2025/04/14

2025年4月の雑記

 2025年4月の雑記。

annulus「ブリジット」(『Guilty Gear Strive』版)。着衣の模様やプリント(文字)の一部に至るまで、パーツ分割で再現されているという凝りよう。金銀パーツやパーカーの裏地、靴などの細部は塗装した。サイズは約14.5cm。
「POP UP PARADE」フィギュアと並べて。フィギュアの方は約17cmで、各部がマッシヴに作られている(※靴の大きさに顕著)。それに対して今回のプラモデル版は、プロポーションは大人しめだがディテールはフィギュアにひけを取らない。




 04/25(Fri)

 私の想像が的外れだった話。ファイルーズ氏主演の今期アニメは、『~でつかまえて』だから、おそらく有名な"The Catcher in the Rye"のもじりで"The Cacther in the Ballpark!"で、しかもこの場合はcatcherがダブルミーニングになるのか……などとぼんやり思っていた。どうやら原作漫画では実際そう付記されているようだが、英語版はさすがにもじりが過ぎる、というか、おそらくキャッチャー(捕手)メインかと誤解されてしまわないために、"Catch Me at the Ballpark!"と改題されているようだ。
 漫画やアニメの翻訳版タイトルは、元の日本語に忠実な訳とは限らず、かなり自由な意訳――つまり当該言語の側で人を惹きつけるようなフレーズ――に変えられていることも多い。もちろん日本語訳の側でも、海外の映画や小説を訳すときに、かなりアレンジした自由な邦訳タイトルをつけることは頻繁に行われている(※翻訳版タイトルの付け方については、当然ながら、原作者の承認を得ているのが普通)。
 ファイルーズ氏の芝居を聴きたかったよぉ……。(※野球ものはちょっと苦手なので避けた)


 ブリジット君のプラモを購入。
 パーツ数は少なめで、頭髪モールドは非常にシャープ。無塗装での色再現もかなり良い感じになりそう(※パーカーのジッパー部分まで、パーツ分割でいろ再現している)。また、腰部のチェーンもプラパーツで再現している。さらにフードとスカートは、プラ(PS)と軟質素材(エラストマー)の2種類のパーツが同梱されているというサービスぶり(つまり、塗装のためにプラパーツを使ってもいいし、可動や破損防止のためにゴム素材を使ってもいい)。このあたりはさすがのannulus。ヨーヨーの糸は、金属線で再現している。
 ハンドパーツは多色塗装済みで、指抜きグローブを精密に再現している。ずいぶん力が入っているが、塗膜が頑丈なので助かる(※色再現だけならばデカールでも済むのだけど、剥がれやすいので手先パーツに使うのは苦しい)。
 キット構成としては、両腕は「パーカースタイル」と「チュニックスタイル」の2種類を作れる。頭部も、フード付きとフード無しで2つ作れるようだ。しかし、胴体と脚部はワンセットだけなので、丸々2人分のブリジット君を錬成するのはさすがに難しそう。
 構造/造形の面では、素肌前腕、太腿、脛はワンパーツ化されている。肘の内側が抉れているのはちょっと気になるかも(※可動のために大きく凹んでいる)。許容範囲だとは思うが、もう少し上手くやってくれたら……。
 ところでスパッツのL9パーツは、女性キャラではあり得ないような造形の皺が出来ている。うむ、よろしい。
 塗装に関しては、金銀のメタルカラーと、ヨーヨーのメタリックレッド、それからパーカーの裏地(カーキ)と紐(イエロー&シルバー)くらいを塗装すれば十分かな。同梱のぬいぐるみも、細かいところで色が不足する。

 VOLKS「テムジン」も買ってみたのだけど……なんと、オレンジ色のランナーが一枚も入っていなかった。つまり、各部のオレンジ色は全て、モデラーが塗装しなければいけないのか。なるほど、さすがのVOLKSクオリティ……(泣)

 喜玩社のゾイド(っぽい)ガールも4800円という破格の値段で売っていたが、両手がすでに荷物で埋まっていたこともあって今回はスルー。どうやら恐竜部分が丸ごとランナー塗装済みらしく、モデラーとして出来ることが少なそうなのも、気が進まない一因。しかし、来週になってまだ置いてあったら買ってみるかも。

 動物モティーフを組み込んだガールプラモとしては、いまだにEastern Model「青龍」が傑出した出来だと思っている。
 最大の魅力は、人体要素とメカ要素がバランス良く結合しているところ。裏を返せば、他のキットで生体部分とメカ部分がバラバラに分離していたり、ガールがメカの中に埋もれきってしまっていてろくに可動しなかったり、ただ騎乗するだけだったりするのは、個人的にあまり好みではない。
 また、シルエットも良い。放射状にきれいに広がる背面パーツや、爪のクリアパーツなど、機能性とカラーリングが対応しているところも良い。さらに、うねうね自由に可動する長めのメカ尻尾も装着できるのが可愛い。
 というわけで、デザインの一体感と整合性、シルエットのヒロイックな格好良さと派手さ、さらに「龍」という人気のモティーフ(角、爪、尻尾など)を素直に取り込んできれいにまとまっているのが「青龍」の長所だと思う。こういう率直な作りは、早い時期にしかできないもので、その後の新作を出していくうちに重厚長大に凝りすぎたデザインになってしまったりする。


 市内のイベントに顔を出して、長年のネット知人に初めて会ってきました。とても雰囲気の良い方で、そしてお仕事に関しても大事な事業を頑張っておられるようで、とても良い刺激をいただけた一日でした。
 先方はお仕事として来られていたし、立ち話で私がいろいろ喋りすぎてしまったかもしれないのですが、また何か機会があればと思います。例えば、神戸(三宮)に遊びに来られるようでしたら、タイミングによっては時間を作ることもできるでしょうし(あるいは日本橋散策とかでも)。

 今年1月にも、十年以上前からSNSで交流のあった方が初めて即売会で作品を出されたので、買いに行った。ただし密接な交流があったわけではなく、こちらから勝手に私淑していたようなものなので、ろくに声も掛けず、もちろん自己紹介もせず、しかし一方的にじろじろ見るのも失礼なのでほとんど目も合わせずに(なんだそりゃ)一言だけ挨拶をしてそそくさと帰ってしまった。ともあれ、ネット滞在年数がこんなにも長くなってきたのに、最近になって立て続けにこういうことが起きるというのは、ちょっと不思議な気分。なんか、そういう節目の時期でもあるのかなあ。
 普段はオフ会などには全然出て行かないし、名前や所属も基本的には言わずにいる。学生時代には、漫画家のファンサイトでオフ会に行ったり、同人誌即売会でファン同士でお喋りしたり、そういうファン同士でたまたま近隣に住んでいたので友人になったりといったことは何度かあったのだが、それ以降は人前に出なくなっていった。コロナ以降は、即売会の一般参加すらほほ絶無になってしまった。
 来月18日のCOMIC CITY32とか、25日の関西コミティアあたりに、また一度くらい、顔を出してみようかな……。こみトレ46は、9月開催だからまだ先だけど。

 というわけで、あおさ漬も桃グミもさっそくいただいているところ。
 なるほど、この風味は冷奴によく合いそう。


 5月になったら例の模型イベントが開催(受付開始)されるので、FAG「出雲」を出してこよう。ただの一発ネタだが、コンセプトが明快なので賑やかしにはなる筈。
 そういえば、元のFA(ロボット)版の「出雲」には、ちゃんと艦番「83」が入っていたようだ。それならばFAG(ガール)版にもデカールで入れてくれれば良かったのに……。


 終末世界の日常ものは、10年代後半からずっと続いているジャンルだが、それらに何か飽き足らないものを感じていたのは、そう、ボロボロになった廃墟描写が足りないんだ。巨大構造物の痕跡が不気味にゴロゴロ転がっている風景が無いんだ。ただ人類がいなくなっただけで、近代建築などがきれいに残っている世界は、個人的には面白くない。
 裏を返せば、私が好きなのは、おそらくダイソン球を目指していたであろう多層巨大構造物(が半ば崩壊したもの)に世界が覆われていた『少女終末旅行』であり、また同じく無限と思えるほどの超巨大構造体(がほぼ機能停止してしまった状態)の迷路の中を彷徨する弐瓶勉作品であり、文明の痕跡がみじめな残骸として残るだけの『ナウシカ』や『タイム・マシン』であり、BGMまでもが陰鬱なものに一変しつつ「瓦礫の塔」の道化師に世界が支配されてしまった『FF6』であり、そして水没したビル街で楽しく生活する00年代アダルトゲーム(『しすたぁエンジェル』や『はるとま』)だった。
 その一方で、『ヨコハマ買い出し紀行』のような路線も確かに存在した。近年の終末日常ものは、そのアプローチに棹さすものと言えるだろう。しかし、こちらはこちらで、デリケートなユーモアや濃密な情緒があってようやく成立するという難しい道だ。ただ快適でのんびりとした日常描写を展開するだけでは、私としては面白味を見出しにくい。例えば『ソラノヲト』は数少ない成功例の一つで、第7話「精霊流シ」では強烈なイメージで崩壊の過去を示唆したし、侵略生物を巡る伝承が物語の大きな柱にもなっていた。
 そういう見方で言うと、最新アニメ『アポカリプスホテル』は、一見のどかなホテルスタッフ生活コメディを描きつつ、頻繁かつ執拗にその状況の異様さを突きつけてくる強烈な皮肉の味わいも湛えていて、かなり好み。この作品なら、何かしらのハッピーエンドで終わろうが、それとも全滅エンドで締め括られようが、きっと満足して視聴できるだろう。


 ブリジットくんの喉仏……おとこのこらしさを、こういうところでサラリと(しかも明確に)表現してくれるannulusへの信頼感がさらに上がった。スカートの中のコンテンツのクオリティは、Pop Up Parade版の方が本格派だったけど。
 組み立てに関しては、一部にかなり力業の組み込み(※パーツを曲げて差し込む)があるので初心者には難しそうだが、パーツ精度は高いし、パーツ一体化も進められているので、総じて組みやすい。パーカーは3パーツ構成で、袖を通して引っかけているだけだが、隙間も出ないし、ふわっと羽織っている雰囲気を上手く掬い取っている。素肌の成形色は、annulusらしく透明感のある素晴らしい色合い。
 パーカーに邪魔されるので、可動範囲は小さい。フードとスカートは軟質素材も選べるのだが、「破損はしにくいのでプラでも大丈夫」、「軟質素材でも可動はほとんど変わらない」、「エラストマーだと塗装ができない」という事情を考慮すると、基本的にはプラ版を使用する方が良いと思う。
 もう一つの難点は、パーカー形態だとスタンドを使えないこと。いや、不可能ではないのだが、パーカーの隙間から強引に支柱を差し込む形になってしまう。スタンド無しでも自立可能ではあるが、ダイナミックなポーズを取らせるときにはちょっと面倒かも。場合によっては、ドール用の挟み込みスタンドの方が良いかも。
 一番時間が掛かったのは、同梱のぬいぐるみの縫い目を塗り分けるところ。



 04/19(Sat)

 『ガンダム』ファンたち(特に男性)の間では、シャアが格好良いキャラとして大人気である(らしい)のを知って驚いている。えっ、そうなの? たしかに美形ライバル的な位置づけではあるし、昔から女性視聴者の間では一定の人気があったと思うけれど、狂言回しのように中途半端な行動を取ってばかりだし、男性ファンの間でヒーローとして好意的に扱われているのは意外だった。そういうものなのか……?
 私はどうかと言ったら、えーと、シーマ様とかシナプス大佐とか?(どちらも苦労人だなあ)


 今期のアニメは、結局7.5本まで切り詰めた(※0.5本は、全5話の『未ル』のため)。全作品約70本の1割程度ということになる。ファンタジー/SF路線で一見お気楽だがその底にシリアスが流れている『ホテル』『ある魔女』『未ル』。背景美術と映像の雰囲気作りが抜群に味わい深い『鬼人』『小市民』。良くも悪くもエキゾチックな『ジェネリック』『LAZARUS』。そしてスナック感覚&声優目当ての『勘違い』。オリジナルアニメが3本も含まれているし、バランスの良いラインアップになった。
 ちなみに、シーズン70本であれば、毎日10話=240分=4時間のペースで全て視聴できるので、本格派のアニメオタクであれば全作視聴者もそれなりに多そう。

 ともあれ、2-3月は模型と漫画の季節だったが、この春はアニメの季節になりそう。
 模型制作にはまとまった時間が必要なので、しばらく手が出せそうにない。ガールプラモも、この先しばらくは欲しいものが少ないし(※買うつもりなのは今月のannulus「ブリジット」と、7月の創彩「薬師寺久遠」くらい。……ん? ブリジット君はガールなのか?)。

 私のアニメ経験は、2016年くらいまでは定期的に――年間5本くらい――視聴していたのだけど、そこからいったん完全に断絶していた。この時期のタイトルは、劇場版も含めて事実上ゼロ。例外的に『少女終末旅行』『無駄づかい』など、ほんのいくつかのタイトルは(後からの視聴も含めて)観ているし、知識としてはどのタイトルがアニメ放映されたかなども多少はフォローしている。
 2010年代前半に、何度目かのアイドル声優ブームの下で、芝居のつまらない大根声優が大量に出演するようになって、それで嫌気が差したというのが大きい。また、アニメ界隈全体の潮流としても、「魔法少女ものが終わる」「異世界ものがまだ本格流入してこない」「日常ものも弱いまま」「恋愛もののビッグタイトルも無い」「オンライン配信なども未整備だった」と、10年代後半は沈滞期だったように思う。
 2022-2023年になってようやく、清新な雰囲気の作品が現れてきて、たまに視聴するようになってきた。『のんびり農家』(2023)のおかげでもある。とはとえ、20年代はアニメ量産が常態化して、演出の不味い作品も多い。きちんとアニメ独自のコンテを切れる人材も不足して、「漫画版の絵(レイアウト、画面作り)をなぞってアニメを作る」という愚かな事例も増えているようだ。
 漫画版の物真似アニメは、漫画媒体とアニメ媒体の表現上の違いを無視した最低のアプローチだと思うのだが……。例えば、映像としては不可解なカットで延々止めて台詞を続けさせたり(※漫画版ではそのコマで長い台詞が詰め込まれていたから)。あるいは漫画では大ゴマと小ゴマの抑揚によってリズムが作られていたのが、アニメは常に同じサイズの画面で進行するため、表現効果が無視されたのっぺりした画面になってしまったりする。良いアニメも多いのだが、「全体の質が落ちている」、「人材不足がいよいよ露呈して、下位の方はクオリティの底が抜けている」という関係者の指摘は、残念ながら実情を述べているだろう。


 そういえば、漫画版『月とライカと吸血姫』の続きはどうなったの……。(まだ言ってる)


 フィギュア界隈を見ていると、『オーバーロード』のアルベドがある特定の趣向(嗜好)を一手に引き受けているかのように新作をリリースしまくっているのがちょっと微笑ましい。というか、そういう路線もいろいろと競合は存在しそうなものだけど、意外にも類似キャラがなかなかいないニッチ(市場の隙間)だったのだろうか。
 ただの「年上」属性だけでなく、プラスして「ミステリアス」+「異種族」なども伴ったキャラというと、確かに珍しいのかもしれない。言い換えれば、それだけキャラ造形を上手く尖らせた成果だということなのかもしれない。いや、全然知らないし、フィギュアも買ったことは無いけれど……1つくらい購入してみようかな。

 twitterの「リスト」欄にも強制的にプロモーションが挟まってくるようになってきたのか。しかも、5投稿に1件くらいの超高頻度で。いよいよもって早急に滅ぼすべきである。皆さん、早急に脱出してくれないかなあ……。今後はリスト閲覧も完全に止めて、旧友などのごく少数のアカウントをときどき個別巡回するだけにするつもり。


 幸か不幸か、特定性が無いだろうから書いちゃうけど。「心愛(ここあ)」という名前の学生が本当にいた! 飲み物の名前を付けるのは一見不思議だけど、「ヨネ(=米)」などと同じようなものだと思えば、まあ、ね……。


 以前はADV(美少女ゲーム)のスクショを一作品あたり1000枚も撮っていたものだが、ここ最近はアニメのスクショを一話あたり1000枚以上、毎週数千枚を撮っている。やっていることは変わっていない、というか、悪化している?
 特に重要視しているアニメ作品では、画面で生起しているほぼ全ての動きをスクショしている。記録のためでもあるし、画面内のあらゆる動きを注視し続けるためでもある。

 今期アニメは、外国ロケーションが多いように感じる。『LAZARUS』(近未来のブラジル、米国、トルコなど)。『ある魔女』(架空のロンドン)、『九龍』(香港)、『未ル』(第2話が南米)。私が視聴していないor視聴をやめたタイトルでも、『アン』(カナダ)、『黒執事』(英国)、『ユア・フォルマ』(ロシアやロンドン)がある。
 言語的にも、『LAZARUS』にはロシア語を喋る秘密部隊らしき集団が登場するし(※いや、こういう描き方はどうかと思うんだけど)、『アポカリプスホテル』では言葉の通じない客に対して主人公が様々な言語で意思疎通を試みる(第2話)。


 個人的なNG要素、つまり倫理的観点から買わないし触れないようにしているコンテンツは、いくつかある。具体的には、ヤ○ザ、ホスト商売、ギャンブル(近年は特に競馬関連)を肯定的に描いているもの、それから実在アイドル産業(※フィクションのアイドルキャラコンテンツにも消極的)、企業だとKADOKAWAやholoには、お金を落とさないようにしている(※もちろん本物の違法行為、人権侵害、差別性の高いものもNGだが、それは言うまでもない)。
 これはあくまで個人的なものであって、他人がそういうコンテンツを楽しむことについてどうこう言うつもりは無いが、やはり私自身としては近付きたくないし、そういう種類のものが市場で人気になるような社会は嫌だと思っている。
 もっとも、境界線は曖昧なところもある。例えば江戸時代の博打ものや異世界ホストものは、場合によってはOK寄りになる(それでも基本的にはかなり消極姿勢だが)。また、「メ○ガ○」キャラなども、同人誌の範疇であれば――目立たないし影響範囲も小さいので――買うことがあるかもしれないが、商業作品(例えば漫画)で堂々と出される場合にはNGカテゴリーになる。エルオーの成人漫画も買ったことはあるし、18禁の黒箱系PCゲームも定期的に買っている(※多数の男性が女性をアレするGuilty作品なども含めて)。人によっては、そういうコンテンツこそはまさに邪悪として忌避するだろうけれど……。
 KDKWも、単行本は一切買っていないが、出資しているアニメまで完全排除するのはさすがに難しい。事前チェックが面倒だし、製作委員会等への関与の度合いも作品ごとに異なるだろうから、一律で切り捨てるわけにはいかない。それでも、KDKW参加は大きなマイナス要素として見るし、そういうアニメからは距離を取りたい。このブログ上で書いている毎月の漫画雑記も、「KDKW抜きでもこれだけ豊かな作品を享受できる」という実証になっている。


 数えたことは無いけれど、うちの蔵書は優に1万冊を超えている筈。漫画だけでもそれに近いくらい買っているし、小説や新書や研究関連などを含めればさらに2倍? フルカラーの画集やムック本はおそろしく重たいし……。ウボァー
 ゲームも4桁、模型はまだ500個程度(※塗料瓶は累計400本くらい?)、フィギュア/ドールは300体以上、CDは2000枚くらい。DVD/BDはリスト化していないから見当も付かないが、まだ3桁どまりの筈。こうしてみると、まだまだだなあ……本格派のモデラーならば購入数はゼロ1つ多いだろうし、クラシックCDのリスナーでは2000枚超が平均だし(※演奏会中心の人々はまた別)。映画やアニメは、配信やレンタルでの鑑賞を含めればもう少し上乗せされるけれど、それでもマニアたちの足元にも及ばない。
 いずれにしても、もっと様々な創作物を楽しんでいきたい。



 04/13(Sun)

 今期のアニメは、私としては珍しいことに視聴数が多くなりそうなので、リスト管理することにした。どのタイトルを何話まで観たか、そして何曜日に最新話が公開されるかを把握しておかないと、うっかり見逃してしまいそうなので。
 そしてアニメ関連の雑記は別ページに移設した。私はアニメオタクではないのだが、今期は視聴数≒感想量が多くなりそうなので、別枠にパージしてこの雑記欄の見通しを良くしておきたい。
 もっと言えば、「アニメ」「漫画」「ゲーム」「模型」「その他」をシステマティックに分割することもできるのだが、そこまで割り切ってしまうと味気ないし、自分はあくまでいろいろな趣味を横断的に楽しむのだという姿勢が見失われてしまいそうなので、「いろいろな話題を自由に書ける雑記」としての性格は維持しておきたい。


 模型界の荒行(修行、苦行)と言えば、戦車履帯200枚の組み立て(※AFVでは普通のことだが)を初めとして、艦船模型の精密機銃30個にミリ単位の極小エッチングパーツを組み込んでいくとか、航空機のリベットや空母甲板の繋止眼環をちまちま掘り込むとか(※航空機用にはリベットルーラーが市販されている)、城郭模型の石垣塗り分けとか(※雑でもよいので技術的には容易)、艦船模型の外周手摺で「大量の縦棒パーツを植えて、そこに細糸を通していく」とか(※たぶんこれが別格の最難関)、いろいろあるけれど、近年だと海外ガールプラモの尻尾系もかなり上位に入ってきそう。将魂姫「関羽」のドラゴン武装とか、Eastern Model「青龍」の尻尾とか、Nuke Matrixのセイレーンとか、そして長大なラミア尻尾も大変そうだなあ。真面目に作るとなると、SDガンダムシリーズの塗り分けも大変だけど、それはそれとして。
 もちろん、もっと本格的なものでは、ボトルシップとか、ソリッドモデル(※木材から自力でフルスクラッチする)とか、鉄道模型の大規模レイアウトとか、難易度の高いものはたくさんあるけど。
 AFVなどのデジタル迷彩は、さすがに専用のマスキングシートを使うモデラーが大半だろう(※自力でのマスキング切り出しも、不可能ではないけれど……水平/垂直がズレると非常に見苦しくなるので、既存のマスキングシートに頼る方が無難だと思う)。
 私自身の制作経験で特にハードだったのは……艦船のエッチング手摺を大量に取り付けるくらいかなあ。ただしこれは、一見すると細かいけれど、精密ピンセットなどの適切なツールを準備しておけば、難易度はさほど高くない。艦船模型だと、「丸一年かけて一隻を入念に作り込む」という超人的なモデラーもそこそこいらっしゃる――精神的にも、制作環境の維持という意味でもとんでもない労力だろう――が、私はそこまではやれないので、イージー路線に留まっている。


 ねんがんの ファレホSilver新版を てにいれたぞ!
 近所のVOLKSでは、猛者たちがあっという間に買い尽くしていたため、ついぞ入手できずにいたのだが、今日は店頭在庫があったのでありがたく1本購入した。水性メタル系塗料は、粒子の粗さが目立ってなかなかきれいにならないが(※シタデルですらガサつきがち)、今回のシルバー塗料はなめらかでツヤのある金属的発色をしてくれそう。すでに買っていたチェーンメイルシルバーの方は、期待どおりのクオリティを楽しんでいるが、今回の無印シルバーの方は明るい銀色なので、ワンポイント塗装で良い感じにアイキャッチになってくれると思う。
 ただし、ゴールド系(Polished Gold)は、びしゃびしゃで隠蔽力も低くて使いづらいまま。無念。


 日本語を勉強するための教材(書籍)をパラパラ眺めてみたが、間違いだらけでとんでもなく低品質な本ばかりで愕然とした。アカデミックな国語学ではなく、(外国人向けの)「日本語教育」という中途半端な領域のせいもあるのだろうか。練習問題などでも、文法的な正確さや言葉の意味の理解を問うのではなく、「こういう場面ならばこう言うだろう」というベタなシチュエーションをなぞらせる設問が非常に多い。選択肢もおかしくて、私が見ても「Aだけが正解じゃなくて、Bでも完全に意味が通る筈なのに、どうしてBは間違い扱いにされるのか?」と疑問を持つものが散見される。ほんっとうにひどい。
 まあ、日本人向けの(日本人の教員等が執筆した)英語学習書も、これまたひどいものばかりなのだけど……。「こんなもので勉強したら、かえって混乱するよ」という代物が横行している。(嘆息)


 「専門外ですが」というのは、研究者にとって、格好付けでもなく、謙遜でもなく、本当に正直な台詞なんだよね……。例えば、シェイクスピアの特定の作品(例えば『マクベス』)に対して、
 「(私は文学研究者だが、英文学ではないので)専門外です」、
 「(英文学者だが、私が研究しているのはシェイクスピアではく、シェイクスピア研究をメインに何十年もやっているプロパーの足元にも及ばないから)専門外です」、
 「(シェイクスピア全般を研究してきたが、『マクベス』については私よりももっと詳しい研究者がたくさんいるから、そういうプロパーの研究者に比べれば私などは)専門外です」、
 「(『マクベス』の周辺も研究しているが、自分なりの展望を提示するような論文を出すまではしていないから、そういう本物の専門家の前では、私などは)専門外です」、
 「(『マクベス』について論文も著しているが、今のその話題については最新の研究まではフォローしきれていないし、その最先端を走っている研究者こそが専門家であって、私自身は)専門外です」、
 「(『マクベス』のテクストについて文学研究として研究してきたが、その成立過程の前史(文学史)や、その作品と当時の社会状況の関わり(歴史社会学)については、それぞれの観点から掘り下げられているし、それらのアプローチまで手が及んでいない私には大きな顔をする資格はないから)専門外です」、
 例えばこんな感じに、「そのテーマについて分かりきることはできないし、もっと掘り下げた優れた研究業績を出している方々の存在を知っている」という知的誠実と公平性の意識が常にあって、だからこそ、「私は専門家だ」などという口幅ったいことは絶対に言えない。

 「そのテーマには詳しくないのですが~」というのも同じだ。「俺はこのテーマに詳しい、真理を知っている」などというのは、研究者とは正反対の姿勢だ。誰かの意見が絶対的に正しいなどということは無いし、個々のテーマもどんどん掘り下げられていく。「自分はこのテーマに詳しい」などという考えを持つことは、研究者としては思考停止=精神的自殺へ踏み出すに等しいタブーなのだ。既存の議論を信じ込むことをせず、暫定的に得られた成果にあぐらをかくことなく、常に再検証し、より良い認識を形成するために貢献し合うというのが、アカデミアの基本的な倫理だ。
 だから、質疑応答に際しても、「私はそのテーマで大論文を書いたほどの専門家ではないし、私が今から述べる意見にはどんな間違いや見落としや無知があるかもしれず、そうした不十分さは覚悟のうえで、あくまで素人のつもりで、公の検討に開かれた一意見として申し上げるのだが~」という趣旨で、それをコンパクトにまとめて「私は専門外ですが」と、最初に断りを入れるのだ。また、「素人のつもりで基本的なことから確認の質問をするので恐縮ですが」という場合もあったりする。
 ネットでは、「専門外」云々のフレーズは嫌味だろうとか無意味な謙遜だとか言われているが、まっとうな研究者にとっては、上記のように研究活動の意義そのものに内在する知的誠実と深くつながっている。そういうデリカシーがあまり理解されていない(そしてSNSの研究者たちも、そういう価値観をなかなか言語化していない)のは残念だ。

 ただし、その一方で、「あのテーマは○○先生の畑だ」、「このテーマは(国内の学界では今のところ)私の持ちネタだ」といったような意識はある。これは分野によると思うが、他の先生の「畑」にはあまり手を出さないという研究領域もあるだろうし(※まあ、後追いでその先生よりも優れた業績を出すのは困難だからという実際的な事情もある)、逆に、そんな閉鎖的な縄張り争いをするのは非合理的でナンセンスだから問題関心はお互いにシェアして積極的に交流していくという分野もある。


 女性向け漫画でも、INMONが使われることはある。BLは全然詳しくないから実例を知らないけれど、そちらにもたぶんある。そのくらい、現代では広く一般(?)に浸透している。形状はもちろん、ハートを縦に潰したような、つまりウテルスを模倣した形。発祥はよく知らないが、00年代のPC美少女ゲームがその影響源の一つであったことは確かだろう。
 さらに遡れば前世紀の『3×3 EYES』や菊地秀行あたりの伝奇ものにも類似の表現があったかもしれないが、昔だったら「額の呪印」のように頭部に施されていたり、あるいは全身を覆った呪いの紋様だったかと思う。


 精神衛生のため、就寝前1時間はメールチェックをしないことにしている。嫌な内容のメールがあったら、寝付きが悪くなるリスクが生じるので。まあ、後回しにしてもあまり得はしないが、タイミングってあるよねという意味で、最低限そのくらいのコントロールはしておきたい。同様に、就寝前はソーシャルメディアを見ないようにしたい。


 最寄りのイエサブが店舗改装していた。アクスタなどのグッズコーナーが目立つところに拡張され、プライズフィギュアや中国系ミニドールの棚も拡大された。その一方でボードゲームは縮小したし、新作プラモの棚も小さくなってしまった。
 アクスタは従来ほとんど置いていなかった(※カプセルトイのバラし売りコーナーに混じっていた程度だった)が、この一年くらいでじわじわ設置面積を増やしてきていたので、おそらく既定路線なのだろう。利益率が良いのだろうか。とはいえ、近隣にはanimate、らしんばん(中古)、SRGY(中古)などの大手がすでにいるので、セールス上、どのくらい効果があるのかは分からない。



 04/05(Sat)

 遅ればせながら『神楽創世記:環』もプレイ。じわじわ値上げして、価格面ではそろそろ割高感が出てきたが、逢坂菜乃花氏が良い芝居をされている。アダルトシーンはCGだけを見たが、構図がきれいにまとまっていて奥行き感もあるし、バストに指が沈んでいるところの質感なども良く描けている。


FAG「出雲 as いずも」に手を加えて、ようやく完成。艦番号はアシタ社の汎用デカール。白線は鉄道模型の極細テープ。各部の穴塞ぎはMSG。「83」の数字が逆向きになってしまうのが惜しいが、このデザインではやむを得ないか。

 鉄道模型のパーツやツールは、「高額だけどクオリティは今一つ」という印象で、あまり好みではないが、まあ仕方ない。品質を求めるならばHASEGAWAの極薄シートから切り出す方がよいと思うが、今回はイージーに済ませた。


 美少女ゲーム声優の美月氏がtwitch配信。基本的に礼儀正しくて真面目で、それでいてこんなに面白い方だとは……。


 アニメ版『通販』第13話は、原作/漫画版とは多少ストーリーを変えてきた(※反王家派のつながりを連続させつつ、王妃自身は王宮に残った。アネモネにはゴーレム起動という見せ場を増やしたし、贈り物についても、プリムラの助言を追加することでアニメ全体を筋の通ったものにした)。最後にアニメオリジナルの吟遊詩人を登場させるのも、面白いアレンジだと思う。
 そして最大の魅力はやはり音声。久野美咲氏による呪文詠唱の数々に、小清水氏(王妃)による凄味のある芝居と、要所を引き締める羊宮氏のキャラ、そしてそれら全てを受け止める諏訪部氏の主演。本渡楓氏も堅実で好印象だし、富田氏と小林氏の獣人コンビも生きの良い芝居を披露されていた。とにかくキャスト面では、たいへん贅沢な作品だった。ありがたい。


 政治と攻撃的SNSの話。
 青い鳥だったSNSで、もう十年以上前からフォローしていた方々の中で、最近になって箍が外れてきた人物を何人も見かけるようになってきた。ネ○ウ○を人間扱いしない侮蔑的発言を拡散しまくったり、外国人蔑視発言を軽率に拡散させるようになったり……。ほぼ完全なRead onlyユーザーとして、たまに覗くだけなのだが、本当に悲しい風景になってきた。
 目に付いたネ○ウ○たちをバカにして溜飲を下げるのは、それ自体、ある個人の尊厳を過剰なまでに攻撃するという不正義だし、また、社会的分断を助長するという意味でも非常にまずい。もちろん私自身は、排外主義や性差別、権力迎合などをきわめて厳しく批判しており、いわゆる「ネ○ウ○」たち(※この言葉も差別的だと思うので使わない)とは正反対の立場だが、むしろだからこそ、彼等に対しては嘲笑や罵倒を投げかけるのではなく、冷静かつ丁寧に説得していかなければいけないと考えている。
 実のところ、排外主義や翼賛思考に絡め取られてしまっている一般人は、おそらくはほとんどの場合、デマやプロパガンダや社会的抑圧やの被害者としてそうなっている。彼等をバカにしても、何も得られないばかりか、彼等をその立場に固定し、態度を硬化させてしまうだけだろう。彼等をなんとか説得して、まともな方向へといざなって行くことが、唯一のまともな解決の道筋だろう(※それ以外の攻撃的、暴力的な方法は、いずれも不正だし、また、社会を良くしていくうえで何の効果も得られないだろう)。
 戦略の問題としても、異論をただ排撃しあうだけの社会では、「デマだろうが何だろうが、とにかく信者を囲い込んだ者勝ち」になってしまい、物事の正しさが通されなくなるだろう。そしてそれはまさに、選挙ゴロが最も喜ぶ社会でもある。そうなってはいけないのだ。
 もちろん、翼賛ファンネルにさせられている人たちは、アジテーションの被害者であると同時に第三者に対する加害者にもなっているので、彼等に対して丁寧な姿勢で対応するのはとても、とーーっても大きな心理的な抵抗感があるのだが、それでもしかし、公平な議論による「説得」の契機を私たちが手放してしまったら、民主的な社会はその根底から崩壊することになる。
 もちろん、意図的にデマを作り出している本丸の邪悪連中や、専横や汚職を権力者に対しては、市民として最大限厳しく批判していかなければいけない。だが、愚かな一般人の誤った認識を見つけ出しては即座に叩きまくるのは、攻撃性に走りすぎていて怖ろしすぎる。
 実のところ、排外主義者や反動ピープルたちを毎日のように罵倒しまくっているアカウントたち(そういうのがいるのは分かるよね?)は、社会的正義そのもののためではなく、単なる攻撃性の快楽のためにやっているのではないかとすら思えることがある。他人をバカにするのはとても気持ちいいからね!(嘆息) そういうアカウントたちは、誤った意見を探し出しては「低脳」だの「病気」だのという、それ自体がアウトな差別的暴言をぶつけまくっている。そこに、社会的公正や差別排除への慎重な思考を見出すのは、きわめて難しい。そうなってはいけない。
 ちなみに、これはいわゆるトーンポリシングの問題ではない。それはマイノリティが声を上げることに対して「お上品になれ」と抑圧することを指するのであり、それに対して私が論じているのは、そうしたパワーの優劣の無い対等な市民の間で「相手をいきなり罵倒するのは良くない」という話なので。問題の状況がまったく異なる。
 というわけで、あちらのソーシャルメディアでは、ごく一部のフォロー関係だけのリストをたまに眺めつつ、「一線を越えた投稿」が視界に入ってしまった時だけは、可能な限りやんわりと、再考をお願いする投稿をしている。それをスルーしてしまうのは不誠実だし、もしもそれを嵩に掛かってバカにするリアクションを出したとしたら、相手は考えを改めないどころか、かえって反発されたり態度を硬化させたり、話を聞いてもらえなくなったりするだろう(※見も知らぬ匿名の相手からいきなり「お前バカ」と言われて、殊勝に反省してしまう人は、まずいないだろう)。社会を壊してはいけないという意味で、できるだけ礼節と相互尊重と話し合いの上に、より良い社会に向けた交流があると思う。デマの猖獗する社会――騙した者勝ちの社会――に抵抗するためには、「冷静な対話こそが実りある成果を得られる」という信頼関係を社会の中に作り上げていくことが必要だからだ。……あまりにも難しい話だが、しかし、それ以外の方法は無いだろう。



 04/01(Tue)

 アニメ『通販』第12話……もう4月になるのに、まだ13話まで続けるの? ストーリー面では、モノローグ素描でメチャクチャな駆け足だが、ぎりぎり要点は押さえているのがになかなかにくい(※たぶん漫画版の最後まで行く。漫画8冊分を1クールで走りきるとは……)。作画については、各キャラの表情をはっきり表出してくれている。破綻を怖がって取り澄ました萌え作画よりもむしろ、このくらいはっちゃけた表情で描いてくれる方が良い。背後のモブメイドたちを頑張って描いていたり(※ただしスライド移動を多用)、いろいろ手を掛けているのは見て取れる。「全体がチープなだけに、かえってどこに注力しているかがはっきり見て取れる」というのが、不思議に面白い体験になっている。
 そして羊宮妃那ヴォイスを耳にインストール完了。芝居も台本の意味をきちんと掴んでいるし、声色のツヤには明瞭な個性と特別なオーラがある。ついでに『小市民シリーズ』(1期)も聴き返してみたが、うむ、これは良い役者さん。信頼してついて行けるクリエイターだと思う。春アニメの『ある魔女』もレギュラー出演するようだし、せっかくだから観ようかな……。

 ※4月以降の春アニメについては、別ページに書いていくことにする。


 海外ガールキットの「GALAHAD」がイエサブ店頭に出ていたので、つい買ってしまった。パーツ構成と構造表現をチェックしているところだが、うーん、モデラーとして手を加えられるところが少ない。いや、それはそれで良いことなんだけど。トップコートも不要そうだし、ごく一部にスミ入れを施すくらい? シンプルな黒-白-金のカラーリングなので、下手に色を追加すると、全体の色調を崩して悪目立ちしてしまいかねない。例えば、頭髪を濃いめのグレーで塗装してワンポイントの色彩を足したら、全体が引き締まるかも。
 翼のように広がるエネルギー波のクリアパーツは、偏光メッキを施してあるようで、キラキラと輝くのがたいへん魅力的。偏光メッキは、FAG「フレズヴェルク・アーテル」などにも採用例がある。ツヤありパールコートなどでも擬似的に再現できるが、反射光の彩りの豊かさと透明度の確保がまるで比較にならないレベルなので、あらかじめ高品質なメッキ塗装をしてくれるのはありがたい。


 筆塗りのムラ回避は、教科書的には「薄塗りを重ねる」なのだけど、私自身は「ぼってり塗料を乗せてしまって、乾くに任せる」のが多い。そうすれば、筆の動きによる表面の荒れ(凹凸)を防げるし、ツヤ有りやメタルカラーの場合は特に効果が高い(※つまりカーモデルでこってりと吹き付け塗装するのと同じ発想)。
 そもそも塗りムラの原因は、塗り重ねることで塗膜の厚みに凸凹ができることなので、「筆で撫でる回数を最小化しよう」というアプローチで、こういうやり方になってきた。もう一つの理由は、「何度も薄塗りを重ねるのは面倒だし、繰り返すごとにミスの可能性が上がる」という考慮。例えば、細部に差し色を入れるくらいならば、簡単かつ確実な対処の一つだと思っている。水性塗料だと、厚みの分だけ塗膜が頑丈になる(削れにくい)というのもある。
  もっとも、厚塗りにもデメリットや問題はある。例えば、「グラデーション塗装には使えない」、「広い面にも、モールドの多い箇所にも、どちらにも適さない」、「乾燥のさせ方(表面の収縮の仕方)によっては失敗する」、「乾燥に時間が掛かる(埃が付着するリスクもある)」、「塗膜が厚くなるので、関節部などの干渉が激しくなる(擦れないようにクリアランス調整が必要になることも)」、「発色の弱い(=透けやすい)色では隠蔽力が低いまま(※薄塗りを重ねる方が良い)」、等々。
 私の模型制作スタイルは、「出来映えは70点台でいいから、特定の作業に時間を取りすぎず、手早くきれいに完成させたい」という特殊な価値観で出来ているので、あまり一般的ではないと思う。だから、横着して部分塗装で済ませることも多い。いや、まあ、艦船のエッチングパーツ取り付けにじっくり20時間掛けたりすることもあるし、頑張って筆で薄塗りを重ねていくこともあるけど。


 漫画/アニメ界隈でも、そろそろ本格的に中年男性ものが増えてきたのかな。今日のジュンク堂で目にした漫画新刊コーナーでも、「アラ○ォー」「おっ○ん」を冠したタイトルがたしか5点ほどあった。エンタメとはそういうもので構わないし、これまで不可視化されてきた社会的属性に光が当てられるようになるのは良いけれど、まあ、多少モヤモヤするところもある(※同様に、中高年女性主人公も増えてくるかもしれない。高齢女性だと『海が走るエンドロール』があるけれど、漫画分野ではまだまだ珍しい)。


 神楽シリーズ『環』も購入。たまに新作を買って数時間プレイしてクリアまで楽しむくらいであれば、カジュアルに続けていける。フルプライス級も買っているが、なかなかプレイするのが……。


 3月の家計簿は誤差812円。領収書の出ない出費(自販機など)もあるから、多少のズレは容認している。
 ちなみに、趣味の店頭支出はできるだけ現金払いにしている。ポイントカードはほぼ不使用。会員ポイントなどを付けた方が割が良いのは分かるし、電子決済にもメリットがあるのは分かるけれど、個人的な便益考慮、お店側の事情、社会的な制度評価から、現金派のスタンスを選んでいる。そんなに多額の出費はしていないし。


 だらけず休まず遊び続けろ私! ということで、ガールプラモ「GALAHAD」を徹夜で完成させた(※スミ入れのみ)。パーツ精度は低めの部類だが、組み立てには問題無い(※微妙な個体差もあると思うので、一概には言えない)。四肢などの構造はやや古めかしいし(2021年くらいの水準)、説明書等にも誤指示があるが、ガール系の新規メーカーとしては許容範囲内。
 また、フラフラ可動する外部装甲が多いわりに、それらをつなぐジョイントが細いので、いささか不安定に感じる。それらは頑丈なPOM製パーツではあるのだが、強度には限界があるので、もう少し太いシャフトを使ってくれる方がありがたい。POMパーツは塗装もできないし。総じて、可動に干渉するパーツが多く、可動範囲は小さめでポージングはかなり限られる。
 キット構成は、「素体1つ」+「武装1つ」+「前腕と脛下の差分パーツ(白竜形態/騎士形態)」+「武装(大剣1つ、背面の羽根、布製マント)」+「台座」。剣1本だけなのは寂しいが、大きなキラキラ翼だけで十分元は取れるので良しとしよう。
 全体として、オリジナリティのあるキャラデザを目指しているのは好印象だが、全体のクオリティはちょっと粗があるという感じ。つまり、「模型初級者には難しいが、経験のあるガール系モデラーにとっては、クールで派手なデザインに一定の魅力がある」といったところに落ち着きそう。メーカーとキットの個性をうち出すことには成功している。個人的には、目の据わった三白眼ガールというだけで十分満足。

Animester (Animaster)の「White Dragon Knight: Galahad」。大きく広がるエネルギー波は、このクリアブルー版と偏光クリア版の2種類が同梱されている。後者の方がキラキラが美しいのだが、撮影では写りにくい。頭髪は濃いめの色で塗装。
同時にこれも制作していた。PLUM「シルバーホーク(2Pカラー)」。シューティングゲーム『ダライアス(Darius)』の自機。STGの機体は、わりとプラモデル化されている。
三角形のシルエットがきれいだし、内部のメカディテールも隙間からチラ見えする。パーツ分割による色分けはほぼこのままだが、全塗装したうえで細部のモールドに色を足した。