ヒロインが二人だけ、あるいはヒロインのうち二人が特別に大きな位置を占めるタイトル。
ワントップヒロインの存在感もいいが、ツートップヒロインも面白い。協力だったり対立だったり駆け引きだったり。
1)物語上の重要度。
ストーリーの中核部分に、二人のヒロイン(の間の関係)があるもの。『君が望む永遠』は友人関係、『School Days』『Aster』や『WHITE ALBUM』シリーズは三角関係、『巣作りドラゴン』は種族的不倶戴天、『ブラウン通り』は本妻と浮気相手、『RGHL』は女性主人公二人と、関係のあり方もさまざま。ハイクオソフトは、『さくらさくら』の他にもツートップ的性格の強いタイトルを好んで制作しているようだ。さらに、表ヒロイン&真ヒロインの二人というタイプもある(例:『3days』『星空のメモリア』)。
ただし、フルプライス規模のタイトルでは、メインの二人以外にも攻略対象ヒロインが数人いるのが通例である。アトリエかぐやだと、『瀬里奈』の周防姉妹が最も有名かと思われるが、最近だとBARE&BUNNYチームにツートップ傾向が強いようだ。
2)SLG作品などでのツインヒロイン。
『アウトベジタブルズ』や『神楽』シリーズは協力関係。二人それぞれが自軍ユニットであり、性能上の使い分けもある。softhouse-sealのACTGは自機選択。『WoRKs DoLL』『少女魔法学』はダブル育成、『くのいち・咲夜』『ヒメゴト・マスカレイド』はダブル調教。『魔法戦士』シリーズは、主人公が悪役側で、二人の正義ヒロインと対決するという関係のものが多かった。『学園退魔!ホーリー×モーリー』も同様。
フルプライスだとサブヒロインも多いが、SLGパート上でキャラクターの位置付けとして、特定の二人のキャラクターの重要度が機能的に明確化されていることが多い。
3)シンプルな2人ヒロインもの。
低価格/中価格に多いが、フルプライスだと『羊たちの憂鬱』『はじめてのおてつだい』『そらのいろ、みずのいろ』『借金姉妹』『剣乙女ノア』『るるるとささらの先生☆教えて』『ななみとこのみのおしえてA・B・C』『雨芳恋歌』『sisters』などがある。『With You』『天使のひめごと』『虜ノ契』も、サブヒロインは数人いるが、基本的には二人のヒロインの存在が決定的である。
総じてピンク系の姉妹ものが多いが、『死神の接吻は別離の味』『Re;Lord』のような独自路線もある。10年代に入ってからは、ヒロインが2人しかいないフルプライスAVG作品はほとんど存在しない(上で挙げているタイトルも、多くはサブヒロイン[ベッドシーンはあるが固有エンディングは無い]が何人か入っている)。6800円+税の中価格帯だと、ApRicoT Cherryがいくつものタイトルを制作している。
4)変則的なタイプとして、『蝶ノ夢 二人の蝶』や『ジブリール』シリーズのように、ワントップヒロインの作品が続編や追加要素によって内容拡充されてダブルヒロインのようになっていく例もある。
ちなみに私は水月派で世界派だった。(これが言いたかっただけ)