2026年9月の雑記。
09/21(Mon)
たまたま「コエトワ」というラジオ番組を見つけて聴いてみたら、物凄い内容だった。
プロのアナウンサーと音声心理学の研究者が組んで、ゲスト声優たちと声の表現について語る番組のようだがが、プロ声優たちがここまで率直かつ繊細に演技論の秘奥を語られるのは珍しいかも。
中村繪里子氏は役者としてのバックグラウンドから発声のアプローチまで、ひたすら饒舌に語り尽くしている。( https://www.youtube.com/watch?v=FBJhgJJMrxM )
さらに後半では、音声台詞の細部のチューニングがどのようにコントロールされているかを役者本人が精密に分析してみせるという、見事な実例紹介も聴ける。( https://www.youtube.com/watch?v=lJW5jYd6f4w )
上坂すみれ氏の出演回では、音声芝居の聴こえ方とその機能性について、「他言語で喋るときはその文化のステレオタイプイメージに左右されるのではないか」、「ロシア語で喋ると激しそうに聞こえるが、実は音響それ自体はそれほどでもない」などの話が出ている。 ( https://www.youtube.com/watch?v=WFpjld8BZY8 )
折笠富美子氏については、実演とその波形分析がたいへん興味深いが、さらに達観と苦闘の間にある人間観にまで対話の垂鉛を下ろしていく。( https://www.youtube.com/watch?v=QiIXSqguyPM )
福山潤氏についても、それぞれの台詞についてどのようなニュアンスと音響的効果を目指して技術的コントロールをしているかが存分に語られている。( https://www.youtube.com/watch?v=897-g04QS_Q )
我々がごく普通に使う「キャラクター」についても、想定される体格と発声まで構築していることや、芝居をリアル(リアリスティック)にするか、それとも視聴覚表現の中での面白味を追求するかといったことまで語られている。( https://www.youtube.com/watch?v=Ek2mw6UiMpA )
それぞれ60分×2回セットで、一人の声優さんについて丸々2時間じっくり芝居談義を掘り下げていくのが凄い。MCの吉田尚記氏(本職アナウンサー)も、プログラム全体のクリアな見通しと、打てば響くような鋭敏な受け答え、そして役者業についても深い理解と知識があり、ゲスト声優それぞれの特質に沿った語りを巧みに引き出していく。
声優たちについて普段耳にすることの多いのは、特定のコンテンツの宣伝番組だったり、あるいは声優自身を売り出すためのトークだったりして、そういう場面では演技論がテクニカルに掘り下げられることはかなり少ない(※もっとも、近年の若手声優では、「このキャラについて、どのように考えて演じたか」を率直に語られる方も出てきている。以前は、「私は役者としてまだ未熟なので、演技論を語れるほど偉くはない」というスタンスの方がほとんどだった)。
そうした状況に対して、(webラジオではない)このラジオ放送という媒体では、宣伝目的に縛られずに役者論や芝居論を正面から扱える貴重な機会になっているようだ。そしてMCの吉田氏の深い洞察力と会話スキルのおかげもある。
わあい現パロだいすき学パロだいすき。
『逃げ上手』は、少年漫画に特有の平板な図式的描写が多くて、あんまり好きではなかったが、私としては珍しく最終27巻まで付き合い続けることになった。……しかし、まさか最後の最後で、現代世界にキャラを移し替えた「現代パロディ=現パロ」の長大なおまけエピソードを入れてくれるとは、まるで予想できなかった(※多くの場合、学生として描かれるので、「学園パロディ=学パロ」とも呼ばれる)。
もっとも、北畠顕家や斯波家長くんのシーンでところどころ、「これは現代で言えば」「彼が現代人だったら」という描写を入れていたことだし、わりとすんなり受け入れられるネタでもあった。というわけで、現パロのおかげ……というわけでもないけれど、全体を通しての読後感はなかなか気持ちよいものになった。
『神楽新風記』に、ついに銃器キャラが登場したけど……『鬼神楽』のうづきを再登場させる下準備だったらいいなあ。(たぶん望み薄)
09/06(Sun)
アニメ『グロウアップショウ』のタイトルにどこか既視感があると思ったら、あっ……スプラッター系ADV『ゴア・スクリーミング・ショウ』だ。たしかに「グロ」いし、ピエロも登場するけど、よりにもよってあの危険作とは……。
「百合」関係という言葉は広狭2つの意味を持ちうるので、「百合」を語る会話がお互いの趣旨を取り違えてしまっているのを、よく見かける。つまり、女性2人のあいだの様々な形態の、基本的には相互承認的な精神的関係(広義?)としてアプローチする見方もあれば、もっぱら女性同士の同性愛ロマンス(狭義?)のつもりで話している人もいる。その前提がズレていると致命的だよね……。もったいない。
大昔のネットスラングなどで、現在では誰も使っておらず、検索してもヒットしないような代物は、いわば古代魔法を詠唱するようなものかもしれない。ただし、その言葉の魔術的効果ももはや発揮されない(ネタが伝わらない)という問題があるけど。
アニメ版『カムイさん』第10話は、「車の人」が文字通り「車の人」という名前(?)でクレジットされている(山姥役)。もう一人の「高女」役は、春乃いろは氏。オカルト好きな「イナガワ」は井澤氏だし、キャストと原作は面白いのだけどなあ……(※アニメ版の映像は、低予算12分アニメなので面白味は乏しい)。
さらに第11話では、柳ひとみ氏が起用されるという素晴らしいキャスティング。00年代から20年代まで、美少女ゲーム系の最高の声優たちをきちんと選び取っている(※残念ながら一色氏と北都氏は未出演だが)。
『透明な夜に』第10話には、西垣俊作氏が出演していた。役は花火職人の一人だが、地上波系アニメで耳にしたのは久しぶり。同じく第11話にもご出演。