2025/04/01

2025年4月の雑記

 2025年4月の雑記。

 04/05(Sat)

 4月アニメ、『未ル』第1話は宇宙デブリ回収業者の話。
 LinQ社によるフル3Dアニメで、映像としてはあまり洗練されない。ディテール面では、様々な宇宙施設や機械類をモデリングしているのは見て取れるが、効果的に見せられているとは言いがたいし、洋画大作には見劣りするクオリティだし、ストーリーもありがちだし、劇伴演出も平板。うーん。
 今後は、「OPは共有」+「各話はオムニバス風に自由なつながりで」+「早見沙織ヴォイスのロボット『未ル』が毎回登場」+「バタフライエフェクトが取り入れられる」といった形で行くのだろうか? ナレーション少女との関連は、今のところ不明。ちなみに、産業機械メーカーYANMARが主導している企画なので、マスコットキャラがこっそり登場している。

 『鬼人幻燈抄』第1話は54分の長尺。1830年代の話で、これは本編(現代?)に対するプレストーリーに当たるようだ。鬼の一族との間の伝奇因縁物語になると思われる。
 映像演出は、無難な出来。実写の時代劇などと比べると、その都度の時代特有の雰囲気を表現するのが、アニメにはまだ難しいようだ。これは知見とノウハウの蓄積の問題なので、じきに優れた時代アニメも作れると思うが……。例えば、実写映画ではモブを大量に登場させやすいのに対して(※もちろんそれはそれでコストが掛かるけれど)、一般的なクール制アニメの企画規模ではモブキャラを動かしまくって市井の賑わいを描くのが難しい。
 ともあれ、これも早見氏レギュラー出演になりそうなので、期待しておく。まさかとは思うけど、江戸明治大正昭和と各時代で早見ヒロインが毎回ちょんぱされて終わるというオモシロ展開じゃないでしょうね……(※最後に登場した平成ヒロインが羊宮氏だったので、早見氏は今回だけという可能性もある)。まあ、『久遠の絆』みたいなものだと思って視聴しよう。

そういえば、『ジェネリックロマンス』は原作漫画を途中まで読んでいたが、アニメ版は(声優陣に興味が無いので)視野の外だった。背景美術の出来が良いならば視聴してみるかも。


 遅ればせながら『神楽創世記:環』もプレイ。じわじわ値上げして、価格面ではそろそろ割高感が出てきたが、逢坂菜乃花氏が良い芝居をされている。アダルトシーンはCGだけを見たが、構図がきれいにまとまっていて奥行き感もあるし、バストに指が沈んでいるところの質感なども良く描けている。


FAG「出雲 as いずも」に手を加えて、ようやく完成。艦番号はアシタ社の汎用デカール。白線は鉄道模型の極細テープ。各部の穴塞ぎはMSG。

 鉄道模型のパーツやツールは、「高額だけどクオリティは今一つ」という印象で、あまり好みではないが、まあ仕方ない。品質を求めるならばHASEGAWAの極薄シートから切り出す方がよいと思うが、今回はイージーに済ませた。




 04/01(Tue)

 アニメ『通販』第12話……もう4月になるのに、まだ13話まで続けるの? ストーリー面では、モノローグ素描でメチャクチャな駆け足だが、ぎりぎり要点は押さえているのがになかなかにくい(※たぶん漫画版の最後まで行く。漫画8冊分を1クールで走りきるとは……)。作画については、各キャラの表情をはっきり表出してくれている。破綻を怖がって取り澄ました萌え作画よりもむしろ、このくらいはっちゃけた表情で描いてくれる方が良い。背後のモブメイドたちを頑張って描いていたり(※ただしスライド移動を多用)、いろいろ手を掛けているのは見て取れる。「全体がチープなだけに、かえってどこに注力しているかがはっきり見て取れる」というのが、不思議に面白い体験になっている。
 そして羊宮妃那ヴォイスを耳にインストール完了。芝居も台本の意味をきちんと掴んでいるし、声色のツヤには明瞭な個性と特別なオーラがある。ついでに『小市民シリーズ』(1期)も聴き返してみたが、うむ、これは良い役者さん。信頼してついて行けるクリエイターだと思う。春アニメの『ある魔女』もレギュラー出演するようだし、せっかくだから観ようかな……。

 というわけで、アニメ版『ある魔女』第1話を配信視聴。劇伴も序盤映像も主演(青山吉能氏)も、跳ねるようにリズミカルな躍動感があり、なかなか好印象。ストーリーは、死の呪いを解くために人々の喜びの感情の魔力結晶を集めるというもので、どことなく名作劇場めいた雰囲気もありつつ、デフォルメ表情を多用する軽みもある。作画は穏健だが、これなら見続けていって良さそう。
 監督の濁川敦氏は、キャリアの長いクリエイターで、『恋愛暴君』(2017)では青山氏を主演級で起用されているというご縁もある。さらに大久保氏@『ビーストテイマー』、花井氏@『異世界ゆるり』にも、監督作の出演経験者がいる。


 海外ガールキットの「GALAHAD」がイエサブ店頭に出ていたので、つい買ってしまった。パーツ構成と構造表現をチェックしているところだが、うーん、モデラーとして手を加えられるところが少ない。いや、それはそれで良いことなんだけど。トップコートも不要そうだし、ごく一部にスミ入れを施すくらい? シンプルな黒-白-金のカラーリングなので、下手に色を追加すると、全体の色調を崩して悪目立ちしてしまいかねない。例えば、頭髪を濃いめのグレーで塗装してワンポイントの色彩を足したら、全体が引き締まるかも。
 翼のように広がるエネルギー波のクリアパーツは、偏光メッキを施してあるようで、キラキラと輝くのがたいへん魅力的。偏光メッキは、FAG「フレズヴェルク・アーテル」などにも採用例がある。ツヤありパールコートなどでも擬似的に再現できるが、反射光の彩りの豊かさと透明度の確保がまるで比較にならないレベルなので、あらかじめ高品質なメッキ塗装をしてくれるのはありがたい。


 筆塗りのムラ回避は、教科書的には「薄塗りを重ねる」なのだけど、私自身は「ぼってり塗料を乗せてしまって、乾くに任せる」のが多い。そうすれば、筆の動きによる表面の荒れ(凹凸)を防げるし、ツヤ有りやメタルカラーの場合は特に効果が高い(※つまりカーモデルでこってりと吹き付け塗装するのと同じ発想)。
 そもそも塗りムラの原因は、塗り重ねることで塗膜の厚みに凸凹ができることなので、「筆で撫でる回数を最小化しよう」というアプローチで、こういうやり方になってきた。もう一つの理由は、「何度も薄塗りを重ねるのは面倒だし、繰り返すごとにミスの可能性が上がる」という考慮。例えば、細部に差し色を入れるくらいならば、簡単かつ確実な対処の一つだと思っている。水性塗料だと、厚みの分だけ塗膜が頑丈になる(削れにくい)というのもある。
  もっとも、厚塗りにもデメリットや問題はある。例えば、「グラデーション塗装には使えない」、「広い面にも、モールドの多い箇所にも、どちらにも適さない」、「乾燥のさせ方(表面の収縮の仕方)によっては失敗する」、「乾燥に時間が掛かる(埃が付着するリスクもある)」、「塗膜が厚くなるので、関節部などの干渉が激しくなる(擦れないようにクリアランス調整が必要になることも)」、「発色の弱い(=透けやすい)色では隠蔽力が低いまま(※薄塗りを重ねる方が良い)」、等々。
 私の模型制作スタイルは、「出来映えは70点台でいいから、特定の作業に時間を取りすぎず、手早くきれいに完成させたい」という特殊な価値観で出来ているので、あまり一般的ではないと思う。だから、横着して部分塗装で済ませることも多い。いや、まあ、艦船のエッチングパーツ取り付けにじっくり20時間掛けたりすることもあるし、頑張って筆で薄塗りを重ねていくこともあるけど。


 漫画/アニメ界隈でも、そろそろ本格的に中年男性ものが増えてきたのかな。今日のジュンク堂で目にした漫画新刊コーナーでも、「アラ○ォー」「おっ○ん」を冠したタイトルがたしか5点ほどあった。エンタメとはそういうもので構わないし、これまで不可視化されてきた社会的属性に光が当てられるようになるのは良いけれど、まあ、多少モヤモヤするところもある(※同様に、中高年女性主人公も増えてくるかもしれない。高齢女性だと『海が走るエンドロール』があるけれど、漫画分野ではまだまだ珍しい)。


 神楽シリーズ『環』も購入。たまに新作を買って数時間プレイしてクリアまで楽しむくらいであれば、カジュアルに続けていける。フルプライス級も買っているが、なかなかプレイするのが……。


 3月の家計簿は誤差812円。領収書の出ない出費(自販機など)もあるから、多少のズレは容認している。
 ちなみに、趣味の店頭支出はできるだけ現金払いにしている。ポイントカードはほぼ不使用。会員ポイントなどを付けた方が割が良いのは分かるし、電子決済にもメリットがあるのは分かるけれど、個人的な便益考慮、お店側の事情、社会的な制度評価から、現金派のスタンスを選んでいる。そんなに多額の出費はしていないし。


 だらけず休まず遊び続けろ私! ということで、ガールプラモ「GALAHAD」を徹夜で完成させた(※スミ入れのみ)。パーツ精度は低めの部類だが、組み立てには問題無い(※微妙な個体差もあると思うので、一概には言えない)。四肢などの構造はやや古めかしいし(2021年くらいの水準)、説明書等にも誤指示があるが、ガール系の新規メーカーとしては許容範囲内。
 また、フラフラ可動する外部装甲が多いわりに、それらをつなぐジョイントが細いので、いささか不安定に感じる。それらは頑丈なPOM製パーツではあるのだが、強度には限界があるので、もう少し太いシャフトを使ってくれる方がありがたい。POMパーツは塗装もできないし。総じて、可動に干渉するパーツが多く、可動範囲は小さめでポージングはかなり限られる。
 キット構成は、「素体1つ」+「武装1つ」+「前腕と脛下の差分パーツ(白竜形態/騎士形態)」+「武装(大剣1つ、背面の羽根、布製マント)」+「台座」。剣1本だけなのは寂しいが、大きなキラキラ翼だけで十分元は取れるので良しとしよう。
 全体として、オリジナリティのあるキャラデザを目指しているのは好印象だが、全体のクオリティはちょっと粗があるという感じ。つまり、「模型初級者には難しいが、経験のあるガール系モデラーにとっては、クールで派手なデザインに一定の魅力がある」といったところに落ち着きそう。メーカーとキットの個性をうち出すことには成功している。個人的には、目の据わった三白眼ガールというだけで十分満足。

Animester (Animaster)の「White Dragon Knight: Galahad」。大きく広がるエネルギー波は、このクリアブルー版と偏光クリア版の2種類が同梱されている。後者の方がキラキラが美しいのだが、撮影では写りにくい。頭髪は濃いめの色で塗装。
同時にこれも制作していた。PLUM「シルバーホーク(2Pカラー)」。シューティングゲーム『ダライアス(Darius)』の自機。STGの機体は、わりとプラモデル化されている。
三角形のシルエットがきれいだし、内部のメカディテールも隙間からチラ見えする。パーツ分割による色分けはほぼこのままだが、全塗装したうえで細部のモールドに色を足した。