日」。
 言葉にするとGuiltyかたっちーのタイトルのような状況だが、プラモデルのトップコートを大失敗して真っ白にしてしまった。かなり薄めに吹き付けたつもりだが、想定以上に湿度が高かったのかもしれない。やむを得ず、通常の(色を乗せる)塗装をやり直して修正した。部分塗装で簡単に済ませるつもりだったのに……。


 『プリンセス・クライシス』のタイトルになんとなく既視感があったのは、ああ、そうか、『お姫様は今日も危険でした(うえはぁす)』か!


 自分が片足をどこまで上げられるか、多くのオタクが試していると思う。ベッドの上で挑戦してみたら、片脚を150度くらい持ち上げることはできたが、そこから膝をまっすぐに伸ばすことはできなかった。股関節だけならば、可動範囲を妨げるものが無いので、骨格構造のキャパシティどおりに開ける。しかし、テンションの掛かった状態で膝をまっすぐ伸ばせるかどうかは、膝裏の腱を伸ばせるかどうかに掛かっている。生来の体質か継続的訓練のどちらかが必要だろう。
 というわけで、私の場合は、片膝を持ち上げるだけの無様な格好をベッドの上で晒すだけで終わった。一人暮らしで良かったな!



   10/08(Thu)

   [tw: 1313502341610438656 ]
  アダルトゲーム制作の現場(たしかF&C)にいた筈なのに、相変わらず嘘をつきまくる人だなあ。嘘というか、内容が不正確だったり一面的だったりしてまるで信用ならない。この小林氏のことは眉唾カテゴリーで見ている。
  例えば『To Heart』のフラグシステムは古典的なスケジューリングSLGのそれであって、読み物AVGのような「ルート」概念で捉えるのは不適切。ルート確定というよりは、長めの連続イベントのようなものだから。
  分岐単純化やフラグ簡略化が2001年頃に生じたというのも、ほとんど誤りか、あるいはほんの一部のタイトルしか見ていない。00年代前半のうちは、調教SLG/AVGなどの本格的なフラグ体系を伴ったタイトルがまだまだ健在だったし、さらに00年代後半でも、イベントフラグのチェックに応じて細かなテキスト差分が組み込まれているのは普通だった(※イベントの途中で、局所的に未読テキストが出てくることがよくあった)。
  複雑なフラグ管理ゲームを称揚するわりに、学園恋愛系ばかりを槍玉に挙げていて、調教AVGや本格派SLG(例えばEscu:deやソフトハウスキャラ)のことはまるで視野に入っていないというのが、この手の人たちのいつものやり方だからね……。

  追記:[ 1314181882553102336 , 1314191542395924488 ]
  『To Heart』については、この方の説明が詳しい。基本的にはスケジューリングSLGのような構造で、日数経過(ターン)とフラグによって、その都度発生するイベントが変化する。他社タイトルだと、例えばソフトハウスキャラの『葵屋まっしぐら』などで、複雑なフラグ構造の中からその都度の幕間イベントが選出されて発生するのに似ている。ただし、上の投稿で指摘されているとおり、固定されたスケジュールに則っているわけではなく、イベント発生がずれる(繰り越される)こともある。

  ただし、わたなべ氏の発言にも疑問がある。「ToHeartと同じシステムって他にないんですよね」というが、後述のように、一定のルーチン構造(メインループ)の下に展開されるアダルトゲームはいくつも存在する。「行動選択→フラグ累積→イベント発生→(幕間:主軸シナリオなど)→行動選択に戻る」という浮動的構造は、調教SLG/AVGなどでは比較的普通のことだろう。ILLUSIONなどの3Dシミュレーションなどもそういう形態を取ることがあるし、00年代半ば以降の純AVG系タイトルでも、例えばBlack CYCの『MinDeaD BlooD』、Studio Mebiusの『THE GOD OF DEATH』、Orbit(ROOT)の『桃華月憚』などはそういう構造だったような……。ChuableSoftの『Sugar+Spice!』はちょっと違うか。

  上の投稿者のログをちらっと見てみたけど、相変わらず「自分はアダルトゲームで凄いフラグシステムを実現した→誰も分かってくれなかった→つまらない業界になった(ので離れた)」というストーリーなんだね……。いろいろ苦労されたらしいのは窺われるが、その恨みを晴らすためにアダルトゲーム全体を「つまらなくなった」と侮辱するのはいいかげんに止めてほしいなあ。
   アダルトゲーム分野(特にAVG)が、分岐を減らしてフラグを簡素化していったのは、様々な文化的要因がある。それらを無視して「フラグが単純になった→つまらなくなった」というのは、一面的に過ぎる。複雑なフラグ構造の中から挑戦的なプレイをする楽しさは、美少女ゲームのワンオブゼムであって、それのみが絶対なわけではない。そのあたりの認識の狭さがこの人物の不幸だ。しかし、その不幸はこの人物一人だけにとどめておいてほしい。

   アダルトゲームは、何故フラグを簡素化させていったか。
  1) 脚本ボリューム。00年代を通じて、質的洗練とユーザー層の拡大(=要求の増大)により、脚本が長大化されていった。そのため、プレイヤーが複雑なフラグ体系の中で試行錯誤するのは、負担があまりにも大きくなった。一プレイに20時間以上掛かる作品で、頻繁な試行錯誤などやっていられるだろうかという話だ。タイトル数が飛躍的に増加したことも、ユーザーが一作品に掛けられる時間を削減した。めぼしいタイトルが『同級生』『ときメモ』くらいしかなくて、そればかり何回もプレイするというような時代ではないのだ。また、00年代前半のうちにキャラクター音声がほぼ標準化された。このことも、プレイ時間を増大させ、また、繰り返し部分のテキストスキップに対する抵抗感を生んだかもしれない。
  2) シナリオ内容。アダルトゲーム分野のAVGは、楽しい読み物を志向していった。特にういんどみるが、00年代初頭からはっきりその方向性を示した。それとともに、多数のヒロインが同時に居合わせるシチュエーションが描かれるようになった。ということは、複雑なフラグ関係を作ってしまうと、テキスト上の整合性調整がとんでもない負担になってしまう。こうした観点からも、フラグの複雑化は避けられるようになっていった。
  基本的には、この2点が大きいと思う。

   付随的に、メーカーが専業のプログラマーを抱えるのが難しくなっていったという事情もあるだろう。卵が先か鶏が先かの問題だが。上記のような「作品規模増大」「読み物AVG化」に伴って、開発期間も長期化したが、その中でプログラマーの仕事の比重は相対的に低下した。そのため、社内プログラマーを持つメーカーは00年代前半のうちに激減していったようだ。また、プログラミングに対する技術的要求それ自体は高まっていくし、その一方で吉里吉里やNScripterといった汎用ゲームエンジンも普及していった(※NScipterは見かけなくなったが、吉里吉里系は現在でもよく使われているし、最近だとういんどみるのCS2もよく使われている)。
  00年代半ば頃までは、ファンディスク収録のミニゲームなどでプログラマーが存在感を発揮する風景が見られたが、00年代後半以降はそうした遊びはほぼ絶滅した。要するに、産業構造や作品の構成や開発コストの問題から、凝ったシステムを組むのが難しくなっていったという事情はあるだろう。ただしそれは、単純に技術力の低下といってバカにしてよい話ではない。

  とはいえ、調教SLG/AVGや本格SLGには、複雑なフラグ体系を持つタイトルが多数存在した。この分野の存在は看過されてはならない。調教SLG/AVGは、要するに物語の分岐というよりは、様々なアダルトシーンを構造的に展開するためのものだ。つまり、イベントが多少断片化しても、シナリオの基本路線は破綻しないという強みがある。
   また、本格派のSLG系メーカーも、複雑なフラグ体系をやすやすと使いこなし、様々な技巧を展開させていった。ソフトハウスキャラは、ターン制でイベント進行するSLGを得意としており、1000以上に及ぶミニイベントと多種多様なフラグ条件を埋め込んだ、大規模なSLG構造を作り上げてきた。プレイヤーは、毎ターンなんらかの行動を実行し、その累積に応じて幕間イベントと主要イベントがその都度進行していく。固定イベントの少ない、きわめて柔軟なイベント発生メカニズムによって、プレイヤーがその世界を楽しめる大きな自由度を提供した。Escu:deは調教SLGの伝統に棹さすブランドでもあるが、おそろしく込み入ったフラグ体系を作り込んでいる。『ふぃぎゅ@メイト』のような遊戯的なSLGでも、『プリマヴェール』シリーズや『ヒメゴト・マスカレイド』のような調教系タイトルでも、そして『ワンダリング・リペア!』のように一見単純な読み物AVGでも、オリジナリティのあるシステムと精緻かつ多層的なフラグ設計を実装している。私見では、Escu:deに言及せずにアダルトゲームのフラグを語るような議論は、すべて失格だと言ってよい。


  blggrの新仕様。「続きを読む」の折り目のmoreタグを入れるコマンドはどれだろう? メニューの「その他のオプション→追記を挿入」だと思われるのだが、これをクリックしても、以前にmoreタグを置いた場所の前後に同じタグが並ぶだけで、位置移動が出来ない。ひとまずは、htmlビューでmoreタグを手動で移動するという原始的な対処に……(悲)。


   『黎明記:初花の章』は、ようやく味方妖怪全員を最大レベルまで育成した。上限レベルが60まで上がっているが、過去タイトルと比べて獲得経験値も増えているのでわりと楽だった。「経験の守り」を装備しておいて、最下層で雑魚を倒しまくるのが効率的。「韋駄天の霊脈」「豪腕の霊脈」「進入警報」を踏めればなお良い。
  育成プレイの最中は、一回のダンジョンで「耐錆合成の符」を3枚も拾ったり(※そんなに要らない)、初花がクリティカルを4連発で出したり(※確率的にかなり珍しい)、やたら狭い妖怪の巣に閉じ込められたり、行き止まりが2つもある珍しいダンジョンに遭遇したりと、なかなか面白い体験も出来た。他のタイトルでも、ラスボスを撃破した後でアイテム整理のために「敵寄せの符」を使ったら大型サトリが出てきて大困りしたことがあった(※武器を弾かれたらヤバかった)。


   blggr新仕様の実験ページを作っていろいろ試しているが、うーん、どうもすっきりしない。せめて改行の仕様だけでもきれいに設定したいのだが。

フリュー「ラム:お菓子の家」ショタっぽい女の子っていいよね! 
 まず、帽子ファッションが可愛らしくて良い、実に良い。両手のポージングも、実物で見ると、上半身に立体的な動きが表出されている。これも良い。ボーイッシュな服装なのに、肩幅が男性よりも引き締まっていて華奢な雰囲気になっているのも堪らない。胴体は、左右幅が細く詰められている一方、前後の膨らみはしっかりとあって、コミカルな感じとスラリとした美しさがある。善哉善哉。それと対比して、腰周りは左右に広がっていて、少年らしからぬプロポーションに安定感と独自の魅力がある(背面側で見るとよく分かる)。ベルトが斜めになっているのはやや作為的だが、着崩した感じに愛嬌がある。下半身は、膝上をリボンで絞ったハーフパンツが、これまた男の子っぽさと、ゆったりした柔らかさを印象づける。ハァハァ。写真ではフレームアウトしているが、ブーツの足元が内股角度になっていてガーリッシュなニュアンスを示唆しているのも、気が利いている。良い……。爪先がほっそりと尖っているのも、ブーツの野暮ったさを免れて、スッキリした清潔感を提供している。なお、塗装は簡素ながらひとまず合格点。飴は別パーツで、棒の部分を差し込む形。肌パーツは、ほどよい透明感がある成形色で、これもなかなか良い感じ。
 実は、かなり以前にリリースされていた商品で、ずっと買いそびれていたのだが、ようやく購入してきた。パッケージ写真で想像していた以上に、実物は魅力的だった。満足。

 この姉妹キャラは、相変わらずプライズフィギュア界で無節操にコスプレしまくっている。
 私の手許では、ラム(赤い方)が7体、レム(青い方)が9体になった。



  10/06(Tue)

  「ガールプラモ(美少女プラモデル)の年表的メモ」は、ほとんどアクセスが来ていないようだ。上のような話をする時にも資料として参照できるし、メーカー横断的に情報を集約していてそれなりに網羅性があるし、歴史的経緯を見るうえでもいろいろ使える情報を入れているつもりだし、新作の発売予定表としても役立つように更新している。類似のコンテンツは他に無さそうだし、ガールプラモ界隈の方々にも是非見てもらいたいのだが、うーん、残念ながら、ネットの海に埋没したか……。


  あの五等分の男性キャラの絵を初めて目にした(※ただしファンアートで)。「あっ、そういえば男性キャラもいるんだよね」と、驚いてしまった。ヒロインズのイラストは嫌というほど目にしているのに、男性キャラの方はまるで視界に入ってこない。興味のないコンテンツだと、こういう極端な偏りが生じやすいよね……。
  検索してみたら、アニメ版は私が苦手な声優さんばかりだった。あー、どうやら今後とも、興味が無いままで終わりそうだ。


  ああ……ついに、useLegacyBloggerモードでアクセスできなくなったようだ。めんどいなあ。

  UIの全てが見づらく、使いづらくなった。一覧性が失われ、散漫な余白が激増し、クリック回数が増加し、一画面で収まっていたところがスクロールが必要になり、出来ていたことが出来なくなり、無駄にグラフィカルで邪魔くさくなった。はっきり言おう、このbloggerは大っ嫌い!



  10/01(Fri)

  久しぶりにサルミアッキを通販で取り寄せた。
  あ、あれ……あんまりおいしくない……食べてもそんなに嬉しくない……。飽きたかなあ。
  しかし、けっして悪いものではないし、口さみしさを解消するにはこのくらいでちょうど良い。

サルミアッキ。箱のデザインが変わっている。以前のブラック基調のものの方が良かったかな。ただし、中身はおそらく同じだし、パッケージデザインは重要ではないけれど。

  今月の雑記ページは、一ノ瀬さんフィギュアの写真をトップに据えておこうかな。
  この空間造形とボリューム感を、私の拙い写真では表現しきれないのが残念だが。


  一区切りついたら、最近の『白昼夢』と『初花の章』に関するテキストは、個別記事に切り分けてもいいかもしれない。……いや、しかし、個別記事にすると検索ヒットしやすくなるが、べつに他人に読ませるほどの内容ではないから、このまま雑記欄に埋もれさせておく方がいいかも。


  好きな漫画やLNでも、アニメ版は見ないようにしている。安っぽいキャスティングで、つまらない芝居の音声を聴いてしまうと、元作品のイメージまで壊されてしまう危険があるから。「このキャラは、こんなじょうちょもあじけもない、ぼうよみキャラなんかじゃないんだ! きれいなこわいろの、かんじょうゆたかなキャラだったはずなのに! アニメをみたせいで、こころがしんだような、テンポのわるいにごったネチョネチョしゃべりのイメージがついてしまった! うわあああん!」などという悲劇は、もう繰り返したくないのよ……。とてもオーディションをしたとは思えないような特定事務所新人勢揃いキャストや、あからさまにイベント出演重視でのキャスティングは、残念ながら見る(聴く)だけ損に終わる可能性が高い。事務所所属の声優というだけでは、演技水準をそんなに信用できない。実際、アニメ版を視聴してみたら1話だけでも「うわあ、作品が汚された……キャラが穢された……」と感じてしまうことがあった。
  声優人口が多くて、裾野が広ければ広いほど、中途半端な人材も増えるが、多様性も促進され、クオリティの頂点も高くなる。それは確かだ。また、未熟な新人の中から、じきに成長して充実した芝居を披露してくれる人たちが出てくる。それも分かる。しかし、そのためにひどい芝居に定期的に付き合わされるのは御免被る。申し訳ないけど、私はそこまでアニメにコミットしていない。そして、十分素晴らしいと確信できるキャスティングの作品に絞って視聴するだけでも、人生の時間はまるで足りない。


  『イ号型局地迎撃天使NANAKO』のパッケージアートは、強く印象に残っている。
  今でも正面膝立ちのイラストを見ると、「あっ、『NANAKO』っぽい」と思い浮かぶ。


  現代の若いオタクたちは大変だと思う。最先端のピーキーなコンテンツに、いきなりついていかなければいけないのだから。例えばお色気表現ひとつ取っても、全年齢漫画ですら、非常にマニアックな趣向がバンバン投入されてくる。初歩的なもの、マイルドなもの、受け入れやすいもの、そうした過程が省略されて、濃厚で尖った味付けの趣味嗜好を大量に浴びせられる。すごいというか、怖いというか……。
  例えば、私自身が15歳かそこらの時の知的心理的なキャパシティを考えて、こんな劇薬漬けの戦場に入り込んでしまったらいったいどうなっていたかと考えると……。しかし、現代の10代~20代(90年代~00年代生まれ)の世代は、初めからこれがデフォルトであり、こんな鉄火場をオタクとして生き抜いているんだよね。すごい、尊敬する。

  その一方で、オタク界隈の流行の動きがあまりに速いとか、あるいは歴史的蓄積が膨大なものになっており、それでいて旧作アーカイヴが整備されてきたために、摂取すべきコンテンツや知っておくべき情報が爆発的に増大しているといった難しさもある。これもまた、後発世代にとっては大変な事情の一つだ。
  過去の名作のことを若いオタクたちが全然知らないと嘆く言葉は聞かれるが、むしろ「この物量をこなすのは無理でしょ、彼等はよくやっているよ」と思う。また、そんなことを言うなら、「流れの緩やかな牧歌的時代の名作を楽しんでいられた世代が、それでは最新のタイトルに、最新の流行に、最新のセンスに、最新のネタに、どれだけついていけているか」と問い返すのが公平というものだろう。ちなみに、中途半端な世代の私には、どちらも無理だ。過去の名作もろくに知らないし、最新の流行についていけるほどでもない。


  サルミアッキは2箱目に入ったあたりで舌が慣れてきた。そうそう、この味わいだよ。
  さるみうまうま。食べる手が止まらない。


  (→11月9月