2023/04/06

デスクトップアーミー「フェリルナビット・ロッサ」について

  デスクトップアーミー「フェリルナビット・ロッサ」(2023年1月発売)について。ネット上であまり言及されていないようなので、簡単な紹介的記事を書いておく。

8cm級の素体だけでなく大型のメカも同梱されている、このシリーズでも最大級の製品。メカ部分は組み立てプラモデル(つまり、ランナー状態で入っているので、自分で組み立てる必要がある)。本記事では、主にメカ部分の構造について説明していく。



メカ単体。公式情報では、「搭乗可能な大型ユニット『マシンフェンリル エアロ』」と名付けられている。本体は10cm四方くらいのサイズだが、背面に大きく伸びたバインダーが、華やかさとボリューム感を高めている。背面左右に渡された太いパイプ構造も、武骨な魅力がある。
各部のセンサーなど、一部は塗装済み。また、マーキング再現のためのシールが同梱されている。フレーム部分(グレー)は、メタルカラーで塗装した。それ以外の部分はツヤ消しトップコートのみ。さらに一部は塗り足してある(手先やバインダーなど)。背面のバインダーは、左記写真のようにフレーム部分をブラックで塗り分けしておくと、肉抜き穴が多少誤魔化せる。
内部構造は、円筒を縦に積んだような感じ。ボディフレームの構造としては非常に珍しいタイプで、新鮮味がある。組み立てについては、嵌め込みが固いところもあるが、脆いパーツも無く、強度確保の観点では大丈夫。重心バランスは後ろ寄りで、脚部の接地性は弱いが、背面バインダーが支えになるので安定する。
キャラクターを搭乗させるパワーローダーの役割も兼ねているので、円筒パーツは開閉できる。また、円周パーツには引き出し構造が仕込まれていて、四肢を大きく展開伸張することもできる(両腕を伸ばすと、最大で横幅25cmくらいまで広がる)。
素体を登場させた、パワーローダー形態。キャラは背中で接続固定しつつ、中央に腰を落としている。脚部は宙吊り。両脇の円周パーツと干渉するのでキャラ腕はちょっと動かしにくいが、問題にはならないだろう。
搭乗状態を拡大撮影。上面カバーを下げてガードさせることも可能だが、そうなるとキャラはほとんど見えなくなり、腹部だけが露出することになる。
円筒パーツを閉じた状態。左右のアームは7箇所可動で、かなり柔軟に表情を付けられる。レーシングメカらしい格好良さと、重機めいたユーモラスさの取り合わせが、なかなかユニークなデザイン。メカの成形色レッドは、まるで蛍光色のような明るく清らかな赤色。
球形のセンサーパーツのようなものが、各所に仕込まれている。説明書によれば「ろっくん」と言うらしく、その名のとおり(?)計6個ある。補助的なSFインターフェイスユニットの表現としても面白いし、接続穴が5つも空いているので、組み替えのジョイントパーツとしても機能する。センサーのグリーンと周囲のブラックはランナー塗装済みという贅沢な扱い。
上記「パワーローダーモード」から、「レーシングモード」に変形することもできる。前垂れボードを地面に向けてスキー板のようにして、ロボ脚部も動かして全体を低くする。背面バインダーはいったん外し、左右のメカ腕で手持ちして前方に向けることになる。
「マシンフェンリル エアロ」のレーシングモード。SFレースマシンらしい大胆なシルエットが楽しい。上面カバーを下ろすと、キャラはほとんど見えなくなる(腹部だけがギリギリ見えている)。重心バランスはよろしくないが、許容範囲か。
背面から。無印版「フェリルナビット」との違いは、成形色の違いのほか、「龍の角のようなパーツが無い」、「素体のバニーカチューシャが無い」、「代わりにフェイスパーツは2個付属する(通常顔/キラメキ顔)」だろうか?
「フェリルナビット・ロッサ」の素体。無印版の薄いスミレ色もきれいだが、こちらのヴィヴィッドな色合いも良い感じ。元の素体シリーズ「フレアナビット」はバニータイツだったのが、こちらは水着風に素肌露出して色気が増している。太腿に付けた黒いリボンは、頭部のカチューシャサイドに取り付けることもできる。