12/08
エナメル塗料の「ロイヤルブルー」が、とても美しい色合いだったので、使う予定も無いのに買ってしまった。宝石みたいにきれいなので、しばらく机の上に置いて可愛がろう。
艦船モデラーたるもの、歴史的に重要なドレッドノートを生涯に一度は制作しておくべきであろうと考えて、キットを購入した(Trumpeter社の1/350、就役直後の1907年次)。そんなに思い入れがあるわけではないから、作り込まずにシンプルに制作するつもり。
とはいえ、艦船模型は簡単なようでいて、けっこう手間が掛かる。基本的には、甲板と船体を大きく塗り分けて、小物を適宜取り付けていくだけであり、手先の器用さという意味では技術的な要求水準はけっして高くないのだが、面倒なところが非常に多い。塗り分けと組み付けの順序をあらかじめ把握しておかなければ制作の効率がめちゃくちゃになるし、入り組んだ構造になっている箇所も多いのでやり直しが利かないし、壊れやすい超繊細な小パーツを組み込んでいくので危なっかしいし、パーツ数が膨大なので(※1000個以上に及ぶ)根気と集中力が要求される。
テクニカルなハードルとしては、日本の一部艦船(金剛型など)は、艦橋を何層にも段積みしていく中に、マスト(棒)を何本も通す必要がある。1/700スケールでは一部省略されることもあるが、1/350キットでは本物どおりに、放射状に並ぶ縦棒をすべてきれいに通さなければいけない。「立体パズルかよ」と内心ツッコミしつつ、神経をすり減らして慎重に組み立てていく。
スケールモデルは、キットそのままでは絶対的に実物に及ばないので、どの分野でもディテールを追求するときりが無い。つまり、実物に近づけるために取り組みうる工程は、無限にあると言ってもいい。例えば、航空機模型では、無数のリベットを彫り込んでいくことがある(※極小のポツポツ。専用のリベット彫り込みツールもあるが)。また、AVFでは、履帯パーツ200個程度を無心に組み立てていくのが普通だが、これもプラモデル成形上の問題というよりは、履帯構造の立体的な再現のために必要なものだろう。
艦船模型でも、例えば、何十個もの機銃にミリ単位の極小エッチングパーツを接着していったり、ほんの数センチの小さな艦載機を何十機も作って空母甲板上に並べたりする。また、木甲板の質感を表現するために、極細マスキングテープを貼り重ねながら、ちょっとずつ色調を変えた木色を何重にも塗装して、複雑な色合いを表現するという技法があったりする。ただし、そんなに時間が掛かるわけではないし、技術的に難しいわけでもない。
まあ、でも、それでもやっぱり、模型制作は楽しいよ。
ハイエンドの1/350キットなだけあって、内容もたいへん充実している。小さな箱型のパーツでも、各面にモールドを入れるために多面スライド金型を投入しているし、もちろん主砲の砲口もスライド金型できちんと開口されている。一部手摺などのエッチングパーツが4枚も同梱されているし、デリケートなランナーに丁寧に保護材が巻いてあるのもありがたい。それでいて、実売6000円台で購入できるのだから、艦船模型はリーズナブルだと言っていいだろう。大縮尺(全長約46cm)なので存在感も十分だし、造形面もしっかりしているため、その気になれば100時間以上掛けて作り込めるほどのポテンシャルがある(※他方、キットそのままでプレーンに作るなら、40時間くらいだろうか)。いつもながら、大スケールの艦船模型は、キットパーツを鑑賞しているだけで楽しい。……いや、ちゃんと作っていくけど。
以前にも書いたが、本格的な模型制作はオタクとしての総力戦だというのを、あらためて強く感じている。時間、お金、知識、美意識、技術、情熱、環境……。大型艦船模型だと、ストレートに作っても50~80時間掛かるので、時間的余裕が必要だし、それを作りきるだけの根気(情熱)も求められる。塗装ブースを初めとした制作環境も必要だ。知識面でも、スケールモデルでは歴史的-技術的な考証を初めとした知識が欲しいし、プラモデルの制作技術もどんどん開拓されている(特に塗装表現)ので、最新のテクニックにキャッチアップしていく知的活力も求められる。費用はそれほど掛からないが、大型キットをオプションパーツまで全部揃えれば5万円ほどになる。考証のための資料を集め出せばきりが無い。ロボットの独自カラーリングなどでは、他人に見せられる程度のきちんとした色彩設計が必要だろう。
楽なところも多い。基本的にはインドアで完結する趣味なので気楽だし、費用もそんなに掛からない。情報収集も、ネットの普及によってかなり助けられている(優れた完成作品や親切な制作ガイドに、簡単にアクセスできる)。最近のキットは出来が良いので、ストレートに組むだけでも十分満足のいくものが手に入れられる。
ドレッドノートは、1/350キットにしてはパーツ数も少なめだし構造もすっきりしているので、かなり作りやすい。パーツの合いもきれいだし、塗り分けもそれほど面倒ではない。造形面も、いかつい軍艦らしさが控えめで、素朴さがあって可愛らしい。ただし、資料も制作例も乏しいので、ディテールがよく分からないところが多い。まあ、適当に作るつもり。キットどおりにただ塗って組むだけなら、30時間もあれば完成させられるだろう。この一週間のうちに仕上げたい。
細かいところの塗り分けは、水性アクリルの筆塗りにしようと思っていた。……しかしやはり、筆でちまちま塗装していくよりも、マスキングテープをペタペタ貼って一気に吹き付け塗装をする方が早いかも。しかも、失敗のストレスも無いし、塗膜の平滑さも比較にならない。また、ラッカー塗料とアクリル塗料で色合いが違ってしまう場合もある。
ただし、筆塗りが優位を発揮する箇所もある。1)本当に複雑な形状や、2)奥まっていて吹きつけしにくい場所、3)マスキングしきれない極小範囲(吹きつけがうまく乗らない)、4)塗り忘れなどの事後的なリカバリーは、筆塗りにアドヴァンテージがある。
今回の制作では、リノリウム部分はアクリル筆塗りにした。リールホースなどの細部も、アクリル筆塗り。こうした場合には、ラッカー塗料よりもアクリル塗料の方が「揮発が遅めなので、ゆっくり塗れる(ということは、塗料の延びも良い)」、「机上塗装であることに鑑み、健康被害が小さい」、「細部の塗り分けに失敗しても、下地を冒さずに拭き取れる」という長所がある。
VFG「クラン・クラン」のキットも店頭発売されていた。カラーリングが好みではないのでパスしたが、かなり割安の価格だったし、「メサイア」同等ならばキットの変形構造も良い感じだろうし、中身も相当なボリュームがあるようだから、買った人はきっと満足できるだろう。
ラーニア(DX版)も無事に届いた。年末に制作する予定。
ひとまず開封してみたが、モノの大きさに笑ってしまった。
成形色もきれいだし、ゴールドを塗装するだけでいいかも。
模型工具等を整理するついでに数えてみたら、水性アクリル塗料は41本(瓶)持っていた。「ほんのちょっとだけ、局所的にのみ使おう」というつもりだが、いつの間にか結構な数量になっていた。一本平均300円としたら、12000円も支出していることになる。うーむ。
しかし、実際に、「持っていると便利な場面」もそこそこある。ラッカー塗料では代替しにくい長所もあるし……難しいなあ。
ホイホイさんは、狂気の笑顔もとい「うつろな笑顔」萌えには堪らないキャラ。
正面から。眼鏡が傾いているのがもったいないが、頭髪に固定されているので調整できない。 角度を変えて。やはり可愛い。頭髪も細やかに造形されている。
全身はこんな姿。すっきりしたプロポーションが美しい。チェック柄のスカートがちょっとうるさいが、このくらいなら許容範囲内。
「レイコ・ホリンジャー」。『0083』制服のフィギュアが中古に出ていたので買ってみた。2007年のプライズフィギュアで、元はアーケードゲーム『0083カードビルダー』のキャラクターのようだ。web検索してみると、キャラデザは吉崎観音氏らしい。
この制服で歩いていたら、温厚なシナプス艦長も怒ると思う。スカート部分は筒状のものを乗せてあるだけで、浮かせることもできる。BANDAIのガンダム関連コンテンツでこれほど露骨なお色気フィギュアは珍しいかも。
11/10
ねんどろいど「三色院菫子」。眼鏡ツリ目黒髪三つ編みロングスカートキャラの新製品(10月発売)。デフォルメ体型だが塗装はきちんとしていて、きれいな出来。頭髪のグラデ塗装も良い感じ。なるほど、最近の「ねんどろいど」はこんな感じのクオリティなのか。眼鏡パーツも付属する。着脱可能で、しかも通常のレンズ入り眼鏡と、表情の見えない反射眼鏡と2種類。他キャラへの応用が捗りそうだ。ただし、このキャラに関して言えば、眼鏡無しでも可愛い。
漫画『HGに恋するふたり』を読んで、SEED系ロボットプラモを作ってみたくなったところ。アニメ『SEED』は視聴していない(中身も全然知らない)のだけど、えーと、とりあえずタイトルどおりHG版のフォースインパルス(またはRG版)と、評価の高いMG版エールストライク(ver. RM)あたりを買ってみるつもり。あるいは、両方ともMG版にして、手許のイージスガンダムともども同縮尺で並べるのも良いかも。
インパルスって、昔の作品みたいに上下分離するのか。(今はじめて知った)
ストライクって、あのイージスに掴まれた当事者なのか!(今はじめて知った)
当然ながら模型誌(特に「Hobby Japan」)ではその都度の最新ガンプラを精力的に紹介しているのだが、あまり興味の無いところは読み飛ばしたり、記憶に残すような読み方をしていなかったりするので、知らないままになっている領域が非常に多い。あらためて模型分野に関する自分の視野の狭さを反省した。
『SEED』系ロボットについては、当時導入されつつあった3D技術の恩恵を受けたハイディテールなデザインと、そのデザイン上の特徴を活用しつつ映像的な見栄えをはっきり意識したポージングの挑戦がある……といったくらいのぼんやりした認識しか持っていなかった。プラモデルとしては、イージスガンダムだけは作ったことがある(しかも1/100版とMG版の2回)。
この方の漫画はたいへん真率な感情の動きが描かれていて実に良い……のだけど、模型店に入りにくい女性の悲しみとか、周囲の無理解に直面させられる苦しみのようなものまで真正面から描いておられるので、身につまされるほど痛々しくて……読んでいる私自身も落ち込みそうになるくらい。とはいえ、思春期の憧れを今も大切にしている心情のデリカシーとか、若い世代に昔の自分を重ねる優しい共感とか、帰還したロボットを間近で見たいというロマンティシズムは情緒豊かに美しく描かれていて、気持ちよい作品だった。
MGガンプラを買ってきた。ほぼ2年ぶりか……。これほどのボリュームのキットでも、模型店では実売3000円台で買えてしまうというのは、「えっ、こんなに安くていいの……?」と心配になってしまうほどだ。週末はストライクから組んでみよう。
というわけでストライクガンダム(MG版)をパチ組みした。制作時間は5時間ほど。
本体は、イエロー部分はツノのみに抑えられており、クールでメカニカルな印象。額のツノは4本角で、なかなか迫力がある。太腿は角が取れており、楕円形寄りの断面なのが新鮮。脛の膨らみも含めて脚部は曲線的で、筋肉質な雰囲気となまめかしさがある。胴体を縦に走る2本のラインも、全身の引き締まった雰囲気を強めている。それに対して腕部は、かなりゴツゴツと角張っている。
全体に、機械的なリアリズムよりは、直線的なエッジが斜めに組み合わさった見栄え重視のデザイン。特に正面側は、排気ダクトがほとんど存在しない。ただし、装甲の裏側に太いパイプが走っているのは、デザインとして不整合に感じる。元デザイン由来なのか、プラモデル独自の追加ディテールなのかは分からないが。
全身のシルエットがゴテゴテしないシンプルさは、F91以来の流れで、最新のナラティブにまで続く主流路線の礎になったと言えるだろうか。装甲の幾何学的分割は、その後のユニコーンも継承している。個人的には、胴体のレッド部分はもっと減らしてくれた方が良かった。
本体がシンプルなのに対して、派手な追加武装を背負っている。背面の背負いものによって全身のシルエットを変えてみせるのは、Gディフェンサー以来のオーソドックスな手法(※ガンダム以外だとパラス・アテネやビギナ・ギナも)。両翼の広がりはVガンダムのシルエットを思わせるが、ディテールは明らかに航空機を模している(フラップ部分が可動する)。また、背面下部のスラスターバインダーはGP-03を連想させる。ただし、両翼はやや保持力が弱い。斜めに立てておいても垂れてしまいそうだ。
全体として清潔感があって受け入れやすく、その一方で大きな両翼の外連味もある。なるほど、受けの良いデザインだというのはよく分かる。
フォースインパルスはこれから作る。こちらも楽しみ。背中のユニットから大きな翼を伸ばしている点はストライクと共通だが、本体にブルーやイエローの色がかなり増えており、色彩的なインパクトが強い。三色ガンダムデザインの中では、最もブルーの面積が大きい機体かもしれない。GP-01をヒロイックにしたような感じだろうか。
ガンダムなど(架空ロボット)のデザイン批評って、どこかに無いのだろうか。おそらくそれぞれに明確な根拠のあるデザインであり、客観性のある議論が出来る筈だし、少なくとも現場のデザイナーたちはデザインのコンセプトや意味を明確に言語化していると思うのだが。
インパルスも組み始めてみたが、浅めのブルーはちょっと玩具っぽいかも。関節部も少々緩く感じるし、嵌め込みがかなりきつい箇所もある。しかし、12年前(2008年)のキットだから、ある程度は仕方ない。というか、上のストライクRM版(2013年)の出来が良すぎたと言うべきかもしれない。全体が完成したら格好良くなるのを期待しよう。
インパルスも完成。所要時間はパチ組みで4時間程度。ブルーの多いカラーリングや、曲線的な脚部など、本体の印象はVガンダムに近い。ブルー面積の大きさは、意志的な力強さとして受け止めることができる。全体のディテールは、ストライクよりもすっきりしており、雰囲気はかなり異なっている。背面ユニットは、ストライクよりも両翼の保持が安定している。ちなみに、設定上はほぼ同一サイズの筈だが、MGではインパルスの方が1cmほど高い。
トップコートの「スーパースムースクリアー」(ラッカー系)は、その名のとおり非常に細やかでなめらかな塗膜を作れる。ザラつきが無くてきれいだし、スケール感を損なわないし、さらに白化もしにくいように感じる。ただし、なめらかすぎて面白味に欠けるとも言える。個人的には、わずかにザラつきが出るくらいが好みなので。彩度を落としてシックに仕上げるなら、「スーパークリアー グレートーン」などをトップコートに使うという手もある。
10/11
[ https://kaiyodo.co.jp/items/capsule/kyd-cqm-004/ ]
近所のカプセルトイコーナーで見かけた「ジャガー」のサンプル写真が、なにやら激しく心の琴線を爪弾いた。ものは試しと、一度回してみた……出たのはメガネカイマン。まあ、眼鏡キャラならOKかと思いつつ、フラフラともう一度回してみたら……再びメガネカイマンくん。一時の欲望に流されてはならなかったのだと反省しつつ、すごすごと撤退した。
しかし、やっぱり欲しくなってきた。実のところ、2000円くらい出してでも買いたいという気持ちはある。ただし、所詮は500円カプセルトイなので、実物の出来はそんなに大したものではないというのも理解している(入手したメガネカイマンも、ほどほどのクオリティにすぎない)。服装のデザインや腕のポージングなど、気に入らないところもある。めくれ上がりそうなスカートも、好みではない。また、4回連続で回しても1/4の目当てのアイテムが出ない確率は、それなりに高い(だいたい30%ほど)。しかし、意志的に睨み付けるツリ目の表情や、首を埋めているモフモフのマフラー(?)、そして丸みのある可愛いケモ耳には、強く心を惹かれる。どうしたものかなあ。
ちなみに、作品そのものはまったく知らないので、愛着等による執着の上下は無い。
何故このような気持ちが生じ(させられ)たのかは、分かっているのだ。看板キャラ1体だけが真正面から大写しにされているのは、カプセルトイではかなり珍しく、その迫力と存在感に……いわば騙されているという側面は確かにあるのだ。だがしかしそれでもなお、私がその筐体印刷にたまたま目を留め、そしてそこに魅力を感じたというのも、まちがいなく私の心の真実であり、その気持ちを自ら裏切ったり誤魔化したりしてはならないとも思う。とはいえ、ただし、だからといって、その情緒は、博打的行為に対して無節操にお金を投じることを正当化するわけではない。
こういった場合の対処は、いろいろ考えられるが、ひとまず合理的なのは、「掛かる費用の見込みと、得られる満足を天秤に掛ける」というものだろう。すなわち、取れそうな金額の上限を計算し、最悪の場合にはそれだけの支出があったとしても受け入れられるかどうかを検討し、受け入れられると考えた場合にのみ挑戦する。覚悟できない場合はそもそも手を出さない。例えば、筐体にカプセルが20個入っていた場合には、掛かる費用の期待値は1750円。ただし、「すでに2回引いているから、あと2回分はOK」という単純な話ではない。
あるいは逆に、出せる費用の上限から考える。つまり、「お金を掛けながら結局取れなかったとしても、何円までならば諦めがつくか」。もしもサンクコスト(捨て金)になってしまった場合でも執着せずに離脱できる限界を見定める。そのうえで籤引きに挑戦し、目当てのものが当たれば良し、あるいは投じた費用が許容上限になったら潔く諦める。これは計算ではなく、私一人の価値観の問題になる。2000円出しても取れなかったら(そうなる確率は約28%ある)。3000円出しても取れなかったら(13%)。4000円出しても取れなかったら(5%)。5000円出してもハズレばかりだったら(1.6%)……私の心はそれに耐えられるだろうか。あのカプセルフィギュアの出来や、私の経済観念などに照らして考えると、あと1回やれるかどうか……(つまり1500円まで)。しかし、あと1回だけで1/4の当たりを引くのは、明らかに分が悪い。そもそもやらない方が良い。
ちなみに、3000円以上掛かる可能性があるならば、ネットなどで全種コンプリートセットを買う方が確実だろう。
迷いながら、ふと「フレンズ ジャガー」で検索してみたら……な、なんと、アプリ版のキャストは長妻さんだったとは……。あっ、あっ、これは、か、か、買、か、……あわわわ。
私はこういう博打のストレスが非常に苦手だし、お金を掛けたのに成果がゼロで終わるのが大嫌いなので、ギャンブルには手を出さないようにしている。サンクコストはすっぱり割り切れる性質だが、諦めるためのストレスは大きいし、根はかなりの吝嗇なので。上ではいろいろ検討しているけれど、実際には二度と手を出さないと思う。
補足ながら。カプセルトイは、ギャンブルと呼ぶにはかなり健全だと思う。数種類からの抽籤になるけれど、基本的にはどれも値段分の価値はあるので。ただし、特定の一つが欲しいとか、全種類コンプリートしたいという場合には、かなり高くつく可能性がある。
海洋堂「かぷせるフレンズ Vol.2」より、「ジャガー」。
先日言及したカプセルトイの件。今日の仕事帰りに、未練に後ろ髪を引かれてもう一回だけガチャガチャきゅーっとふぃぎゅあっと♪してみたら、みごとに目当てのジャガーが落ちてきた。おおお、可愛い、嬉しい、かわいい……。しかし、結果はともかくギャンブルに手を出してしまったわけで、誤った成功体験であることを認識し、自身の行動を反省しなければいけない。でも、可愛い……良い……かわいい……。
[ https://www.goodsmile.info/ja/product/10188/chitocerium+XCIX+albere+C+efer.html ]
chitocerium新作の双子。映画『シャイニング』の"Danny, Come and play with us."を連想する人は多そうだ。さしあたりは購入するつもり。水色スモック姿にして二人並べたい。
FAG「グライフェン」。期待通り、HASEGAWA「工事用保安機材 1/12」のヘルメットがよく似合う。15cm級ガールプラモや1/12級ドールの大半は、頭髪ボリュームのせいで装着できないが、このグライフェンはぴったり被れるサイズ。
10/01
「朱羅」シリーズが店頭に並んでいたので、久しぶりに「デスクトップアーミー」を買った。4種類のブラインドパッケージだが、今回は「どれを引いても満足できる」と判断したので、一つ買ってみた。ちなみに、特定のものが欲しい場合は、バラし売りで買う方が確率的に堅実(※もちろん、単体としては割高になるが。パッケージ売りが約2200円に対して、バラし売りは3000円を超えるだろう)。
購入前の考えとしては:
- 忍者(赤)が一番嬉しい。無難とも言うが。
- 弓兵(赤)でも良い。ただし、弓の大きさがちょっと邪魔になるかもと思った。
- 影衣の2種は、カラーリングはそれほど好みではないが、本家(メガミ)版でも持っていないので、手に入ったらそれはそれで新たな面白味を経験できる。
というわけで、一つ買って開封してみたら「弓兵」(赤)だった。ひとまず満足。
DTAシリーズは、ボテッとしたプロポーションが好みではないし、足首可動が無いため接地性が悪く(自立困難)、あんまり魅力を感じない。しかし、本体部分は塗装済み&組立済み(!)だし、武装パーツも大量に同梱されている。ランナー状態で一部塗装済みのパーツも多い。これが2000円かそこらで買えてしまうのだから、値段分を大きく超える価値はあるというのは分かる。各部関節がそれなりに可動するのでプレイバリューもあるし。股関節はシンプルながら面白い角度に曲げることができて、なかなか良い感じのポージングになる。
しかも、新作をどんどんリリースしていく開発速度は驚異的だし、コラボ相手の選び方も絶妙だ。こういうアイテムもたまに買ってみると、モデラーとしての見識がいろいろ鍛えられる。
手に取って、各部関節を適当に動かしながら適当にいろいろなポーズを取らせるだけでも、なにやら楽しくなってくる。幼い子供時代のオモチャや人形で遊ぶ感覚に近いかもしれない。
「DESKTOP ARMY:朱羅(弓兵)」。8cm弱の小サイズながら、素肌と関節部以外は全て塗装済み。これを税抜1980円で作れるとは……。股関節は斜めの角度で分割されているだけだが、なかなかどうして良い表情が出る。
ただし、「AQUA SHOOTERS」のハイクオリティにも、あらためて気づかされる。関節可動の柔軟性はあちらの方が上回っているし、価格も1/4という安価(500円のカプセルトイ)。
DTA朱羅は、面白くなってきたので影衣忍者もバラ売りで入手してきた。
「素体のみ」
→「素体+武装」
→「素体+武装+朱雀武装」
→「素体+武装+朱雀武装+2キャラ分の合体武装」
と、説明書どおりでも4種類の組み替えが提供されている。さらに、ユーザー独自の自由なミキシングの余地も大きい。しかも、本家「メガミデバイス」の半分程度の小サイズなのに、ほぼ忠実に元デザインを再現している(塗装済みパーツがやたら多い)。何これ、すごい……。
BANDAI「espresto est:一ノ瀬志希」。えっ、このボリューム、この迫力でプライズフィギュアなの……と驚いた。ドレスのダイナミックなうねりが、立体的に造形されている。1/6くらい(?)のラージスケールで、20cm×20cmの大面積に展開されている。
仰角ぎみに撮影。裾のフリルモールドも両面にしっかり彫り込まれている。クリアパーツはラメ入り。脚部や上腕には、レース模様のプリントも施されている(※ホワイトなので写真では見えないが)。
激しく風になびく頭髪は、力の入った立体的な造形で素晴らしい。両目のプリントも、接写に耐えるクオリティ。
ところで、この20cm×20cmのフィギュアの置き場所のことは一切考えていなかった。
そう、何も考えていなかったのだよ!(おばか)
figma「セーラー服body(エミリ)」。めがね! せーらーふく! めがね!
[ https://www.goodsmile.info/ja/product/10128/figma+%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E6%9C%8Dbody+%E3%82%A8%E3%83%9F%E3%83%AA.html ]
スカートの部分だけが布服になっているようだ(※上半身の着衣はおそらく樹脂製で、胴体と一体になっている)。スカートが硬いと、脚部可動も阻害するし、椅子などに座らせることができないというのは、可動フィギュアの長年の問題だった。対処としては:
1) 布服。ドール分野はこの問題を免れてきた。しかし、素材感の違いや、コスト、強度、汚れ、塗装、交換などの問題があり、理想的な解決というわけではない。
2) 軟質素材。figmaも、これによって脚部可動を多少なりともキープしてきた。しかし、それなりに硬いので、着座できるほど柔軟なわけではない。可動確保も、申し訳程度にすぎない。
3) 着座用の別パーツ。KOTOBUKIYAの新商品は、このアプローチになるらしい。想定したとおりの形状をあらかじめ正確に作っておくのだから、見た目もきれいになるだろう。ただし、パーツ交換の問題や、コストの問題がある。また、専用の造形になるので、それ以外のポーズには対応できない。例えば「片足を振り上げた状態」や「正座の形」などは再現できない。ごく限定的な、その場しのぎにとどまる。
4) そもそも長尺のスカートを避ける。ミニスカートにしたり、スカート以外(例えば水着)にしたり。腰部の可動を妨げる物が無くなるので、可動やポージングの観点では完璧。ただし、ファッションが極端に限定される。スカート姿を表現(再現)できないのでは、解決とは言えない。
……万能の解決というのはなかなか無い。上の製品は、スカートだけを布服にするという折衷的対処で、スカートと可動域を両立させている。これもこれで一案かなあ。スカートだけが布服という素材感の違いをどこまで受け入れられるかが気がかりだが、意欲的な挑戦として好意的に受け止めたい。
(本音:眼鏡のために買いたい。)
眼鏡はエッチング製とのこと。同一規格でfigmaにも眼鏡着用できるだろうか。
せっかくだから、予備を兼ねて眼鏡パーツは2本くらい入れておいてほしい。
「おいおい、下着部分はブルマかよ」とか、「発売は……来年の8月? 遠いなあ」とか、困ったところもあるが、とりあえず発売を待ちたい。
FAGシリーズは、どうしてハンドスケールに行っちゃったのかねえ……。小さすぎて面白味も魅力も無いし、小サイズゆえに脆いし、塗装や加工もしにくいし、サイズの割に値段はそこそこ高いし、キャラそれ自体は既存のものの出し直しばかりだし……。
考えられるメリットは、「HEXAGEARと連動して、両方のセールスを後押しする」、「既存キャラということは、一定の人気が約束されている」、「キャラデザのレベルではコストが掛からない」、「造形技術も、HEXAGEARなどの蓄積を活用できる」といったところだろうか。HEXAGEARもわりと盛り上がっているようだから、人気コンテンツ同士の相乗効果を狙っていると思われる。
とはいえ、15cm級の新作リリースも活発だし、要は「FAGの新作が沈滞している」と見るべきかもしれない。一昨年の「グライフェン」からは、既存のキットのリメイクやアレンジ版やセット販売ばかりがずっと続いていたのは、私の中ではかなりイメージを落としている。年末にようやく2年越しの完全新規キットが発売されるようだが、どうなることやら。
見方を変えれば、KOTOBUKIYAは「FAGシリーズの看板それ自体には拘りが無い」ということかもしれない。ガールプラモ分野全体として見れば、新商品や新シリーズの企画をどんどん出してきているわけだから。
先日言及したKriss Vectorも、1/12プラモデル(リトル・アーモリー)で買ってきた。実銃の構造を再現するようなパーツ分割になっているので参考になる。そして、かっけぇー!(小学生かよ)
(→-/7~9月)