2017/04/29

1/700ナチ(『蒼き鋼のアルペジオ』)雑感

  青島文化教材社「霧の艦隊 重巡洋艦 ナチ」プラキットの雑感。


(写真1:)左舷からの全景。ほぼキットそのままの制作だが、塗装色は説明書の指定から多少変えている。基本はHasegawaの「那智」キットそのままであり(ただし成形色は異なる)、新規パーツとして艦底部全体とクリア台座、デカール、六角形模様のエッチング、専用説明書、キャラクタープレート(紙製)が含まれる。
(写真2:)中央部分。グリーン基調のカラーリングは、対潜商船迷彩を連想させて艦船系モデラーにも馴染みがあろう。しかし、艦全体に施された蛍光グリーンのバイナルパターンが強烈な印象を残す。さらに艦底側には、大きな半球型の突起や、スクリューに代わる噴射口などがある。
(写真3:)艦橋。原作では個々の艦が独自の意志及び知性を持っており、さらにナノマシンとおぼしき素材で人型インターフェイス(「メンタルモデル」)を作り出している。今回はアニメ版を参考にして、測的所にメンタルモデルを置いた。高さ1.3mmの極小オブジェだが、二次元系オタクとしては是非ともこれを再現したかった。ただの棒人間だが、遠目で見る分にはなんとかキャラクターらしく見える。
(写真4:)中央部分の塗り分けはこのようになっている。ただし、射撃指揮装置台座はライトグリーンかもしれない。高角砲の台座部分は、史実の「那智」とは異なって、ブロック状のものがシェルター甲板にめり込んでいる(基部にはアームが仕込まれており、高角砲台座ごと上に伸ばすこともできる)。設定図では、単装機銃や手摺も装着されているが、今回は省略した。
(写真5:)高角砲の台座部分を再現するため、キットパーツをこのように切除した。正確な位置関係はよく分からないが、設定画等を見るかぎりでは、このあたりの位置にこのくらいの大きさのブロックが収納されるようだ。空いた穴には、プラ板を通して土台とし、さらにプラ板積層で台座ブロックを自作した。
(写真6:)後方から。甲板上のデカールはキットパーツの凹凸と激しく干渉するので、あらかじめ貼付位置を確認しておく必要がある(干渉するモールドは切除した)。それ以外も、デカールは大ぶりなサイズのものが多いので、貼り付け作業はかなり神経を使う。キットには艦載機パーツも含まれるが、この「ナチ」は艦載機を伴っていないので、今回の制作では無視できる。
(写真7:)右舷から。測的所のメンタルモデル部分は、ピンク色のクッションが目立つおかげもあって、このくらいの距離でもなかなかの存在感を発揮してくれる。舷側のバイナルパターンはミョウコウ型4隻で同一の模様になっているが、艦首のマーク型部分のみは、それぞれ異なる(「イデア・クレスト」と言うらしい)。ナチのマークは、巴のような湾曲模様に三つの丸が添えられている(写真10を参照)。

(写真8:)艦底側から。バイナルパターンのデカールは艦底部まで用意されており、下側から覗き込んでもこの「ナチ」のデザインの異様さと迫力、そしてグリーンラインの美しさを堪能できる。艦端の底側にあたる大ぶりな模様も、デカールが左右2枚に分けられているため貼りやすい。ただし、デカールをいくつか破損滅失してしまったため、左記写真の模様は不完全である。
(写真9:)正面から。水平垂直がきれいに出ていないし、左右対称も崩れている。分かってはいるのだが、私のスキルでは、すり合わせをしているうちに破損してしまう可能性が高いため、精度の甘い取り付け工作で留めざるを得なかった。アニメの描写に鑑みて、測的所等に双眼鏡を設置しようかとも考えたが、せっかくの可愛いキャラクター部分が目立たなくなりそうだったので差し控えた。気が向いたら、単装機銃ともども追加工作するかも。このキャラクター部分(「メンタルモデル」)の位置は、映像を見てもよく分からない。漫画版のように、測的所のブルワーク上にいた可能性もある。
(写真10:)T-toys版の食玩「ナチ」と並べて。F-toys版は1/2000縮尺相当で、組み立ては少々難しいが、各パーツはあらかじめ精緻に彩色されており、各部のディテールもこのサイズとしては十分鑑賞に堪える水準である。左下は、1/700キット同梱のキャラクタープレート。可愛い。
(写真11:)今回のナチ制作で余った塗料をBANDAIの「ザクII F2」(1/144スケール、HGUC版)にも使ってみたら、なかなか良い色合いになった。明るく柔らかなリーフグリーンと、シックで引き締まったモスグリーンの取り合わせが、目を楽しませてくれる。ちなみに艦船模型では、外舷21号/22号の塗装にザク用塗料が使われることも間々ある。
(写真12:)Finemoldsキットの1/350スケール「綾波」と。オーソドックスなスケールモデルと並べてみると、『アルペジオ』艦のデザインの個性がよりいっそう際立つ。とはいえ、鮮やかなカーマイン基調のヒエイとハグロや、ミリタリーものとは縁遠いパープル2色のミョウコウ、色のコントラストの激しいアシガラと比べると、ナチの配色は随分おとなしいのだが。
(写真13:)中段と下段はTAMIYAの「信濃」および「隼鷹」(1/700スケール)。船体のグリーン塗装はほぼ同じ色を使っているのだが、IJNの商船迷彩艦と並べてみても、やはり『アルペジオ』のナチは完全に異質なデザインである。ちなみに、隼鷹の甲板上白線は筆塗りした(エナメル塗料を使ったので、失敗しても容易に拭き取れる)。
(写真14:)イロモノIJN艦船2隻。昨年制作したネウロイ赤城と。非正統的な(非史実の)な擬似スケモとしては、『朝霧の巫女』版の大和や、『いつか、届く、あの空に。』版の三式中戦車、『夜桜四重奏』の列車砲なども、いつか手掛けてみたい。




  【 制作方針 】

  とりあえずキットの指示どおりに作る。造形および配色については、キット本体の組立説明書、アニメーション『Cadenza』BD、ムック本『蒼き鋼のアルペジオ Blue Score』を参照しているが、最終的には自分の好みで適当に。今回は、各色にシルバーを混ぜ込むアプローチで、カラーリングの派手さを抑えつつ、近未来SFメカとしての素材感表現を目指す。



  【 改修点 】

  キットに手を加えた箇所や、史実の「那智」との違い。

高角砲台座はブルワークを撤去してブロック状にして、甲板にめり込ませた形にするものらしい(基部にはアームがあって伸長できるという設定)。これをちゃんと工作すれば、「これは史実の巡洋艦の『那智』ではなくてファンタジーメカの『ナチ』なんだな」と印象づけられると思うので、挑戦してみよう。ブロック部分は、手許に適当な余剰パーツが無かったので、ベタにプラ板積層工作でなんとかする。
航空機作業甲板の左右に、四角形の出っ張りがある(カタパルトのすぐ後ろあたり、魚雷発口の上)。舷梯でもなさそうだし、何だろうか? ただし、これは元の(史実の)那智にもあったもので、Hasegawaベースのこのキットでは省略されているが、『アルペジオ』の設定ではちゃんと描き込まれている。プラ板一枚を貼り付けるだけでよい。
メンタルモデルのキャラクター。1/700スケールだと、高さは約1.3mmにしかならない。極小サイズだが、せっかくだから挑戦した。座布団の上に大人しく正座してくれているのが、まだしも助かる(立位だったり大袈裟なポーズをしたりしていると難度が上がる)。
このキットの説明書にはボートダビットの取り付けが指示されていないが、ナチの設定画にはボートダビットも描き込まれているので、取り付けておく。
説明書では、射撃指揮装置(D14パーツ)は左右の舷側向きに取り付けるよう指示されているが、ナチの設定画ではともに正面を向いている。制作中は気付かなかったので、上記写真でもそのまま(横向き)になっているが、より正確な再現を目指すならば正面向きにすべきだった。
その他、ディテールを細かくするならば、既存の那智(妙高型)用のエッチングを使うことができる。探照灯台座やカタパルトも差し替えられるし、Hasegawaの「那智 フルハルバージョン」キットから手摺や空中線支柱、マスト頂部などを拝借してくることも出来る。また、高角砲や艦載艇はWL共通ランナーであり、そのあたりをさらに精密にしたいならばいくらでも手はある。ただし、今回はキットパーツのままとした。
設定画には空中線まで描き込まれている。アニメ本編の映像でも、空中線は描かれているので、模型で再現することに意味はある……が、今回は省略。ただし、クレーンフックやクレーンワイヤーくらいは追加してもよかったかもしれない。
上記以外に、那智と「ナチ」の大きな違いとして、以下のものがある。
1)カラーリング(各部の発光模様は同梱デカールで再現できる)。
2)艦底部の形状(キットの追加パーツで対応されている)。
3)艦首と艦尾の舷側にある六角ブロック状の凹凸(キット同梱のエッチングがある)。
4)艦首の紋章は無い(このキットにも制作指示は無い。代わりにデカールを貼る)。
もしも武装展開状態を再現するならば、かなりの自作工作が必要になる。ナチの場合は、以下の工作が必要になる。
a)艦橋頂部を左右に割り開く。
b)左右のバルジ部分を分離展開させる。
c)高角砲台座をアームで伸ばす。
d)六角形の板状センサーユニットを数枚浮かせる(12枚あるようだ)。
e)艦底先端部に、ソナーユニットを伸ばす。
  他のミョウコウ型だと、主砲を複雑に展開したり巨大な砲身を装着したりする羽目になるので、それに比べればかなりマイルドな変形だろう。ソナーユニットは目立たない場所にあるし、展開したバルジ内部も自作でなんとかなるだろう。難しければ、イ401キットから拝借してくることも出来そうだ。アームは市販の汎用パーツを導入すればどうにでもなる。



  【 キャラクター(「メンタルモデル」)部分のメモ 】

  配色。頭髪はリーフグリーン、目は頭髪と同色かそれよりも黄色がかった濃い色。制服はローシェンナかキャロットオレンジ、スカートはセピアのようだが、映像では上衣とほとんど同じ色に見える。胸元にはイエローのリボン(先端に2本の赤いライン)。左腕にはリーフグリーンの腕章。「生徒会会計」の文字が書かれているようだ。右腕にはワッペン(紫色?の六角形にホワイトの縁取り)。袖先はアッシュローズに赤いライン。上衣の裾にはホワイトのライン(左右非対称)。脚部はやや青みがかったグレー(ミッドナイトブルーでもよいかも)、靴はチョコレート色。クッションはフィルタリングのせいで設定色を判断しづらいが、薄めのローズピンク(?)の色合いで、パープルorバイオレットのフリルがあるようだ。
  メンタルモデルの周囲に、通信用インターフェイスとおぼしき輪っかを設置してもよいかもしれないが、今回は省略する。

  艦上の位置は、『Cadenza』では基本的に艦橋上部の測的所の中央あたりに、クッションを敷いて座っているようだ(20:00-、55:55-)が、どうもはっきりしない。エピローグでは、第一主砲前の甲板上に座っているカットもある(1:37:20-)。『DC』は未視聴だが、『Blue Score』所収の画像を見ると、下記漫画版のように壁面上に座っているカットがあったようだ(?)。漫画版では、9巻から登場したが、測的所の床ではなく、その周囲の壁面上(遮風板の上面)にクッションを置いて座るという、かなりエキセントリックなポジショニングをしている。今回はアニメ版準拠で制作する。
  追記:『Cadenza』20:00-、55:55-あたりを見ると、ナチのメンタルモデル部分は、明らかに壁面上に座っている。私の間違いだった

  サイズ。身長等の正確な設定は無い(?)が、「生徒会」の5人の中では一番の長身のようだ。仮に現代日本人に当てはめるならば、165cmくらいだろうか。1/700スケールだと、高さ(座高)は90cm→1.28mm、正座の前後長は60cm→0.85mm、胴体幅は50cm→0.71mmと試算しておく。上半身の厚みは20cm→0.29mm、正座している脚部の高さは15cm→0.21mm。クッションは、60cm四方→0.86mm。厚み10cm→0.14mm。小さすぎる。

  制作プラン。0.2mmプラ板を座布団に見立てる。その上にもう一枚、小さめの0.2mmプラ板を重ねて、下半身部分とする。さらに、余りもののマストパーツを1.1mmの高さに切り出して上半身にする。伸ばしランナーでもよい。塗装は、頭髪(グリーン)、制服(オレンジ)、ストッキング(グレー)、座布団(ピンク)の4色のみ。「人生ゲーム」並の棒人間だが、1/700スケールで遠目に見ると、なんとなく人間が正座しているように見える……かもしれない。
  もっと精密に作るならば、上半身も0.3mmプラ板で制作して頭部を小さめに削り込むとよいだろうか。あるいは、既存の市販乗員パーツを加工するという方法も考えられる。



  【 塗装工程プラン 】

  今回はグリーン系の色が多くて透けが気になるし、近未来の幻想的な超科学的存在でもあるので、各色にシルバーを混ぜ込むアプローチにする。スケール感や質感の分かりにくい不思議な色合いと、ツヤでもマットでもない光り具合が、ちょっと面白い効果を生んでくれる。ロボット模型などの曲面にこの塗装をすると、レッド系ならまだしもグリーン系では、ヌメッとした不気味な光沢になるので、あまりおすすめ出来ないが。

  また、こうして船体塗装色の彩度を控えめにすることで、バイナルパターン(デカール)の蛍光色部分をよりいっそう際立たせるという効果も生まれる。なんといっても、バイナルパターンの異様さこそはこの「ナチ」の最大の特徴なのだから、そこが埋もれてしまわないように、印象を強めるようにしたい。

  1) 濃いグレー: シェルター甲板の内部(魚雷とその周囲)を塗装して、船体全体を組み立て(艦底部も接着)。艦底部を取り付けてしまうと、後からでは塗れないので。
  あるいは、「艦底部は別途塗装しておいて、最後に接着する」とか、「魚雷発射口は、周囲をマスキングして後から塗る」というのでもいいかもしれない。もっとも、設定画でも真っ黒のままだし、あまり拘泥する箇所でもないと思うが、成形色が派手なエメラルドグリーンなので、念のため。
  2a) 薄いグレー(またはタン?): 上甲板全体。艦橋の一部。艦載艇の上面。『Blue Score』の設定画を見ると、ベージュグレーかローズグレーくらいの色合いのようだ。必要な部分をマスキングしておく。
  2b) イエロー: 煙突のライン部分。発色を良くするためにあらかじめホワイトサーフェイサー(またはホワイト塗料)で下塗りをしておく。イエローを塗った後は、必要な部分をマスキングする。蒸気捨管が煙突に一体成形されているのでマスキングが少々難しい。いったん切除して再接着するか、あるいはいっそ自作して取り替える方が楽かも。
  各部を適当に組み立てつつ塗装していく。
  3a) 薄いグリーン: 全体的に。下記の工程7で再度使用するので、塗料は保存しておく。
  3b) 主錨の鎖については、「キットモールドを切除」→「甲板面を塗装」→「デカール貼付」→「金属チェーン取り付け」の工程にする。この方が、塗り分けが楽になるし、デカールをきれいに貼れるし、チェーンのディテールも増す。
  3c) バイナルパターンのデカールもこのあたりの工程から適宜貼っていく。特に艦橋周りは入り組んでいるので要注意。
  必要なところをマスキングしてさらに塗装。
  4) 濃いグリーン: 側面全般。
  適宜マスキングしつつ、さらに細部の塗装と組み込み。
  5a) 濃いグレー: 機銃および防弾板、煙突と煙突間構造物(探照灯台など)、クレーン、ボラードとその周囲、艦載艇の底部、主砲の砲身および基部、電探、カタパルト、軌条、甲板上小物、主錨/副錨および錨鎖、キャプスタンなど。艦尾のプロペラガードも、濃いグレーのように見える。
  5b) セールカラー: 防水布。艦載艇カバーの塗り分けは省略した。
  5c) フラットブラック: 煙突頂部。
   艦底部。
  6) 濃いブルー: 艦底部全体。艦尾の推進ユニットカバーの内側も、おそらくブルー。通常の艦船模型であれば、艦底レッドを先に塗ってしまう方が簡単だが、今回は艦底部の方が濃い色だし、舷側の斜めマスキング塗装もあるので、こちらを後回しにする。全体があっさりした形でまとまっているので、ひっくり返して塗装しても大丈夫だろうし。
  7) 薄いグリーン: 艦底各部(艦首喫水線下の魚雷発射管[!]やビルジキールなど)。
  8) トップコートとスミ入れ。デカールが舷側のほぼ全体に広がっているため、表面保護と光沢斉一化のためにトップコートは必須だろう。スミ入れは、艦橋窓枠のみにする。元々がスケール感を攪乱するようなデザインだし、グリーンの美しさを妨げたくないので、船体へのスミ入れやウェザリングは行わない。

  これはあくまで机上プランであって、実際にはマストなどの破損しやすい部分は後回しにして取り付け直前に塗装する方が安全だが、エアブラシ塗装の手間を軽減することを考えると、おおまかにこのような手順で進めると効率的になると思う。



  【 カラーレシピ 】:基本的にラッカー系(Mr.Color)を使用。

薄いグリーンガンダムカラーのMSグリーンをベースに、シルバーを混ぜつつ適当に調色。通常であれば、シルバーを抜きにして、ザクグリーンか外舷22号あたりがちょうど良さそう。メンタルモデル部分の頭髪には、面積効果を考慮してやや明るめに調色したうえで使用する。
濃いグリーンMr.ColorのRLMライトグリーン+シルバーで。一般の艦船モデラーならば、外舷21号を多少暗めにするくらいで良いと思われる。グリーン2色の違いをどこまで強めるかは、モデラー各自のセンス次第。
薄いグレー(タン)Mr.Colorの「黄土色」にシルバーを少量混ぜたら、ほどほどにマットで渋味のある色になってくれた。ただし、1/700スケールだと、もっと彩度の高い色にした方が、全体の塗り分けが分かりやすくなっただろう。グリーンとの対比を考えると、わずかに赤味を差すのもよいかもしれない。
濃いグレーニュートラルグレー、グレーバイオレット、ブラックを適当に混ぜて、やや暗めのグレーにした。煙突部などに使う色だが、この色を明るくしすぎると中央部の重々しい落ち着きが失われるし、かといって濃く(暗く)しすぎると周囲のライトグリーンから浮いてしまうので、明度の調節が難しい。
ブルーガンダムカラーのティターンズ2がちょうど良いと思う。ここも、シルバーを混ぜて目の粗い光沢感を出した。
フラットブラック煙突頂部はラッカー系、艦橋窓部はエナメル系塗料で。
イエローイエローそのまま。デカールも用意されているが、自前塗装した。
セールカラーセールカラーにフラットホワイトを少々。
オレンジ制服。黄橙色にウッドブラウンを少量。極小パーツなので、もっとはっきりした明るい色にした方が良かったかも。
グレーストッキング部分。RLMグレーバイオレット。
ピンククッション。ピンクそのまま……にしたら、おそろしく目立つ。だが、埋もれてしまうよりも、このくらい目立つ方がいいだろう。



  【 感想 】

  ひとまずこのスタイルで作ってみたら、結構満足できたし、造形や配色もさらに気に入った。キットのインストどおりに制作するだけならば、難易度は通常の艦船模型と変わらないし、制作時間も(船体貼り合わせの乾燥待ちを除けば)十数時間で完成した。ベースになっているHasegawaキットがこぎれいにまとまっているおかげもあり、非常に作りやすかった。
  今度はハイディテール追求で、1/350スケールで再挑戦してもいいかも。ただし、1/350だとバイナルパターンを完全自力塗装しなければいけない。曲線マスキングして蛍光グリーンで塗装すれば、それらしく再現できると思うが。



  【 省略箇所や大きな失敗 】

- 艦橋前面の、パーツ分割に由来する凸凹を整形できなかった(スキル不足で手が出せず)。
- 作業甲板後部の滑り止め部分が濃いグレーに塗り分けられていることに気付かなかった。
- 各所のヒケやピン跡をそのままにしてしまった(特に後部艦橋側面や主砲上測距儀など)。
- 主砲の砲身下側の発光デカールは省略(というか、防水布が干渉して貼り付けられない)。
- 高角砲台座ブロックは、設定上は周囲の甲板と同じ高さ。一段高く作ってしてしまった。
- デカール貼付を数枚失敗(35、43番など)。いずれも艦底部なのでそのまま放置。
- 単装機銃21基はすべて省略した。ただし、キットには付属しているし、取付の指示もある。
- 艦尾旗竿も指示があるが、取り付けてもすぐに引っかけて壊してしまうだろうから省略。
- 双眼鏡をFujimiキットから拝借して取り付けようかと準備したが、結局省略することにした。
- 空中線、手摺、クレーンワイヤー、クレーンフックも設定画にあるが、いずれも省略。
- 艦載艇は、塗り分けが分かりにくいし、くどくして悪目立ちしてもいけないので、単純化した。
それ以外は、ひとまずキットどおり、設定どおりに作るところまでは出来たと思う。



  【 補足:その他のミョウコウ型 】

  「生徒会」の妙高型4隻でみると、キットパーツだけでおおまかにアニメ版設定に即して完成させようとする場合、ミョウコウとナチが比較的少ない工程で制作できると思われる。しかもナチの色設定は、艦船迷彩で使用される塗料の範囲でかなりカヴァーできるし、全体の色調もあらかじめイメージを掴みやすいので、通常の艦船モデラーにも比較的敷居が低いだろう。さらに、メンタルモデル部分が最も作りやすいというアドヴァンテージもある。ナチは正座姿勢なので、棒人間状態でも粗が目立ちにくいが、他のキャラではこうはいかないだろう。

  アシガラは舷側が一色多いし、艦橋も上下で別色に塗る必要があったり、パラベーンが付いていたりして、塗装作業の手間がや前二者よりもちょっとだけ増える。さらにハグロは、艦底等に追加パーツが増えているので、かなりの作業量が――そして作業の慎重さが――必要になる。

  もちろん、武装展開状態を再現しようとすると、どれも大変な作業になるが、その場合でもナチは大規模な改修箇所が比較的少ないので、多少敷居が低いと言える。



  【 web上で公開されている「ナチ」完成作品 】

  ネット上の「ナチ」キット完成品としては、以下の方々の作品が見つかる(※商用制作は除外)。それぞれに色彩感や作り込みが異なっていて興味深い。つくづく、グリーンの色調コントロールは難しいものだと思う。
  [ twitter.com/dcp_42/status/709740537385889793 ](2016年3月)
  [ twitter.com/AekIba/status/714814347621441536 ](2016年3月)
  [ twitter.com/toraya_takamasa/status/844100131137892352 ](2017年3月)