2025年12月の雑記。
12/30(Tue)
ガールプラモ「ボルチモア」の続き。ひとまず切り出しと仮組み。
パーツ構成はシンプルに整理されつつ、立体感をきちんと表現している。
甲板パーツの成形色がダークブラウンだったのは意外。当時の米軍艦だと、基本的にはネービーブルーで良かったのでは……(※もちろん木甲板とかもある。コロラド級とか)。イラストでもネービーブルー(ダークグレー)になっているので、設定を重視するならば塗り替えた方が良い。
元艦のライトグレーに相当する部分(舷側など)は、先述のとおり銀色にアレンジされている。たぶんこの原作ならではのクリエイティヴなアレンジとして評価すべきポイントだろう。
ここでカラーリングの選択肢は:
A: ダークブラウン(リノリウム?)+シルバー =プラモ版(成形色)の解釈。
B: ネービーブルー+シルバー =イラスト版での設定に即した場合。
C: ネービーブルー+ライトグレー =実艦の色彩に寄せた場合。
C': ライトグレーとシルバーをパーツごとに塗り分ける折衷案。
D: さらなる複雑な迷彩塗装(※実艦はそういうパターンも試していたらしい)。
(A)は個人的に却下。
(B)は、擬人化ゲームらしい個性があるので、派手でユニークな見た目になりそう。
ただし、多数のモデラーはBを選択するだろうから、あえてスケモ的な(C)路線を試してみたい気分もある。第二世代オタクとして、他の人がやらないことを試して、表現世界の多様性を広げることに貢献したい気持ちもある。さらに、「ガール=銀色、武装=灰色」という違いも強調できる。ただし、デザインの整合性を取るなら、ジョイント部分の塗り分けまで求められることになるので、ちょっと手間が増える。
(C')も、ありかもしれない。後からシルバーを筆塗りで塗装するだけなので、作業も比較的簡単だし、造形や機能性を視覚的にハイライトさせることもできる。可能性を考慮しつつ、ひとまず保留。
(D)は面倒だし、曲面の多いこのプラモでは再現困難だし、きれいにならないだろう。
(C)のアプローチを採用するのであれば、エッチングパーツのクレーンや射出機なども盛り付けてリアリスティックにする余地も出てくる。しかし、このガールのキャラデザは、(『艦○れ』とは異なって)かなり大胆な造形アレンジに魅力があるので、実艦ディテールに引き戻しすぎるのは長所をスポイルしてしまう虞がある。スケモ版の4連装機銃は、たぶんサイズが合わないし、このガールキットの機銃表現でも十分だろう。
パーツの肉抜き穴は、背面ジョイントに多少存在するが、たいして目立たないので無視してよいだろう。今回は一応、埋めておくけど。
設定再現のために塗装が必要なのは、。
- 着衣:ホワイトパーツに黒の縁取りなど。
- 上着:両脇のボルトパーツを銀色に。
- 袖口:シルバーだけでなく、一部は青色(上着の色)に。袖のベルト(黒)も塗り分け。
- 両脇から背中に回るライン:シルバーではなく灰色に。
- 太腿のストッキング金具:シルバーだけでなく、一部を金色に。
- 太腿の裏側:ストッキングのヒモ部分(※凸モールド)を黒で。ほとんど目立たないけど。
- 武装:シルバーの一部(ボルトなど)を金色に。
- 武装:半円形に垂れ下がるケーブル(?)を、シルバーから茶色(?)に。
- 武装:機銃座周囲の床も甲板色(ネービーブルー)に?
- 武装:背面の接続ジョイントを黒(?)や銀色で塗り分ける。
- 武装:錨鎖の基部を銀色に。
原作ゲームを知らない(プレイしていないし二次創作でもほとんど知らない)ので、どうするのが適切なのか、どこに魅力のコアがあるのかはよく分からないけど、たぶんこんな感じ。
個人的には、腹部もダークブラウンで塗装してSF全身タイツっぽくしてみたいけれど、いや待て、これをやると「かえって変態感が増してえろくなる」のでは……。
チャイナドレス(?)のホワイトも、中途半端に透けているので、きちんと塗り直した方が色合いが引き締まりそう。ブルーの上着は、デカール貼付の後にトップコードだけで良いだろう。
黄緑色は、もうちょっと彩度を上げた方が良いと思うのだけど、面倒なので今回はそのままに。
それにしても、肘と膝の関節が、まるでfigmaのように丸々と出っ張って自己主張しているのは、擁護しがたい失敗ポイント。以前の「時雨改」ではごく普通の関節表現だったのに……。
切り出し&組み立ての最中は、アニメ版『小市民』第2期を流しておいてちょうど一周した。ウィスパーたっぷりの羊宮ヴォイスの濃密な芝居を聴き続けて、最終話は年末の「良いお年を」な雰囲気で締め括られたのは、予期せぬ偶然ながら、なかなか幸せな気分になれた。
ただし、ミステリとしては粗雑の極みで、まったく評価できないのだけど。例えば「冬」編でも、ひき逃げ犯人がたまたますぐ先のコンビニの店員だったので監視カメラのデータを消去できたとか、その事件の関係者どうしがたまたま同じ場所で遭遇してまったく同じ種類の事件を起こしたとか、しかも自動車で運転中に瞬時に相手を認識して轢き逃げしたとか、その被害者はたまたまその犯人のいる病院に入院して、たまたまその犯人が担当看護師になったとか……御都合主義にも程がある。
最終的に、塗装プランCで完成させた。
特にひねりもない制作だが、ほんのちょっとだけアレンジして色彩やディテールを整えた。例えば、袖の黄緑色はファレホ「Bile Green」でちょっと色を濃くして、「BALTIMORE」の文字が見えやすいようにした。リベットは、一部のみ、シルバーで色を乗せて目立たせた(※全てのリベットを塗るのは大変だし、細かいところは目立たないし、擦れて消える可能性が高いので)。
艦船部分をシックなツヤ消しに変更したことで、ガール着衣のアクセサリーのキラキラ感が強調されることになった。結果的に、まるで「ガールに注意を集中させるための色彩設計」のようになってしまった。想定外の効果だが、まあ、これはこれで。
太腿サイドの銀色装甲はシルエットを崩すので、上の写真では取り外している。ただし、接続穴が露出してしまうのが残念。
また、靴が銀色キラキラなのは、不必要に目立ちすぎる。このキットの足先に注目させても面白くはないので……。靴全体を塗り直してテカリの少ないシルバーにしておいた方が、全体の見栄えがバランス良く引き締まると思う。
1月の模型展に、艦船模型(偽)シリーズとして持ち込んだらちょっと面白いかもしれない。「艦船ガールシリーズ」、「異形ガールシリーズ(姉様とラミアとケンタウロスたち)」、それから「アーキテクト」まで持って行くのは大変すぎるから、再検討して数を絞り込みたい。
冬アニメのメインPVをそれぞれ視聴してみての所感(※五十音順)。
『アルネ』:可もなく不可もなく。期待度60%で第1話だけは観てみる。
『違国』:映像が、予想外に落ち着きがない。少年役の声優にも不安。80%→70%に低下。
『カヤちゃん』:主演の橘氏(若手)はなかなか。制作スタッフも顔触れも良さそう。70%
『シャンピニオン』:美術設計がたいへん魅力的で、予想外に良い感じ。80%
『人外教室』:ハーレムものだし、音響などはチープそうだが、可能性は感じる。65%
『アカウント』:設定は安っぽいし動画もあまり動きそうにないが、ひとまずお試しで。65%
『ドラゴンの卵』:おばかネタだが、動画もわりと動いているし、案外いけるかも? 70%
『透明男』:出来は今一つだが、白杖主人公とはずいぶん珍しい。65%
『中堅冒険者』:子供キャラメインのほのぼのコメディなのか。鈴代氏もこちらではまとも。75%
『花ざかり』:キャストは良いのだが、コメディ演出が古い……うーん。60%
『火喰鳥』:映像は迫力があって良いが、キャラ作画が3D(?)っぽいのは減点要素。 70%
『ヘルモード』:月並なクオリティだが、キャラはわりと可愛いかも。65%
『魔王の娘』:久野美咲&大塚明夫の芝居だけで作品の価値が担保されている。65%
なんだか意外なラインアップが候補に残ってしまったが、まあいいか。
『カヤちゃん』『シャンピニオン』『中堅冒険者』『魔王の娘』と、小児キャラの主役が多いのも意外だが、これは最近の傾向なのだろうか?
台詞の意味が分かっていない主演声優や、言葉を大事にしていない役者の芝居を12話聴き続けるのはさすがに苦痛なので、そういうのは即座に切り捨てる。台詞の雰囲気だけを適当に持って、抑揚もなしに喋るデリカシーの無い演技は、本当にきついのよ……。
例えば、優しそうなムードだけの一本槍で、その台詞が相手に何を伝えようとしているのかがまるで構築できていない。台詞の中の大事な言葉も、他の単語と同じ調子のままだったり、一つの台詞の中に存在している屈折も無視して同じトーンのままだったり……大根と言うしかない。
丸15時間、食事も摂らずに延々組み立て作業を続けてようやく「ヴェンジェンス」が完成。ただの無塗装パチ組みなのに、こんなに時間が掛かるとは……(※ただしリベットやボルトやアンテナなど、ごく一部のみ筆塗りで色を足した)。もちろん時間を掛けただけの価値はあって、凄まじいまでの密度と迫力のあるロボットプラモが出来上がった。
デザインラインとしては、私が以前にやった重武装「グライフェン」(2体目)にかなり似ている。まったくの偶然だが、巨大電ノコもサブアームもケーブルも、いずれもごく常識的でありがちなモティーフなので、部分的に似通ったものになるのは、なんらおかしなことではない。
全体像。凶悪な電ノコ6本セットとその基部の巨大ユニットは、ロボット本体に匹敵するボリュームがある。これでわずか頭頂高12cmというのは、密度感がおかしすぎる……。背面。ロボットの背中から、トラスフレームを介して2つの箱型ユニットが何本もの極太ケーブルで左右説接続されており、そこからさらにサブアームと電ノコユニットを展開している。実験機っぽさが素晴らしい。上半身のクローズアップ。全身の至るところにリベットや小さな凹モールドがびっしりと造形されている。ゴツい武装と細密モールドが合わさって、いわば「ディテールの塊」のような代物になっている。ただし、リベットを一々塗り分けたのは、写真では見た目がうるさくなってしまう。
12月中に未読漫画がだいたい解消されたので、年末年始は模型制作に集中している。
楽しいけれど、目が痛い……。
2025年中の漫画単行本(紙媒体)は約730冊。例年よりも多めになった。消化率は98%くらい。
プラモデル/フィギュアは、併せて70個以上。プライズフィギュアなども含まれるけど。消化率は抽出できないけど、これまでの制作/所持の全体比率は84%と、やや上昇したので良しとしよう。それでも、積みの「総数」は増えているわけだけど、まあ、「ストックの余裕」と考えよう。
ゲームは、新作をなかなかプレイできなかった。映画(円盤)も、世評を聞いて買ったけど積んだままのものが多いので、なんとか一つずつ鑑賞していきたい。
12/26(Fri)
巨大なメカハンド「オーバードマニピュレーター」は、さすがにグランデ版アーキテクトでも大きすぎるか……? ここは大人しく、ファースト「アーキテクト」に倣ってインパクトナックルを装備させておく方が無難だろうか。
ということで、実際に試してみた。
通常の15cm級「アーキテクト(Off White)」の両手に、「インパクトナックル」を装備させて、オリジナルアーキテクトの形状を再現してみた。なかなか迫力があってよろしい。なお、適当なパーツをちょこちょこ貼り付けてディテールアップしてある。グランデ版「アーキテクト」は、ほぼ2倍のサイズなので、インパクトナックルを装備させても軽量のナックルアーマーのように見える。というか、接続穴を埋めているので、手持ちで保持させている。接続穴を活用する場合は、掌パーツを外して前腕に装甲ナックルを取り付ければ、見栄えがすっきりするだろう。さらに巨大な「オーバードマニピュレーター」を、左手に取り付ける。「グランデ」キットの手首は5mm軸で、ちょうど互換性のあるジョイントが使えた。このくらいの大きさでも、グランデ版ならば扱いきれる。重量の点でも、腕部関節はきちんと保持してくれる。これなら、両手とも換装しても面白いかも。というわけで、M-66の威嚇ポーズ。
せっかくだから、背中から腕を生やす形にして、六腕キャラにしてみたいな……。
人体の構造を外れることができるのは、メカキャラの魅力の一つなので。
今年はスケールモデルをろくに作っていなかったな……ということで、積んであった『アルペジオ』版の「イ401(伊401)」の箱を取り出してはみたものの……うーむ、これはめんどい。Aoshima社は、こういった外連味のある「おもちゃ」的な変形機構をがっちりと堅固に構成するのは得意なので、たぶん組み立ては比較的スムーズに行ける筈だけど……。
ちなみに、1/700版(高雄合体状態)と1/350版(こちらも武装展開形態に ※リンク先はメーカー公式サイト)の両方とも手許に積んでいるので、せっかくだから同時制作をして効率的に……などと皮算用をしている最中。エッチング手摺はキットに同梱されているが、Finemoldsのハイディテール機銃も投入したい。手許にはいくつストックがあったかな……。
「マクロス」キットは、各社のアプローチの違いとそれぞれの長所/短所がよく現れている。
Hasegawaは見栄え重視の航空機路線で、変形機構は完全にオミット。パーツ構成などが不親切で非常に作りにくいのも相変わらず。
それに対してBandaiは変形再現を重視しているが、かなり強引な作り。Bandaiはわりと変形が苦手なようで、ΖガンダムやEx-Sなどでもぎこちない構造だったり、ユルユルだったり、設定画重視で無理があったりする(※試行錯誤を繰り返して、MG「ゼータプラス」あたりでロック機構などがようやく整理された)。「マクロス」でも、大型化することでやっと内部機構を仕込んでいたが、たしか最近のキットでは諦めて一部差し替え式になっていた。
Aoshima(ガール付属のVFG版)は、上記のとおり。変形機構は柔軟にアレンジしつつ、壊れにくく動かしやすいように上手く調整して3形態の変化をきちんと実現している。
WaveやGSC(Plamax)は、よく知らない。どちらも無変形のシンプルなキットのようだ。
自宅を探したら、Finemoldsの単装機銃や連装機銃はたっぷりストックがあったので、必要なのは二五射出機のエッチングパーツだけになった。二式五号は、IJNの戦艦や重巡では頻繁に使用するし、エッチングトラスに取り替えると見た目の効果も大きいし、それでいて市販の金属エッチングセットでは大量入手が困難なので、わりと不足しやすい。
というわけで、数千円ぶん浮いたので、余った数万円を使ってきた……あれえ?
どちらも、元々買うつもりは無かったのだけど、なんか、こう、年末のノリにプラスして、散財して憂さ晴らししたいことがあったので、買ってしまった。
グランデ「源内あお」も店頭に出ていて、この頭部だけをアーキテクトに移植したら「たはは……サイボーグにされちゃったよ……」を実現できるなと思ったけど、ぎりぎりで思いとどまった。
(註:グランデ版でなくても、通常のFAG/創彩などでも同じことは出来る。ただし、定価購入の創彩「源内あお」も、割引後のグランデ素体「あお」も、現状ではほぼ同じ値段だけど……。)
ガールプラモ「ボルチモア」について(※リンクはメーカー公式)。グッスマの悪弊で、インストにもカラーレシピが書かれていない。もちろん、設定に忠実に塗装する必要は無いのだけど、元々の設定画どのような色を想定しているかを表す資料的な意義に関わるし、色のアレンジをする際にも参考になる情報なので、きちんと記載しておいてほしい。
モデル元の重巡に即して考えるなら、ライトグレーとネービーブルーで塗り分けるのだろうけど、このキャラクターでは、ライトグレーではなくシルバーを使っているのが面白い。米国艦船はカラーリングが沈みすぎていてつまらないので、架空キャラでは思いきって派手なメタルカラーにしたのは良い判断だろう。キットの成形色では、うっすらシルバー粒子の乗ったグレーだが、サンプル写真のようにキラキラの銀色にしたのは外連味があって実に良い。
パーツ構成はクラシカル。言い換えると、設計が古いまま。リベットモールドが溶けかけているなど、造形はもっさりしているが、許容範囲内か。実艦の要素はほんのフレーバー程度にしか残っていないので、ディテールアップの余地は乏しく、キットそのままでストレートに組んでしまってよいだろう。
シルバー(とネービーブルー)は塗装して、それ以外はツヤ消しトップコートだけで済ませても見栄えのする完成度になりそう。
ボルティモアは、元々はアイルランドの人名であり、それが米国の都市名になり、さらにそこから艦船名になったうえで、今度は中国のメーカーの手で擬人化ガールキャラ(≒人名)になっているわけで、まあ、ある意味、一周して元に戻ったと言えるのかもしれない(※そしてそれを日本の模型メーカーが立体化した。物理的にも世界各国を巡っている)。
私の環境だと、「ボルチモア」でweb画像検索すると、上位14番目までがこのガールキャラで、15番目、18番目、20番目にようやく都市の写真が出てくる。アルファベット綴りのBaltimoreだと、すべて都市になる(※観光関係など)。
ボルチモアヘッドを「ウルフさん」ボディに乗せている写真をいくつか見かけたけど、
こういう元ネタ(?)があったからなのか。半袖/長袖や、スカートの長さなど、細部はかなり違っているが、全体の雰囲気が似通っているというのは理解できる。
「ヴェンジェンス」(※今年4月に再生産)は、バカデカ武装の異形っぷりが面白そうだったので買ってみた。トラスやチューブが這い回っている剥き出しの実験武装っぽさに期待している。成形色がほんのりメタリックで硬質な質感が良く出来ているので、無塗装で組んで形状を楽しむだけで十分なくらいかも。
「ホワイトグリント(アスピナ)」も買おうか迷ったけど、あちらはカラーリングとパーツ構成がずれていて塗装が大変そうだったので、今回は差し控えた。ホワイト塗装だとディテールの誤魔化しが利きにくいし、Kotobukiyaキットの造形の甘さをモデラースキルで埋められる自信が無かった。
12/17(Wed)
模型店で見かけた、SDガールキット。特撮『ビーロボカブタック』は知らない作品だったが、この色っぽいマスク+タイツキャラには、新しい扉が開きそうに……いや、この扉はもう開放済みだった。ともあれ、店頭価格で3000円台とのことだし、メーカーは橘猫工業だし、せっかくだから買っておこうかな……。
Escu:deの次回作は、おそらく『サクリファイス』『テスタメント』系統の作品。『姫と穢欲のサクリファイス』(2019)は、主人公の境遇も、配下5悪魔たちのデザインも、そしてヒロイン側のドラマティックなストーリー展開も素晴らしい作品だった。
例の提携の件。メの字の企業はもちろんのこと、駿の字の企業もちゃんと人々から嫌悪されているようで、ほっとした。
私個人としては、以前はショッピングの巡回経路上に入っていたので定期的に立ち寄っていたけど、ここ数年はフィギュア在庫(特に高額フィギュア)が激減して店内ラインアップが貧弱になったので、行く意味も失われつつある。女性向けのグッズなどでは、まだそれなりに存在感を維持していると思うけど、それも近所のらしんばんと大差ないし、品質管理などの問題点も多いので、後回しになるだろう。店員さん個々人は、まともな人も多いと思うんだけどね……。
年内の講義もそろそろ終わりなので、年末年始のためにいろいろ悔恨できた……もとい、買い込んできた。とりあえず漫画を24冊買って、そして半日で23冊読みきった……あれ?
「良い作品をたっぷり読めて楽しかった」というのと、「読み終えてしまった、未読漫画が無いのでまた買わねば」(※積みはほぼ消化している)と、そして「この新たな書籍タワーをどこに収納すればいいのか」という悩みが……。
1月からの冬アニメをあらためて展望してみる。
上記リストにあるのは73作品(※再放送を除く)。
2期タイトルは9作。3期以上/シリーズ/リメイクは20作に及ぶ。続編率39.7%は非常に高く、売れ筋集中の悪弊が強まっている。ちなみに2024年春は続編率28%、夏は23%、秋は31%だったので、この冬アニメの異常さが際立つ。
オリジナルアニメは『プリズム輪舞曲』の1作だけ。しかもNFオンリーで枠外なので、事実上ゼロ。うーん、これはきつい。
洋風ファンタジーは19作、そのうち異世界転生系は8作。これはシーズンごとに波が大きいが、平均的な数字と言える。
それに対して和風ファンタジー、現代伝奇(バトル)、オカルト系が、今回はかなり増えている。正確な分類はしづらいが、重複カウントありでざっと数えると、和風ファンタジー4作(『悪魔くん』『ぬ~べ~』など)、現代オカルト/ホラーが8作(『カヤちゃん』『地獄楽』『呪術』など)、現代舞台のバトルファンタジーが8作(『アンラック』『炎炎』など)。
学園ものは8本で、これもだいたいいつも通りの水準。むしろ学園以外でのラブコメ/恋愛ものが多いのが興味深い(※学園舞台の恋愛ものは6本で、非-学園の恋愛ものも6本。自宅ラブコメやオフィスラブコメなど)。
女性主人公は20本と、かなり少ない。しかも、女性向けと見做される作品(※男性主人公も含む)は10本と、かなり減っている。
その他。ミステリは2本、SFっぽいものは3本。歴史系は4本。アイドル/タレント3本、お色気2本、土地もの2本、スポーツ2本といった感じで、とにかく続編/シリーズものにリソースを食われて、それ以外の新規作品から多様性が失われている。例えば動物もの、魔法少女もの、美食ものがついにゼロになった。その一方で、「勇者」ネタが5本も被るという惨状。
視聴チョイスに関しては、11月の雑記に書いたのとだいたい同じ。続編系は基本的に除外しつつ、キャストとジャンル優先で選んでいる。以下、五十音順で。
△『アルネの事件簿』:ミステリなので多少興味があるが、主演ほかキャストに不安。
○『違国日記』:沢城氏主演に期待。ストーリーが途中で終わってしまうのは残念。
△『イチゴ哀歌』:エロコメ。たぶん外すだろうなあ……。
△『うるわしの宵の月』:女性向け恋愛系。主演がデビュー2年目の新人なので未知数。
×『エリスの聖杯』:興味はあるのだけど、残念ながらキャストがきついので……。
△『カヤちゃんはコワくない』:オカルトもの。井澤氏、久野氏、田村(睦)氏が出演。
○『綺麗にしてもらえますか。』:現代日常もの。はっとりみつる氏原作で、キャストもなかなか。
○『シャンピニオンの魔女』:おっとりした女性主人公もの。福圓美里氏だ!
△『人外教室の人間嫌い教師』:異種族もの。とりあえず第1話だけでも。福圓氏と長縄氏出演。
○『ダーウィン』:原作既読なので興味は薄いし、『ユウグレ』の監督だが、キャストが実に良い。
△『デッドアカウント』:現代除霊バトルだが、ファイルーズ氏の芝居を摂取できる貴重な機会。
△『転生したらドラゴンの卵だった』:出オチっぽいが、キャストが良いので。
○『透明男と人間女』:ケモ度の高い女性キャラクターが登場するようだ。
○『29歳独身中堅冒険者』:古川氏主演。『通販』のように、しよーもなさで楽しめたらなあ……。
△『花ざかりの君たちへ』:女性向けの男装学園潜入ラブコメ。キャストは良い。
△『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』:時代劇路線。背景作画の美術設計だけでもチェックしておきたい。
-『プリズム輪舞曲』:種﨑氏主演のオリジナルアニメだが、残念ながらNF限定のようだ。
△『ヘルモード』:田村(睦)氏主演で、大原氏や小市氏も出演される。
○『魔王の娘は優しすぎる!!』:久野美咲氏主演は強すぎる!! 太田氏は『琴浦さん』の監督か。
キャスト無理矢理ピックアップしてみたが、どれも「べつに見なくてもいいかな」というレベル。ストーリーは原作で知っているものも多いし、アニメ媒体ならではのクリエイティヴな演出を期待できそうなタイトルもあまり見当たらない。美術設計や空間表現を活用してくれそうな新規作品や、意欲的なオリジナルアニメがたくさん出てきてくれたら嬉しかったのだけど……。
それにしても、白石氏と鈴代氏と梅田氏の出演が多いなあ……。
数年前にカジュアル買いした漫画で、優雅なお貴族様が周囲を優雅に振り回しまくるというひたすらゲスい作品に遭遇して、あまりに気持ち悪くて即座にゴミ箱に叩き込んだ(※そんなことは滅多にしない)ことがあり、タイトルも憶えていないのだが、えっ、あれ、もしかしてこの冬アニメの……いや、まさかね……。
あのキャラクターが、人を人とも思わぬ雰囲気で人々の尊厳を優雅かつ尊大に踏みにじりつつ澄まし顔でいて、そして周囲の卑しく醜くて愚かな(※そのように描かれている)取り巻きたちがそれにへーこらしているのが、本当に気持ち悪かったんだよね……非-倫理的なグロテスクさに対する忌避感という意味で。
あの頃から、女性向けの一部に根強く存在する「権力者大好き」、「階級差別万歳」、「私のために暴力を振るってくれる男が大好き」な要素が、心理的に受け入れられなくなった。公爵様とか騎士団長様とか第一王子様とか大企業一族の御曹司様とかね……。男性向けだと、せいぜい「学園の高嶺の花のお嬢様」くらいに留まっていて、社会階級/階層の格差を露骨に肯定する描写は稀で、その点の純朴さには微笑ましくもホッとしている。
そういえば、秋アニメの最終回をまだ視聴していない。ゲームの「ラスボス直前病」ともまた違った感じ。たぶん私は、この秋クールのマンネリな雰囲気に、心底飽きていたんだろうなあ……。
模型作業中などは、以前に視聴して気に入った(そして内容の大筋も把握している)アニメを、横で流していることが多い。羊宮氏の『小市民』、ファイルーズ氏の『レベル99』、そしてユーモアに溢れた『のんびり農家』あたり。このあたりはメインキャストの表現が絶品なので、声だけでも楽しめる、というか芝居を聴くことが目的になっている。BGM(劇伴)の付け方も総じて良い。
最近だと、ひたすら喋り続ける『クレバテス』、ミステリアスな『九龍』、ストーリーが気持ち良い『ある魔女』、細やかな『望まぬ不死』、じっとりしたモノローグの『義妹』、諏訪部氏の『通販』などもリピートしている。「ネット小説+モノローグ多め+深みのある男性声優芝居」だと、作品の進行を音声で気持ち良くリードしていってくれるのが嬉しい。まあ、映像としては今一つなタイトルもあるけど、手許の作業に目を向けながら耳で音声を聴くというスタイルであれば問題ない。
プライズフィギュアGLITTER&GLAMOURS「ネメシス」を入手。
実物はこんな感じ:[ urusai.social/@mikoto/115763806215079051 ]
ストリート系ファッションのシンプルな魅力に、フィギュアとしては珍しい褐色肌、そしてとりわけ膝周りの立体的な造形が素晴らしい。舌なめずりのピンク色はいささか作為的だが、あまり目立たないからヨシ!としよう。写真で見ると、ただの素立ちのように見えるけど、「日本人体型をベースに二次元的な味付けでブラッシュアップした」ような感じで、妙に存在感があるし、先述のように膝の造形が不思議なほど強烈なアイキャッチとなって生々しく骨格を意識させるところも個性的。褐色肌が表面の凹凸を強調しているおかげでもある。
12/11(Thu)
漫画の年間回顧(※学会回顧風の何か)を書こうと思ったが、紙の単行本だけでも600冊以上買っていて、しかも優れた作品ばかりなので、選ぶに選べない……。ある程度は絞り込みつつ、結局はたくさん挙げてしまったが、中でも特に傑出した作品は太字にしておいた。
●新作(第1巻が出たタイトル)から。
1) 社会的困難との対決。山田はまち『泥の国』は、転生者によって身体を奪われた女性主人公が、自らを取り戻そうとする意志的な苦闘の物語。同じ作者による単巻『マイトワイライト』も印象的。にことがめ『ヒト科のゆいか』も、やや手つきはぎこちないものの、他者とともに生きる思春期の若者たちの苦みと軋みを描いている。さらに藤見よいこ『半分姉弟』は、ミックスルーツの若者たちをフィーチャーした力作。
2) ストーリー漫画。soon茶『ヤン先輩はひとりで生きていけない』では、不器用ながら頑張り屋の大学生主人公が他人のために駆け回り、藤丸『レジスタ!』では、レジバイト少女が高潔に生きていく様子を中年男性主人公が見守っていく。三都慎司『ミナミザスーパーエボリューション』は、超常能力に目覚めてしまった普通の学生を巡る不穏なドラマで、この作者らしくリアリスティックな作画と超自然的な現象のイメージが見事に噛み合っている。
現代ファンタジーでは、幌田『俺のカスみたいな人生は全部タヌキのせい』は、化狸一族と関わってしまった悩める若者主人公の物語だが、キャラ立ちも斬新だし、ストーリー展開も個性的。真木蛍五『ナキナギ』も、怪異存在の同級生との隠微な見守りラブコメで、作者の演出センスは相変わらず絶品。さらに柴田康平『魔女とくゅらす』は、現代社会にひっそりと生きる魔女たちを、妖気に満ちた作画とスラップスティックな展開で、したたかにも幻想的にまとめ上げている。
架空世界では、宵野コタロー『滅国の宦官』は後宮の連続殺人事件を追っていくという意欲的なシチュエーションで面白い。近江のこ『もうやめて回復しないで賢者様!』はグロリ○ナ分野としてはとびきりのハイクオリティだし、ストーリー展開も捻りが利いて味わいがある。鴻巣覚『うさぎはかく語りき』も、大都市の地下街に潜む超常の擬人化ウサギたちとのバトルものだが、kawaii萌えキャラばかりの割に、切羽詰まった空気が常に漂っている怪作。
3) コメディ路線。達観したユーモアの雁木真理『妹は知っている』や、吸血ものの竹掛竹や『吸血鬼さんはチトラレたい』、エロ裁判ものの柳原満月『魔法少女×敗北裁判』くらいかな。
●完結した作品や、単巻作品から。
1) 現代世界もの。空空北野田『深層のラプタ』(全4巻)は、軍事用人工知能とショタを巡る過激なサスペンスで、絵の説得力も素晴らしい。馬かのこ『ディディアディクション』(3巻)も、危険な犯罪者お姉さんに翻弄される褐色ショタ主人公のサスペンス。シロサワ『水姫先輩の恋占い』(6巻)は、オカルト要素のあるシュール学園恋愛もので、展開はハチャメチャなのだがその異様なノリに引き付けられる。ミニマルで穏やかな雰囲気の作品では、落合実月『魔法使いにただいま』(3巻)は長命存在と結婚同居している現代人男性のうるわしく幸せな生活を描いている。冬目景『百木田家の古書暮らし』(6巻)も、緩やかなホームドラマのまま、程良い余韻を残して完結した。宇加創陽『odd and kind』は、SF+ロマンスの中編3本を収録して、非日常的要素の下にある人間関係の繊細な軋みを描いている。
2) シリアス系。小野寺こころ『スクールバック』(6巻)は学生たちの小さな悩みを誠実に掬い上げ、胡原おみ『逢沢小春は死に急ぐ』(5巻)は難病の弟のために安楽死を選ぼうとする学生の生の航跡を丹念に描いた。御厨稔『大きくなったら女の子』(3巻)は女性優位の社会像を展開することによって性差別的-性搾取的な世界に対する強烈な問題提起をしている。朝際イコ『カフヱーピウパリア』(単巻)にも、同種の問題意識が反映されている。
さらに、歴史ものにも多大な収穫があった。熊谷雄太『チェルノブイリの祈り』(4巻)は社会的惨禍によって苦しめられた人々をオムニバスで描き、佐藤二葉『アンナ・コムネナ』(6巻)も歴史上の皇女をモティーフとしつつ女性と社会構造の問題を剔抉している。Peppe『ENDO』(5巻)も、第二次大戦中の日本で収容所に入れられたヨーロッパ人たちの物語から、巨視的-思想的な文化論にまで射程を延ばしている。そして小宮りさ麻吏奈『線場のひと』(上下巻)も、第二次大戦後の占領下日本から、日米のキャラクターたちの苦く複雑な関わり合いや、そこでジェンダーや国籍や人種的外見を巡って発生する社会問題をオムニバス式に大きく展開しているた。ルネサンスイタリア社会に取材した大久保圭『アルテ』(21巻)も、長い旅路を終えた主人公の将来まで語りきってくれた。
3) ファンタジー系、またはエンタメ志向。吉川英朗『魔王様の街づくり!』(12巻)は、楽しくも激しい異世界異能バトル+統治(政略)もの。白梅ナズナ『悪役令嬢の中の人』(6巻)も、傑出した漫画表現で、この異様な悪役主人公の魅力を、きわめて高い完成度で存分に描ききっ。異世界終末カウントダウンものの朝倉亮介『アナスタシアの生きた9日間』が3巻で終わってしまったのはつくづく惜しまれる。
●総合的な秀作や、印象的な作品、優れた表現世界を持っている作品、個人的な好みなど。
1) 現代世界もの(エンタメ寄り/ライト寄り)。瀬尾知汐『罪と罰のスピカ』は、犯罪者を暗殺して回る快楽殺人者の物語。捻りも利いているし、サスペンスとしてもスリリング。高津マコト『渡り鳥とカタツムリ』は、ストーリーは穏健だが、跳ねるような勢いのあるユーモラスな絵と温かな雰囲気に、わずかに影が混じるニュアンスが魅力的。mmk『隣の席のヤツがそういう目で見てくる』も、ライトお色気コメディのようでいて、初心な二人のわりと誠実な関係がたいへんユニークだし、眼鏡ヒロインの表情も繊細な絵で描かれている。深海紺『恋より青く』は、たまたま知り合った二人の女子学生が、文化祭などでお互いのコミュニティとも関わりを広げつつ、二人が一緒にいることの手応えをじんわりと感じ取って成長していく。小川麻衣子『波のしじまのホリゾント』は、明暗のコントラストの強い濃いおねショタものの傑作。阿久井真『青のオーケストラ』も、相変わらず演奏シーンの迫力に唸らされる。
2) 現代もの(シリアス系/ヘヴィ路線)。ウオズミアミ『冷たくて柔らか』は、30代で再開した女性二人の両片思い的状況だが、女性漫画の最先端の洗練された技巧的なコマ組みによって、登場人物たちの逡巡と迷妄と孤独と決意を情感豊かに表現している。こだまはつみ『この世は戦う価値がある』も、やけっぱちに暴走する女性主人公の肌感覚の鮮やかさを鮮烈に描き、ひるのつき子『133cmの景色』は低身長を初めとした社会的偏見に直面する女性たちの物語をデリケートに描いている。ユービック『メルヘン・ガール・ランズ!!!』は、ネグレクトされた少女たちを、童話出身のキャラとして設定しつつ、荒々しくも悲壮で、そして意志的な物語として造形している。三輪まこと『みどろ』も、古き昭和の地味な遊郭を舞台に、女性たちの心情のデリカシーを描いている。男性主人公ものでは、『澱の中』が、性的な妄執とみじめな自意識の檻に囚われた主人公を描いている。
3) コメディ。丸井まお『となりのフィギュア原型師』は、ネタの切れ味とキャラクターたちの飛び道具っぷりが相変わらず物凄い。しなぎれ『女装男子はスカートを脱ぎたい!』も、コミカルでありながら濃密に描き込まれた絵の質感と色気(ショタ)と、ヒロインのサイコっぷりが素晴らしい。増田英二『今朝も揺られてます』も、初々しい学生カップルを見守るラブコメだが、増田氏らしいストーリーテリングの妙趣と、見守りチームのちょっと暑苦しいノリと、そして何よりカップル(未満)の二人の可愛らしさが絶品。コノシロしんこ『うしろの正面カムイさん』は、お色気退魔ものだが、これも切れ味良いネタを釣瓶打ちに出してくる密度に圧倒される……いや、お色気退魔なんだけど。下ネタコメディでは、元三大介『魔法医レクスの変態カルテ』も、アイデアの爆発的な広がりとキャッチーなネタの掬い上げとファンタジー世界の明晰な合理的考証が絶妙に絡み合った傑作。
4) ファンタジー系。ヨシアキ『雷雷雷』は異星生物侵入もので、スペクタクルの視覚的表現が抜群に上手いし、ストーリーも予想できない方向にどんどん進んでいく。恵広史『ゴールデンマン』も、ヒーローものサスペンスとして出発しつつ、並行世界SFの要素を強めて、堂々たる作品に成長してくれた。洋風ファンタジー世界では、石沢庸介『転生したら第七王子~』がパワフルかつ大胆な視覚的演出をふんだんに盛り込んでいる。上田悟司『現実主義勇者の王国再建記』の、縦読み進行のセンスを巧みに取り入れたコマ割レイアウトには、歴史的にきわめて大きなオリジナリティがあると思うのだが、言及している人を見かけないのは残念。kakao『辺境の薬師、都でSランク冒険者となる』も、緻密極まりない作画をベースにしつつ、深い説得力のある空間演出やインパクトのあるレイアウトの醍醐味を享受させてくれる傑作。しばの番茶『隻眼・隻腕・隻脚の魔術師』も、個性的な絵柄と融通無碍の演出で、超人魔術師主人公の活躍を楽しく描いている。和風ファンタジーでは、松浦だるま『太陽と月の鋼』がたいへんな演出巧者で、有無を言わさぬ幻想的なドラマとそこで藻掻き生きるキャラクターたちの切羽詰まった表情を鮮やかに展開している。
女性主人公ものでは、紫藤むらさき『運命の恋人は期限付き』のデリカシーには、溺れたくなる魅力があるし、水辺チカ『悪食令嬢と狂血公爵』には、朗らかなユーモアと瑞々しい作画の下に新婚カップルの幸せな生活風景が描かれている。そしてなにより上戸亮『ロメリア戦記』は、細部まで神経の通った精妙な作画の下に、少年兵との戦闘というきわめて深刻で苦しい状況を正面から扱って、緊張感に満ちた物語と驚きのある展開を連載し続けている。
ぎりぎり5本を選ぶなら、
『現実主義勇者』:縦進行のコマ組みが独創的。手書き感の強い画風にも魅力がある。
『冷たくて柔らか』:少女漫画表現の蓄積の最先端。
『辺境の薬師』:超絶クオリティの背景美術と絡めた漫画演出の洗練。
『悪役令嬢の中の人』:傑出した漫画表現と、原作の融通無碍な掘り下げの巧みさ。
……5本目は選びきれない。
いずれも、表現世界のユニークさ、つまり、「この作品でしか体験できない」という抜きん出た個性がある。その観点で言えば『賢者様』も凄味があるのだけど、残念ながら2巻で連載中断してしまっているので割愛。
総評っぽく。結局のところ私は、紙面造形(コマ組み進行)と漫画的演出技巧にこそ最大の関心がある。ただ単に細かく描き込むのではない。どのようなシーンを、どのようにして見せるか、その表現効果を突き詰めて新しい表現世界を体験させてくれるような作品こそを求めている。その観点では、外連味に満ちた『悪役令嬢の中の人』や、少女漫画の伝統の最先端にある『冷たくて柔らか』のような女性向けジャンルに最も豊かな果実がある。その一方で、『現実主義勇者』の意欲的な試みもエキサイティングだし、『第七王子』が漫画表現の限界を叩き壊そうとするかのように様々な演出的実験を敢行していることにも最大限の賛嘆と敬服を覚える。
漫画もまた、我々の現実社会のありようを所与として存在しており、そしてこの現実世界に生きる私たちによって受容される。その意味では、社会的なテーマに正面から向き合って深く斬り結ぶタイトルにも、感動させられる。こちらのアプローチは、『泥の国』から『大きくなったら女の子』から『線場のひと』『この世は戦う価値がある』『133cmの景色』まで、女性主人公ものが圧倒的に多い。これは、現代でも残念ながらいまだ性差別構造が存在していることの反映でもあるが、女性漫画分野が社会性と心情の機微に長く取り組み続けてきたことの成果でもあるだろう。
現在の模型展示会のレギュレーションとしては、妥当なところかな。
国内模型店で正規販売されているという条件は、少なくともキャラクター系プラモデルでは、ひとまず適切だろう。スケールモデルの場合は、海外のマイナーキットを使うことも多いので、事情が異なってくるだろうけど。海外ガールプラモは、国内で正規販売されているかどうかがしばしば確定困難なので、OK/NGの判断が難しいという点は気掛かり。例えばキョンシーガールは、国内の模型店で見かけたことが無いし、OUTと言われても抗弁できないだろう。
「既存コンテンツを模倣したと思われる海外製キット」は、要するに海外メーカーの偽ガンプラを念頭に置いたものだろう。フィクションのメカデザは、著作権や商標権でもカヴァーしきれないグレーな領域だが、法的観点はともかく、モデラー倫理の次元で、やはり偽ガンプラは海賊版に限りなく等しいものとしてNGとするのが、筋を通したスタンスになるだろう。……ああいう超ハイディテールなガンダムも、一度くらいは作ってみたい気持ちもあるけれど、モラルの問題として禁欲している。
使用キットを明記するというのは、面倒そうではあるけれど、大まかに芯にしたキット一つをあげるくらいならば、参加者たちも受け入れるべきだろう。
ただし、オンライン購入した3Dキットを不可とするのは、少々疑問がある。上記の「国内模型店で販売されているキットに限る」という要件と整合性を取るためだろうけど、個人的には、不要な制限だと思う。レジンキットについて、版権許諾情報を明示するというのも、たしかに海賊版を展示させないためには必要な措置なので、甘受して対応すべきだろう。少々きついルールだと思うけど(※イベント購入したレジンキットの版権証明書は、手許に無いよ……)。
近時の模型界では3Dスキャン被害が問題視されてるし、3Dデータを利用した海賊版も出回っているようだし、偽ガンプラのような問題のあるキットもあるしで、そういった問題のあるキットが展示会に出てしまうとイベントそのものの信頼が崩壊しかねないので、強めの制限を設けるのもやむを得ないだろう。
ただし、面白いのは、「キットの版権侵害性は厳しく対処するが、クリーンなキットをベースにして何らかの既存キャラクターなどを再現する作品はOK」というところ。モデラー個人が、ミキシングをして既存キャラを再現するのは、
1) 「プラモデルは自由に作れる」という大前提が共有されており、その上で、既存キャラを自力で再現するのも、あくまでモデラー個人の創作性として肯定される。
2) 個人によるワンオフ制作は、IP権利者の利益を大きく侵害することはまずあり得ないという意味でも、規制する必要性はきわめて希薄になる(※それに対して、アクスタ量産などの場合は権利者の市場的利益を食ってしまう危険が生じるので、問題になり得る)。
ちなみに、実在兵器をベースにしたスケールモデルであれば、そもそも「版権」が存在しないので、かなり自由にやれる。最新/現用の機種で、一定の権利が確保されている場合でも、公的な存在なので模型化が禁止されることはまずあり得ない(※むしろ怖いのは、うっかり機密に触れてしまった場合だね、hahaha)。
それでも、カーモデルのように既存の商業製品をモデルにしたプラモでは、元メーカー(例えば自動車会社)との兼ね合いが生じるので、何でも彼でもぶっ通しというわけにはいかない。
また、他社スケモキットを丸コピー(または一部のパーツをコピー)したキットというのもある。これについては、日本国内のメーカーも、加害側だったり被害側だったりする歴史があるので、ちょっとややこしい。基本的には、よほど悪質な常習犯企業でもないかぎり、NGにされることは無いだろう。
そういえば、ガール「STAPEL」を展示会に持っていくのも良いかもしれない。あれは国内模型店でも販売されているし、造形面でも一般的なガールプラモとかなり異なった作りなので、実物をお見せする意義はあるだろう。通常のガールよりも一回り大きめで、濃いめのミリタリー要素があるし、金属関節という独自性もある。
ただし、個人的に最大の問題は、「あれ、どこに行ったっけ。どこに仕舞い込んでいたか、探し出さなければ……」という点。来月までにちゃんと発掘できるのだろうか。
昨年制作したキットで、まだどこにも出していない作品だと、SDキラキラガンダムズ(2024年11月制作)もあったか。
『神楽新風記:護』もプレイ。今回は今一つかな。
水妖は耐久力が高くて分裂までするし、出現頻度も高い。垢舐めも、装備を剥がしてしまうので、迂闊にプレイしていると危険(※盗み守りで無効化できるけど)。さらに、悪鬼は弓の射線を避けてくるし、雲外鏡も回避スキルを発動させ、疫病神は状態異常満載と、絡め手キャラばかりが揃っていて爽快感に欠ける。その一方でボス敵は、おしら様と金槌坊という、パワー連打系。今回はバランスが悪いと感じる。ダンジョンマップのディテールは相変わらず精緻で迫真性があって素晴らしいし、3D敵キャラも八目鰻の跳ねるような動きが可愛いのだが。
アダルトシーンも、カメラが寄りすぎて構図の面白味に欠けるものが多い。うーん……。ちなみに、初出の『紅神楽』では青井氏が演じていたキャラクターだが、今回は山吹氏に変更されている。青井氏自身、今年の他社新作にも出演されているようなのだが、残念ながらこちらには出演されていない。
12/04(Thu)
怖いもの見たさで、数年ぶりにtwitterの「おすすめ」欄を開いてみたら、数学、声優、ゲーム、音楽、SF、医療(※まともな意味での)、歴史学、コンピュータ、模型、ペンギンなどの投稿が並んでいて、ほっとするやら、モヤモヤするやら……。わりとアレな投稿もたくさん踏んできたと思うのだが、意外にkenzenだった。
もちろん、あのSNSが致命的に問題を抱えていることを免責するつもりは無いが。今でも一応アカウントは残してあって、情報収集のためにたまに見に行くことはあるけれど、あそこで情報発信をするつもりは無い(=あそこにコンテンツを提供してやるつもりは無い)。
あちらに常駐している方々も、余所に脱出していってほしい。受動的に様々な情報を摂取するのにあのSNSを閲覧したり検索したりするくらいは、現状では仕方ないだろう。しかし、能動的なアウトプットや、知人との交流や、ライフログ的投稿などは、余所のメディアに逃がしていく方が、健全だし安全だろう。もしもそれが面倒なら、例えば複数メディアへのクロスポスト(同一投稿)を、アプリ等で設定しておけば、オンライン生活の幅が広がると思うのだが……。
私自身は、リアクションや注目を集めることはひたすら避けているので、そこまでする必要が無いのだけど。そうでなくて、多少なりとも他者からのリアクションの手応えや、より大きな宣伝効果をモチベーションにしたい人ならば、複数のメディアに露出する方が、端的に機会を増大させ、コミュニケーション量の期待値も当然ながらプラスになる。
単一のSNSだけに強烈に依存するというのは、現代ではあまりにリスキーなのだが、日本のネットユーザーたちの行動形態は総じて保守的だよね。というか、新たなメディアを試していく積極性を喪失してしまったよね……。
このプライズフィギュアは、ここ最近では出色のクオリティ。
まず、ヘアスタイルはかなり凝った造形をきちんと作り上げているし、ピンク色のラインを奥まった(凹んだ)ところにも丁寧に入れて、カールの立体感を上手く強調している。間明田(まみょうだ)氏特有のやたら細かい両目も、繊細な多色塗装で細部まで再現している。顔の表情はやや個性的だが、どの角度から見ても破綻しない造形になっている(※プライズでは、角度次第でおかしな顔に見えてしまうものもあり、そういうフィギュアは俗に「角度固定」「角度限定」と呼ばれる。本作にそうした隙が無いのは、原型制作の時点で慎重に立体吟味したものと思われる)。
着衣の造形も素晴らしい。ショールや袖口やスカートの皺/襞表現はプライズ級としては滅多に見ないレベルで、ふんわりした柔らかさを的確に作り出している(※ただし、色が阪急マルーンを連想させるのと、無塗装でスカートがテカっているのは残念だが、ツヤ消しコーティングを吹いて解決した)。スカートの中は、ロングのドロワーズという良い趣味。
手持ちのスクエアバッグも、角を一つ一つ塗装しているし、胸部の宝石や靴のリボンやボタン部分なども、きれいに塗装されている。爪まで塗り分けられているのも、プライズフィギュアとしてはかなり稀。金色ラインも、凹凸の激しい襞に沿いつつ正確に塗装されている。
要するに、衣服部分は造形サイドでクオリティを確保することによって無塗装のまま(=ローコストで)押し切り、その一方で塗装作業は細部を引き締める役割を担うという形にして、全体として完成度の高いフィギュアに仕上げている。プライズフィギュアは、法令上の都合からして予算(コスト)の制限が非常にきついのだが、その範囲内で見栄えの良い一品に結実させている。年末に良いフィギュアを入手できて嬉しい。
【 年間回顧いろいろ 】
今年入手したプライズフィギュアは、現時点で30体。その中で、特に出来の良かったものや、ユニークな特徴のあるものは、
TAITO : Coreful「断頭台のアウラ」(難しそうな造形を見事に立体化している)
TAITO : artist masterpiece「喜多川海(黒江雫衣装 ver.)」(完成度が抜群)
TAITO : Desktop Cute「桜ミク、さくらんぼクッションver.」(気持ち良くまとまっている)
フリュー : BiCute Bunnies Figure「洛天依」(布地メッシュなど、質感表現が良い)
そして今回のTAITOレトロミク。
旧作入手だと、SEGA「土岐綾乃 Desktop×Decorate Collections」(2024)は、両目を閉じて猫を抱えたセーター姿(編み目ディテール)が印象深いし、エルココ:でふぉるむぷらす「軽井沢恵」は、SD体型で各部可動という珍しいアプローチ。
何度も書いているけど、やはりプライズフィギュアではTAITOが好み。素肌の質感(透明感)表現が良いし、丸顔寄りの愛嬌のあるフェイス造形が楽しく、それでいて全身のポージングやディテールはかなり大胆で、そしてエロ要素は薄めなのも良い。他社のプライズ品だと、どぎつい素肌露出でありながら、マネキンのような質感のままでガッカリすることも多い。もっとも、TAITOはTAITOで、表情のデフォルメがきつすぎる商品が稀にあったりする。
プラモデルも、制作したのは30個程度。今年はスケールモデルがほぼゼロだったのが心残り。キットのレベルで見ると、どれも完成度が高くて、「自然選択号」や「ライガーテイル」は細密ディテールが圧倒的だったし、FAG「出雲」、グランデ「アーキテクト」、MD「BusterDoll タンク」、annulus「ブリジット」あたりは楽しんで制作できた。海外キット「嶺王醒獅」もお気に入りで、今も机の上に立たせてある。
年間ベストキットを選ぶなら、やはり「星花・百合」かな……。突出した美意識も素晴らしいし、それを微調整のカラーリングで上手く塗り替えられたという手応えもあった。
海外キット「Galahad」も良かったけれど、自分には扱いきれなかった憾みがある。旧作「クラン・クラン」も、ベタな全塗装に終始しており、もうちょっと上手くやれたのでは……という思いがある。
今年のアニメについて。今年のオリジナルアニメでは、評価できるものが『全修。』(80点)の1本のみ。『アポカリプスホテル』(75)も良かったが、内輪SFネタに走りすぎたのは個人的にちょっと減点要素。『LAZARUS』(60)と『未ル』(全5話)は、センスと認識の古さにがっかり。
夏クールの『ある魔女』『九龍』『市民(2期)』『鬼人』は、それぞれに美意識の個性を表出しつつ、充実した作品になっていた(75~80点)。視聴覚演出に関しては、とりわけ『クレバテス』(80)がたいへん見応えがある。その一方で、低予算俗悪作品でありながら監督が最大限に面白さを味付けしようと奮闘した『異世界通販』(70)も好印象。現在の冬クールでは、『ラスボス』(75~80?)にはスペクタクルバトルと外連味のあるシチュエーションに魅力があるし、『悪食令嬢』(70?)も、おっとりした恋愛ものにうっすら影が射す雰囲気が好み。
声優に関しては、『魔女』の青山氏の力強い演技、『九龍』『クレバテス』の白石氏の慌てキャラ、『ホテル』の白砂氏のユーモア、『第七』の小市氏のショタ役、『クレバテス』の田村(睦)氏の安定しているようでいて微細なゆらぎのあるところ、そしてなにより『市民』『魔女』で羊宮氏の濃密な芝居を堪能できたのが嬉しい。
サブキャラでも、『通販』の小林ゆう氏と本渡氏と久野氏、『全修。』の釘宮氏(ユニコーン役)、『九龍』の置鮎氏、『クレバテス』の悠木氏(舌足らずキャラの演技)と黒沢氏、『鬼人』の茅野氏(おっとりした蕎麦屋娘)、『ソロ討伐』の長縄氏、『通販』『鬼人』で穏やかな店主役を務めた上田氏、『市民』『LAZARUS』で硬骨漢キャラを見事に表現した古川氏、そして『ホテル』の三木氏(環境チェックロボさん)など、存在感と説得力のある芝居をじっくり聴き込むことができた。台詞のない喃語芝居だけで突き通した『クレバテス』の会沢紗弥氏も凄味があった(※ただし『鬼人』の方では今一つ)。『九龍』『悪食』の坂氏も良かった。鈴代氏にもポテンシャルを感じるが、まだよく分からない。富田氏についても、まだその本領を聴けていないのではないかというもどかしさと期待がある。ファイルーズ氏(『第七王子』)と早見氏(『未ル』)を聴く機会が乏しかったのは残念。
声優に関しては、70年代生までの世代は、今の耳で聞くとスタイルの古さが否めない。そこから80年代生まれの世代は、クラシカルな台本咀嚼とモダンなナチュラルさを両立させて絶妙にバランスを取りつつ、多様極まりない個性と生命感に満ちた芝居でアニメシーンを飛躍的に彩り豊かなものにしてくれた。
しかし90年代以降の世代(特に女性声優)は、ダンスや外見などの外的要素に制限されて、悪い意味でのアイドル化が急速に進行し、芝居そのものは退屈で掘り下げの浅いものばかりになっていた。もちろん例外もいるが、全体のクオリティは明らかに急落した(要するに、堅実に55~60点までは取っているが、それ以上の伸びがまるで見えてこない)。そして2000年生まれの世代は、現時点で25歳以下で、まだあまり台頭してきていない。上に挙げたように、際立った個性と入念な台本解釈をしている実力派声優も現れてきてはいるが、全体としては芝居の未熟すぎる大根若手声優たちの多さに辟易している。
具体的に言ってしまうと、上田高橋MAOあたりの芝居が、とにかく苦手なのよ……。
そもそも90年代以降の声優界の問題は、業界構造や産業システムの問題でもあって、養成所における教育システムから、アイドル化への依存、芝居以外の要求、経済基盤の脆弱さ、供給過剰、コロナ当初の断絶、そして数年での使い捨てに至るまで、複雑な要因があってこうなってしまっているという事情も理解はできるのだが、それでもやはり、芝居それ自体のクオリティが低いものには耐えられない。
漫画については、まだ一ヶ月あるので、年の瀬に回顧したい。
海外ガールプラモの情報については、常々感謝しつつ、こちらのリストに反映させています。一応、公式サイトや通販サイトなどのソースに当たって再確認して、できるかぎり正確を期していますが、そもそもどんなキットが出ているかはなかなか把握できないので、そういった情報はたいへんありがたいです。海外系の通販サイトを定期チェックすれば情報収集できそうですが、発売タイミングなどはなかなか追い切れないし、クオリティなども実物を触った人にしか分からないことが多いので……。
海外キットは基本的に「店頭に出ているものを買う」スタンスですが、白ラミアとボンデージ兎は買い逃し、ゾイド火蛍は迷ってスルー、海賊頭領は先日VOLKSで見かけたところ、嶺王醒獅(タイガー)は満足、異世界手帳の戦士は値段相応で今一つ、そしてキョンシーは見かけたことが無く、サイ&熊のゾイド同梱の怠惰はスルー、EasternカーミラとNukeマリアの吸血鬼コンビも迷ってスルー……といった一年でした。キョンシー(Juilian)かウサギ(Vio the Rabbit)のどちらかは通販で取り寄せようかと検討中です。
藝大(声楽科)出身の声優さんがいるのか……そうか、そうだよな……というか、そういうキャリアの方がいてもおかしくないし、こういった高等教育レベルの声楽訓練の成果を声優(役者)業に導入することで、声の芝居の世界はもっと豊かになるだろう。
声楽科出身者は、一般的にオペラやミュージカルに進出することが多いと思うが、要するに物語の「役」を演じる舞台芸術家なわけで、そのノウハウはもちろんゲームやアニメのキャラクターヴォイスの仕事にも適用できる(※分野的な違いもいろいろあるけど)。天音氏以前にも、同様のキャリアの方は何人かいらっしゃるようだ。
11/31(Mon)
『のんびり農家』2期って、上手くやれるのだろうか?
以前も書いた話だけど、武術会はかなりの尺を取るわりに動きが派手で省略しにくいし、大柄なケンタウロス一族などが入植してきて画面作りが難しくなるし、それ以外もキャラが激増して物語の本筋が見えにくくなるし、主人公一人の行動よりも村内経営全体を俯瞰的に捉える傾向が強まっていくし、たしか1期のルーの出産周りで原作からイベント進行を変えているので再調整が大変だろうし、そして後半は村外遠征が始まって、ダンジョン探索を延々展開していくのだが……。
アニメ版は2期までと割り切り、ストーリーに関しては大鉈を振るって整理していくのかなあ。
『斑鳩』の「銀鶏」プラモデルが完成(※リンク先はSNSでの完成写真)。
難所は、両サイドの細いジョイントで装甲をつないでいくのと、着陸脚基部にベタな貼り合わせがあるくらいで、それ以外は、なんとでもなるレベル。ただし、精密ピンセットは必須だけど。装甲内側のディテールをちまちま筆塗りするのがうんざりするほど楽しかった。
来年1月24日(土曜)の模型展示会は、せっかく近所でのイベントなので、何か適当に持っていくつもり。考慮要因としては、
- 持ち運びできること(つまり、破損させないこと)。
- できれば、他のモデラーの作品とキットが被らないこと。
- 色彩や構造や制作技法について、何かしらの独自性(見るべきポイント)があること。
- できれば、キャッチーな面白さがあること。
- 全塗装制作であること(というか、最低限の完成度があること)。
こう考えると、やはり「アーキテクト(グランデ):リアルタイプ」と、「薬師寺久遠 as 比良坂初音」の2つかなあ。
メガミ「タンク」(ちょっとだけリアル路線)、創彩「ユクモ」(毛筋塗装)、「星花・百合」(色調変化)は、一目見ての個性が認識しづらいし、「銀鶏」は移動の際に崩壊しそう。創彩「メルティーナ」は、一発ネタとして理想的だけど、他のモデラーさんも持ってくる可能性がかなり高い。もっとも、ヘビキャラを持ち寄って並べてみるのも展示会の醍醐味だろうし、持ち運びも容易だから、持参してみるだけの価値はあると思う。
キャラクター系プラモデルに関しては、私のスタンスは基本的に、「キットのポテンシャルを引き出すこと」を目指している。言い換えれば、キットそのものの出来に大きく依存しているということでもある。色調やツヤを微妙にコントロールして細部をちょっとだけブラッシュアップしていって、見栄えを改良することが出来ればだいたい満足。スケールモデル制作で、精密パーツを取り付けてちょっと良い気分になるのと、ほぼ同じメンタリティ。
それに対して、「カジュアルに組んで動かして楽しむ」とか、「原作に忠実」とか、「オリジナルコンセプトを展開する」、「大改修の名技披露をする」といったようなアプローチも、面白いだろうとは思うけれど、個人的にはそういう路線は不得手。
なので、展示会に作品を持って行っても、人目を引くような面白味はあまり提供できない。もっと外連味のある作品も作ってみたくはあるけど。
ちなみに、前回(つまり今年1月)のイベントは、こんな感じだった(※リンク先はSNSでの一連の投稿)。会議室2つを使って、おそらく200以上の作品が持ち寄られていた。おそらく中の上くらいの規模の模型展で、クオリティ面でも目を瞠る作品が多かった。今度も良い作品をいろいろ拝む機会としたい。
スマホアクセスなど、環境によってはリンクURLを事前に確認できないこともありそうだから、最近はハイパーリンクに説明(リンク先)を付けるようにしている。リンク先に行く価値があるかどうかも、人によって異なるだろうから、多少なりとも事前情報を提供して判断材料にしたいというのもある。
00年代~10年代以来のPC環境であれば、こういう問題は起きないのだけどね……。現代の様々なテクノロジーがどんどんブラックボックス化していっているのは、いささか不気味でもあるので、人間的な判断の余地を、できるかぎり確保していきたい。
ガールプラモの2025年総括を、以前の記事に書き足した。既存キャラクターをプラモデル化するというここ数年の傾向が完全に定着し、また供給数(新作キットの数)も激増し、市場全体としてはひとまず安定的に成熟してきたと言えるだろうか。キャラクターの魅力に支えられているという特性からして、市場が萎むことはそうそう無いだろうけど、しかしメーカー側としては競争激化に苦しんでいるだろう。
2023年頃の印象では、海外キットがもっと進出してくるかと予想していたのだけど、「海外新作が増えていない」+「国内メーカーの供給が潤沢」+「入手経路からしてハードルが高い」といった状況下で、マイナーなままに留まっている。