2026/05/11

2026年5月の雑記

 2026年5月の雑記。

 05/18(Mon)

 最近、アニメ系のwebラジオをいくつか聴いてみたけど、出演声優たちが各回の内容について具体的に掘り下げた話をしていたり、お互いの役についての演技論を語ったりしているのが、わりと新鮮
に感じる。それどころか、オーディションに関する内幕話も――例えば、どのキャラでオーディションを受けたかなどを――堂々と話題にしているのに、びっくりさせられる。

 昔の世代(80年代生まれ以前?)は、「未熟な役者が偉そうに芝居論を語るべきではない」とか、「芝居そのもので聞き手を納得させるべきであって、後からの説明でフォローするのは逃げだ」といった気風が強かったようで、フリートークやwebラジオでも、作品のディテールや自身の芝居やについては禁欲的であるというのが普通だった(※それでも沢城氏とかは「キャラクターが歩くときのテンポと呼吸まで想像しながら役を作っています」などと、芝居のデリカシーに触れる話もしていた)。あるいは、webラジオで演技論になるときも、「こういうことを聞いちゃっていいのか分からないんですけど……」と控えめに断ってから、芝居のアプローチの話に入っていくくらいだった。……いや、私が聴いてきたのはごく一部だから、それに当てはまらない例も少なくないだろうけど(※「胃~之煮」のように親密な役者同士のプライヴェートラジオでは、時折そういう話題に踏み込んだりしていた)。

 最近では、例えば『上伊那ぼたん』のアフタートークでも、「この場面があのシーンにつながるんだよね」とか、「この状況での、このキャラの心情は~」といったようなことを、衒いもなく躊躇もなく、どんどん語っている。時代が変わった、世代が変わった、ということなのだろうけど、また同時に、本気で芝居のことを考えている役者たちが正当にも頭角を現してきているということでもある(※10年代あたりは、通り一遍で薄っぺらいコメントをするだけのアイドル声優が多かったので……)。

 (※ちなみに「音泉」サイトは絶対に開かない。リスナーからのセクハラメールや出演声優を馬鹿にするメールをぶっ通しでラジオ採用しているようなところなので。)


 現代の商業主義的な「消費するのが良いオタクだ」というイデオロギーや、「グッズを買い集めることでファンとしての自己表現をする」(※とりわけ女性向けに顕著)のような風潮にはうんざりしている。しかしその一方で、大昔(80年代以前?)のマニアたちの間に存在した、「ただ消費するしか能のない奴らには何の価値もない、優れたものを創作し発信していなければ趣味人に値しない」というマッチョなエリート主義思考も(※現在でも明らかにそういう発想に立脚している有名クリエイターはいる)、それはそれで私はまったく受け付けなかった。
 その中間の、程良いところにいたかったのだが、それは歴史的に見ても90年代後半から00年代前半、つまりM事件のトラウマをようやく脱した時期から、アイドルグループが進出してきた時期までの、ごく短い端境期にすぎなかった。

2026/05/09

漫画雑話(2026年5月)

 2026年5月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。
 まだ先月分の新刊も読み切っていないけど、まあ仕方ない。

●新規作品。
 やぶら『ロブレイブ』第1巻(講談社、1-4話)。第1話で、大ネタのどんでん返しと主人公の最終目的をきれいに提示し、2-3話で最初のエピソードを知略バトルで乗り切って、そして第4話ではミドルレベルの目標に挑ませつつ、改めて主人公のバックグラウンドに絡めた衝撃展開を出すといった具合に、いかにも教科書的にきれいな模範的ストーリー運びをしている……少々あからさまなくらいに。とはいえ、小柄(ショタ外見)主人公と、大柄なオーガヒロインという対比はいかにも今風で魅力的だし、虐げられる少数民族(オーガやドワーフなど、人類以外の種族)を解放するというストレートさも好ましい。作画と演出も、きちんと造形されている。ひとまず作者の力量に期待して、付いていこう(これが初の商業連載のようだ。優れた新人がどんどん現れてくるなあ)。
 月結草(つゆくさ)『暗殺者は不死の魔女を殺したい』第1巻(OVERLAP/ガルド、原作あり、1-5話)。森の中に隠れ棲む不死の女性と、それを(救済するために)殺してあげようとする青年の物語になるようだが、この第1巻のうちは、最初のおねショタ時代をじっくり描き続けている。やったね! 言い換えれば、孤児の少年を拾って育てるという、ちょっと風変わりな二人の日常生活の同居風景をのんびり描いている。ドラマティックな悲劇性を前面に出すわけではなく、かといってお色気コメディになるわけでもなく、スローライフ路線というほどでもないようだ。どういう方向性になるのかはまだ分からないが、温和で整った絵柄は親しみやすいし、しばらく付き合っていこう。漫画家は、女性向けの商業アンソロコミックにいくつか参加しており、単著としてはこれが3冊目(?)のようだ。
 夏野なえ『魔王さまに教えてあげる』第1巻(一迅社、1-5話)。主人公の女性は、幼時に迫害を受けて魔王の森に入り込み、そこで心優しく温和な魔族王子とスローライフ的に同居しているが、彼女自身はいまだに迫害者への復讐を考えているというシチュエーション。角の生えた褐色肌オリエンタル王子様との田舎同居生活ドリームに、格差カップルのロマンス、しかしその一方で女性主人公の方が主体的に振舞おうとしつつ自身の境遇に悩むアイデンティティ物語、さらに人間族と魔族の対立状況の中で政治的に利用されそうになるサスペンスと、かなり多面的な要素がどっさり投入されている。芯のある主人公の表情表現を初めとして、絵はなかなか良いし、次巻が出たら買おう。作者はこれまで、オンラインベースで3本の連載をしてきたようだ(※いずれも女性向け)。


●カジュアル買い、買い足しなど。
 和サン(かのう・さん)『復讐は合法的に』(原作あり、一迅社)は、第2巻が新刊で、表紙の丸眼鏡少女に惹かれて第1巻ともども購入してみた(1-6話/7-12話)。私的な復讐を請け負う弁護士の話で、1冊につき1エピソードくらいでオムニバス的に進むようだ。復讐代行ものとしては、幸いにもそれほど下品ではなく(※露悪的な「スカッと」系はさすがに嫌だ)、また作画と演出も水準は高いのだが、相手を陥れる手段がみみっちいし、それでいてリアルに実行できてしまいそうなネタもあるのがかなりモヤッとする。ちなみに、作者はこれが初の商業連載のようだ。
 ますやまある『白鳥運子(しらとり・かずこ)は31画』(原作あり、講談社)。これも第2巻表紙の眼鏡キャラに興味を持って、第1巻と一緒に購入した(1-5話/6-14話)。画数判断で自分はラッキーだと信じて全力で生きようとしている不幸な女性が、犯罪に巻き込まれる(手を下してしまった)クライムサスペンス。主人公の立ち回りがまずくて状況をしばしば悪化させてしまうスリルも、キャラクター設定によってあらかじめ正当化されている。登場人物たちの激しい表情も、手描き感の強いパワフルな作画も、たいへん魅力的。ただし、次巻で完結するようだ。作者は、くらげバンチなどでいくつかの読み切りを公表しており、これが初連載……って、あっ、あのモデラー女性を描いた「熱帯夜」の作者さんだったのか。
 藤村あゆみ『森の端っこのちび魔女さん』第2巻(TOブックス、原作あり、5-10話)。森の民の高度な医術-衛生知識を持った主人公たち(母娘)が、父親公爵の城に呼ばれるが、そこで政争に巻き込まれて大変なことになっているようだ。シリアス寄りの展開と、健気で頑張り屋な主人公少女のコントラストが趣深い。第1巻も、店頭で探して買っておこう。漫画家は、00年代初頭から通算4作の連載を手がけてきたベテランで、本作が5つめになる。


●続刊等。

 石沢庸介『第七王子』第23巻(189-195話)。ボスキャラのベイダー戦と、主人公キャラの復活、さらに兄キャラのグレードアップを描いている。パワフルなバトル描写と、それを支える心情表現の鮮やかさは相変わらず素晴らしい。
 星野真『竜送りのイサギ』第7巻(41-48話)。身を寄せた州都で、文字通りの壊滅的な自然災害が発生する。災害救助描写の生々しい悲惨さは、ほとんど現代的な切実さがある。また、それに関わって一国全土に広がった政治的-軍事的抗争が露わになった。これまではミクロなエピソードが多くて大状況が把握しづらかったが、綱渡りの緊張状態がまさかここまで深刻だったとは。さらに終盤には主人公の剣戟バトルシーンがあるが、これも本作のここまでの描写の蓄積の上に、主人公が置かれてきた境遇上の困難と、それに伴う異様な切迫感、そしてそれを引き受ける覚悟の勁烈さが印象的に描かれる。
 巖本英利『異世界バトルロイヤル』第6巻(29-33話)。今巻も、ポロリどころではなく堂々と放り出しまくっているが、作風が迫力重視のスーパーバトルもので、コマ絵もザクザク描いているので、ちっともエr…こほん。ストーリー面では、黒幕がはっきりしてきたところだが、まだ先は長そう。

2026/05/03

アニメ雑記(2026年5月)

 2026年5月の新作アニメ感想。今のところ、『淡島百景』『上伊那ぼたん』『カナン様』『自称悪役令嬢』を視聴中。『鑑定士』『姫騎士』『楠木邸』は飽きたのでおしまい。最終的に、普段通りの4本にまで絞れてきたのは、良いのか悪いのか……。
 きちんと観ると決めた作品は、各話を複数回視聴して、映像演出と音声のデリカシーをそれぞれ集中して追っていき、スクショも撮りまくるので、多数のタイトルに手を出している余裕は無くなる(※さらに言うと、今期は繰り返し視聴のきつい作品も多いのだけど。キャストが今一つだったり、ストーリーが重苦しすぎたり……)。


●『淡島百景』
 第4話。今回は、外部からの視点かな(辞職したパートナー、学生の両親、そして男性ファン)。前話の厳しさから一転して温かなエピソードが続き、落差が大きいが、こういうのもありか。作画に関しては、イメージシーンの背景には、なまじのアニメーションよりも大変そうな動画装飾があって驚かされる。

 第5話は、新興宗教一家の少女と、憧れの先達に対する思いが辿っていく道筋の素描の2本立て。どちらもモノローグ主体で進むエピソードで、前者は長縄まりあ氏が主人公を演じており(気づかなかった……)、後者の短い話は花澤氏がリードして、屈折の多い物語の中へ見事に引き込んでくれた。

 第6話は、普段以上の枚数を使っているようで、これまでのエピソードからの再登場も含めて、中盤のクライマックスに相応しく重層的な――そして重苦しい苦味のある――物語になった。芸道を目指す学校にまつわる夢と悔恨と執着と憧れと妬心とその他諸々を、抑制の利いたデリケートな芝居とともにじっくり聴かせてくれる。ただし、とりわけ序盤進行はザッピングが激しすぎるし、24分の尺に詰め込みすぎのきらいもある。
 演出面では、年代やキャラクターが入れ替わっていきつつも、特定の学校というロケーションをずっと維持しているので、場所そのもののインパクトが強まるだけでなく、二重写しの重みも増していくし、変化や相違のコントラストも際立つ。ただし、「階段」で「怪談」というのは、意図されているのかどうか……。
 伊吹たちの世代には、いじめの事実があり、彼女は今もそれを深く悔いている。そして、伊吹が教師を務めている現在の堀内たちの世代――最初と最後に描かれて、今回のエピソード全体の枠を成している――にも、それは起きかけているのだが、最終的に堀内はいじめを振り払っていく……ように描いているが、あくまで一瞬の素描的シーンなのでそれが本当に解決されるかどうかは濁されているというビターな暗示的描写。というか、人物相関図を見ないと、堀内が現代世代であることもなかなか分からないというのは、ちょっと不親切かもしれない。
 固定キャラの物語ではなくオムニバス風に様々なキャラクターが出入りしているし、そのうえ年齢の変化もするので同一人物かどうかの判別もしばしば困難になる(※声で分かる場合もあるけど)。小説であれば、地の文などで名前を表示することによって識別の手がかりを提供できるのだが、アニメ媒体だとそれも出来ない(※テロップを挿入するのは映像的な速度感や重層性を妨げるのでたぶん無理)。せめて時代ごとに制服デザインを変えるくらいはしても良かったのでは……。
 今回登場の「押上」を演じているのは、福圓美里氏。


●『上伊那ぼたん』
 第5話。構図遊びがたいへん楽しい。遠近を強調したレイアウト、角度の付いたアングル、そして明暗のコントラスト、等々。今回の絵コンテ&演出は戸澤俊太郎氏。前話(第4話)でも絵コンテを務めていた(前話の演出は牧野秀則氏)。

 第6話。河瀬氏演じる台湾出身の新キャラが登場。前半はカメラの動きが物珍しく、やけに広いパンニングや、広がりのあるズーミングを連続させている。ちょっと古い映像センス(10年代以前?)をあえて使っているようにも感じる。
 しかしストーリー面では、相変わらず雑な百合もどきのままで、台詞回しも総じて凡庸で浅い。心情の襞を繊細精密に掘り下げて描くのと、ただ匂わせシーンを並べるのは、全然違うのよ……(※ただし、前回の「酒は共有しないが、タバコの間接キスだけはしてやる」というのは、小道具を上手く使っていた)。洞窟内の風景は、さすがにロケハンの成果できれいだが、ストーリー上の意味づけが弱すぎる。後半の民宿パートも、室内のディテールが単なる現実模倣のように見えて、ディテールの面白味が乏しい。
 ED映像が、まるでCパートのような位置づけになっている……。


●『カナン様はあくまでチョロい』
 第5話は、聖女キャラの登場。今どき珍しいほどの勢い任せのスラップスティックのスピード感は、これはこれで楽しい。程良くデフォルメの利いた瞬間的な動画表現や、路上を暴走するシークエンスの大胆なアニメーションなど、見どころも多い。キャラクターの頭のネジの外し方も面白く、カップルの手つなぎを「ファーストホールド」と呼称するなど、台詞回しにも意外性がある。
 聖女「ジャンヌ」役は鈴代氏。視聴中は気づかなかったが、奇抜なキャラクターをクリアカットに造形する手腕はさすが。なお、OP映像を見るに、これからさらに何人も奇人キャラが出てくるようだ。保健室の喫煙者キャラは小林ゆう氏。
 このしよーもないドタバタを釣瓶打ちにする感触は、『キルミーベイベー』をちょっと思い出す。

 第6話。冒頭はちょっと絵が生硬に見えたが、そこからカップル二人のウブな内心の駆け引きにひたすら集中し、ロマンティックな一日の物語に拡大してみせた(※その一方で、電柱に登るメイドという、やたら尖った珍風景も挿入している)。今回の絵コンテ&演出は鈴木真彦氏。

 第7話。前半は、脚本もコンテも退屈。キャラの表情の切り返しカットをベタベタつなぐだけで平板にだし、益荒男(※苗字)の変態化も、キャラ変化の面白味を引き出せていない。メイドキャラのモノローグ説明台詞も、見せ方として上手くない。
 しかし後半はいくらか個性が出てくる。999ならぬ666鉄道のユーモラスな造形から、尿意を我慢するキャクラターたちの多彩な表情まで、ユニークな魅力が感じられた。それでも、けっして上手いとは言いがたいけれど。
 聖女キャラは、前回はただの埋め草シーンのサブキャラ扱い、そして今回は単なる取り巻き同行者と、あっという間につまらない存在になった。突出したおばかキャラは言動が目立ちすぎるので、原作者にとっても扱いづらかったのだろうか。


『鑑定士(仮)』
 第5話。心底つまらない内容になってきた。間(ま)の取り方がおかしくて、声だけでは保たないレベルで映像進行がダレている。半ズボン姿のショタ主人公をたくさん拝めたのは良いんだけど、良いんだけど……そこは良かったんだけど、ね……。


●『自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。』
 第5話。男性主人公サイドの心情にフォーカスしつつ、水平から傾斜したカメラや奥行きを強調したレイアウトで、静かな緊張感とひそかな困惑を巧みに視覚化して、二人の運命的な悲恋状況とすれ違いの深刻さを表現している。絵コンテは大宅光子氏、演出は上野謙矢氏。どちらも本作では初の起用。脚本は、これまで全ての話数を井上亜樹子氏が担当されている。最後まで完全単独脚本でやり通すのかな。

 第6話は、中ボス的な悪人を吊し上げるエピソード。映像的にも美しいカットが多数現れる。絵コンテは、ロマのフ比嘉氏という、ちょっと珍しい起用。どうしてこの作品に?
 男性向け(一般)と女性向けの大きな違いとして、悪人の造形や位置づけが決定的に異なるように見受けられる。前者では、悪役も強くてしばしば格好良い。言うなれば、打ち倒して主人公の価値を証明できるくらいの存在感が求められるのだろう。それに対して後者はしばしば、悪役を徹底的に反価値的なものと見做す。つまり、醜悪な外見を持ち、卑しい本性を露呈させ、そして叩きのめされて追い出されるのが当然の愚物として描かれる。前者のような少年漫画的マチズモが良いとは言わないが、後者のナルシシズムと差別主義的スタンスの混じり合った雰囲気は、個人的に非常にきつい。今回のようなリンチ的断罪シーンには、素直に乗ってそれをカタルシスとして楽しんでしまうことを躊躇せざるを得ない。
 ともあれ本作の基軸には、ヒロインがひたすら純朴で健気で、それでいて自ら不幸に突き進んでいく哀しさもあり、それに対して男性主人公の側がそれを十分には理解できず(※ゲーム世界の都合というメタレベルの理屈は、ゲーム内存在にすぎない彼にとっては、本質的に不可解な観念だ)、傍観者にならざるを得ないもどかしさと、それを突破するドラマティックな転換がたいへん魅力的なシチュエーションになっている。コンセプト設計がとても上手い。
 今回の悪人キャラを演じているのは、茜屋日海夏氏……えーと、あっ、『終末のイゼッタ』(2016)の主人公か! アニメ畑では近年出演が少ないが、舞台化作品などで精力的に活躍しておられるようだ。

 第7話。一足飛びにポンポンと時間経過するのがちょっと面白いが、次回が(ゲームシナリオとして予定された)クライマックスになるようだ……まだ5話も残っているのに、イベント進行が早すぎないのか? 演出面では、悲壮感のあるクラシック寄りの劇伴に、止め絵主体でじっくりと心情を描き出すモノローグ、さらに今回はギスギス展開まで持ち込んできた。主人公の懊悩とともに空が曇っていく演出なども、教科書的ではあるが効果的に用いられている(※たぶん原作の一人称小説ではやりにくい表現だから、おそらくはアニメ版の絵コンテによる創意と思量される。絵コンテは、「さとうふみかず」氏、演出は)。
 こうしたモノローグ基軸の物語は、音声芝居が付くことによって、表面上の台詞とは異なる真情を明確に示唆することができるし、表情アニメーションの微細な変化や、レイアウトによる意味づけもそれを下支えする。今回は、ドレスの色を巡る会話で、二人の距離感を表現するという場面もあった。映像媒体にする意義のある作品だと思う。さらに、物語の進行とともにキャラクターたちが年単位で成長していくのだが、これまでは天真爛漫な少女の暴走的な悩みだったものが、今回は悲痛で大人びた苦悩の表情へと変化してきた。こうした成長の変化とデリカシーをコントロールしているキャラデザ&作画スタッフも、なかなか優秀だと思う。

2026/04/24

2026年4月の雑記

 2026年4月の雑記。

2026/04/23

漫画雑話(2026年4月)

 2026年4月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。

2026/04/04

『透明男と人間女』原作漫画とアニメ版の比較

 岩飛猫氏による原作は、背景をターコイズブルーに塗ったユニークな二色漫画で、欄外の作者コメントなども含めて読み応えがあるが、瀬田光穂監督(シリーズ構成と全話脚本も担当)によるアニメ版は、そこからさらに様々なディテールを追加し、また、原作のエピソードを巧みに組み替えることによってクール制のアニメ媒体としてのクオリティを高めている。
 本稿では、アニメ版の各話について、原作の対応箇所とアニメ版の追加要素などを、筆者の気づいた範囲で書き留めておく。もちろん、視聴覚演出や画面レイアウト、色彩設定、音響表現、そして台詞の細部については、違ってくるのが当然なので基本的に省略し、大きな変更点について言及するにとどめる。

2026/04/01

アニメ雑記(2026年4月)

 2026年4月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 さしあたりクオリティ評価を点数としてつけてみる。

2026/03/24

2026年3月の雑記

 2026年3月の雑記。

 03/29(Sun)

 春アニメのメモ(五十音順)。基本的に、50%以上の期待をしているタイトルのみ記載する。60%以上のタイトルは、ひとまず視聴してみるつもり。

タイトル期待の度合い、注目点など。
『淡島百景』期待の度合いは75% : 方向性には興味があるが、PVを観たかぎりでは、演出の力足らず、空転しそうな気配もある。キャストはおおむね良いが、主演の中林氏はこれが初レギュラーのようだ。制作はマッドハウス。
『異世界のんびり農家2』70% : 第1期は上手くまとめていたが、原作はここからどんどんキャラが増えてストーリーが散漫になっていくのでかなり不安。キャストも、たまにひどいのが混じってくる。うーん。内藤氏は、そろそろこのマンネリ化した作品を切り上げて、さらに独創的な新作を出していってくれたら……。
『一畳間まんきつ暮らし!』60% : お気楽&ネタ枠で。髙橋龍也氏がシリーズ構成だったりもする。しかし、いまだにキャストも公開されていないのは……。
『インゴクダンチ』0% : 内容はともかく、サブキャラのキャストが妙にハイレベルなのは、いったい……。おねショタ要素があるなら+10%で。
『骸骨騎士様』※4年前のタイトルの再放送だが、ファイルーズ氏がメインなので、他がよほど不作だったら視聴するかも。『マジルミエ』も、同じくファイルーズ氏主演の再放送(2024年の作品)。
『カナン様』10% : PVを見るかぎりでは騒々しいラブコメなのでnot for me。ストーリーや映像にはあまり期待していないが、古賀葵氏(主演)や鈴代氏の芝居を聴き込んでみるには良い機会かも。室谷氏はこれが初監督のようだ。
『上伊那ぼたん』65% : のんびり枠。こちらも中堅の良いキャストでまとめている(※なんとかして早めに鈴代氏のポテンシャルを見極めたい。でも、リルイ以外の芝居はときどき上滑りしている。いったい何だったんだ、『29歳』でもあの凄まじい入神の芝居は……)。ただし、キャラ作画に露骨な3Dモデリングが散見されるのは気がかり。3Dそれ自体は構わないけど、他から浮いたままでは駄目。
『楠木邸』55% : 小市眞琴氏が出演されるし、PVもまっとうなクオリティ。しかし、いかにも俗っぽいスローライフネタなのが……うーん。
『中村くん』50% : キャストは良いが……。※追記:高橋留美子風のレトロコメディ路線とのことで候補から外していたが、BLアニメというのも珍しいし、第1話の評価も高いようだ。視聴してみようかな(→60%)。
『2番目に可愛い』0% : これもキャストは良いが、たぶん私の好みには合わない。何番目などと勝手に外見の序列づけをするタイトルは本当に嫌なので。PVも一応見たけど、映像のテンポが悪い。
『氷の城壁』55% : 原作者への信頼はあるが、あの漫画のチープデフォルメ演出をアニメで再現されても困る。漫画では、息抜きの小さなコマでやり過ごしていたものが、アニメの全画面でじっくり時間を取って描いてしまうと、元々の軽みが失われてチープさが前面に出てしまうのだが、そういった媒体に応じたチューニングが出来ないのは、アニメ化(つまり翻案作品)として無思慮だと常々思っている。
『こめかみっ!』60% : オリジナルアニメなので、上手くいってほしいが……何を売りにしたいのかも分からない。キャラも3Dっぽい?
『最強の王様』(2期)50% : 第1期は観ていない。キャストはとても良いのだけど、映像表現としてはちっとも好みではない。
『鑑定士』60% : いつものアルファポリス低予算異世界枠と思われるが、金元寿子氏の芝居を一クール延々聴き続けられるのであれば……。PVを見るかぎりでは、中の下くらいの映像クオリティはありそうだ。
『自称悪役令嬢』60% : これもアルファポリス以下略。富田美憂氏メイン。サブキャラ「ショーン・ーコイン・アルファスタ」って、本当に文字通りのショタキャラだった。
『春夏秋冬代行者』75% : キャストも良く、シチュエーションも面白そう。またもや貫井氏主演だが、まあ仕方ない。PVを観たかぎりでは、暗殺者などに対抗するバトル展開もあるようだ。
『スノウボールアース』75% : たぶんSF。監督の境氏と脚本の村越氏は『ゾンビランドサガ』のコンビ。小清水氏レギュラーで、他のキャストも良いし、映像もわりとしっかり動いている。
『おじゃまされます!』55% : 日常もの。PVは低調だが、キャストがまずまず良いので、ひとまずチェックしておく。
『ニワトリ・ファイター』50% : 井澤氏が出演。3Dベースのネタアニメだが、まかり間違って面白くなる可能性も……。クリーチャーデザインはかなりグロい。
『最強外道ラスボス女王』(2期)75% : ファイルーズ氏主演。第1期(2023年)はスルーしていたが、まあ大丈夫だろう。どうか、『レベル99』に並ぶ良作になってくれますように。
『左ききのエレン』55% : 期待しつつPVを観てみたら、予想外に暑苦しいマッチョ抑圧クリエイター企業ものなのか? うーん。
『蛮族の嫁』55% : こちらは、役にハマった時の鈴代氏のようだ。映像もシチュエーションも期待していないが、声メインでチェックを入れておく。
『百妖譜』65% : 中国アニメの吹き替え版(※これまでリリースされてきた中からセレクトされた傑作選とのこと)。出来は良さそうなので、ひとまず。
『探偵様』55% : PVではキャッチーな絵作りがなかなかのクオリティ。しかし叫びまくりの暑苦しい主人公と、今風の煽情的なヒロインたちには、個人的に食傷。キャストは良いのだが……。
『メイドさんは食べるだけ』65% : 市ノ瀬氏主演、さらに河瀬茉希氏と五十嵐裕美氏他もメインキャラ出演。PVは、まあ穏健な出来なので、このシチュエーションが好きな人ならば楽しめるだろう。うーん。
『黄泉のツガイ』75% : 久野美咲氏が出演。2クール放送とのこと。原作は評価が高いし、ボンズ制作でPVも精密に作られているので、クオリティ面は大丈夫だろう(※だからこそ、皆が視聴し語ってくれる筈だから私が手を出さなくてもいいかなという思いも……)。
『よわよわ先生』50% : おそらく低予算お色気路線だが、良さそうな絵もある。中原麻衣氏も出演。

 というわけで、積極的に観たいと思えるものが無い……。『淡島百景』『スノウボールアース』あたりが、良い映像になっていたら嬉しい。堅実なのは『春夏秋冬』『黄泉のツガイ』あたりか。キャスト目当てでは、『鑑定士』(金元氏主演)、『自称悪役令嬢』(富田氏)、『ラスボス女王』(2期、ファイルーズ氏)、『蛮族の嫁』(鈴代氏)を軽く流していくかも。
 とはいえ、今の冬期アニメも、事前段階ではほとんど期待していなかったのに、視聴してみたら非常に洗練された作品や意欲的な企画や味わい深いタイトルにいくつも出会えた。なので春期アニメでも、そういった良い巡り会いがあることを期待したい。

 最終的には、『春夏秋冬代行者』(和風ファンタジー)、『スノウボールアース』(SF&小清水氏)、『蛮族の嫁』(鈴代氏)くらいしか残らないような気もする。『淡島百景』『上伊那ぼたん』あたりが、うまく好みに合えばありがたい。さらに、なにかしら掘り出し物に出会えたら嬉しいのだが……。


 アニメなどの音声収録は、コロナ初期はほんの数人ずつに分けていたとのことだが、最近ではまた旧に復して、リスキーな大人数一斉収録になってしまっているのか。声優は、まさに喉を使う仕事なので、感染の可能性を下げるように最大限の対処をすべきなのだけどなあ……。

2026/03/15

2026/03/08

漫画雑話(2026年3月)

 2026年3月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。
 今月分も、各作品におおまかな評価点をつけてみる。

2026/03/04

アニメ雑記(2026年3月)

 2026年3月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 『アルネ』『違国』『透明男』『29歳』『ヘルモード』の5作を最後まで視聴。

2026/02/10

2026年2月の雑記

 2026年2月の雑記。

2026/02/09

漫画雑話(2026年2月)

 2026年2月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。
 こちらも試しに、評価点をつけてみる。

2026/02/06

アニメ雑記(2026年2月)

 2026年2月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 『アルネ』『違国』『透明男』『29歳』『ヘルモード』の5作を視聴中。『シャンピニオン』はやめた。

2026/01/07

2026年1月の雑記

 2026年1月の雑記。

 01/26(Mon)

 土曜日のイベントに参加してから、まだ太ももに筋肉痛がある。要するに、低いテーブルのプラモデル作品のために頻繁にしゃがんで撮影していたのは、要するに数時間断続的にスクワット運動をしていたようなものだから、筋肉に負担が掛かるのも当然か……。


 今月の美少女ゲーム新作『諦観のイヴ・ベセル』は、キャストが凄いんだよね。秋野氏主演に、杏子氏メインという贅沢な配役で、それから皆都乃ヨーコ氏というのはたぶん歌謡曲の人、そして和央氏も10年代後半から良い仕事をしてこられた方。さらにサブキャラにも、かわしま氏、一色氏、桜川氏、柚原氏と、2010年前後に輝かしい表現を記録してきた役者さんが並んでいる。何なの、これ……買おう。

 Laplacianもロープライス新作を告知したし、こちらも良いキャストになるだろうと期待している。

2026/01/06

漫画雑話(2026年1月)

 2026年1月に読んだ漫画の雑感。主に単行本新刊について。
 試しに、評価点をつけてみる。60点以上は、見るべきところがある(60点未満は言及しない)。70点は、十分な美質と個性がある。80点以上は読み応えのある優れた作品。90点は傑作級。特にコメディやお色気ものは評価が難しいし、あくまでおおまかな感触程度にとどまるが。

2026/01/05

アニメ雑話(2026年1月)

 2026年1月の新作アニメ感想(※タイトル五十音順)。
 今回は、試しに総合評価の点数推移もメモしてみる。それぞれ第3話までで『透明男』85点、『違国』85点、『シャンピニオン』80点、『アルネ』80点、『29歳』70点、『ヘルモード』70点。『魔王の娘』『人外教室』『カヤちゃん』『アカウント』は中途離脱。