2018/05/07

模型雑話:2018年5月~

  模型関連の雑多なメモ。2018年5月~。(→2018年1~4月


  07/14

今日の眼鏡。EXQシリーズの「SAO ユウキ」にエッチング眼鏡を掛けさせた。ああ、眼鏡、眼鏡! この眼鏡のためにどれほど多くの喜ばしいことがこの世に起こることであろうか!(『幻影太陽』経由のトルストイパロディ) 詳しくは「メガネフレーム」記事に加筆。
胸部の締め付けの立体感や、腹部の皺の寄り方、流れる裾の動きも見事だが、布地の素材感を表現するために水着全体に凹凸を彫り込んでいるのが上手い。距離を取って見るとマットな質感が自然な布地に見える。きれいだろ、これ、布製じゃなくて樹脂成形で作られてるんだぜ……。しかも、高額フィギュアではなく、普通のプライズフィギュアなのに。


  アーキテクトガールはまちがいなく眼鏡が似合うと確信できるので、買いたい気持ちもあるのだけど、しかしその一方で、このタイプ(島田デザインの轟雷ライン)のキットは作り飽きているので、これを買うくらいならば他のものにもっと有益な仕方でお金を使いたいという気持ちもある。
  白虎ガールも可愛いのでもう一つ買って作りたいという気持ちもあるが、こちらはこちらで「次はこんなカラーリンクで作ろう」という具体的な構想がまだ無いし、今更無塗装で作っても仕方ないので、手を拱いている。
  そんなこんなで、モヤモヤは残るものの、この手の萌えキャラプラモはひとまず休止しようかな。グライフェンガールが発売される頃には、このジャンルに戻って来るだろう。もっとも、下手をすると、その間にドールに嵌まって戻れなくなっているという可能性もあるのだけど……。



  07/05

  ロードランナーのヘルメットを見ると、「おまえはどこの神骸魂装姫だ」と言いたくなる。
  と思ったが、見比べてみると、そんなに似てもいないか。

  ロードランナーは、ウェーブのかかった前髪と横髪が激しく干渉するので、眼鏡を着用させるのはほぼ不可能だった。無念。(前髪パーツを浮かせておけば、擬似的に眼鏡装着したような感じに見せることはできる。)
  もっとも、このキャラの場合は、本命は眼鏡ではなくて、1)頭髪塗装の実験台にすることと、2)手許に余っている矢絣袴セットをうまく着こなしてくれること、の二点を目当てにしている。

ほら、かわいいでしょ。頭髪はパテを盛って合わせ目をきれいにしている最中。今回は頭髪のみ塗装で済ませようかな。


  透明感のあるグレーをなんとか作ろうとして難渋している。そもそもグレーは濁りの色そのものなので、透明(クリア)なグレーというのはほぼ形容矛盾に等しい。スモークグレーなどをごく薄く吹いたり、グロス(ツヤ)でコーティングしたりすれば、擬似的にそれらしい彩りにすることは出来なくはないが……。


  HASEGAWAの「ミラーフィニッシュ」を適当な大きさに切り出して、クリアレッド(またはその他のクリアカラー)を吹いておくと、ちょっとしたところにいろいろ使えて便利。他のシールやテープと比べて、曲面にもきれいに貼れるし、適当に貼ってからデザインナイフで輪郭をなぞっていけば複雑な形状のところも簡単に色を乗せられるし、発色に関しても鈍めの金属色がクドすぎず地味すぎずちょうど良い。粘着力も十分だし、塗膜強度も爪楊枝でこすった程度では剥がれないので安心。ただし、伸縮性が大きい点は、慣れないとちょっと戸惑う。


  高湿の問題は、いまだにピンと来ない。この大雨の中でも吹きつけ塗装作業をしているのだけど、発色はきれいだし、色ムラやカブり(濁りや霞み)が出たことも無い。閉め切った室内はほどほどに低湿度に保たれているのか、カブりが出ているのに気づいていないのか、たまたまカブりの出にくい使い方をしているだけなのか(例えば塗料の種類や濃度)、あるいはたまたま幸運にもその現象が起きていないだけなのか、見当が付かない。カーモデルなどのデリケートな塗装をしていたら、はっかり分かる現象なのかもしれないが、濃いめの単色で平滑に塗っている程度ではあまり出ないのかも。
  デカールの上にクリアでコーティング塗装をしていた際に、吹きつけすぎて白濁してしまったことはあった。あれが一種のカブり現象だと思うが、その時は湿度のせいというよりはただ単に濃度調整の問題に起因するものだろう(※俗に「シルバリング」と呼ばれるもの)。


BANDAI製品を取り上げないままでは議論の欠落が大きすぎるので、Figure-rise Standard「人造人間18号」を作ってみて「プロポーション」記事に加筆。そしてもちろん、眼鏡を掛けさせたり矢絣袴を着せたりするのだった。ロードランナーさんは袴を脱いでのびのびしています。
今度はこのあたりを、「プロポーション」記事にちょろっと加筆(+4000字)。プロポーションの話がどんどん脇へ追いやられていって、このままだとメカ少女立体物総説になってしまいかねない。そういえば「武装神姫」には手を出していなかった。

  そんなに良くもないコンデジで、しかも撮影スペースを整備する余裕が無いせいで、机の上で適当にパシャリと撮るしかない。ピントも、質感も、ディテールも、発色も、全てがぼんやりしていて、なんともつらい写真になってしまう。私自身はきれいな実物をこの目で見ることができるから写真が不味くても構わないのだけど、閲覧者には申し訳ない。

  ロードランナーさんは、濃いめの色で頭髪の下地塗装をしたら、これだけでずいぶん美人っぷりが上がった。あまりに気持ち良い色合いで、その出来映えに十二分に満足してしまったので、頭髪の上塗りをしようという意欲がきれいさっぱり消え失せてしまった。頭髪のライン塗装の実験をするのが当初の目的だったのに……嬉しいやら、もどかしいやら、いったいどうしたものか。

  文字数をカウントしたら16000字になっていた。そんなに長々と書くほどのネタではないのに。そして、これだけ書いても、立ち入った分析が出来たわけでもないし、まとまった分類や展望を提供できたわけでもないというのが……。



  06/28

FAG「白虎」。塗装色をいろいろいじっていたら、またもや空母迷彩めいたライトグリーンになってしまった。しかも、眼鏡を掛けると、なにやらレトロな爆発系発明家キャラ(李紅蘭やルッカ)の気配がする。詳しくは「頭髪塗装」記事と「エッチング眼鏡」記事にて。
ククク……うちに来たフィギュアやキャラクタープラモは、誰しも眼鏡装着の洗礼を免れないのだ。大きく見開いたツリ目は、眼鏡の輪郭にうまく合わせるのが難しいので、あえて視線を外した角度で撮影した。オフショットっぽく見えたらいいな。
スティレットガールにも眼鏡の恩寵を。不敵顔だと、中性的な美形の雰囲気が漂う。きっとCVは田村(睦)氏で、おばかな殺し屋だな!
「V.F.G. ジークフリード」。キット同梱の顔プリントは睫毛がクドかったので、「イノセンティア Blue」のデカールにしてみたら、べっかんこうキャラのような雰囲気になった。『バイナリィ・ポット』あたり。着ているのはAZONE「1/12 矢絣袴set」。
上体をきれいに反らすことが出来るように、胴体部分は三分割構造になっている。胸部と腹部の間に筒状パーツを挟んでいるので、上半身を反らしても隙間が出ない。


  ああ、しばらく艦船模型を作っていなかったので、瓶の中の「リノリウム色」塗料が分離してプリンのようになってしまっている……。(髀肉之嘆、モデラー版)


  ジークフリードガールも早速カラバリが出るのだそうで。VOLKSのプリムラも最初からカラバリで3連発だし、KOTOBUKIYAもカラバリ率が100%を超えている。MEGAMIも、胴体部分など共通パーツが多い(※シリーズ当初からの仕様でもあろうが)。近年の美少女プラモがやたらヴァリエーション展開が多いのは、何故だろうか。ありそうな理由を想像してみるに:
  1) それは思い込みであって、それ以外のジャンルでも派生キットが多いのがむしろ普通である。BANDAIのプラモデルだけが異例に新製品が多いと言ってもいい。
  2) ロボットやスケールモデルと違って、人体としての基本的なプロポーションは同じなので、別のキャラにも使い回しが利く(※特にFAGシリーズやMEGAMIシリーズの胴体部分など)。
  3) まだまだ新開拓の市場であり、売れ行きがまだ小さい、あるいは不透明である。それゆえ、新規開発の負担(コストとリスク)が大きい。かといって、商品を切らして市場を冷ましてしまうのも不味い。だから既存製品のヴァリエーション展開を続けながら、売れ行きが見込めるペースで新開発を行っている。メーカー側の事情としては、こんな考慮があったりするかもしれない。
  4) 既存の模型趣味人口よりも、美少女立体物に惹かれて購入するユーザーが多く、ユーザーの平均的な制作技術があまり高くないのかもしれない(※例えば、塗装環境を持っていないユーザーが多いかもしれない)。それゆえ、少ない種類のキットを供給し続けるよりも、さまざまな髪型やカラーリングのヴァリエーションキットを提供するのは、ユーザーに喜ばれているかもしれない。
  5) 美少女キットは顔立ちの魅力や頭髪の個性が重要なので、そこを変えるだけでも、商品の独自性における劇的な変化が生じる。けっして小手先の誤魔化しではなく、たしかに意義のある商品展開なのだ、ということかもしれない。
  6) カラバリや派生キットは、さして重要ではない。それよりも、それなりに定期的に新規キット(新規デザインのキット)がちゃんとリリースされているかどうかが重要であり、その点では現在の日本の美少女プラモ界隈はおおむね健全な状態にあると言える。
  さしあたり想像できる事情は、このあたりだろうか。


  エッチング眼鏡のストックが尽きたので、また日本橋で買ってこなければ……。
  フィギュアを買えば眼鏡を掛けさせたくなるし、眼鏡を買えばまたその分フィギュアが欲しくなる。同様に、キャラクタープラモを作れば眼鏡や衣服を買ってあげたくなるし、衣服が余ればまたその分のプラモを買ってみたくなる。この循環はどうやったら終わるのだろうか。


  FAG白虎さんが最も眼鏡が似合う、もとい、最も可愛い、いや、最も眼鏡が似合うと思う。ツリ目の大きさが眼鏡の縁取りに負けていないし、正面をしっかり見据える視線の力強さが眼鏡によってさらに引き立たせられている。ゴツめの全身武装やヘルメットとの取り合わせも、理系知性派風の雰囲気をクリアカットに作り上げている。イノセンティアのおすまし眼鏡もジークフリードガールのおっとり眼鏡も真島百由さんの正統派眼鏡もそれぞれ良いものだけど、相性という点では白虎が図抜けている。たいへん魅力的で、ずっと机上にいてもらいたいと思う。



  06/24

  【 FAG白虎(BAIHU)の塗装プラン 】
  今回は設定画から自由に作るつもりだが、キットパーツから設定画(または完成見本)のようにするための塗装ポイントをメモしておく。

- 頭髪:グラデーション塗装
- ヘルメット側面のダクトフィン部分(E16、E21):ライトグレー。※ABS製注意
- 両肩外装パーツ(C25、C28):背中側の先端をライトグレー
- バスト下(E22):両脇をブルーに。※ABS製注意
- 前腕の先端(手先側、C14、C15、C32、C33):ライトグレー
- 手先(計10個):掌はグレー、指先は肌色。※PVC製パーツ
- 足の甲(I3、計2個):ライトグレー
- ソード(D27):刀身部分をダークグレー
- 各部のスミ入れ。特に腰部側面の「○」状モールドは、完全見本でも黒々と塗られている。

  ライフルやキャノンの銃口部:設定画と完成見本とで塗り分けが異なっている。設定画では、銃口の下部のみがライトグレーになっている。完成見本では、銃口付近が広くライトグレーに塗られている。本家FA版では、完成見本と同じ配色。いずれにしても、銃口内部はオレンジ色
  上腕の排気口のような円形部分は、設定画ではホワイトのままだが、完成見本はグレーに塗り分けられている。本家FA版では、 設定画と完成見本の両方ともグレーに塗り分けられているので、デザイナーの構想としては腹部はグレーだと見るのが妥当だろう。
  胴体正面(C26)は、設定画ではライトグレーになっているようだ。しかし完成見本では、ホワイトのままになっている。こちらも、本家FA版では、設定画と完成見本のどちらもグレーで塗り分けられている。
  設定画では、ヘルメットなどにコーションマークのようなものが多数描き込まれている。適当なエアクラフトキットからデカールを流用して貼れば、それらしくなるかも。

  構想。インストでは、ホワイト部分はホワイト(90%)+タン(7%)+カーキ(3%)となっているが、完成見本の写真を見るかぎりでは、濁った色合いで、あまりきれいではない。ウォッシングすることを前提に、ベース塗装はシンプルなホワイトで塗ってしまってもよいかもしれない。あるいは、設定画の雰囲気に近づけようとするならば、ホワイトにクリアブルーとクリアイエローを微量混ぜるといったような感じでも。
  各部のグレーは、やりすぎるとうるさくなってしまうかも。BANDAIのReal Gradeの轍を踏むのは避けたい。しかし、塗り分けをするならば、完成見本のような微妙すぎる色違いではなく、もっとはっきりと別色に塗装したい。
  リボンなどのブルーも、このカラーリングだと埋もれてしまいやすい。せっかくのアイキャッチ部分なので、もう少し目立つような色にしたい。
  顔。設定画では、両目がクリっと丸くて可愛らしいのだが、キットのプリントでは目の上端ラインが直線的で、可愛げに欠ける。正面顔と右向き顔の区別も分かりにくいし、フェイスパーツに関しては製作側の失敗だと思う。シリーズの他のキットとの間で、おおまかに互換性があるから、適当に差し替えることも可能だけど。

  全体の雰囲気はけっして嫌いではないけれど、あまりよろしくない部分も多い。
- 可動範囲がやや狭い。特に肩は、まっすぐ差し込んでいるだけで前後動が出来ない。胸部と腹部もすぐに外れる。武装状態だと、首もほとんど動かせない。
- ディテールは、太腿前面だけがやたらと細かく(スミ入れするとさらに目立つ)、そのすぐ下(脛)はただの真っ平になっているといったように、バランスが良くない。肩くらいのはっきりしたデザインが満遍なく備わっていればよかったのだが。
- ツインテールがヘルメットを突き破って出てきているのは、さすがに珍妙すぎる。しかも、ツインテールが肩に干渉する(※スティレットガールやイノセンティアは、後頭部で結っているので肩には当たらない)。
- 胸部や太腿に人肌パーツを露出させておきながら、足首は完全にメカ造形(※スティレットガールやアーキテクトガールと同じ趣向)。特に設定画の腰回りに顕著なように、せっかく肉付きの良いキャラクターなのだから、足下までちゃんと人間らしくしておけば、FAの「ガール」化(擬人化)としての個性が際立たせられたと思うのだが。
- 太腿パーツは、股間部分が抉れている。おそらく、直立させられるようにとの配慮だろう。しかし、そのせいで脚部全体がやけにほっそりした印象になってしまい、設定画のむっちりしたボリューム感が失われてしまっている。もったいない。
- FAGシリーズの他のキットとの互換性がやや乏しい。顔面パーツも基本的には互換可能だがヘルメット装着状態では互換困難とのこと。差し替え用の太腿パーツも同梱されてはいるのだが。
- せっかくのリボンが、太腿側面に付いてしまっているので、目立たない。
- 顔面パーツのプリントがあまり可愛くない(上記)。


  というわけで新記事:「キャラクタープラモの頭髪塗装の実験」。

  もうちょっとこのアプローチを試してみたい気分。
1) もう一度「白虎」ガールを、別の頭髪色でリトライするか。ボディ塗装の腹案もあるので、キットの構造を頭に入れたうえで効率的に再制作できるが、ただし、同一のキットを連続で作るのはいささか不毛かもしれない。
2) 「ロードランナー」あたりで試してみるか。これならば、胴体部分は無塗装のまま、頭髪のみに集中するお手軽な塗装実験になる。ただし、入手できるか分からないし、定価それ自体も割高感があるし、どうせMEGAMI素体の部分は、繰り返し作ってもそれほど面白いわけではない。
3) 思い切って「ジークフリード」ガールにチャレンジするか。青髪での多色塗装の挑戦になるのは善し悪しだ。さすがに青髪では、参考資料(現実の写真とか)がほぼ皆無だし、カラーリングをうまくコントロールできる自信が無い。
  ……うーむ。白虎リトライに関しては他日を期すとして、ロードランナーでもう一度、頭髪塗装実験をしておこうかな。それでうまくいきそうならば、ジークフリードガールにも応用してみよう。

  というわけで、ジークフリードガールに続いてロードランナーも買ってきた(結局それかよ)。ああ、このパーツ密度ならば、けっして割高ではない。十分納得のいく価格だと思える。

FAG「白虎」。設定画では、ヘルメットなど各所にコーションマークのような文字が書き込まれている。既存航空機プラモデルのデカールを適当に流用して、おおまかに再現してみた(※「ガンダムデカール」などでもよい)。悪くはないが、小うるさい感じになってしまったかも。
デカールを貼付したのは、左記写真の水色で囲った場所。チンガード(顎下装甲)の各所、両肩の装甲、胸下装甲、腹部中央。1/72トムキャットのデカールを使ったので、よく見るとミサイルの名前などになっている。文字は判読できなくてもよいが、文字列の水平と左右対称には気を遣う必要がある。
設定画では、両脛にもなにかしら文字が書かれているように見える。脛前面はディテールが無くてのっぺりしているので、ここに多少なりとも埋め草的ディテールを入れられるのは良いかも。



  06/14

  2個も作ってしまったので単独記事化:「Bf109 E-4とJu87 B-2(『終末のイゼッタ』版)」。
  ただし、アニメ版をおすすめする趣旨ではない。

  写真は、角度や距離によって対象の形状が異なって写る。例えば下記の2枚でも、左右の主翼の長さなどがずいぶん違って見えてしまう(迷彩模様に注目して見るとよい)。しかもこの写真の場合は、逆ガル翼のために先端部が上向きになっているのも、錯覚を強化しているだろう。

Ju87 B-2の全体像(その1)。
Ju87 B-2の全体像(2枚目)。主翼は左右の長さが違って見える。とりわけ右翼(画面左上側)が引き伸ばされたように見えるし、逆ガル造形が見て取れなくなっている。その一方、左翼は不格好に縮んで見える。さらに、二つの写真を行き来すると、かなり不思議な変化が現れる。


  エアクラフト模型は難しい。
  1) まずパーツの擦り合わせに気を遣う。縮尺が大きいので、パーツ間の隙間があると非常に見苦しいし、平面(しかも曲面)部分が多いので、きれいに擦り合わせをするのが難しい。艦船模型であれば、パーツの合わせ目処理はあまり要らないし、AFVであれば合わせ目の多くは直線的なので処理もそれほど難しくない。
  2) 構造上かなりデリケートなので、位置固定がしづらい。主翼や尾翼を、「隙間が出ないように」、「しっかりと固定し」、「上下の傾きが出ないように」接着固定するのは、かなり気を遣う。それでいて、わりと古めのキットも現役で市販されており、合わせ目がズレたていりディテールが甘かったりバリが多かったりするので、無策では取り組めないことも間々ある。
  3) 大小さまざまな出っ張りパーツ(主翼から機銃まで)がたくさんあるので、マスキングも大変だし、取り回しも危なっかしい。艦船模型のように台座を手で持つということが出来ないから、完成させるまでずっと神経を使う。
  4) 塗装も難しい。フラットな面を塗装するのはごまかしが利かないし、しかも迷彩パターンはAFVよりも複雑精妙なものが多い。繊細な溝彫りもあり、仕上げまで気を抜けない。

  AFVのウェザリングテクニックのような特別に高度な特殊技術が要求されるというほどではないし、艦船模型のように極端な細密工作や莫大な作業量が要求されるというわけではないし、架空ロボット模型のように大胆な改修工作やカラーリングセンスが出来映えに影響するということも無い。しかしながら、基礎的な制作技術を横着せずに正確に作業していくことが必要になる――そうすることで完成度を上げていく――という、正統派のクオリティアップが正面から問われる。金や時間やセンスでは解決できない、技術的な誠実さが求められるという意味で、最もストイックな模型分野だと言ってよいかもしれない。私には難しすぎる。

  それに対して艦船模型の長所は、私個人に関して言えば、技術と時間を金で買えるという点にある。私の模型趣味はあくまで余技なので、あまり時間は掛けられないし、細かな作り込みを続けることも難しい。現代の艦船模型であれば、キット単体でもかなり充実したディテールが得られるし、さらに2000円かそこらのエッチングセットを買って使用すれば相当の部分がカヴァーできる。その意味では、比較的楽な趣味になっている。


  しかし、ディスプレイできる場所がもう無いわけだが……。いっそ空母模型の上にでも置いてやろうかしらん。航空機模型(やAFV)と艦船模型とでは、1/72→1/700、1/48→1/450(HASEGAWA信濃など)、1/32→1/350あたりで組み合わせると、ほぼ10倍のスケール差になる。


  接着しにくい細かなパーツがたくさんあるし、手に取って持ちにくいし(パーツがポロポロ取れるし台座も付けられない)、尾翼の水平出しのようにデリケートな扱いの求められるところもあるし、完成後も置いておくのが大変だし、キャノピーのマスキングも気を遣うし、航空機模型はかなりフラストレーションが溜まる。
  もっとも、出来上がりを見ると、ディテールをじっくり眺めて楽しむことができるし、形状もそれぞれに面白いし、見る角度によって趣が様々に変化するし、スケールが大きい(しかも人が着座するコクピットがはっきり見える)のでリアリティも強く感じられるのだけど……それでも、楽しさとフラストレーションを天秤に掛けると、様々な苛立ちによるネガティヴな影響の方が大きくて辛い。


  うわあ……地震で落下崩壊したプラモの残骸写真は、私自身モデラーの端くれとして活動しているだけに、そのつらさが身につまされる……。なんといたましい……。



  06/05

  「FAグライフェン制作メモ」。表面を塗っただけであっさりとした制作。


まるで血液のように見えるが、しかして実はただの赤色塗料の瓶。


  1/12くらいの小サイズ(=安価)のドールであれば、衣服から素体への色移りはあまり気にしなくてもいいんじゃないかな……。
  1) 小さすぎるので、頻繁な着せ替えはしにくい。特定の衣服を着せっぱなしでもよい。
  2) 見映えのよくない状態になってしまっても、気軽に素体を買い換えられる。安価なので。
  3) それどころか、衣服の数だけ素体を用意するのでも構わない。
  4) 露出の少ない衣服や、下着の色移りなどであれば、問題にならない。
  5) 小サイズなので、わずかな色移りくらいならば目立たない。


  隣接ジャンルの模型を作る経験も、大きな糧になる。ふだんは使わないテクニックを実践することで、「この技法にはこんな側面もあるのか」、「このテクニックを使うと、なるほどこんな表現効果が現れるのか。web上の写真だけでは分からなかった」、「わざわざこの工程を踏むことには、こんな意義があったのか」、「このアプローチを応用したら、あれをもっと効率的に塗装できるかも」、「難しいけれど、私のスキルでもこのくらいまでは実現できるのか。ならば他にも挑戦してみよう」といったような、多くの経験情報が得られる。もちろん、ひととおりのノウハウは予習したうえでのことだが、事前の枠組的知識と作業時の実践的知識を突き合わせることで、知識に深みと厚みと広がりと確かさがもたらされる。



  05/14

  グライフェンガール、案外早く発売されるのかな。できれば一台(一人?)はイエローに塗ってパワーローダーっぽくしてみたい。そしてエイリアンと対峙させるんだ。作業機萌え。キャラ部分も、戦ったり格好をつけたりする近未来的ロボキャラというよりは、黄昏の遠未来で人生をのんびり楽しんでいそうなユーモラスな雰囲気がありそうだ。セーラー水着で、露出が比較的少ない(?)のも好印象。欲を言えば、帽子のデザインはもうちょっと手を掛けても良かったのではないかと思う。いっそ水兵帽にしてしまうとか。目の表情は、以前の見本写真ではもっとクリッとした感じだったと思うが、最近のHSの見本では無難な方向になっているようだ。
  発売時期は秋以降だろうか。さすがに年内には出ると思うけど。価格は、フレズヴェルクガール並(6000円台後半)になりそう。完全新規造形で、ボリュームもかなりあるようだから、7000円台でも驚かない。割引込みで実売6000円台なら、納得できるくらいの規模だろう。10月発売で6400円とのこと。予想よりもリーズナブルなくらい。
  ギミックは、キャラ部分を除外してメカ部分だけでも、それっぽいロボットの形を一つ作れるということかな。写真を見るかぎりでは、ダチョウのような二本足の乗り物になるようだ。トリウマやチョコボみたいな感じかな。
  ともあれ、最近のKOTOBUKIYA製品はあまり好みでないものが多かったが、これは買おう。
    ↓
  グライフェンガールの製品情報ページが公開。ああ、可愛い。

  あー、そうか、バルキリーガールといい、これといい、キャラが乗り物に乗っている(跨がったり馬乗りになったりしている)のが面白いんだ。メカの上に腰を下ろしたり、手綱を握ったりしているような、人間的な動きを感じさせる組み合わせは、装着とか一体化よりもむしろはるかに強烈に、身体的接触や身体的操作感を意識させる。そういう、生身でドライヴしている感じが、とても刺激的に見えるんだ。

  水中(海底)作業用の重機メカとのことだから、水濡れエフェクトを掛けても面白いかもしれない。ちょうど水から揚がって、もとい上がってきた時のような感じでバシャっと。
  ただし、ジェルだと耐久性や汚損の危険が大きいし、クリアパーツを散らすのは大変だし、塗装で水塗れ効果を出すのは少々難しい。セメダインなどの接着剤を使ったら、リカバリーがきわめて難しくなる。AFVなどのオーソドックスなスケモ流テクニックとしては、水性(アクリル)のクリア塗料でまだらにコーティングして、濡れたようなツヤを出すものらしい。大きな水面の表現だと、艦船ジオラマにもあるように、クリアレジンが使える筈。
  なお、本家FAが1/100設定なのに対して、ガール版はノンスケールとのことだから、スケール感のチューニングをあまり気にしなくてもよいのは助かる。


  メガミデバイスのような世界設定だと、キャラクターは機能性重視でデザインされている筈であり、戦闘なら戦闘のために無駄になるものは付いてこない筈だ。それでは、たとえば、何故あんなロングヘアになっているのか。放熱のため? それとも、商業競技ゆえの事情(妨げにならない範囲でのデコレーション)だろうか?
  あるいは、あの巨大なバストはどうだろうか。内部に弾薬や燃料を仕込んでいるとか、装甲であるとか、出場条件を揃えるためのルール上の重りであるとか、何かしらのエクスキューズが備わっているのでなければ、単なるデッドウェイトになってしまう。平たいは正義、とまでは言わないにしても、豊満すぎるデザインにはどうもモヤモヤする。
  あるいは、「模型(何かを模した型)」としての意味づけから離れて、ただひたすら可愛らしい立体物としての見映えを追求しているのだというのであれば、それはそれではっきりした定見のあるアプローチだと言える。私自身は、この立場に立ちたい。


  筆塗りとエアブラシ塗装とでは、シンナー吸引量はどちらが多くなるのだろうか。エアブラシを選択する理由の一つもこの点にある。排気ファンを回しているとしても、エアブラシの方が噴霧シンナーの濃度は高いかもしれないが、その一方で、筆塗りの方が、高濃度のシンナー&溶剤に顔を近づけているし、塗装作業に掛かる時間も筆塗りの方がかなり長くなる。そうした点を勘案すると、エアブラシを使って短時間で塗装する方が、総量としてのシンナー吸引は少なくなるのではないかと考えている。


  アルティメットニッパーは、切れ味の良さという観点でいえば、たしかに艦船模型などの超精密なパーツをきれいに切り出すことができる。極小パーツも、切断の衝撃で歪めたり撥ね飛ばしたりすることがかぎりなく少ない。しかし、刃先が短くて太いので、狭いランナーに刃先を差し込んでゲートカットするのがやりにくい場合がある。また、片刃式なので、切断しやすい向きや角度が限定される。その意味では、ゲートカット専用の刃先の尖ったニッパーを使う方がよいという場合もある。切れ味が中の上くらいでも、刃先の形状が適している方が扱いやすく、結果的にミスをしにくくなるということはある。道具は目的次第、用途次第、使い方次第だ。


  ああ、そうか、表情が気に入らないなら、顔面パーツを交換してしまえばいいのか。そのことに気づいたら、バルキリーガールを作る意欲が増してきた。ロボット(の模型)であれば、頭部を含めた全体が統一的なデザインとして捉えられねばならないが、メカ少女プラモの人間風の顔面を取り替えるくらいであれば、デザインの意味を破壊せずに済む可能性は高い。



  05/07

  他のキャラクタープラモも買ってみよう、ということで「Figure-rise Standard」シリーズの新作「ピッコロ」を作ってみた。近年のメカ少女プラモと比べると、BANDAI製、男性(?)キャラ、異種族、非メカものということで、かなりキットの設計も違っていて面白かった。筋肉隆々のキャラクターなので、どこをどう動かしても、そしてどの角度から見ても、ちゃんと格好がついて、見応えがある。着衣状態なので、可動機構も個性的。BANDAIのキットは、とにかくキャラクターの顔に魅力が無いのが致命的だが、今回のは鳥山キャラ+異種族のおかげもあって、わりと見られるレベルに出来ているように見受けられる。このキャラクターのことはよく知らないけど。
  ちなみに、BANDAI製品では「Figure-rise Bust」シリーズもいくつか作ったことがあるが、あちらは完全固定ポーズの胸像モデル。

  無塗装のパチ組みだと、制作時間は1時間少々。足首の素肌部分(グリーンとピンクの模様)と、開いた口の中の舌(紫色)のみがシールを使っている。目の黒い部分も、パーツ分けで再現されている。

  それにしても、剥き出しの筋肉のようなピンク色に、筋の浮いた緑色の体色、そして青紫の衣服と、カラーリングはかなり個性的だ。

  高さは約18cm。設定身長は226cmであるらしいから、スケールは1/12.6、つまり標準的な1/12スケールのドールやフィギュアと並べることができる。
  ただし、縮尺が合っているのは、単なる偶然だろう。BANDAIが『DRAGON BALL』キットを、あえて1/12ドールと並べるように想定して設計する必要は無いので。おそらくは、BANDAIが独自にこのシリーズを、「コスト面」「組み立てのしやすさ」「関節などの強度確保」「パーツ分割の必要性」「完成時の見映え」「シリーズ全体としての考慮(小柄キャラや大柄キャラも含めて)」などを考慮したうえで、サイズを決定しているだろう。それがたまたま1/12に近い寸法に収まったということではなかろうか。これよりも大きくすると、コストが上がって不利になるし、あまり小さくすると、各部の強度が落ちるし、内部のギミック等を組み込みにくくなる(色分けも難しくなっていく)し、子供や素人には組み立てにくくなる。また、海外での販売も想定しているだろうから、各国の法令上の安全基準等も考慮していると思われる。

「Figure-rise Standard」シリーズの「ピッコロ」。肩関節はこのように引き出せる。脇の下(腕側パーツ)が斜めに削られているが、この角度のおかげで腕を身体の前に回しやすくなっている。おそらく腕組みなどのポージングを念頭に置いた設計。
肘関節は、引き出し式になっており、90度以上曲げられる。カラフルな腕の模様も、成形色とパーツ分けで完全に再現されている。左記写真は無塗装のパチ組みだが、色分けも十分だし、プラの成形色もツヤ消し気味になっている。
股関節は、多重ジョイント機構で、抜群の可動範囲を持つ。膝関節も、このように柔軟な可動がある。胴体部分は、胸部パーツと腹部パーツに分かれており、そこで前後屈曲と回転可動ができる。
四肢の可動範囲見本。珍妙なポーズを取らせてしまい、申し訳ない。ダボダボの服をそのままプラスチックで造形しているので、さすがに被服の柔らかな質感を表現するのは難しい。
全身写真。ゆったりとしたマントパーツも同梱されている。別のフィギュアに流用してやろうという邪心もあったのだが、このサイズだと1/12スケールのプラモ/ドールには大きすぎるし、20cm級フィギュアも腕や長髪が干渉するのでマントを着せるのは難しい。マント自体の縦の長さは、13.5cm程度。
一般的な20cm級フィギュア(左:千石撫子)および一般的な1/12ドール(右:真島百由)とのサイズ比較。籤やゲームセンターのプライズフィギュアよりは、頭一つ小さい。1/12スケールのドール等とは、設定上はおおむね同じスケールだが、かなり大柄になる。写真右のドールも、1/12女性型ドールとしては、これでも大きめの部類。
同じくBANDAI製のロボットプラモとのサイズ比較。右のMGシリーズのキット(ザクF-II)とは、ほぼ同じ高さ。中央のHGUCシリーズのキット(ザクF-II)とは、比較にならない。
頭部は、「剥き出し(閉口/開口)」と「ターバン姿」(上記)の差分パーツが用意されている。鋭いツリ目に、二本の触覚、そしてグリーンの体色と、いかにも悪魔的な風貌をしている。元々が鋭い目つきなので、こうして口を開くだけで表情が激変する。ニコチャン大王。
せっかくだから、眼鏡を掛けてもらう。前髪や横髪で眼鏡を留めることができないので、眉間のあたりにエッチング眼鏡を乗せてみただけだが。ツリ目キャラなど、目の角度が水平でないものは、眼鏡が似合うようにするのは難しい。
うちにあるフィギュアの中で、唯一このマントを着られたのが、このフィギュア(籤プライズの「一番くじ ヱヴァンゲリヲン新劇場版 セカンドインパクト A賞」)。見ようによってはエヴァ量産型っぽくもあり、なんだか不吉な印象に……。



  余剰プラパーツは、もう思い切って捨ててしまうことにした。しかし、エッチングパーツの使い残しは、まだ取っておく。理由は:
  1) エッチングは金属板なので、たくさんストックしても嵩張らない。
  2) 機銃セットのような細かな分売が無い(そのため、後から調達しようとすると高くつく)。
  3) 商品単品でも比較的高額であり、しかも量産に向かないので品切れしやすい。
  4) 一枚のプレートに多種多様なパーツが含まれているので、それなりに使い回しが利く。
  5) プラパーツや自作では再現できないようなハイクオリティ(精密)なパーツである。


  やっぱりバルキリーガールは可愛くない……。もっとマシなイラストレーターにすればいいのに。例えばメカ部分とキャラ部分を別のデザイナーに分業してもよかっただろうし。


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  私も以前から考えていた点だったので、この一連の議論はたいへん啓発的だった。
  この種のモールドは、機能的に言えば、パネルラインや段差部分の簡略化された表現なのだろうと考えていた。あるいは、ものによってはネジ穴や、いわゆるマルイチモールドの簡略化された表現かもしれない。センサーが入っているという可能性も考えたが、それにしても位置がおかしいように思える。
  美的な観点では、大きな面に小さなモールドを入れることで、逆説的に全体を大きく感じさせるという巨大感表現としての側面もあるだろう。ただし、架空ロボットのデザインとしては、なんらかの機能性が認識できるようでなければ、恣意的に貼り付けられた単なる誤魔化しの「埋め草」になってしまう。例えば、MG版ガンダムMk-II(Ver. 2.0)のそれは、こういう意味不明なモールドが各部にベタベタ打ち込まれていて、忌憚なく言えばたいへん見苦しかった。

MG版「ガンダム Mk-II ver. 2.0」。両肩は、角張った部分を示すように小さなラインモールドが入っている。多角形の造形を強調するためであろうか。袴、つまり股間部前面の装甲にも、多数のモールドが入っているが、個人的には無くもがなのうるさい加筆だと感じる。下縁部の台形モールドは、多重装甲らしい雰囲気を漂わせている。
脚部はさらに執拗にモールドが入っている。模型としていえば、一応は面取りを強調しているように見えるが、中途半端なしかたで切れているので、どうにも説得力に欠ける。また、縦のラインで見ても、縁取りのようにも見えない妙なところにモールドがある。かえって強度を損なうのではないかという箇所にもある。

  そもそも私は、このモールドが「デザイン的に気持ちいい」という感性はまったく持ち合わせていないので、上で議論されている方々とは評価の前提が異なっている。基本的には、あまり洗練されない小手先の誤魔化しか、無反省な因習的表現(クリシェ)ではないかと疑っている。私はアニメ視聴者というよりはモデラーなのだが、ロボット模型の意味不明な(私自身が納得できない)モールドは、できれば全部埋めてしまいたいと思っている。

  上の議論の中では、さまざまな意見(解釈)が提起されている。工学的な理由付けとしては、1)強度確保のための凹凸であるとか、2)破断予定ラインであるとか、あるいは3)スタック(積み重ね)の時の引っかかりや、吊り下げ用の引っかかり、4)目印用のマーキング、5)パネルオープン用のラッチ、7)空気抵抗を減らすためのディンプル加工(にしては少なすぎるが)、7)温度差による膨張収縮を吸収するための造形、といった説が出されている。それぞれに説得力のあるアイデアであり、実際の架空メカデザインの中でこれらのようななんらかの説明が当てはまるようなものになっていれば十分だと思う。8)設定画段階で形状把握(立体把握)を確実なものにするためという説明もあったが、それなら完成段階では消されるように指示してほしいと思う。

  プラモデルとしても、あるいはアニメの表現としても、のっぺりした面が退屈に見えるとか、すっきりしすぎているとメカっぽさが感じ取りにくいとかいった事情はあるだろう。それを解決するための、簡便な表現文法として、小さなラインモールドが発案され流行し定着したというのは、それはそれとして理解できる。しかし、それは前提としてあって構わないけれど、個々のメカデザインをする段階では、その都度なにかしらの意味を考えて作ってほしい。上の写真のような妙なブツブツは、好きになれない。

  そもそも「情報量」を増すという発想が、私は好きではない。加算すればするだけ良いものになるというものではない。そこには「質」の観点が、「洗練」の意識が伴われていなければ、全体として良いデザインにはならないだろう。